( ^ω^)は幻の大地の住人のようです

  
6:◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:33:44.00 ID:EA5JMvgZ0
  
*第四十一話*

〜モンスター闘技場−観客席−〜

 19時55分。大会開催5分前……
 ブーン・ホイミンペアは 見事予選突破を果たし すでに控え室で待機していた。

ξ゚听)ξ「もうすぐ始まるわねブーンたち大丈夫かしら」

( ゚∀゚)「ブーンはともかくホイミンは大丈夫だろ、いい所まで行けるんじゃないか」


 観客席は満席。超満員。
 立ち見でもいいので見たいという者も少なくない。
 円形の闘技場の中央にある試合場に注目が集まり まだかまだかと観客が騒いでいる。


ξ゚听)ξ「早めに席とっておいてよかったわね」


( ゚∀゚)「おっ、周りが暗くなったぜ。そろそろ始まるんじゃねぇか?」

 闘技場内の照明が消え辺りが暗くなる。
 騒いでいた観客達もじょじょに静かになり 会場は静寂の闇に包まれる。

 突如 闘技場中央部の試合場がスポットライトで照らされ その光の中には一人の女性がいた。


ノパ听)「…………」



  
8:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:35:09.57 ID:EA5JMvgZ0
  

ノパ听)「すぅ――……」

 場内の全員の視線が注がれる中 彼女は大きく深呼吸をし 息を整え……
 そして――



ノハ#゚听)「第六回星降りの大会の開催だァァアアア! 野郎どもオオオオオッ!!」



 マイクもつかっていないのに 場内に響き渡る彼女の開催宣言。
 その合図を皮切りに いたるところで歓声の声が上がり
 静かだった場内は 一瞬にして熱気で包まれた!!


ノハ#゚听)「司会は私ィイ素直ヒートだァァアアア! すなおでもォォヒートでもォオ好きに呼んでくれェェエエッ!!
      あと誰か彼氏になァれエエエエエエッ!!! よろしくゥウウ!」



ξ;゚听)ξ「熱い司会者ね……」

( ゚∀゚)「はは、ホイミンをパワーアップさせたみたいな奴だな」



  
9:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:38:40.30 ID:EA5JMvgZ0
  
ノハ#゚听)「早速だがルールのォ説明だァァアアアアアッ!
      はぁはぁ……ちょっとマイクつかいますね」

ノパ听)「こほん…。本戦は予選の合計成績上位8組によるトーナメント方式で行われます。
     公平を期すため、トーナメント表は発表されません。また出場者も試合直前まで対戦相手、他の参加者は知らされません。
     1回戦・2回戦は、マスターは自由に細かくモンスターに指示できます」

ξ゚听)ξ「疲れるなら最初からマイク使えばいいのに……」


ノハ#゚听)「ただァし!! 決勝戦では大まかにしか命令を出すことができなァアアアいッ!
      『ガンガン いこうぜ』『おまえに まかせた』『みんな しぬな』などの俗に言うAI戦闘だァア!
      つまァり! マスターとモンスターの経験と信頼が物を言うゥ! 熱い友情ッ! または愛情だァ!!」

( ゚∀゚)「おっ、またヒートしてきたぜ」


ノハ#゚听)「続いてェェェエ禁則事項の確認だァアア!
      相手マスターへの直接攻撃はダメーッ! 自分のマスターへの攻撃はかまわないがそういうプレイは他でやってくれェェッ!
      道具の使用もダメーッ! モンスターの装備は武器防具合わせてひとつのみだァッ!
      マスターがモンスターに攻撃、援護呪文を唱えるのもダメーッ! 思考力アップのため自分自身にインテ等をかけるのはいいがなァァァ!
      相手モンスターを死にいたらせてしまうのもダメーッ! 裁判とか慰謝料とかイロイロと面倒だからなッ!」


ノハ#゚听)「ではァッ! そろそろ始めたいところだがその前にCMだァアアアア!
      画面の前のキミッ! チャンネルはそのままァァァァア!!」


ノパ听)「この番組は『モリーと愉快なバニー達』『バトルGP会長カルマッソ』『秘密結社ヴァーロー』
     その他『不二家』等、ご覧のスポンサーの提供でお送りいたします」



