( ^ω^)は幻の大地の住人のようです
- 4: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:04:25.41 ID:yV1Duone0
- *一三章「過去―現在――そして……未来へ 〜それぞれの結末〜」*
門番T「ここは、ならず者の町ロンガデセオ。
パスを持たないものは入れられねぇな」
( ゚∀゚)「なぁたのむよ、別に怪しいもんじゃないから入れてくれよぉ!」
門番T「最近、ただでさえ市長が銃殺されたり、立て篭もりがあったり、無差別殺人が起きてんだ。
余計に人を入れてる余裕は無いんだよ!
よそ者はさっさとゲラウトヒアwwwwwwwwww 」
(;゚∀゚)「くそっ、ここまで来て門前払いかよ!
こうなったら忍び込むか……それとも……
なぁ、なんかいい手は無いか?」
( ´ω`)「…………」
ξ゚听)ξ「ブーン……」
ブーンは あれから ずっとこの調子。
無気力で 何も喋らず 食事もほとんどとっていない。
(;゚∀゚)「はぁ……どうしたもんかね。ん?」
- 6: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:06:32.37 ID:yV1Duone0
(*゚ー゚)「あら?」
ルーラで しぃ達がやってきた!
(;゚,_ノ゚)「おっぱい!?」
(*゚ー゚)「久しぶりね。あれから何日ぐらいたったかしら」
_
( ゚∀゚)「一晩……いや、二晩たったぜ……!!」
(。 ` ー´)「このやり取りなんだれ」
('A`)「ブーン!」
( ´ω`)「…………」
('A`)「ブーン……? 何かあったのツン?」
ξ゚听)ξ「……ちょっとね」
- 8: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:08:44.26 ID:yV1Duone0
(。 ` ー´)「おい、そこの豚! 元気ねぇな!」
( ´ω`)「……」
(。 ` ー´)「ちっ、せっかく話しかけてやったってのに
なんとか言ったらどうだ、あぁ?」
( ´ω`)「……なんとか」
(。♯` ー´)「ふざけてんのか、てめぇ!」
もょもとがブーンの胸倉を掴む!
( ´ω`)「…………」
('A`;)「もょもと!」
(。 ` ー´)「フン、まぁ今はこいつにかまってる暇はねぇな」
もょもとはブーンを離した。
( ´ω`)「…………」
('A`)「ブーン、いったい何が……」
- 13: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:10:57.27 ID:yV1Duone0
- ( ゚∀゚)「それで、お前たちもここに用があるのか?
なんか、よそ者は入れてもらえないらしいぜ」
(*゚ー゚)「ふふふ、ジャーン!
『デセオのパス』! これがあれば大丈夫よ。
さぁ、みんな行くわよ」
( ゚,_ノ゚)「じゃあな、おっぱい」
('A`)「…………ブーン」
(;゚∀゚)「えっ、あ、おい! ちょっと待てって、俺も……
こうなったら……行くぞお前ら!」
ξ;゚听)ξ「ちょっと長岡、いきなり何すんのよ!」
門番T「確かに本物ですね。確認しました
ようこそ! ならず者の町、ロンガデセオへ」
しぃ達 四人は門番にパスを見せ 町の中へと入っていった!
(;゚∀゚)「見てのとおり、俺らもあいつらの仲間なんで
つまり、そういうことで。そんじゃ!」
ジョルジュはブーンとツンを両脇に抱え 急いで町の中へと滑り込んでいった!
門番T「あっ、お前! ……ま、いっか」
- 16: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:13:22.84 ID:yV1Duone0
(。 ` ー´)「何だ。結局、お前らも来たのかよ」
(;゚∀゚)「いいじゃねぇかよ。仲間だろ俺たち」
( ゚,_ノ゚)「都合のいいときだけ仲間か……」
(*゚ー゚)「まぁまぁ、元々このパスは長岡さんにあげるために貰ってきたものだから」
( ゚∀゚)「えっ、そうなのか」
(*゚ー゚)「はい、どうぞ」
( ゚∀゚)「うっひょーっ! サンキュー!」
ジョルジュは しぃから デセオのパスを受け取った!
