( ^ω^)は幻の大地の住人のようです

  
11: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 19:56:18.95 ID:1QyBChSe0
  
*七章 二十九話*

(´・ω・`)「だいぶ話してくれたけど、ブーン大丈夫? 少し休むかい?」

( ´ω`)「いや、このまま続けさせてもらうお。こういうのは一気に話したほうがいいお……」

荒くれA「マスター、この兄ちゃんにラストエリクサーを」

(´・ω・`)「え?」

船乗りA「悪いが勝手に話は聞かせてもらったぜ。なにやら、いろいろとあったみたいじゃねぇか」

荒くれA「こいつは勝手に聞いちまった俺たちからのせめてもの詫びだ。飲んで元気つけてくれや」

( ´ω`)「どうもですお……じゃあそろそろ話を再開するお……」

船乗りA「wktk」

荒くれA「馬鹿っ! 空気嫁」

 ポカッ!

船乗りA「いてて……サーセン……」

(´・ω・`)「……ブーン、周りは気にせず続けて」

( ´ω`)「転職をすませた僕達は、再びこっちの世界に来たお
      どうしても僕には心の隅で引っかかってることがあったんだお……
      僕が地図を持つと現れるニュー速というお城。
      そこで僕は思わぬ形で自分のことを知ることになったんだお……」



  
12: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 19:58:45.60 ID:1QyBChSe0
  
〜ニュー速地方〜

ξ゚听)ξ「今回はブーン一人のためにここにきたんだからね
     これで何も収穫なかったらただじゃおかないわよ」

(;^ω^)「そう言われても困るお」

( ゚∀゚)「まぁまぁ。たまにはブーンのわがままにも付き合ってやろうぜ
     どうしてもこの『ニュー速』っていうのが気になるんだろブーン?」

( ^ω^)(ニュー速。もしかしたらブーンのこの旅のもう一つの目的……
      『ある日、突然消えてしまったトーチャンを探すこと』の手がかりがあるかもしれないお……)

ヽ(・∀・)ノ「私はどこまでもマスターについていきますからねぇぇぇぇ!」


 こうしてブーン達はニュー速城を目指し歩き続けた!



  
15: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:01:23.05 ID:1QyBChSe0
  
〜ニュー速城〜

( ゚∀゚)「ついたぜ、どうすんだ?」

( ^ω^)「……入るお。ホイミンはローブで正体隠しててくれお」

..∧∧
(・∀・)「準備万端ですぅ〜」


( ^ω^)「おk。じゃあ行くお」


「オラオラァ! どけどけ〜ヤル夫様のお通りだおーッ!」


( ^ω^)「お?」

 ドガァ!
 何者かが後ろからブーンに突進しブーンを吹き飛ばした!


(メ^ω^)「いたいお……」

「人の通り道をのんびり歩いてるのが悪いんだおwwww」

(♯^ω^)「ビキビキ。ぶつかったらごめんぐらい言えお! お前は誰だお!!」



  
16: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:03:28.08 ID:1QyBChSe0
  
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  ニューソク・デ・ヤル夫様だお! 
  |     |r┬-|     |   よ〜く覚えておけおwwwwww
  \      `ー'´     /



 ヤル夫はそう言うと城の中へ駆け込んでいた!


(♯^ω^)「礼儀がなって無いお!! 親兄弟祖父母伯父母従兄弟の顔が見てみたいお♯」

( ゚∀゚)「言いすぎだろ……つかアイツ、ブーンに似てなかったか」

ξ゚听)ξ「似てたわね……顔も……しゃべり方も」

..∧∧
(・∀・)「マスターの顔を……なんていうか、リアルにした感じでしたね」


(♯^ω^)「全ッ! 然ッ! 似てないお!!」


 怒るブーンをなだめながら 4人もニュー速城へと入っていった


ξ゚听)ξ(ん? ニューソクデヤルオ? ……ニューソク…………ニュー速?)