  
10:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:41:28.57 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「それではァアアアア! 一回戦第一試合のォォォ選手入場だアアアアアッ!
      まずは一組目ェ! マスタァァァァブーンとホイミン――――ッ!!」

( ゚∀゚)「おお! いきなりブーン達か」


 ゲートが開き ブーンとホイミンが試合場へと入ってくる。


(;^ω^)「うは、テラ観客オオス……緊張するお……」

ヽ(・∀・)ノ「マスター! がんばりましょー!」


ノパ听)「登録番号34。マスターブーン。職業、魔物使い。
     筆記テストは30点。リスニングはなんと50点の満点で通過」

ξ゚听)ξ「ブーンの奴やるじゃない」


ノパ听)「パートナー、ホイミン。種族、ホイミスライム。
     身体能力はほとんどの種目を上位で通過、43点。
     人語理解30点満点。書き取り18点。減点5点。モンスター側では堂々の1位通過です」

( ゚∀゚)「ホイミンの奴も流石だな」



  
13:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:44:23.43 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「それに対する相手はアアアアアアア!
      マスタァァァァァァッァ亀田とバーグゥゥゥゥゥッ!!」

亀田「どんなもんじゃーい!!」
バーグ「シュッ! シュッ!」

(;^ω^)「強そうだお……あのマスター……」

ヽ(・∀・)ノ「別にマスターが戦うわけじゃないですから大丈夫ですよ」


ノパ听)「登録番号4。マスター亀田。職業、八百屋。
     筆記テストは20点。リスニングは15点。回答はすべてBと書いてますね」

亀田「俺流のサプライズや!」

ξ゚听)ξ「なんという運任せ……」

( ゚∀゚)「つか、八百屋って……」


ノパ听)「パートナー、バーグ。種族、浪速の逃犬。見た目は普通の犬ですね。
     身体能力は短距離走をトップ、他は並で23点。人語理解8点。書き取り0点。
     マスターの点数とあわせての総合点では断トツ最下位でギリギリの8位通過です」

亀田「わ、わざとや! そのほうが盛り上がるやろが」


( ゚∀゚)「これは、ブーンたち勝てそうだな」



  
15:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:47:41.11 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「それではァァモンスターファイトォォォォReadyyyy Gooooo!!!」

 カァン!
 試合開始を告げる ゴングが 鳴る!


亀田「ホイコーロー? なんや、うまそうな名前やなぁ」

バーグ「バナン『コーローwwww』」


ヽ(・∀・♯)ノ「ホイミンですぅううう!!」

( ^ω^)「ホイミン、そんな安い挑発に乗っちゃダメだお! 適度に落ち着くお」

ヽ(・∀・)ノ「はいマスター!!」


( ^ω^)「逆にこっちが挑発してやるお。ホイミン! 『女豹のポーズ!!』」


ヽ(・∀・;)ノ「め、女豹? こ、こうですかねぇ……」

 ホイミンは 女豹のポーズを とった!



  
18:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:50:14.75 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「おおおっとおおおおこれは、ホイミン選手誘っているのかァァアアア!?
      いやッこれは挑発だぁああああ! ホイミン選手ゥ相手を挑発していますッ!!」


ヽ(・∀・)ノ「はやくかかってきてくださぁ〜い!」

亀田「ふざけてんのかワレ!? まじめに戦えや! だいたいメスなんて産む機械や! 引っ込んでろや!}


ノハ#゚听)「おおお――――とォオオオ。亀田選手ゥこれは問題発言だァァァアアアアア!!
      観客席からも非難ブーイングの嵐だァアアアア!!」


 「かえれー!」 「亀田お前が引っ込めーッ!」 「ホイミンちゃんがんばってー!!」


亀田「これがワイのワイルドワイb……やなくて、これがわいの生き方や! っしゃおらー!!
    文句あるんならかかってこんかい!
    バーグ、いったれ! 『ハンバーグヘッドアタックや!!』」