ξ゚听)ξ「まったく、説明もせずに無理やり抱きかかえるなんて
レディの扱いがなってないわね。ねぇ、ブーン」
( ´ω`)「…………」
ξ゚听)ξ「ブーン……」
- 19: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:15:28.84 ID:yV1Duone0
(*゚ー゚)「その代わりといっては何だけど、人探しを手伝って欲しいの」
( ゚∀゚)「いいぜ、パフパフ屋を探すついでに手伝ってやるぜ」
(*゚ー゚)「探して欲しいのは、一晩で何でもやってのける男ジェb……
「ちょっと! ブーン何処行くの!!」
(*゚ー゚)「「?」」(゚∀゚ )
二人の会話を さえぎるように飛んできた ツンの大声。
その方を見ると ブーンが一人ふらふらと 町の奥のほうへ歩いている。
( ´ω`)「……」
ξ゚听)ξ「そんな状態で何処に行くつもりなの!」
( ´ω`)「…………つかれたお……」
ξ゚听)ξ「えっ?」
- 22: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:17:49.00 ID:yV1Duone0
ξ゚听)ξ「疲れたって、ちょっと待ちなさいよ」
ツンはブーンを引き止めようとするが――
('A`)「ツン。何があったかは知らないけど、今はアイツの好きなようにさせてやってくれないか」
それをドクオにとめられる。
ξ゚听)ξ「付き合いの長いドクオがそういうなら……」
('A`)「それで、何があったのか教えてくれない?」
( ´ω`)「……」
ブーンは一人進んでいく。
町の奥へ奥へと 深い闇の中へと――……
- 23: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:19:52.18 ID:yV1Duone0
「新入りか、ようこそ『落人群』へ。 ここにいるものは皆わけありだ。
ギャンブルに負けて破産、人を殺し殺され、そんなのはザラだ。人生を捨てた者達の最終領域。
あんたがどうだかは知らんが、ここでは何もしなくていい。ゆっくり休めや」
そうさせてもらうお……
「アンタこんなところでなにやってんのよ!
ほら、いくわよ!」
「お前はこんなとこにいるべき人間じゃねぇだろ!
さっさと、立ち直れよ」
ツンに……ながおかかお……?
ブーンは……僕は、もういいんだお。
ほっておいてくれお……
「ツン、こりゃもうだめだ。いこうぜ」
「もう、知らない! 勝手にしなさいよ!」
それでいいんだお。
僕はもう『ブーン』であることをやめたんだお……
また、護れなかった僕に『ブーン』を名乗る資格はないんだお……
- 25: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:22:13.63 ID:yV1Duone0
「ブーン、何があったかはツンから聞いたよ。
2度目……いや、3度目か。お前が大切な者を目の前で失うのは……
でも、そんなお前を見ていたくねぇ、いつもみたいに笑ってろよ」
ドクオ……笑う?
笑うってどういうことだお……こうかお……
「誰だよ……」
じゃあ、こうかお……?
僕にはもう、心から笑うことは出来ないお。
「だから、誰だって! ……もういいわ、マンドクセ。
お前なら、きっと立ち直れるって信じてる……いや、分かってるから。
約束したもんな、全てが終わったらまた会おうって」
「ドクオ、何やってるんだ。いくぞ!」
「これだけは言っておくぜ。あの時、お前のカーチャンが言ってた事。
『RP』だ。それを忘れんなよ。じゃあなブーン」
RP……カーチャン……
ブーンをやめた僕はどうしたら、何をすれば……
- 27: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:24:20.54 ID:yV1Duone0
「――っう訳で、お前との冒険はここまでだ。
元気d……まぁ、がんばれや。じゃあな」
「――だからブーン、私もう行くからね。さようなら!」
もういいお……
もう疲れたお……
このまま静かに
眠らせてくれお…………
そもそも僕は、今まで何を一生懸命走ってたんだお……?
