( ^ω^)は幻の大地の住人のようです

  
110: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:35:00.94 ID:v0kSCS5u0
  
*三十三話*

〜フォーン城−カガミの間−〜


フォーン「ああ、こんなに近くにいるのに心と心は離れ離れ……
      お互い手をとり触れることもできぬ……だが気持ちは通じあっていると信じている!」



( ^ω^)「王様! ミラルゴを倒してきたお!!」


フォーン「なんと! ならばなぜ姫の呪いがとけぬ……
      ……そうか! あの本に出てきた呪文を唱えれば!」

 フォーン王は絵本を取り出し ものすごい速さでページをめくる!


フォーン「あったぞ、これで……これで……姫……が……」

( ゚∀゚)「そのお姫様、イリカって名前らしいぜ」

フォーン「そうか。イリカという名前なのか……。
      これでイリカ姫をカガミの中から救い出せる!
      今こそこの呪文で呪いが解けるはず!」


フォーン王は目を閉じてなにやらつぶやきはじめた……。



  
112: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:38:07.32 ID:v0kSCS5u0
  

フォーン『?E´a`?C¢?E´°?E´≧?A°a°E^』


フォーン「……なんじ わが愛を受け入れるか?
      受け入れるなら わが名を呼べ!!
      なんじの愛する者の名を!」


フォーン「……。だめか……」

 そのとき 鏡が輝き出した!


イリカ「フォ……

フォーン「え……?」



イリカ「……フォーン……」


フォーン「イリカ!」



 なんと 呪いのカガミは砕け散り 中からイリカが現れた!

( ^ω^)「やったお!!」



  
114: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:40:22.61 ID:v0kSCS5u0
  

 フォーン王がイリカを抱きしめる


イリカ「あ……」

フォーン「おお! おお……! もう一度もう一度呼んでくれ!! そなたが愛する者の名を!」

イリカ「フォーン……。ありがとう……。私の愛した人の生まれ変わり……
    カガミの中にいる私に毎日会いに来て来てくれた……
    あなたの声は届かなくても。思いは伝わっていたわ」


フォーン「私にもそなたの気持ちは届いていた
      イリカ……。本当に今ここに君は存在しているんだな」
     
イリカ「そうよフォーン。あなたと、
     そしてそこにいる勇気ある二人の女性のおかげ」


ξ゚听)ξ「よかった……何百年のときを超えて結ばれたのね……」

( ^ω^)「感動的だお!」

(・-・)「…………よかったです」

(;゚∀゚)(クールなホイミン。騒がしくないのはいいけど……なんか調子狂うな……)



  
115: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:42:40.75 ID:v0kSCS5u0
  

フォーン「行こうイリカ。みなに紹介しなくては」

イリカ「え……?」


フォーン「もう決めてあるんだ。
      君を妃……妻に迎えたい。イヤか?」



イリカ「///」

 イリカは頬を赤め無言で首を振る



イリカ「はい、アナタとなら」


フォーン「さあ、いこう!」



  
116: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:44:01.93 ID:v0kSCS5u0
  
〜フォーン城−パーティ会場−〜

フォーン「KSK団は本日! 今! この時をもって解散とする!!
      みなのもの! 今夜は宴だ!! 私とイリカのため盛大に祝ってくれ!!」


  「「「「わーわー! おめでとーございますフォーン王、イリカ姫!!」」」


フォーン「ニュー速の使いよ。そなたたちもご苦労だったな。
      おかげで私はイリカを妻に迎えることが出来る!
      今夜のパーティはそなたたちも楽しんでくれ!」

( ^ω^)「おめでとうだお! 王様! イリカさんも!」

( ゚∀゚)「うひゃーこんな豪勢な料理は久々だぜ!!」

フォーン「ハハハハ、料理はいくらでもある
     好きなだけ飲んで食べてくれたまえ!」



  
119: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:46:39.51 ID:v0kSCS5u0
  

イリカ「ツンさん、ホイミンさん。ありがとうございました。
    私のために戦ってくれて……」

ξ゚听)ξ「私はアイツが許せなかったから。
     人の愛を無理やり引き裂いて、奪うなんて酷すぎるわ」

(・-・)「私も同じです」


イリカ「もうどれぐらい昔のことだったか……時間の感覚が麻痺してはっきりわかりません……
    あの日ミラルゴは私達の城を襲い……私の愛した人を死に追いやりました。
    そして私を自分のものにしようとしました。でも私が自分の愛を受け入れないと知ると……
    私をカガミの中に封じたのです。『自分を愛するまでいつまでも待つ』と言い残して……」