  
18: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:05:51.60 ID:1QyBChSe0
  
〜ニュー速城−王の間−〜

兵士W「王、謁見したいと言う旅の者達がいるのですが……」

「ああ、かまわんお。通してあげなさいお」

兵士W「王の許可がおりた、旅の者達よ入るがよい」


 ブーン達が入ってきた!


王´ω)「旅の者よ、ようこそニュー速へ、だお」

(^ω^;)「!」


王´ω)「お? 私の顔に何かついてるかお? 旅の者よ」


(^ω^;)「ト……トーチャン!!」

 ニュー速王の姿を見るやいなや
 ブーンはニュー速王に向かって駆け出した!!



  
19: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:08:21.51 ID:1QyBChSe0
  

兵士W「無礼者! 王に何をするつもりだ!!」

 ブーンに槍が突きつけられる!

(^ω^;;)「うおっ!」

 すぐさま 他の兵士が現れブーンを拘束した!

ξ;゚听)ξ「ブーン!!」
(・∀・;)「マスター!!」
(;゚∀゚)「ブーン!!」


王´ω)「トーチャン? その顔……まさか!!
     兵士よ、もうよいお。その者を放してやりなさいお」

兵士X「しかし……」

王´ω)「いいといってるお!!」

兵士X「はっ、申し訳ありませんでした」


(;^ω^)「た、助かった……死ぬかと思ったお……」

ξ♯゚听)ξ「何やってるのよ馬鹿!!」

(;∀;)「心配しました〜」



  
21: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:11:13.96 ID:1QyBChSe0
  

王´ω)「私のことをトーチャンと呼んだが……」

(^ω^;)「ブーンのトーチャンに似てたんですお……
     でもよく見たら違いましたお……」


王´ω)「そう緊張せずともよいお。して、ブーンとやら、名を何ともうすお」

(^ω^ )「な、内藤ホライズンですお」


王´ω)「ふむ……内藤…………そなたの父上の名は?」

(^ω^ )「内藤パパテガですお……」

王´ω)「!」

(^ω^ )「でも、内藤はカーチャンの姓ですお。トーチャンの旧姓は知りませんお……
     トルッカでは結婚後は女性の方の姓を苗字とする風習があるんですお」


王;´ω)「なんと……パパテガ……
      ……兵士達よ! すまぬがこの部屋から出て行ってくれお!」

兵士W&X「はっ!」

 兵士は部屋から出て行った!



  
22: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:14:21.51 ID:1QyBChSe0
  

王´ω)「内藤よ。今からとても重大な話をするお。この国、そして……
     そなた自身にかかわること……そなたの父パパテガについての……」

( ゚∀゚)「俺たちも出て行ったほうがいいのか?」

王´ω)「内藤の旅の仲間達だお? 内藤よ、そなたさえよければこの者達にも聞かせるが」

( ^ω^)「かまわんお。皆も一緒に聞いてくれお、ブーンだけだと理解できるか心配だお」


王´ω)「まずはそなたの父上のことについて話すお」

( ^ω^)「トーチャンのこと……小さい頃にいなくなったからブーン自身あまり知らないんだお」

王´ω)「そなたの父上、内藤パパテガ……
     本名は『ニューソク・デ・パパテガ』
     私の兄上で、本来ならばこの国の王となっていたはずの方だお」

(;^ω^)「え?」

王´ω)「もう一度言うお。ニューソク・デ・パパテガ、この国の本来の王だお」

(;^ω^)「それってつまり……」

ξ゚听)ξ「息子のブーンは王子ってことじゃない!!」
(・∀・)「マスター、王子様ですうううう!!」


(;;^ω^)「工エエェェ(´д`)ェェエエ工」



  
23: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:17:26.94 ID:1QyBChSe0
  

(;^ω^)「えっえっ? ブーンが王子かお?」

王´ω)「『兄上が王になっていれば』の話だお」


( ゚∀゚)「なんでブーンの親父さんは王にならなかったんだ?」

ξ゚听)ξ「長岡、少しは敬語ぐらい使いなさいよ」

王´ω)「よいお、よいお。楽にしてくれてかまわんお。私も堅っ苦しいは苦手だお
     兄上が王にならなかった理由……それについて話すお……」

( ^ω^)(ブーンが知らないトーチャンの過去だお……)