バーグ「プシュッ!」


ノハ#゚听)「バーグ選手ゥゥウ装備品の『ハンバーグのカツラ』を武器にしての頭突き攻撃だァアアア!
      しかしあのカツラにィ意味はあるのかァアッ!? 相手を笑わせるための作戦かァァァァ!?」



  
25:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:52:45.90 ID:EA5JMvgZ0
  

バーグ「シッ!」

( ^ω^)「ホイミン、かわせお!」

ヽ(・∀・)ノ「はいぃぃ!!」


ノハ#゚听)「ホイミン選手これはうまい具合にかわしたァアア! バーグ選手は勢い余って壁に激突だァアアアアア!」

( ^ω^)「『かわす』うめぇwwwww某アニメの主人公が頻繁に使ってるだけのことはあるおwww」


亀田「なにやってんねん! ひるむなバーグ! 浪速ラッシュや!」

( ^ω^)「ホイミン、かわして電光石火!!」


バーグ「シッ! シッ! シュシュシュシュシュ!!」

ヽ(・∀・)ノ「そんな攻撃あたりませんよぉおおおおお!! YAAAAAAAA!!」


バーグ「ドブシカッ!!(なんや、この一撃の威力は……まるで脳みそボ――ン♪ したかのようや……)」


ノハ#゚听)「ホイミン選手ッ! バーグ選手の怒涛のラッシュをかわして脳天への一撃ィィィイ!!
       これは強烈ダァァァァア! バーグ選手の体が宙をまったぁああ!
       そしてダウンッ!! ダウンしたァ!! カウントに入るぞオォォォオオオ!」



  
31:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:54:24.78 ID:EA5JMvgZ0
  
ノハ#゚听)「1! 2! 3! 4! 5!!」

亀田「立て! 立つんやバーグ!!」

ノハ#゚听)「6!! 7!! 8!! 9!! 10!!!
       KO! ホイミン選手KO勝ちだァアアア!」

 カンカンカンカンカァン!!


ヽ(・∀・)ノ「やりましたああああああ!!」

( ^ω^)「おっおっおっ。ホイミン凄いお!!」

ヽ(・∀・)ノ「マスターの指示がよかったからですよぉおおおお!!」


( ゚∀゚)「おお! 勝ったぜあいつら!!」

ξ゚听)ξ「当然でしょ。この程度で負けるようじゃ話にならないわよ」


ヽ(・∀・)ノ「あっ! マスター、あそこにツンさんとおっぱいさんがいますよ!!」

( ^ω^)「おっホントだお! お〜いツンー、長岡ー! 勝ったお〜〜!!」


( ゚∀゚)「次の試合もがんばれよ――――っ!!」

ξ゚听)ξ「油断するんじゃないわよ!」



  
34:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:56:10.25 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「強い! 強いぞホイミンッ!! まったくダメージを受けることなく、一撃でバーグ選手を倒してしまったァアアア!
      その小さな体のどこにそんなパワァーが秘められているのかッ!? マスターブーンの命令も的確ゥ的確ゥッ!!
      優勝はもうこのペアにきまりかァァ!? いやいやまだまだわからないぞッ! 星降りの大会は始まったばかりだァアアア! はぁはぁ……」


亀田「こ、こんなんイカサマや!! 八百長や!! 八百長に決まてるわ!! おい審判ちゃんと判定せいやッ!!」

ノパ听)「どう見てもKOです。亀田選手本当にありがとうございました」


亀田「やってられん、やってられんわこんな大会! 時間の無駄やったなぁ。バーグ、帰るでぇ!!」


ノパ听)「第二試合に入る前にCMです」


( ゚∀゚)「ふぅ〜それにしても熱いなぁモンスターファイト」

ξ゚听)ξ「あの司会者もね」

 私も興奮しました。

( ゚∀゚)「ナレーターの仕事、とられてるよな」

 はい。
 この戦い… 私は「見」に まわらしてもらうぜ!!