ξ゚听)ξ「……」


イリカ「それから何百年とカガミの中での孤独な日々が続きました。
    でも、あるとき彼が……フォーンが現れたのです。
    一目見て私はわかりました。この人がかつて愛した人の生まれ変わりであると……」

(・-・)「……」



  
122: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:49:51.96 ID:v0kSCS5u0
  

イリカ「それから彼は毎日私に会いに来てくれました。
    この数年間はさびしくなかった、彼がいてくれたから……
    そして今日、何百年の時を超え私は彼と結ばれることができました」

(・-・)「いつまでも二人が幸せに暮らせることをねがいます」


イリカ「あなた達二人も素敵な人を見つけて幸せになってくださいね」

ξ゚听)ξ「はい! 必ずイリカさんたちのように幸せになって見せます」

(・-・)「マスターと結ばれるのは私ですからね。ツンさん」

ξ///)ξ「だ、だから、私は別にブーンのことなんて……」

(・-・)「自分の気持ちには素直になったほうがいいですよ」

ξ゚听)ξ「よけいなお世話よ!」


イリカ「ウフフ、仲がいいことね」



  
123: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:52:26.14 ID:v0kSCS5u0
  

 そして 日が沈んだあともパーティは続いた!

 ブーン達は疲れを癒すため早目に寝ることにした。


大臣「二部屋ご用意しました。どうぞ今日はこの城でゆっくり休んでくださいませ
    あいにくベッドが各部屋ひとつしかありませんがご了承くださいませ。では」

 大臣はブーン達を残し去っていった。


( ^ω^)「ベッドは二つかお……じゃあ誰か二人は床に布団しいて寝るお」

( ゚∀゚)「一つのベッドに二人ずつ寝りゃいいだろ。
    世の中には4人で一つのベッドに眠る奴等もいるんだから」

(・-・)「なら、私は当然マスターと同じベッドですね」

ξ゚听)ξ「ちょ、ちょっとなに勝手に決めてるのよ
     それだと私は長岡と寝なきゃならないじゃない!」

(・-・)「ならツンさんにもチャンスをあげましょう
     マスターが私とツンさんどっちと一緒に寝るか決めてください」

ξ///)ξ「そ、そういう問題じゃなくて。どうしてもって言うなら……ブーントナラベツニカマワナイケド」

(;^ω^)「えっ、ブーンが決めるのかお……」

(・-・)「さぁマスター。私か、ツンさんどちらと……誰と一緒に寝ますか?」



  
125: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:54:56.86 ID:v0kSCS5u0
  

(;^ω^)「じゃあブーンは……」


(・-・)(さぁマスター、あなたが本当に好きのはどっち……)

ξ///)ξ(ブーン……)



(;^ω^)「…………ブーンは長岡と寝るお」
 _
( ゚∀゚)「アッー!」


( ^ω^)「ちょ、そっちの意味はねーおwww」



ξ゚听)ξ「……じゃ、私とホイミンが同じ部屋ね。
     ブーンが決めたんだから文句無いでしょ」

(・-・)「そんなああー、卑怯ですマスター! ちゃんとどっちが好きなのか選んで――」パタン

 ツンは嫌がるホイミンを引きずって部屋に入っていった!



  
127: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 20:58:01.33 ID:v0kSCS5u0
  
〜ブーンたちの部屋〜

( ^ω^)「あ、ベッドでけぇお。コレなら二人でも楽々眠れそうだお」

( ゚∀゚)「んじゃ電気消すぞ」


 ブーン達は電気を消し それぞれベッドの端に入った


( ^ω^)「……」

( ゚∀゚)「なぁブーン。起きてるか?」

( ^ω^)「なんだお?」


( ゚∀゚)「お前はさ、ツンとホイミンどっちが好きなんよ」

(;^3)・∵.ブーッ「ケホケホ、いきなり何を言い出すんだお」

( ゚∀゚)「いいじゃねぇか、なんか修学旅行みたいで。
     で、どっちが好きなんよ」



  
128: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:00:48.19 ID:v0kSCS5u0
  
( ^ω^)「……ブーンが好きなのは……
      ツン…………とホイミン……どっちも好きだお」

( ゚∀゚)「なんだぁ? はっきりしねぇなぁ」

( ^ω^)「ツンはいつもツンツンしてるけど、本当は優しいお。
      そんな所がブーンは好きだお。ブーンが護ってあげなきゃいけないって気にもなるお。
      でもツンはブーンのことをどう思っているのか……」

( ゚∀゚)(ツンはおまえに好意を抱いているようにみえるけどねぇ……気づいて無いのか?)

