( ^ω^)の内藤小説 1998年
- 37: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:21:02
―――第三章―――
誰かに見られてるような気がする。
そう思うのは気のせいだろうか。
被害妄想が激しいのは自分でも自覚しているが、どうもそんな感じではない。
('A`)「…くそったれ」
カーテンを勢い良く閉める。
電気をつけていないので部屋は真っ暗だが、やはりこの暗さが一番落ち着く。
そして部屋もこのくらいの広さがベストだ。
ブーンやショボンの部屋も悪くはないが、広すぎる。
遊びに行くときはあれくらいの広さがあれば快適なのかもしれないが。
('A`)「眠れねぇ…」
そう呟き、一人用のソファーの横にある小さな冷蔵庫を開ける。
- 38: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:25:12
ワンルームのこの部屋には大体のものが手の届く範囲にある。
面倒臭がりの自分にはピッタリだ。木造というのも趣をあって心地いい。
キンキンに冷えたビールを取り出し、ふたを開ける。
('A`)「…ふぅ」
一息つきソファーに腰を掛けた。
正直、こたつを出して暖まりたいところだが、出すのが面倒だ。
('A`)「……」
ゴクッと喉を鳴らしながら呑む。
いつもなら何も考えずその味を楽しめるのだが、今日はそうはいかない。
例の視線もそうだが、考えることは沢山ある。
しかし、いくら考えてもこちらに何の情報もない以上、分かることはない。
- 39: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:26:08
分かるのは、何者かが自分を監視していること。
それもこちらに分からせるように、だ。
それに何の意味があるのかを判断するのは、時期早計だがおそらく警告だろう。
「これ以上踏み込むな」
そんな台詞も脳内で勝手に再生されている。
('A`)「…まぁ…いいか」
今日の話し合ったことは、以後一人で調査しないこと、そしてショボンがもう一度FOXに会いに行くこと。
考えるのはその後だ。
また一口呑み、ドクオは布団の上に寝転んだ。
- 40: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:27:32
(;^ω^)「おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!」
だだっ広いリビングに声がこだまする。
その声の持ち主は、この部屋の主。
(;^ω^)「d、だだだだだだ誰だお!?」
そう問いかけられた相手はきょとんとした様子で顔だけ内藤の方を向いてソファーに座っている。
見た感じ女性のようだ。
(;^ω^)「……」
「………」
不思議な沈黙。
それを破るようにソファーに座っている女性が、テーブルの上に置いてあるビールを手に取り、呑む。
(;^ω^)「……あなた、家間違えてますお?」
その問いに対する返事のように、口から離したビールの缶を音を立ててテーブルに置く。
- 41: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:29:07
(;^ω^)「……」
仕方ない、と思い内藤も彼女の向かいのソファーに腰を下ろす。
さきほどショボンの家で気を引き締めようと話し合ったことも忘れてるらしく、内藤に危機感はまったく見えない。
( ^ω^)「…よっこらせっくす」
「………」
( ^ω^)「酔っ払いさんですかお?」
正面から目を見て言う。
顔立ちは綺麗に整っており、一見してモデルにも見えるくらいの美貌だ。
「………」
( ^ω^)「お?何も言わなきゃ分からないお?…っていうかどうやって入ったのかお?」
この男にもようやく少しの不信感が芽生えてきた。
- 42: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:30:14
「………」
(;^ω^)「おっ!まさか泥棒さんかお?」
「………違う」
小さく、それでも聞こえるくらいの声で答える。
( ^ω^)「おっ!だおだお。泥棒がソファーに座ってビール呑んでるはずがないお」
どうにも焦点のおかしい理由だが、内藤は一人納得した。
( ^ω^)「うーん…迷子かお?…いやいやこの年で迷子はないお…」
見た目でいくと20代中盤といったところに見えた。
「……あの」
( ^ω^)「おっ!なんだお?」
「…内藤ホライゾンさんですよね?」
( ^ω^)「いかにも、だお…………ん?」
ここでふと思った。
今まで、こういう尋ね方をするのはたいてい掲示板を利用している人だった。
そのほとんどは腐女子だったり、vipperだったりだ。
しかし、この綺麗な女性は…
(*^ω^)「フラグktkr!!」
その大声に驚いたのか、女性がビクッと身体を震わせる。
- 43: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:31:50
(;^ω^)「あ、すいませんお。こういうこともやっとかないと他でやれって言われるんですお」