  
37:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 21:58:25.11 ID:EA5JMvgZ0
  
〜控え室〜

係員T「では、次の試合になったらお呼びしますので、こちらの部屋でお待ちくださいください。
      情報規制のため鍵をかけさせて貰いますが、室内のバスルーム、トイレ、トレーニング器具などはご自由にお使いください。
      食べ物、飲み物の方も大量に用意しておきましたので好きなだけ食べていただいてかまいません」

( ^ω^)「TVは無いのかお?」

係員T「本大会は生放送となっておりますので、情報規制のためTVのほうはおいてございません。
      何かあったら、そちらの内線の方をお使いください。では、失礼します」


ヽ(・∀・)ノ「マスター! 食べないんですかぁ? おいしぃですよ〜〜
       それとも何か飲みますかぁ〜〜?」

( ^ω^)「ああ、ポーションくれお。
      ホイミン、試合前にそんなに食べて大丈夫なのかお?」

ヽ(・∀・)ノ「ポーションですね。はい。
       大丈夫ですよー。腹が減っては戦はできないっていうじゃないですかぁ〜」

( ^ω^)「そうかもしれんNE。
      ポーションまじぃwwww
      ブーンも口直しに何か食べるお」



  
42:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:00:49.55 ID:EA5JMvgZ0
  


 ブーンとホイミンが休憩している間にも 試合は進み――


ちなたん「やだぁー!! 私負けてないもん! わたしの勝ちってわかる人いないの!?
     本気なのにさぁ! 知り合いに言ったら引かれちゃうから、匿名でここに来てるのに!」

( ・ω・)「ボコボコにしてやんよ!」

゙w(,゚ -゚ノ''「フフフフフ……」

ν(・ω・ν)「私のキラーマンティスが負けるとは……あちょー」


 一回戦第二試合 第三試合 第四試合と順調に終了し





 二回戦―― セミファイナル第一試合 ブーンとホイミンの試合となった!



  
45:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:02:50.49 ID:EA5JMvgZ0
  
ノハ#゚听)「さぁさぁさあああ!! 星降りの大会もいよいよ後半戦だアアアア!!!
       みんなァアア疲れてないかァァアア!? 私はまだまだ元気だぞォォオオオ!! はぁはぁ……」

ξ゚听)ξ「思いっきり疲れてるじゃない……」

( ゚∀゚)「よく、あのテンションが続くよな」


ノハ#゚听)「セミィファイナルゥゥゥゥ! 第一試合ィイイ! まずはこのペアだァアア!
       1回戦で圧倒的強さを見せ付けたブーン&ホイミン――――ッ!!!」


( ^ω^)「どーもですお〜」

ヽ(・∀・)ノ「は〜い! 応援ありがと〜ですぅ〜〜!!」


 「ホイミンちゃんかわいい〜!」 「応援してるわ〜〜!」 「ブーンもがんばれよー!」

ノハ#゚听)「おおおおっと早くも観客の心をつかんだかぁ!? 場内からあふれんばかりの声援だァアアアア!」


( ゚∀゚)「ふたりともがんばれよ――!」

ξ゚听)ξ「これに勝てば決勝戦よー! がんばりなさーい!!」


ノパ听)「番組を途中からご覧の方のためにもう一度解説を。
      マスターブーン、職業魔物使い。パートナーホイミン、種族ホイミスライム。
      予選は合計166点でトップ通過の優勝候補です」



  
65:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:06:12.00 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「そしてェェ対戦相手となるもう1ペアはァアアアア!!
       丸尾&ツチノコォオオオオ――ッ!!」

丸尾「ズバリ、私が優勝でしょう!」

ツチノコ「…………」


ノパ听)「マスター丸尾は職業小学3年生で今大会の最年少選手となります。
      マスターとしてはトップで予選通過。筆記は満点でリスニングは35点です。
      クラスからたくさんのお友達が応援に駆けつけていますね」

「丸尾君がんばれ〜」「がんばるブー!」「アハハ、がんばるじょ〜」「クックックッ……」


ノパ听)「パートナーツチノコは、丸尾選手が配合を重ねて作り出したオリジナルモンスターですね。
      容姿は説明が難しいですが。皮膚はウロコ、体のいたるところに角がある……ドラゴンのようなモンスターですね。
      少なくともツチノコではないです。このペアは総合点150点で3位通過。こちらも優勝候補です」