( ^ω^)「ホイミンは、本当にブーンのことが好きってことがよくわかるお
      いつもブーンのために戦って護ってくれる。とても可愛い奴だお。
      でも、人間じゃないお。そのせいでホイミンのことを素直な気持ちで見れて無いかもしれないお」

( ゚∀゚)「じゃあさ、ホイミンが人間になったらどうなんよ」

(;^ω^)「それは……それはそうなってみないとわからんお。
      でも、現状ではブーンはどっちも好きだお。今は決められないお」

( ゚∀゚)「まぁいいけどな。お前の問題だし、お前ら3人の関係は見てておもしろいしなww」

(;^ω^)「面白がってないで助けてくれお」

( ゚∀゚)「『女の戦いに男は手出し出来ないお』
     ある男が残した言葉だ。悪いが俺には見てることしかできないな」

(;^ω^)「それブーンの言葉だお」

( ゚∀゚)「ならなおさらだ、本人達でどうにかしろ」



  
129: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:04:12.26 ID:v0kSCS5u0
  

( ゚∀゚)「じゃ、そろそろ俺は寝るわおやすみ〜」

( ^ω^)(……突然聞かれて困ったけど……
       ブーンはツンとホイミンどっちのことが好きなんだお?)

( ゚∀゚)「……Zzz」


( ^ω^)「もし、ツンがブーンのことを好きだったら?
      もし、ホイミンが人間になったら?
      ブーンはどっちを選ぶんだお……?」

( ゚∀゚)「Zz……」


( ^ω^)「ブーンが本当に好きなのは……」

( ゚∀゚)「…………」



( ‐ω‐)「……まぁいいお、寝るお」


( ゚∀゚)(って、本当に好きなのはどっちなんだよ! 寝たふりして聞いてたのによ)



  
130: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:06:35.67 ID:v0kSCS5u0
  

 ――次の日。


フォーン「昨晩は二部屋しか用意できず窮屈な思いさせてすまなかったな」

( ^ω^)「いえいえ、そんなこと無いですお。十分な広さでしたお」


フォーン「そなたたちには今回のことで礼をしたいのだが。何をすればいいのやら……」

ξ゚听)ξ「図書館で調べ物をさせて欲しいんですけど。ニュー速の王子に頼まれているので」

フォーン「この国の図書館を? なんだそんなことでいいのなら
      いくらでも自由に使ってくれ……といいたいところなのだが」

( ゚∀゚)「……だが?」

フォーン「KSK団の活動の際にずいぶんと散かってしまってな……
      まだ図書の整理が終わっていないのだ。すまないがもう少し待ってくれ」

(・-・)「それは仕方がないですね。どうしましょうかマスター」

( ^ω^)「う〜ん待つしかないお」


フォーン「そうだ! そなたたちに、また頼みごとをしてすまないが
      ちょっと私の友人を助けてやってくれないか?」



  
131: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:08:25.26 ID:v0kSCS5u0
  

( ^ω^)「頼みごと……ですかお?」

フォーン「私の友人から『詳しくはいえないが船と兵士を貸して欲しい』と手紙が届いてな。
      暇つぶしと言っては何だが、代わりに行ってきてくれないか?
      帰ってくるときまでには図書館の整理を終わらせておこう」

( ゚∀゚)「どうするブーン? って、行くに決まってるか」

( ^ω^)「もちろんだお! で、場所はどこなんだお?」

フォーン「この城から船で大陸沿いに西に行くと左手に別の大陸が見えてくる
      今度はその大陸沿いに西に進めばすぐペスカニという村がある
      あとはその村のロブという男にきいてくれ」

イリカ「みなさんがんばってくださいね」




 こうして ブーン達はフォーン城を出発し 船で西に向かった!



  
133: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:12:35.06 ID:v0kSCS5u0
  
〜海上〜

フライングダック「ギャギャーッ!」

 フライングダックA・Bの攻撃!
 ジョルジュに12のダメージ!
 ジョルジュに14のダメージ!

