( ^ω^)は幻の大地の住人のようです

  
158:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 10:54:26.00 ID:dipaKxFD0
  
*八話*


「…………ブーン……」


「……ブーン!!」



「ブーーーーン!!!111」



( ^ω^)「お?」

( ゚∀゚)「ブーン!!」
ξ;凵G)ξ「よかった!! 生きてたのね」


(;´・ω・`)「はぁはぁ、回復呪文をかけ続けたかいがあったよ!!」



  
159:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 10:55:50.86 ID:dipaKxFD0
  
( ^ω^)「ここは……どこだお?」

(´・ω・`)「…………トルッカだよ……」

(;^ω^)「なにをいってるんだお、どう見ても荒れ地――

ブーンは辺りを見回した
あたりの草木はすべて焼け焦げ
そこらじゅう崩れた家々のようなものが点在し
そして――

村の人達が転がっていた……

( ;ω;)「あ、あ、あっ」

ξ゚听)ξ「私達が来たときは既に全滅だったわ……」

(;゚∀゚)「ああ、あたり一面魔物だらけだった……」

(´・ω・`)「なんとか敵の親玉らしき奴を倒したら、魔物たちは逃げっていったけど
      そこで今にも死にそうな君を見つけたんだ……」

( ゚∀゚)「見つけたときお前の身体、鉄みたいに堅かったぞ」

( ;ω;)「きっとカーチャンがアントロンをかけてくれたんだお…………カーチャンは!?」

ブーンは自分の家があった場所を見た。


そこには……一つのしかばねがあった…………



  
161:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 10:58:04.20 ID:dipaKxFD0
  
ブーンは駆け寄り必死で話しかけた。


( ;ω;)「カーチャン! カーチャン!! 死んじゃだめだお!!」


へんじがない。
ただの しかばねの ようだ。


( ;ω;)「ううっ……」


ξ゚听)ξ「ブーン……」

( ;ω;)「ショボン! カーチャンを! 皆を生き返らせる方法はないのかお!?」

(´・ω・`)「ブーン…………死者を蘇らせる方法なんてないんだよ
      はるか昔は死者を生き返らせるザオラルやザオリクという呪文があったらしいけど
      もうその呪文の使い手もいなくなってしまった……」



  
162:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 10:59:12.56 ID:dipaKxFD0
  
(´・ω・`)「人間はいつか必ず死ぬ。死んだ者は生き返らない。
      悲しいけど、これがこの世界のルールなんだ……」


( ;ω;)「そんな……うぐっ…………」


(´・ω・`)「さぁブーン、つらいだろうけど、皆を安らかに眠らせてあげないと……」


( ;ω;)「わかってるお…………でも少しだけ、カーチャンといさせてほしいお……」


ブーンを一人のこし 三人は村人達の遺体を 集めはじめた



  
163:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:00:28.06 ID:dipaKxFD0
  
( ;ω;)「カーチャン……皆…・・・」


 子供が生まれるってはしゃいでいた神父様

 武器を作ることで恋人の敵が討てると信じていた村はずれの鍛冶屋

 家族に会いにいくと言っていた井戸に住む戦士

 何かでかいことをするのが夢だったビックとスモック

 婚約したばかりだった村長の娘のエリサと村人A

 幼い頃から兄弟のようにいつも一緒に育った友人ドクオ

 そしてやさしかったカーチャン……


( ;ω;)「皆、いなくなってしまったんだお……
       ブーンはこれから一人でどうすればいいんだお……」



「いつまでそうやってクヨクヨしてるつもりなの!?」



  
164:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:01:36.40 ID:dipaKxFD0
  
( ;ω;)「ツン……」

ξ゚听)ξ「お母さんや、村の人たちが死んじゃって悲しいのはわかるけど
      生き残ったあなたが、いつまでもそうやってたんじゃ
      お母さんがあなたを守った意味がないじゃない!!」

( ;ω;)「………………」

ξ゚听)ξ「みんなの仇を討とうとか、ここでみんなを助けられなかった分
      一人でも多くの人を助けようとかそういう気持ちはないの!?」


( ;ω;)「でも、ブーンには何も出来ないお…………」


ξ#゚听)ξ「何もしようとしないだけよ!!」


( ;ω;)「ブーンは弱いんだお。何かを出来るほど強くないお……」


ξ#゚听)ξ「強くなればいいじゃない!!」


( ;ω;)「僕は臆病な人間だお。また何かを失うのは耐えられないんだお」


ξ♯゚听)ξ「勇気を出しなさいよ!! あなたならきっとできる!!」



  
166:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:02:39.86 ID:dipaKxFD0
  
( ;ω;)「…………ツン」

ξ;゚听)ξ「な、なによ!!」


( ^ω^)「はげましてくれてありがとうだお」

ブーンは自分を励ましてくれたツンにせいいっぱいの笑顔で答えた。


ξ///)ξ「別にあんたのためじゃないわよ!!
         近くでメソメソされると、こっちまで悲しくなってくるから……
         それだけなんだからね!!」