丸尾「私が優勝した暁には、ツチノコ株式会社を作るのです。
    キャラクターグッズを作れば大もうけ間違いなしでしょう。
    そしてズバリ、学級委員選挙当選も確実でしょう。丸尾末男に清き一票を!」

ツチノコ「…………」


( ゚∀゚)「こいつは一筋縄ではいか無そうだな」

ξ゚听)ξ「大丈夫かしら? 相手はあのコの弱点の炎を吐きそうだし……」



  
80:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:08:11.78 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「それではァアアアアアア! セミファイナル第一試合ィィ!!
       決闘ゥゥスタァァァアアアトォォオオオ!!」

 カァン!


( ^ω^)「まずは、相手の様子を見るお! ホイミン、相手の反撃に気をつけて軽く攻撃だお!」

ヽ(・∀・)ノ「はい! マスター!! 『爆裂拳!!』」


ノハ#゚听)「おおおっとォオオオ! ホイミン選手ゥ先手必勝の四連撃だァアアアアア!!
       ツチノコ選手に直撃ィィィィイイ! これは大ダメージ必須かァッ!?」


ツチノコ「…………」


ノハ#゚听)「なんとォオオオオ効いていないッ!! ツチノコ選手まったく効いてませんッ!!」


ヽ(・∀・;)ノ「そ、そんなぁ〜〜!」


( ゚∀゚)「ホイミンの攻撃を食らってびくともしないとは、なかなか手ごわいな」

ξ゚听)ξ「そんなのんきなコト言ってる場合? ピンチじゃない」



  
82:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:10:12.70 ID:EA5JMvgZ0
  

丸尾「フフフ、私のツチノコにその程度の攻撃は効きませんよ。さぁツチノコ反撃のブレスです!!」


ツチノコ「グォオオオオオオオ!!」


ノハ#゚听)「おおお! ツチノコ選手の口から大きな炎が吐かれたァアアアア!
       炎は勢いよくホイミン選手に襲いかかるゥゥゥウウウ!!」

(;^ω^)「これはまずいお! ホイミン、ガードを固めるお!!」

  ∧ ∧
ヽ(・∀・;)ノ『ネコミミバリアアアアアアアアア!!!』


ノハ#゚听)「なんと! ホイミン選手の周りにバリアーが発生したァッ!
       これはホイミン選手が装備しているネコミミの付いたローブの効果でしょうか!?
       こんな装備見たことないッ! 私も欲しいぞォオオオオオ!!」

  ∧ ∧
ヽ(・∀・;)ノ「っ! 何とか炎は防げましたが、攻撃が効かない以上はピンチです!
        でも、どんなモンスターにも弱点はあるもの、それさえわかれば……」