(メ゚∀゚)「くそっ、地味にいてぇ……
     お前らも手伝ってくれよ!」


ξ゚听)ξ「無茶言わないでよ、こっちは慣れない操舵で大変なんだから……」

(;´ω`)「うぷっ……ツンの操舵だといつも以上に船酔いが酷いお……」

ξ゚听)ξ「悪かったわね! それに吐くなら、海に吐きなさい!」

(;^ω^)「そうさせてもらうお……OWee」

 ブーンは海に向かって吐いた!

大ウツボA「ニュルル(うおっきたね……)」
大ウツボB「ニョロロ(この船はやめよーぜ)」
大ウツボC「ニョホホ(だな、帰ってスマデラやろーぜ。絶禁止な)」

 大ウツボA〜Cは逃げ出した!

(;^ω^)「うは、撃退成功……うぷっOWeeee……」



  
134: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:15:51.02 ID:v0kSCS5u0
  

(;メ゚∀゚)「じゃあホイミン! ってかなんでお前戦わないのよ!」

(・-・)「私は格闘技など野蛮なことはしない」

(メ゚∀゚)「はぁ?」


(・-・)「だが、力は貸そう『衝撃の増幅、硬化の増幅』」

 ホイミンはバイキルトを唱えた!
 ホイミンはスカラを唱えた!
 ジョルジュの攻撃力が凄くあがった!
 ジョルジュの守備力が凄くあがった!


( ゚∀゚)「おおっ、力がみなぎる!! よしこれなら!
     ホイミン! この戦闘が終わったらkwsk聞かせてもらうぜ」



 そして ジョルジュは残った敵を蹴散らした!



  
139: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:18:38.12 ID:v0kSCS5u0
  

( ゚∀゚)「で、なんで戦わないんだよ」

ξ゚听)ξ「そもそもミラルゴと戦った後あたりから様子が違うわよね」

(・-・)「私はホイミンが作り出したもう一つの人格です」

(;^ω^)「どういうことだおOWeee」


(・-・)「マスターダーマとの修行中のこと……」


------------------------------↓ ホイミン回想 ↓-------------------------------------

ヽ(・∀・)ノ「はあああああっ! たあっ!」

東方不敗「あまい! カウンターを喰らえ!」

ヽ(・∀・)ノ「うっ……まいりましたぁああああ。やっぱりマスターは強いですぅ」

東方不敗「ホイミン、攻撃だけではダメだぞ。ときにはおちついて防御も考えるんだ。
       つねに冷静に戦況を判断し行動する。そう、私のようにもうすこしクールになれ」


?「だな、そんなんじゃキングオブハートの称号を継ぐのは俺ってことになりそうだな!」

東方不敗「フッ、お前はまだまだ未熟すぎるホイミン以上に。肉体も心もな」

?「精進します……」



  
141: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:20:21.18 ID:v0kSCS5u0
  
ヽ(・∀・)ノ「もっとクールに……Be CooL…BeCooL…!」

ヽ(・∀・)ノ「ヒート! エンドッ!」


東方不敗「むっ、ホイミン?」

(・-・)「……なんでしょうかマスターダーマ」

?「……ホイミンか?」

(・-・)「冷静になってわかりました格闘技なんてやるべきではないんです」

東方不敗「それではクールになりすぎだ……もっと熱くなれ」

(・-・)「先ほど言ったことと矛盾してますよマスターダーマ」

------------------------------↑ ホイミン回想 ↑-------------------------------------

(・-・)「というわけです」

(;゚∀゚)「なんだそりゃ……新ジャンル「ヒートエンド」かよ」

(;^ω^)「どうやったらいつもの熱いホイミンに戻るお?」

(・-・)「この私はダメですかマスター」

(;^ω^)「ホイミンには変わりないんだけど、なんか調子狂ううお……」

(・-・)「……熱くなれるような状況に遭遇すれば、たぶん戻れます」



  
142: 33 ◆WOkutRzuoQ :2007/01/14(日) 21:22:28.51 ID:v0kSCS5u0
  


 そんなこんなで ブーン達はペスカニにたどり着いた!


ξ゚听)ξ「あら?」


<_プー゚)フ「!」バシャーン!


( ゚∀゚)「どうかしたかツン?」

ξ゚听)ξ「いま岩陰に何か見えた気がしたんだけど……」


 ツンはもう一度その場所を見るが何もいなかった!


ξ゚听)ξ「……気のせいだったみたいね」


(;´ω`)「OWeeeee」

(・-・)「大丈夫ですかマスター? もうすぐつきますよ」


*三十三話 おわり*



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