( ^ω^)「わかってるお」

ξ///)ξ「私は作業に戻るから!! あんたも早く来なさいよ!!」



( ;ω;)(ツンはやさしいお……。カーチャン、皆、ブーンはみんなの仇をとるお!!)



  
167:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:03:30.89 ID:dipaKxFD0
  
そしてブーン達はお墓を作り村人達を埋葬した。


( -ω-)「みんな、さよならだお……。仇はとって見せるお」


( ^ω^)(ドクオ……みんなの中に君だけはいなかったお……君は無事なのかお?)


(´・ω・`)「ブーンこれからどうするんだい?」

( ^ω^)「ブーンはムドーを倒すお!!」

(;゚∀゚)「魔王ムドーを!? まじかよ」

( ^ω^)「みんなの仇をとるんだお。ながおか手伝ってくれるお?」

( ゚∀゚)「当たり前だろ、俺とお前は仲間じゃないか」

( ^ω^)「ありがとうだお。『不可能を可能にする男』の力、頼りにさせてもらうお」



  
168:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:04:07.48 ID:dipaKxFD0
  
(´・ω・`)「ブーン……僕も一緒に行くよ」

( ^ω^)「本気かお!?」

(´・ω・`)「君達に死なれると10万ゴールドが帰ってこなくてうちの店は大赤字だからね」


ξ゚听)ξ「……私も行くわ」

( ^ω^)「ツン、そんなに僕と一緒に居たいお?」

ξ///)ξ「ブチ殺すわよ」

(;^ω^)「じょ、冗談だお……」

ξ゚听)ξ(冗談か……)

( ^ω^)「ツン?」

ξ゚听)ξ「え、えっと……あんた達には姿を見えるようにしてもらった借りがあるからね」


( ^ω^)「じゃあこの四人でムドーを倒して世界を平和にするお!!」

( ゚∀゚)゚听)ξ「おーーーーー!!」(´・ω・`)



  
169:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:05:25.17 ID:dipaKxFD0
  
( ゚∀゚)「だけどこのメンバーじゃ明らかに力不足だぜ」

(´・ω・`)「そうだね。特にブーン、君はまだレベル1だよね。がんばらなきゃいけないよね」

ξ゚听)ξ「ムドーからみたら、レベル1も10そこらも変わらないと思うけどね」

( ^ω^)「みんなで修行するお!!」

( ゚∀゚)「修行か、おらwkwkしてきたぞ」

( ^ω^)「僕とながおかの戦士系、ショボンとツンの魔法使い系に分かれてそれぞれ修行するお」

(´・ω・`)「ブーンにしては名案だね。それでいいんじゃまいかな」

( ^ω^)「それじゃ、今から修行開始だお!!」


こうしてブーン達の修行が始まった――



  
171:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:06:20.29 ID:dipaKxFD0
  
その夜……
ブーンたちは唯一のこってた村の外のドクオの家にとまることにした。

〜ドクオの家〜

ξ゚听)ξ「いいの? 勝手にあがっちゃって?」

( ^ω^)「かまわんお。ブーンの家はブーンの家。ドクオの家もブーンの家だお」

(´・ω・`)「ふぅん。本で、いっぱいだね」

( ^ω^)「ドクオは読書家なんだお」

( ゚∀゚)「生きてるといいな、そのドクオって奴」

( ^ω^)「きっと大丈夫だお。ドクオはニートだけどやればできるコナンだお」

(´・ω・`)゚∀゚)゚听)ξ「誤変換バーローwwww」



( ^ω^)「さぁ今日はもう寝るお」



  
172:8 ◆WOkutRzuoQ :2006/09/23(土) 11:07:07.11 ID:dipaKxFD0
  

――――…妙な夢を見ましたお


深い深い海の中で ムドーが つぶやいた 「おやすみ」


ブーンたちの元に集う 仲間たち



プリンセス ムドー


                  ,..rァ
               ,r'"`^´¨ヽ
  ,土ヽ ┤r┐ L  |   { ∴   ∴}
 (__! ) イ _|    _!   ヽ ∴_,,,.ノ



*一章 おわり*



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