(;^ω^)「弱点かお……。そうだお! アレをやれば……ッダメだお!
      アレをやるにはブーンの魔法力じゃ足りないお……フリスクは使えないし……」



  
85:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:12:33.52 ID:EA5JMvgZ0
  

丸尾「ツチノコ、バリアなど気にせずガンガンいくのです!」

ツチノコ「グォオオオオオオオ!!」


ノハ#゚听)「相手を休ませない怒涛の炎ブレス攻撃ィィイイイイ!
      ホイミン選手なすすべなしかァアアア!?」


(;^ω^)「ホイミン! 大丈夫かお!?」

  ∧ ∧
ヽ(・∀・;)ノ「魔法力……魔法力があればいいんですねマスター!!」

( ^ω^)「えっ、お。うまくいくかは分からないけど、とにかく魔法力……集中力を高める必要があるお」

ヽ(・∀・)ノ「今から私のすることを黙ってみててくれますか……?」

(;^ω^)「何をする気だおホイミン!?」

ヽ(・∀・;)ノ「私もうまくいくかは分かりませんがこれしか手は無いです」


丸尾「フム、あのネコミミのせいでブレスは効いてないようですね……
    ここはひとまず作戦を練るのがいいでしょう!」



  
100:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:15:41.59 ID:EA5JMvgZ0
  

ヽ(・∀・)ノ「KOOL! KOOL。KOOL……」

(;^ω^)「!? ホイミン!?」


?「まさかホイミンの奴……!」



ヽ(・∀・)ノ「ヒートエンド!」



(・-・)「…………」



(;゚∀゚)「おい! ホイミンの奴ヒートエンドしちまったぞ!」

ξ゚听)ξ「なにを考えてるのあのコ……?」


ノハ#゚听)「おっとオオオオ! これはどうしたことかァ!? 彼女の雰囲気がガラリと変わったぞォオオ!
     さっきまでは私と同等の覇気を放っていたのに今はそれを感じないぞォオオ!?
     攻撃の効かない相手にあきらめてしまったのかァアアア!?」



  
110:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:18:13.01 ID:EA5JMvgZ0
  

( ^ω^)「! そうか、分かったおホイミン!」

(・-・)「そういうことですマスター。時間を稼ぐのでその間に準備を!」


(・-・)『集中力の増強、反射神経の増強』

 ホイミンは インテを 唱えた!
 ホイミンは ピオラを 唱えた!
 ブーンの 魔法力が 凄く上がった!
 ホイミンの すばやさが 凄くあがった!


ノハ#゚听)「おっとォオオオこれはダブルスペルだァアアア!
      一度に二つの呪文を唱える高等技術ッ!! だがマスターにインテをかけた意図は不明だァアア!
      賢さをあげたところでモンスターに干渉する呪文は使えないぞォオオオ!」


( ^ω^)「これなら……いけるお!!
      ブーンはホイミンを信じてるお! 頼むお!」

(・-・)「了解です。マスター」



  
118:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:20:55.07 ID:EA5JMvgZ0
  

丸尾「よし、決めました。ズバリ、スライムは叩き潰すのが一番でしょう!
   ツチノコ、『アトラスの金槌』で攻撃です!!」

ツチノコ「グォ! グォ! グォ! グォオオオ!!」

(・-・;)「くっ……」


ノハ#゚听)「ツチノコ選手が装備しているのは『アトラスの金槌』!!
      スライム系に対し絶大な効果を誇る武器だぁああああ!!
      ホイミン選手! かわす! かわす! かわすぅうううう!!!
      だが、その動きはピオラをかけたにもかかわらず鈍っている気がするぞォ!? 大丈夫かァアア!?」


( −ω−)「……………………」


ノハ;゚听)「ややッ! ブーン選手目を閉じているぞォ!? まさか寝ているのかァアアア!?
      起きろォオオオオオオオオオオ!!」

 ヒートのツッコミに対し 会場から 笑い声が あがった!


(;−ω−)(うるさいお。集中できないお……)

 ブーンの中で 魔法力がある一点へと 集まり 高まってゆく!


(;゚∀゚)「何、考えてるんだよ。ブーンもホイミンも……」



  
120:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:23:20.36 ID:EA5JMvgZ0
  

ξ゚听)ξ「そうか! 分かったわブーンの狙いが!!」

(;゚∀゚)「! どういうことだ!?」

ξ゚听)ξ「魔法には人によって得意系統があるって話は前にしたわよね」

( ゚∀゚)「ああ、ブーンが得意なのはヒャド系だろ」

ξ゚听)ξ「得意系統によって体内に流れる魔力は別の性質を持ってるの。
       それを系統ごとのある一点に集中させることで、属性ごとに特定の感覚を高められるの。
       メラ系なら嗅覚、ギラ系なら味覚のという様にいわゆる五感をね」

(;゚∀゚)「んで、ブーンのヒャド系の場合はどうなんだよ! もったいぶってないで早く教えろよ」

ξ゚听)ξ「ヒャド系によって高められるのは視覚! つまり視力、眼力よ!
       ブーンはきっと目に魔法力を集中させて相手の弱点を探し出そうとしてるの」


ツチノコ「グオッ!」

(・-・;)「まだですかマスター……はぁはぁ……」


ノハ#゚听)「攻撃をかわし続けるホイミン選手に疲れが見えてきたぞォオオオ!!
       これは勝負あったかァッ!?」


(;−ω−)(あと、ちょっと。あとちょっとだお……)