「……はぁ」
なんのことかわからないといった様子で女性が眉をひそめる。
( ^ω^)「で、なんのようですかお?」
「……あの…」
何か言いにくいような内容なのか口ごもる。
( ^ω^)「ごくり…」
少しふざけてみる。
「……あの…助けて…欲しいんです……」
( ^ω^)「…お?」
「だから…私を助けてください。お願いします」
そう言って、座ったまま頭を下げる。
肩くらいまであるセミロングの髪を垂らして。
- 44: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:33:13
その髪を恍惚とした眺める変態。
(*^ω^)b「おk。把握したお」
「え?…そんなあっさりと?…」
(*^ω^)「困ってる人を助けるのは当然のことだお!」
あまりの決断の早さに困惑したのは女性の方だった。
「…いいんですか?」
( ^ω^)「だおだお」
「…あ、ありがとうございます」
再び頭を下げる。
そして再び眺める変態。
(*^ω^)「………」
- 45: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:34:29
女性が顔を上げる。
「えっと……事情は…」
( ^ω^)「事情は後でいいお!」
「え…はぁ…。あ、家に勝手に入ったことは謝ります。でも…」
( ^ω^)「やむにやまれぬ事情があったんだお?そのくらい分かるお」
「…はい」
( ^ω^)「でもビールの件については謝罪をもらうおっお」
そう言ってビールを指差す。
あ、と恥じらいのせいなのか酔いのせいなのか分からない赤色を顔を映す女性。
「すいません」
( ^ω^)「おっお!許してやるお」
内藤につられて女性も微かに笑う。
- 46: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:36:25
「えっと…あの…図々しいのは承知で言うのですが…しばらくここに泊めてもらうわけにはいきませんか…?」
(*^ω^)「全然構わないお。好きに使ってくれたらいいお」
即答だった。
「じゃあ遠慮なく。本当にありがとうございます」
( ^ω^)「おっお!早速風呂にでも入って疲れをとるといいお」
「あ、じゃあそうさせてもらおうかしら…。着替えもあるし」
足元には大きめのボストンバッグがあった。
( ^ω^)「そうするといいお」
じゃ、と言って女性が立ち上がる。
「お言葉に甘えさせてもらいます」
( ^ω^)「おっお」
女性はバッグを持って洗面所に向かった。
(*^ω^)「なんて…なんて幸福な日なんだお…」
内藤は一人そう呟き、背を伸ばした。
(*^ω^)「………」
そして目に入ったのは女性の呑みかけのビールだった。
(*^ω^)「………」
この後彼が、缶の飲み口で絶叫とともに自分の息子を赤く染めたのは、数分後のことだった。
- 47: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:39:21
―――――――――――――――――――
翌日、内藤とドクオが掲示板をせわしく駆け回っている頃。
(´・ω・`)「…こんにちは」
FOX「待たせて悪かったね、掛けたまえ」
(´・ω・`)「どうも」
部屋に入ってくるや否や椅子に座ったFOXに習って、再び腰を下ろす。
前回と同じ部屋で待つように言われ、2時間もこの部屋で待たされた為、腰が痛かったが立ったまま話をするわけにはいかない。
FOX「で、何か分かったか?」
(´・ω・`)「まぁ、それなりの成果はあります」
僅かにFOXの表情が変わる。
- 48: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:40:44
FOX「…犯人が分かったのか?」
(´・ω・`)「いえ、そこまではまだ」
FOX「ふむ、では私に話したいこととは何かな?」
両肘をテーブルの上につき、身を乗り出す。
(´・ω・`)「話したいことというか、貴方が僕達に話すべきことを話して頂きたい」
余計な小細工をやめ、直球勝負をする。
しかし、予想に反してFOXの顔には余裕の表情が浮かんでいた。
FOX「君にしては随分大胆だね」
(´・ω・`)「…何を考えてる?」
FOX「勘違いしてはいけない。私達は君達の味方であって敵ではない」
(´・ω・`)「………」
FOX「君なら分かるだろう?この間も君には分かるように話したつもりだがね」
(´・ω・`)「…じゃあそういう意味でこっちも受け取っていいんですね?」
ふぅ、とFOXがため息をつき椅子の背にもたれる。
- 49: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:42:02
FOX「それは君の自由だ」
(´・ω・`)「なるほどね。…だったらもう話すことはない」
そう言って立ち上がる。
(´・ω・`)「失礼します」
痛い腰を伸ばしながら、ドアの方に足を向かわせる。
FOX「…気をつけてくれ。…それだけだ」
(´・ω・`)「……」
その声には振り返らず、部屋を出る。
そして廊下を進みながらため息をつく。