王´ω)「兄上は王族に生まれながら、その心は根っからの冒険者だったお
     そして冒険に必要な力も持っていたお、剣や槍の扱いはもちろん
     火や氷の呪文をはじめ空を飛んだり変身したり……
     その力を使い、暇さえあれば冒険に出かけていたお」

( ^ω^)「トーチャンがそんな力をもってたなんて……」

ξ゚听)ξ「でも、アンタにその力は遺伝しなかったのね。かろうじてヒャド系呪文だけは見所あるけど」


王´ω)「特にフリスクを装備したときの兄上の力はすさまじかったお」

( ゚∀゚)「変なとこだけ遺伝してんな」

( ^ω^)「ふひひwwサーセンwww」



  
26: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:20:45.55 ID:1QyBChSe0
  
王´ω)「だが、兄上の冒険生活も終わりを迎えるときが来たお……
     われらの父上、つまり先代のニュー速王が亡くなられた……
     当然、後継者は長男である兄上だお」

(・∀・)「だけど、マスターのお父様は王様にはならなかったんですね」

王´ω)「そのとおりだお。そこのホイミスライム」

(;・∀・)(ローブで隠れてるのに私をホイミスライムだと見抜くなんて……)

王´ω)「そう警戒しなくてもいいお。別にモンスターだからといって私は差別しないお
     ……兄上は王となることを拒んだお」

------------------------------------回想の回想------------------------------------

「なぜだお、兄上! この国は兄上が継ぐべきだお!!」

「言ったお……洞窟が、塔が、世界が、冒険がこのパパテガの名を呼ぶのだお
 パパテガはこれより冒険に出るお。もうこの国には戻らないお!
 ニュー速国はエルカノ、お前が継げお!!」

「兄上!!」

「ならエルカノ、このコインで決めよう。
 表が出たらこのパパテガの勝ち。裏が出たらお前エルカノの勝ち。好きな道を選ぶお。
 うらみっこなしだお。それでいいお?」

「……それで……それで兄上の意思が変わると言うのなら、50%の確立にかけましょうお」

----------------------------------------------------------------------------------



  
27: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:21:56.35 ID:1QyBChSe0
  

( ゚∀゚)「それで結果は表……アンタが国を継ぐことになったんだな、ニューソク・デ・エルカノ王」

王´ω)「そうだお、でも兄上は……アイツはイカサマしやがったんだお!!」

(;^ω^)「イカサマ?」

王♯´ω)「アイツは両方とも表のコインを使いやがったんだお!

      『珍しいお? このまえの冒険の途中で見つけたんだお。
       こいつは記念にやるお、今度からはちゃんと調べてからやることだおwww』

      そう言って、その場に両表のコインと私を置いて兄上は城を出て行ったお!
      普通こういうのは兄が弟を思ってやるべきことだお! フィガロミタイニ」


( ^ω^)「これは酷い、息子のブーンからみてもそう思うお」


王´ω)「まぁ、今となってみれば王としての暮らしも悪くないお。
     ……これがその時のコインだお。内藤お前にやるお」

( ^ω^)(トーチャンのコイン……)

 ブーンは両表のコインを手に入れた!