  
121:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:25:30.57 ID:EA5JMvgZ0
  

( −ω−)「………………」


( ^ω^)カッ!「おおお……おーっwおっwおっw完成だお!!」


ノハ#゚听)「おォォッと! ブーン選手ようやく目覚めたようだぞッ!!」


(;^ω^)「別に寝てないお……。
      ……見える! ブーンにも見えるおwww!!」

( ゚∀゚)「なんだアイツ急に笑い出して……」



  ( ^ω^)「『氷の世界』」



 眼力(インサイト) ここに極めり!


( ^ω^)「ツチノコの周りに氷柱が見えるお!
      そしてこの氷柱1本1本がアイツの死角! そして一際大きな氷柱がアイツの弱点だお!!
      ホイミン! ツチノコの右斜め後方に入るお! そこがアイツの死角だお!」

(・-・)「了解です」



  
129:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:27:50.65 ID:EA5JMvgZ0
  
ツチノコ「グォ?」

ノハ#゚听)「おっとツチノコ選手! ホイミン選手を見失っています!!
       しきりに辺りを見回しているゥゥウウ!!」

丸尾「何をやっているのですツチノコ! 敵は右斜め後ろです!」


( ^ω^)「教えたって無駄だお、死角は見えているお! ほうら凍れお。
      ホイミン! 今度は正面、アイツの懐にもぐりこむお」

(・-・)「把握」


丸尾「どこを見ているのですツチノコ! 今度はアナタの懐です!!」


( ^ω^)「生物はどうあがいても死角に反応すらできねぇお――――これが『氷の世界』だお!!
      次は後方真後ろだお!」

ノハ#゚听)「おっとォオオオ! ブーン選手の的確な指令ィホイミン選手の俊敏な動きによりィ
       丸尾選手、ツチノコ選手翻弄されてるぞォオオ! ああああっツチノコ選手バランス崩して倒れてしまったァアアアア」

丸尾「何てことでしょう……常識的に考えて、死角を完璧に見抜くなんて不可能でしょう」

( ^ω^)「ブーンは不可能を可能にする男だお!
      『氷の世界』に跪いてろお」


( ゚∀゚)「そりゃ、俺の決めゼリフだ。最近使ってねぇけど」



  
131:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:30:17.76 ID:EA5JMvgZ0
  

(・-・)「マスター! チャンスですあいつの弱点は?」

( ^ω^)「その状態でいけるのかおホイミン?」

(・-・)「No problem.問題ないです。さぁアイツが起き上がる前に」

( ^ω^)「アイツに刺さってる一際大きな氷柱が弱点だお!
      その位置は『肩の後ろの2本のツノの真ん中にあるトサカの下のウロコの右』だお!」

丸尾「な、何故ツチノコの弱点を!?」

( ^ω^)「『氷の世界』の前では隠していても無駄だお!
      ホイミン決めるお!!」


ヽ(・∀・)ノ「ヒィイイト!!」


ξ゚听)ξ「元に戻った!?」

( ゚∀゚)「よっしゃああ、決めちまえええ!!」


?「ホイミンの奴、ヒートとクールをコントロールし始めているのか……?」



  
137:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:32:49.28 ID:EA5JMvgZ0
  

ノハ#゚听)「4! 5! おっとここでツチノコ選手立ち上がりましたぁああ!
      だがその背後には覇気を取り戻したホイミン選手が迫ってきているゥウウウ!」

ヽ(・∀・)ノ「私のこの手が唸りをあげる! 炎と燃えて全てを砕く!!
      『灼〜〜熱! サァアアアン・シャイン フィングァアアアアア!!』」


ツチノコ「グォオオオオオオオ……」

ノハ#゚听)「決まったアアアアアア!! ホイミン選手の攻撃を喰らいツチノコ選手地面へと倒れたァアアアア!!
      これで決まってしまうのかァアア!? カウントッ! 1! 2! 3!」