(´・ω・`)「…やれやれ。最悪なパターンだ」
足を早める。
これから急いで戻らなければならない。
おそらく掲示板には山ほど仕事がたまっているだろう。
それを考えるともう一つため息が出た。
- 50: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:46:06
―――――――――――――――
(`・ω・´) 「いらっしゃーい!!」
店に入ると、カランという鈴の音をかき消すように威勢の良い声が聞こえてくる。
( ^ω^)「おっ!うっせーお」
('A`)「騒がしいな…」
(´・ω・`)「久しぶりだね、兄さん」
(`・ω・´) 「お前らか!」
釣り上がった眉を更に釣り上がらせ、シャキーンが笑顔を作る。
三人は適当に空いている席に座り、とりあえずの一杯を頼んだ。
('A`)「んで、どうだった?」
早速ドクオが話を切り出す。
- 51: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:47:03
( ^ω^)「おっ、そういえばショボンは会いにいったんだお」
(´・ω・`)「うん」
頼んだ酒が運ばれてくる。
乾杯、と儀式的に交わしそれぞれが口をつける。
(´・ω・`)「まぁ予想通りといったところかな」
('A`)「…予想通り、ね。あまり良い知らせじゃなさそうだ」
(´・ω・`)「もちろん」
そう前置きしてショボンが話し出す。
ひろゆき氏の誘拐はおそらく事実だということ。
それにFOX含め会社全体も懸念していること。
( ^ω^)「zzzzzzzz…」
('A`)「ちょっと待て。誘拐が事実だというのはいい。だが、FOX達はまともの対応などしていないじゃないか」
それに答える前に一口酒を含むショボン。
- 52: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:47:48
(´・ω・`)「だからしがらみがあるんだろうね」
('A`)「そのくらいは分かる。だが、管理人だぞ?それを見捨ててまで…」
(´・ω・`)「僕もそれを確認しに行ったのさ。そして確信した。この事件は想像以上に根が深いことをね」
( ^ω^)「zzzzzzzzzz…」
('A`)「………」
(´・ω・`)「会社としては動きたくても動けない事情がある。しかし、警察にも頼れない」
('A`)「…そこで割と自由の利く俺達に託した、と?」
(´・ω・`)「それに僕らだとそれなりに発言権があるしね。裏にも表にも」
('A`)「…動きたくても動けない事情か。反勢力が関わってるんだな」
(´・ω・`)「反勢力というのは正しくない。どっちかというと会社と利益を共にしている勢力から圧力がかかってるんだろうね」
('A`)「…難しいな」
そう言ってドクオも酒を煽る。
- 53: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:49:05
(´・ω・`)「狸寝入りをしているピザにも分かるように言おうか」
(;^ω^)「………」
(´・ω・`)「FOX含め僕らの掲示板の会社をAとしよう。そしてAの長であるひろゆき氏が何者かに誘拐された」
( ^ω^)「おk」
(´・ω・`)「誘拐した奴らをBとするね。この場合、当然AとBは敵対関係にあるわけだよね」
( ^ω^)「…おk」
(´・ω・`)「だからAは堂々と調査して問題ないはずなんだよ。しかし、そうしていない」
( ^ω^)「……おk」
(´・ω・`)「逆説的に言うと、AとBは敵対関係にないことになるわけだね」
( ^ω^)「………おk」
- 54: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:50:23
(´・ω・`)「矛盾してるね。よって、他のC、DというのがA、Bと複雑に関わってAの動きを制限している可能性が高いよね」
( ^ω^)「…………」
('A`)「更に難しく言ってるような気もするぞ」
(´・ω・`)「…馬鹿に説明するのは難しい」
( ^ω^)「……もういいお。あとで要点だけ聞くお」
そう言うと内藤はグラスを持ってシャキーンの居るカウンターの席に移動した。
('A`)「はぁ…。大体は分かった。だが、問題はそのCとかDとかの奴らだ」
(´・ω・`)「ウチの会社が動けなくなる程だからね、まともな連中じゃないだろう」
('A`)「…難儀なこった…」
(´・ω・`)「まったくだ…」
示し合わせたように同時にグラスを口に運ぶ。
- 55: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:58:33
それからは二人であれこれ話し合った。
これからの事、それが派生して昔の事件の事などを延々話していた。
そしてドクオが好きなアニメの事などを話し出した所で、ショボンが嫌な顔をして、話は途切れた。
('A`)「そういや…」
話題を変えるように切り出す。
('A`)「お前が行ってる間…というか今日ずっとブーンの様子がおかしいような気がするんだが」
(´・ω・`)「ブーンの?」
('A`)「気のせいかな…」