  
29: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:25:17.34 ID:1QyBChSe0
  
王´ω)「その後、兄上がどうなったかは知らないお。内藤は何か聞いてないのかお」

( ^ω^)「……トーチャンとカーチャンが出会ったときの話なら聞いたことあるお」

ξ゚听)ξ「それ話しなさいよ」


( ^ω^)『むかしむかしある所に……まぁ数十年前のトルッカなんだけどね。
      内藤カーチャンと言う美しい女性が住んでいました。
      ある日カーチャンが散歩をしていると、カッコイイ男の人が傷だらけで倒れていました。
      カーチャンは家に男を運び込み傷の手当てとか、ここでは言えない事とかをしました。
      いろいろとあって、男とカーチャンは結婚しました。(ここ泣くところ)
      その男の人というのがあなたのトーチャン、パパテガです。fin 』


ξ゚听)ξ「はぁ?」

(・∀・)「なんという壮大なラブストーリー! これは映画化決定ですぅ!!」

( ゚∀゚)「お前、ほめりゃいいってもんじゃねぇぞ」


( ^ω^)「これがカーチャンから聞いた原文そのままコピペだお。
      トーチャンにも聞いたけどそれ以上のことは話してくれなかったんだお……」

王;´ω)「……それで今、兄上……そなたの父、パパテガは?」

( ^ω^)「…………いないお。と言っても死んだわけじゃないと思うお」

王´ω)「そこんとこkwsk」



  
31: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:28:17.48 ID:1QyBChSe0
  

( ^ω^)「ある朝、突然消えてしまったんだお」

王´ω)「消えた……? 何も言い残さずにかお?」

( ^ω^)「うんだお。そういえば、あのころはしょっちゅう机に向かって調べ物をしてたお
      鮫島がどうとか……」

 ガタッ!

王♯´ω)「鮫島だと!!?」

 エルカノ王は勢いよく立ち上がった!!


(;^ω^)ビクッ「そ、そうだお……(なんだおこのおっさん、驚かせるなお)」

王´ω)「お? すまぬつい興奮してしまったお……」

 エルカノ王は椅子に戻った。


王´ω)「しかし、鮫島……鮫島事件について調べていたとは……あれだけは禁忌だというのに……」

( ゚∀゚)「鮫島か……それなら俺も知ってる」

ξ゚听)ξ「なんなのよ鮫島って」



  
33: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:31:22.97 ID:1QyBChSe0
  
王´ω)「鮫島、それは禁断の地。そこについて知ってしまったものは消される
     過去に何人もの冒険者や学者などが消された……それが鮫島事件だお」

( ゚∀゚)「冒険者の間では結構有名な都市伝説なんだよ、
     鮫島にたどりついたものには強大な力や、知識、財宝が与えられるって。
     鮫島を目指した奴を俺は何人も知ってるが誰一人戻ってきた奴はいない
     たどり着く前に死んだか、あるいは鮫島で何かあったかだな」

ξ゚听)ξ(長岡も知ってるって事は上と下、二つの世界に同じ噂がある……?)

(;^ω^)「じゃ、じゃあトーチャンも鮫島について何かを知ってしまったから……」

王´ω)「消された……鮫島事件に巻き込まれたと言うわけだお……兄上……」

(;^ω^)「でも消されるって言っても誰がそんなことを?」

( ゚∀゚)「さぁな、そんなことができるのは神か悪魔か。まぁ都市伝説なんてそんなもんだろ」

ξ゚听)ξ「でもこれは都市伝説なんて話じゃ片付けられない問題じゃないの?」

( ^ω^)「!」(そういえば流石兄弟も急に消えたんだったお……まさかあの二人も……?)