かゆ
うま
――――――――
――――
――
- 30: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:26:41.61 ID:yV1Duone0
あれは、いつのことだったかお。
僕が5才、いや4才のときだったかお。
ドクオのトーチャンとカーチャンが殺された日。
「月島さんと旦那さんが魔物に殺されたぞ!」
「ほとんど相打ちで魔物の方も相当の傷を負っておって引いていったんだが」
「俺、遠くから見てたけど。かなりの強さだった……KOEEeeee……」
「俺も……あの高笑いを忘れられそうに無いよ……それにかなり人間に近い姿だったな……」
「月島さん夫婦は、この村の護り手だったのに……また、襲って来たら……」
「あそこの家、小さい男の子がいたでしょ。どうするのかしら」
('A`)「トーチャンとカーチャンが……」
J( 'ー`)し「ドクオくん……よかったら……家で一緒に暮らさない?」
( ^ω^)「わーい、ドクオと一緒にくらせるおー!」
あの時の僕は何も知らなくて。
死ぬとかどういうことなのか、わからなくて……
本当に無知で無神経だったお。
('A`)「しばらく、考えさせてください……」
- 32: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:29:07.50 ID:yV1Duone0
( ^ω^)「ドクオー、遊びにいくお!」
('A`)「トーチャン達が死んだのにそんな気分に慣れねぇよ内藤……」
( ^ω^)「おっお! 死ぬってどこか遠いーとこに行くことだお。
僕のトーチャンもどっか行っちゃったから同じだお。
でも、そのうちきっと帰ってくるんだお」
僕は何であんなことを言ってしまったのだろうか、
気がつくとドクオに殴られていた。僕は本当に馬鹿だったお。
('A`#)「死ぬって言うのはそんな簡単なことじゃないんだよ!
もう、会えないんだよ! 帰ってこれねぇんだよ! どんなに願ってももう……」
( ;ω;)「痛いお……ドクオ怖いお……」
そのときは何でドクオが怒っているのかわからず、ただ泣くしか出来なかったお。
('A`)「……悪かったな、ごめん。今は一人にしてくれ……」
その後、ドクオは自分の家に篭りきってピアノを弾いていたお。
僕は音楽なんて全然分からないけど、どこか悲しい曲だったことは覚えてるお。
- 35: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:31:23.99 ID:yV1Duone0
- それから数日がたって、ドクオは僕の家で一緒に暮らすことを選んだお。
と、言っても一緒なのは食事や寝る時ぐらいで
それ以外の時間は、自分の家で何かしているようだったお。
( ^ω^)「ドクオは一緒に遊んでくれないし、今日も一人で遊ぶお。
ちょっと遠くの森の方へ行ってみるお〜」
そして、のん気に歌なんて歌いながら森の方へと歩いていったんだお。
( ^ω^)「ピザ・モッツァレラ♪ ピザ・モッツァレラ♪
♪レラレラレラレラ♪ レラレラレラレラレラレラレラレラ♪
ピザ・モッツァレラ♪ ……おっ」
.( ∧∧
⊂# ⌒⊃;゚Д゚メ)⊃ < ……ゴルァ。
 ̄ ̄
それが、僕とギコの出会いだったお。
第四十七話
ブーン外伝 『誰が為に彼は走る』
- 39: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:33:45.36 ID:yV1Duone0
(;^ω^)「ね、ネコ……?」
(;゚Д゚メ)「フッフーッ! ゴルァ!」
森の入り口に落ちていた――いや、倒れていた。
一匹の黄色い物体――生物。
幼かった僕はそれをネコだと思ったお。
( ^ω^)「あっ、ケガしてるのかお」
足を怪我してるのに気づいた僕が、近づいていくとその猫は精一杯僕を威嚇してきたんだお。
(;゚Д゚メ)「フーッ!! ゴ、ゴゴゴゴルァ!!」
(;^ω^)「だ、大丈夫だお。僕はキミをいじめたりしないお」
僕が優しく抱きかかえると僕の気持ちがわかったのか、猫はおとなしくなったお。
(,,゚Д゚メ)「…………」
(;^ω^)「重いお……けっこうおっきいお……?