(´・ω・`)「………」
二人とも視線をカウンターに居る内藤の背中に移す。
- 56: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 21:59:15
それに気付いたわけではないだろうが、内藤が立ち上がる。
慌ててドクオとショボンが視線をそらす。
そしてグラスをカウンターに置いたまま内藤が戻ってくる。
( ^ω^)「話は終わったかお?」
(´・ω・`)「うん」
('A`)「他人事みたいに言うな」
( ^ω^)「じゃあ僕はそろそろ帰るお」
('A`)「はっ?もう?」
(´・ω・`)「何か用事でも?」
(;^ω^)「おおおお?べ、別に用事なんてないけど、眠たいんだお」
- 57: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:00:08
(´・ω・`)「ふーん、じゃあここは僕が払っておくから早く帰って休みなよ」
( ^ω^)「ありがたいお。じゃあまた明日だお」
('A`)「……明日な」
おっ、と返事をし店を出る。
ドアが閉まったのを確認して二人がこれまた同時に口を開く。
('A`)「何か隠してるな」
(´・ω・`)「何か隠してるね」
ボーイを呼んで、テキーラのダブルを二つ頼む。
('A`)「変なことに巻き込まれなきゃいいけどな」
(´・ω・`)「…トラブルメーカーだからね…」
二人はため息を吐き出す前に、押し込むようにテキーラを喉に流し込んだ。
- 58: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:04:14
「お帰りなさい」
(;^ω^)「おっ…た、ただいまだお」
一斉に逃げ出そうとする温度の行方を遮るように、素早くドアを後ろ手で閉める。
(;^ω^)「別に待ってなくても良かったのにお」
「そういうわけにもいかないわ。居候の身だし」
そう言ってスリッパを床に並べる。
大分昔に買ったまま使わず、どこかに閉まっておいたはずの物だ。
(;^ω^)「まるで新妻のようだお」
綺麗に並べられたスリッパを履き、リビングに向かう。
リビングに近づくにつれ、なんとも食欲を誘う匂いがする。
( ^ω^)「…何か作ったのかお?」
「え、えぇ。でもこんなに遅くなるとは思わなかったから、すっかり冷めてしまったけれど」
そう言って微笑む。
- 59: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:05:18
(;^ω^)「ごめんだお。ちょっと友達と呑んでて…」
いいのよ、と彼女。
リビングに入ると、美味しそうな匂いは更に強くなる。
( ^ω^)「おっ、何を作ったのかお?」
「クリームシチューを作ってみたの」
( ^ω^)「おっ!じゃあそれ戴くお」
「え?食べてきたんじゃないの?」
( ^ω^)「いやいや食べるお。それで事情とやらを聞かせてもらうお」
「……わかった」
そう言うと、冷めてしまったシチューを温める為だろうか、キッチンに入る。
下はローライズのデニムに上は白地のセーター。
後ろから見る彼女もまた美しいと感じさせた。
- 60: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:06:43
カウンター式にキッチンになっているので、テキパキと作業をする彼女の顔は良く見える。
その口元には僅かな微笑みがあるようだ。
昨日の夜と比べると、随分表情豊かになっている。
カチっという火をつける音がして、そして換気扇を回す音。
( ^ω^)「………」
- 61: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:08:00
荻野春、というのが彼女の名前らしい。
朝、いつもの時間に起きると彼女は既に起きており、朝食の準備までしていた。
綺麗な女性は料理が下手、という通説を見事に裏切ってくれた。
今温めているシチューも期待していいだろう。
心配すべきは彼女、春が何者かに狙われているということだ。
昨日の夜は春が風呂に入った後すぐにソファーで眠りこけてしまった。
朝は自分に時間が無く、結局未だに事情は聞けていない。
本当はドクオやショボンに相談してみようかとも思ったのだが、彼ら…いや自分もだが、今は例の件で忙しい。
話すにしてもまずは事情を聞いてからにしようと思ったのだ。
春「出来たっと」
キッチンから春の声が聞こえる。
- 62: ◆P.U/.TojTc :2007/01/29(月) 22:08:54
温めたことによって増幅した匂いが食欲を奮い起こす。
春「はい。…口に合うか分からないけど」
朝食のときと同じ台詞。
( ^ω^)「おっ!これは旨そうだお!!」
器に入れて運ばれたそれを見て正直に言う。
春「フフフ」
( ^ω^)「いただきますお!」
どうぞ、という春の短い言葉が終わらないうちにスプーンで口に運ぶ。
( ^ω^)「ハムッ!ハフッハフッ!」
春「………」
( ^ω^)「うはwwwwウマスwwwwwwおkwwwww」
事情を聞くのは食べ終わってからにしよう。
内藤はそう思った。
戻る/第四章