ξ゚听)ξ「アンタはなんか知らないの? 各地で修行してたんでしょ?」

(・∀・)「私は聞いたこと無いですねぇ……お役に立てなくて申し訳ないですマスター……」

( ゚∀゚)「こういうことはショボンが詳しいかも知れねぇな、今度きいてみるか」

ξ゚听)ξ「そうね、でも消されて無いって事は……望みは薄いわね」



  
35: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:35:04.57 ID:1QyBChSe0
  
王´ω)「話は変わるが内藤よ」

( ^ω^)「何ですかお?」

王´ω)「そなたこの国を継がないかお?」

(;^ω^)「お??」


王´ω)「兄上の息子であるそなたにはその資格がある。どうだお、継がないかお?」

(;^ω^)「お、お断りしますお」


ξ゚听)ξ「ちょ、ちょっと何で継がないのよあんた!! 一国の王よ」

(;゚∀゚)「もったいないぜブーンこんなチャンス他には無いぜ」

(・∀・)「キングマスターですうううう!」

王´ω)「そなたの仲間もこう言ってるお? もう一度聞くお

          つ が な い か        」


( ^ω^)「ウホッ! いい国王…………だが断る!
      このブーンに人の上に立つ資格はあっても覚悟がないお
      それに……」

王´ω)「それに?」



  
36: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:37:44.43 ID:1QyBChSe0
  

( ^ω^)「ブーンはやっぱりトーチャン……『冒険家パパテガ』の息子なんだお。
      今は、国を治めることよりも、長岡、ツン、ホイミン、皆との冒険を続けたいんだお
      そして……いつか必ず、トーチャンを見つけ出すんだお!!」

王´ω)「そうかお……そなたの冒険に対する覚悟はよくわかったお。
     流石は兄上の息子だお。でもなると別の問題が一つ出て来るんだお」

( ^ω^)「別の問題かお?」

王´ω)「ふむ……そなたら、強さには自身があるお?」


( ゚∀゚)「おう! 戦いなら俺に任せてくれ!」

(・∀・)「私とおっぱいさんがいれば、敵は無いですよおおおお!」

ξ゚听)ξ「ちょっと、その言い方だとブーンはともかく私まで戦力外みたいじゃない!」


( ^ω^)「見てのとおり、心強い仲間がいますお」

王´ω)「なら、そなたらに頼もうかお。
     国王になら無い代わりと言っては何だが、
     一つ護衛の仕事を頼まれてくれないかお?」

( ^ω^)「護衛ですかお?」



  
38: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:40:43.10 ID:1QyBChSe0
  
王´ω)「実はな息子が16歳になったら国王を継がせて、私は隠居しながらサポートに回ろうと思ってるんだお」

( ゚∀゚)「ずいぶんと早い世代交代なことで」

王´ω)「息子はちょっと次期国王として心配な所があってお、どうせいずれは国王となるなら
     私が死んでからではなく、生きてるうちに私がサポートして早めに経験をつませようとおもってな」

ξ゚听)ξ「それと護衛の仕事に何の関係が……?」

王´ω)「この国の儀式で、国王となる前に一度ここから南の祠で
     いくつかの試練を超えて、国王としての洗礼を受けなければならないお
     だけど洞窟には魔物がはびこってしまって困ってるんだお」

( ゚∀゚)「兵隊を護衛につけるのはだめなのか?」

王´ω)「それでもよいのじゃが……恥ずかしい話この国の兵は貧弱貧弱ゥでな
     隣国のフォーンにでも兵を借りようとおもったのだが……
     向こうは向こうでいろいろとあって兵をさけないみたいなんだお」

(・∀・)「そこで私達に護衛を頼みたいと」

王´ω)「そういうことだお。頼んでもいいかお?」

( ^ω^)「任せてくださいお、他ならぬ……え〜とトーチャンの弟だから……」

ξ゚听)ξ「叔父さんよブーン」

( ^ω^)「そう、おじさんの頼みだお。ばっちりやりとげるお」

王´ω)「息子をよろしく頼むお、内藤……いやブーン君」



  
39: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:43:45.23 ID:1QyBChSe0
  
〜ニュー速城−王子の部屋前−〜

兵士X「王子はただいま勉強中のようです。少しお待ちください
     いやぁ、しかしあなた様がパパテガ様のご子息とは、先程はご無礼を」

( ^ω^)「いいおいいお、気にしてないお。
      ブーンのいとこだおwwどんな奴か楽しみだお」

ξ゚听)ξ「私は、なーんか嫌な予感がするんだけど……」


 部屋の中から声が聞こえてくる!