きっとカーチャンなら、まほうでケガをなおしてくれるお」
当時の僕が両手で抱えてやっと持てるぐらいの大きさだった。
僕は家までつれて帰ることにしたお。長い道のりを一歩、一歩、歩いて。
- 41: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:36:09.39 ID:yV1Duone0
- 家に帰るとカーチャンは出かけてて、いなかったお。
病院に行こうにも、お金を持ってなかったし
とりあえず僕はドクオのところにつれて行ったお。
( ^ω^)「ドクオー! 僕だお。ネコをひろったんだお!!
出てくるお〜。ケガしてるんだおーー!!」
('A`)「……ん? 内藤か、なんだようるさいなぁ」
( ^ω^)「ネコをひろったんだお。でも、ケガしてるんだお」
(;゚Д゚メ)「ゴルァ……」
('A`;)「猫? なんかでかくね? それに鳴声がへんじゃね?」
今なら少しはわかる。
ギコは猫じゃなくて、たぶんベビーパンサーって魔物だったんだお。
( ^ω^)「足をケガしてるお。でもカーチャンが出かけてて……どうすればいいんだお」
('A`)「よし。ちょっと見てな」
( ^ω^)「?」
('A`)『ホイミ!』
- 43: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:38:12.53 ID:yV1Duone0
ドクオがホイミを唱えるとギコのケガはすぐに治ったお。
(,,゚Д゚)「ゴルァ!!」
('A`;)「はぁはぁ、うまくいったみたいだな。
でも結構、疲れるもんだな呪文って……」
( ^ω^)「ドクオすげーお! いつの間にまほうが使えるようになったんだお?」
('A`)「ふぅー。まぁな、ちょっとここのところ勉強してたんだよ。
お前にも教えてやろっか?」
( ^ω^)「別にいいお。僕とドクオは一緒ずっとだお。
いざって時にはドクオに治してもらうお!」
('A`;)「いや、いざって時にはお前も使えたほうがいいかと……まぁいいか、マンドクセェし……
で、どうすんだ。この、ね……こ?」
( ^ω^)「僕が飼うお!」
('A`)「まぁ、お前のカーチャンなら飼うの許してくれるだろうな。
名前は決めたのか?」
- 47: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:40:22.06 ID:yV1Duone0
- ( ^ω^)「名前かお……うーん、ボロンゴ……プックル……チロル……ゲレゲレ……」
('A`;)「何だその名前……」
(;゚Д゚)「…………」
( ^ω^)「僕が好きな、おはなしだお。
『すてきな なかよし よにんぐみ。
かしこいボロンゴ やさしいプックル かわいいチロル ゆうかんなゲレゲレ』」
('A`;)「まぁいいや、お前の好きにしろ……」
(;゚Д゚)「ギ、ギコゴルァ!!」
( ^ω^)「ん?」('A`)
(;゚Д゚)「ギコゴルァ!」
('A`)「ギコ……? さらに変わったなきごえだな……」
( ^ω^)「それがいいお! ギコギコ!!
『ギコ』にするお!!」
(,,゚Д゚)「ゴルァ!」
('A`)「ギコギコねぇ。まぁ、最終的にいい名前じゃね」
- 50: 47 ◆WOkutRzuoQ :2007/05/05(土) 23:42:59.52 ID:yV1Duone0
その日、カーチャンが帰ってきて
すぐに、ギコは家族になることを認められたお。
J( 'ー`)し「さぁ、ホライズン、ドクオ君。ご飯にするわよ」
( ^ω^)「今日は、ももんじゃ焼きだお! 僕これ好きだお」
('A`)「何処の獣だよ、もんじゃ焼きだろ……いただきます」
J( 'ー`)し「ギコちゃんはお魚ね」
(,,゚Д゚)「ゴルァ!」
( ^ω^)「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」
('∀`)「きめぇwww」
J( 'ー`)し「ホライズン。ドクオ君みたいにお行儀よく食べなさいね」
(,,゚Д゚)「ギコゴルァ!!」
J( 'ー`)し「ギコちゃんどうしたの?」
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