ツチノコ「グォ……」

ノハ#゚听)「4!」

( ゚∀゚)「5!」

ξ゚听)ξ「6!」

丸尾「もういい、止めてください!」

ノパ听)「なn……丸尾選手、それは棄権と見てよろしいですか?」


丸尾「どう見ても私達の負けです。潔く引きましょう。
    ツチノコの弱点を克服できなかったのは丸尾末男、一生の不覚……」



  
140:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:34:59.78 ID:EA5JMvgZ0
  
ノハ#゚听)「というわけでェェェエエエエエエ!!
       勝者!! ブーン&ホイミィィィィンペアァァァァ!!」

 カンカンカンカンカァン!!

ヽ(・∀・)ノ「マスタァァァァア! やりましたぁああああ!!」

( ^ω^)「ホイミン、もう戻ったのかお?」

ヽ(・∀・)ノ「はぃいい! うまくいきましたぁあああ!」


ノハ#゚听)「これでファイナルゥゥゥウ! 決勝戦の出場者1組が確定だぁああああ
       好試合を見せてくれた丸尾&ツチノコペアにも拍手ォオオオオ!!」


 「丸尾君、あたしゃ感動したよ」「ベイビ〜、君はよくやったよ」「クックックッ、プ、ブフーww」


丸尾「試合には負けてしまいましたが、これで学級委員の座は当然でしょう!」

ツチノコ「…………」


( ゚∀゚)「ブーンたち、決勝進出か。これはひょっとすると優勝しちまうんじゃねぇか?」

ξ゚听)ξ「次の試合の勝者が対戦相手ね。どんなモンスターなのかしら」


?「間違いない。ホイミンのやつ完全に感情をコントロールできている。これならばあの技を……」



  
144:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:37:21.54 ID:EA5JMvgZ0
  
〜控え室〜

係員T「先ほどと同様に、この部屋で次の試合までお過ごしください。
      最初に説明されたように決勝戦は、行動をモンスターに任せるAI戦闘となりますのでご注意ください。
      もし、違反した場合にはペナルティが与えられますので」


( ^ω^)「ここまできたら、ブーンはホイミンに任せるお」

ヽ(・∀・)ノ「はい〜がんばりますぅう!!」

係員T「では、試合になったら呼びにきますので」


(;^ω^)「まさか決勝戦まで勝ちあがれるとは思わなかったお」

ヽ(・∀・)ノ「私はマスターと一緒なら絶対優勝できると思ってますよぉおお!」

( ^ω^)「決勝の相手はどんな奴なんだろうかお?」


ヽ(・∀・)ノ「あっ、マスター一緒にお風呂に入りませんかぁ?」

(;^ω^)「遠慮しておくお……ホイミンが入るお風呂は、ブーンにはぬるすぎるお」

ヽ(・∀・)ノ「そうですかぁ……私が人間になったら熱いお風呂に一緒には入れるんですけどねぇ……」

(;^ω^)「それは、それで……イロイロト……」



  
146:41 ◆WOkutRzuoQ :2007/02/22(木) 22:39:22.04 ID:EA5JMvgZ0
  
〜試合場〜
ノハ#゚听)「決まったァアアアア!! 強いッ! 強いぞ!!
      一撃で相手を倒してしまった! やはり優勝はこのペアか!?」

(・勍)「ふん、弱いな」

゙w(,゚ -゚ノ''「これは優勝はいただきだな」

( ;ω(;:)「ボコボコにされたんよ」


ノパ听)「なぜ、戦っていないマスターがダメージを受けているのでしょうか」

( ;ω(;:)「俺とエビワラーは同調(シンクロ)してるんよ!」


( ゚∀゚)「勝った方のあいつの戦い方……」

ξ゚听)ξ「どうかしたの?」

( ゚∀゚)「いや、どっかで見たような流派だなと思って……」


?「やはり決勝はこの二人か、フフフ面白い……だが、おそらく勝敗は……」


ノパ听)「決勝戦は30分の休憩の後行われます。それまでは今日の総集編をどうぞ。
      あっ、その前にCMです」

*第四十一話 おわり*



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