「Is this a pen?」

「No,this is a war.だおwww」

「『だお』はいらないお!」

 コンコン!

「お?」

兵士X「王子、洗礼の儀式の護衛が決まりました。すぐに出発しますよ」

「準備はできてるお、通せお」


兵士X「では、どうぞブーン様」



  
41: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:46:37.66 ID:1QyBChSe0
  

( ^ω^)「お、お前が王子かお!!?」

       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  そうだおwwwヤル夫様だおwww
  |     |r┬-|     |   ん? おまえはさっきの奴だお
  \      `ー'´     /


兵士X「こちらのブーン様御一行が王子の護衛を勤めます」

m9( (●)ω(●))「こんな弱そうな奴らで大丈夫なのかおwwwwプギャーwwww」

( ^ω^)「少なくともお前よりは強いお」


兵士X「こちらのブーン様はパパテガ様のご子息、つまりヤル夫王子の従兄様にあたります」

( (●)ω(●))「? どういうことだお? わかりやすく説明しろお」


 兵士Xはヤル夫に事情を説明した!


( (●)ω(●))「把握したお。つまりは……」



  
42: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:49:22.17 ID:1QyBChSe0
  
          ____   
       / \  /\ キリッ
.     / (ー)  (ー)\   <  親兄弟祖父母伯父母従兄弟の顔が見てみたいお♯
    /   ⌒(__人__)⌒ \    
    |      |r┬-|    |   
     \     `ー'´   /
    ノ            \
  /´               ヽ              
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.    
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))

          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ    だっておwwwwお前がそのいとこじゃねーかおwwwww
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)      しかも伯父母はお前のトーチャンカーチャンだおwww
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //        
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /     バ
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l  バ   ン
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、    ン
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


(;^ω^)「こいつ聞いてたのかお……」

「お兄ちゃんは地獄耳だからね」

( ^ω^)「お?」



  
45: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:52:43.91 ID:1QyBChSe0
  
            -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
             / /" `ヽ ヽ  \
         //, '/     ヽハ  、 ヽ
         〃 {_{ ⌒   ⌒リ| l │ i|   ヤル夫の妹の
         レ!小l( ●) (●)从 |、i|   ニューソク・デ・やる実だお
          レ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ     よろしくね。いとこのブーンお兄ちゃん
             ヽ、  ゝ._)   j / 
            ヘ,、 __, イ 
         r ヽヽ::::::|ヽ`ー'´,1ー:::::ヽ、
         {  V:::::::::∨yヽ/::::::::::/,1
         |ノ''::"::::::::::ヽ/::::::::::: r" /
        /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:y ゝ
        {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::} |
        ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丿/
         `|1::ー'::::::::::::、:::::__,.ィ' 」"
         /::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
        ,.ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::/ ノ
        /::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ/
      /"''ー―-----―'''"ヽ、
     /  /  i!  |  | ヽ   ヽ,
     /  /   |  |  ヽ  ヽ、  ヽ.
    /  i   |  ヽ   ヽ   ヽ、 ,ゝ
    |  |    ヽ  ヽ  ヽ  _,ゝ"
    |__|__,.-|_,.-+─┴‐'",.入
      | ____ |  ヽ_,.-‐''"  ヽ


( ^ω^)「うはwwwテラかわいス。ブーンお兄ちゃんだっておwwうはwww」
( ゚∀゚)o彡゜「これは見事な……おっぱいおっぱい!」



  
48: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:56:22.18 ID:1QyBChSe0
  

( (●)ω(●))「やる実は引っ込んでるお」

(♯^ω^)「こんな可愛い子に向かってそんなこと言うなお!」

( ゚∀゚)o彡゜「おっぱいおっぱい!」


m9o゚((●)ω(●))゚o「なんだ、お前やる実が好きなのかおプギャーwww欲しけりゃヤルオwwww」

( ^ω^)「まじっすか!」

ξ♯゚听)ξ「ブ〜〜ン?」
ヽ(・∀・)ノ「マスタァー浮気はひどいですぅ!」

(;^ω^)「いや、これは好きとかじゃなくて妹としての良さというか何と言うか。
       つかなんでツンまで怒ってるんだお」

ξ///)ξ「えっ、それは……ノリよノリ」

( ^ω^)「ノリですかお。まぁブーンもノリって事でどうか一つ
      『その場のノリとかもあるじゃないですか』だお」

ヽ(・∀・)ノ「『♯戦いだぞ! ノリなんかあるかっ!!』です!」

( ゚∀゚)o彡゜「おっぱいおっぱい!」

兵士X(大丈夫なのか……こんな人たちで……)



  
49: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 20:59:34.34 ID:1QyBChSe0
  
( (●)ω(●))「と、いう訳でやる実、兄は洗礼にいってくるお。勉強の続きはその後だお」

( ^ω^)「お前、妹に勉強教わってるのかおwww」

〃 {_{ ⌒   ⌒リ| l │ i|
レ!小l( ●) (●)从 |、i|  
レ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ     「ちょっとまつお、お兄ちゃん」
   ヽ、  ゝ._)   j / 

( (●)ω(●))ギクッ「な、なんだお? 兄は、い、忙しいんだお」

レ!小l( ●) (●)从 |、i|  
レ⊂⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ    「6×5はいくつ?」
   ヽ、  ゝ._)   j / 

( (●)ω(●))「30だお。そのくらいわかるお、馬鹿にするなお!」

やる実「じゃあ、なんで16×55=28なんだお!!
     ろくご30ってやっておきながら、なんで30より減るんだお、この……ド低脳がァ――ッ」

 ドグシャア
 ヤル夫にやる実のパンチが炸裂した!

(メ(●)ω(●))「ド低脳は酷いお! せめてクサレ脳ミソにしてくれお!!」

ξ゚听)ξ「そっちの方が酷くない?」

やる実「さっさと、洗礼でもなんでも行って死んでこい! この糞兄貴が!」

((;^ω^))(やる実、こえええええええーーっ。AAで表現できないので文字になってしまうぐらい怖い顔だお……)



  
52: 29 ◆WOkutRzuoQ :2006/12/25(月) 21:02:47.79 ID:1QyBChSe0
  
〜ニュー速城−外−

ヽ(・∀・)ノ「ぷふぁ! やっとのびのびできますぅ!」

( ^ω^)「ホイミン、窮屈な思いさせてすまんこ」

( (●)ω(●))「なんだお、魔物だお。さっさと殺ルオ」

( ^ω^)「ホイミンはブーンの信頼できる仲間だお。悪い魔物じゃないお」

ヽ(・∀・)ノ「ピキー! ぼく 悪いスライムじゃないよ」
( ゚∀゚)「またそれかい」

( (●)ω(●))「まぁいいお。お前ら、護衛としてしっかりとこのヤル夫様を護れおwww」


( ^ω^)「お前、護ってもらうくせにいばるなお」

( (●)ω(●))「もともと自分ひとりで行けたものを
         心配性の父上がどうしても護衛をつけるっていうから、お前らが頼まれたんだお」

ξ゚听)ξ「ふーん、じゃあ戦闘も頼りにしていいのね」

( (●)ω(●))「と、とうぜんだお。敵なんてぱぱっと片付けてヤルオ
         パパテガ伯父様の血を引いてるんだから当然だお。さぁ『洗礼の祠』に向かって出発だお」

( ゚∀゚)「お前はパパテガの血は引いてねぇだろ……」
ξ゚听)ξ(なんか不安ねぇ……ブーンのいとこだし、余計に……)

*二十九話 おわり*



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