( ^ω^)ブーンが残された時間で喧嘩を売るようです
- 159: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:13:41.78 ID:5IFq2ijU0
- 第5話 「蘇りしは悪魔」
ξ;;)ξ「 」
音が消える。自分の胸を見る。
何かが生えている。銀色に煌く硬質に 紅い液体降り注ぐ。
痛みよりも寒気が来る。世界が闇に閉ざされる
内側から体が食い破られる。
心
臓
が
破
壊
さ
れ
る
・
・
・
これが 死ぬ という事か 僕が 破 消えていく
意識 が飛 んでい せ く ああ 消え てい く
冷た いよう よ な 熱 いよ うな 壊
色 が消 破 し 飛ぶ 全 てが モ ノ ク ロ
- 160: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:14:09.39 ID:5IFq2ijU0
オ
ト
ガ
キ せ コ
エ
破 ル
ボ ク
ノ ナ
カ 壊 カ
ラ コ エ
よ
ガ キ
コ エ
せ
ル
- 161: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:14:49.51 ID:5IFq2ijU0
- セナカガワレル ヒザガワレル イノチガワレル アタマガワレル
ヒジガワレル イシキガワレル シカイガワレル コマクガワレル
破
メダマガワレル チガワレル セナカガワレル キンニクガワレル
よ
カオガワレル イタミガワレル セカイガワレル ビコツガワレル
壊
ボクガワレル シンケイガワレル ノドガワレル ゴカンガワレル
せ
リョウテガワレル コトバガワレル チカラガワレル シガワレル
シンゾウガワレル
シンゾウガワレル
シンゾウガワレル
シンゾウガワレテ
イキカエル
シンゾウガワレテ
ボクジャナイノガイキカエル
シンゾウガ
- 162: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:15:13.75 ID:5IFq2ijU0
破 壊 せ よ
- 163: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:15:42.55 ID:5IFq2ijU0
- ( ゚ω゚)「………」
(;゚A゚)「 」
声が聞こえる。うるさすぎて何を言っているのかが解らない。
胸に突き刺さり、心臓を貫通した刃物に目を向ける。
ξ;;)ξ「 」
<;`A´>「 」
無造作に引き抜く。痛みは無い。引き抜かれた箇所が塞がっていく。
(;゚A゚)「 」
男が逃げていく。何かを叫んでいるようだが聞き取れない。
<# `A´>「 」
「 」 「 」
数人の男達がこちらに向かってくる。自分に向かって走ってくる。
( ゚ω゚)「………」
「 」 「 」
一人の男が剣を振り下ろす。何故かは分からないが僕を殺そうとしているようだった。
だから僕は最低限の抵抗をさせてもらう。男を剣ごと薙ぎ払う。二つに千切れ飛んだ。
血がダクダクと流れてる。おかしいな?おかしいな。僕は軽く腕を振っただけなのに。
- 164: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:16:04.45 ID:5IFq2ijU0
- <; ゚A゚ >「 」
「 」「 」
男達が逃げ出す。しばらくボーっと眺めてる。
裂かれた男を見る。内から声が聞こえてくる。ある衝動が湧き上がる。
( ゚ω゚)「……破壊せよ……」
僕は僕の意思に従い、彼らに近づく。
腕を一振り。首が飛ぶ。腕で一突き。腹を破る。腕で一薙ぎ。二つに裂ける。
血溜まりの中で考える。これも紅い水だ。それじゃあこの肉はなんだ?
<; ゚A゚ >「 」
一人残った男が座ってる。なんで座ってるの?
ゆっくりと近づく。一歩づつ歩きながら近づく。
<; ゚A゚ >「 」
<; ゚A゚ >「 」
そうか。逃げる気が無いんだ。
死にたいんだ。
死ぬんだ。
死ね。
肉塊が一つ増えた。
- 165: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:16:29.01 ID:5IFq2ijU0
- ( ゚ω゚)「………」
ξ;;)ξ「 」
女の子が泣いている。女の子…誰だったっけ?そうだ。ツンだ。
ツン?何で泣いてるの?何が悲しいの?
僕は自分の手を見る。赤く染まった手。紅く染まった手。
人を殺した証。僕は何をした?僕は何を考えていた?
僕は分からない。僕が分からない。僕の中身が分からない。
(;゚ω゚)「う、ああ?」
ξ;;)ξ「 ン 」
僕は誰だ?お前は誰だ?僕の中にいるお前は誰だ!?
囁くな!!呟くな!!喋るな!!叫ぶな!!
(;゚ω゚)「ぅぁぁぁあああ?」
ξ;;)ξ「ブ ブ ンブー ! !」
音が正常に聞こえ始める。感覚が元に戻っていく。僕が僕に戻っていく。
声が聞こえなくなっていく。待ってくれ。お前は…お前は…
( ゚ω゚)「……お前は……誰だお……?」
- 166: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:16:50.04 ID:5IFq2ijU0
ア ミ テ イ エ
- 167: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:17:08.49 ID:5IFq2ijU0
- 静まり返った部屋に三人の男達がいた。
一人は髪の長い、小柄な少年。
一人は筋肉質で、大柄な男。
一人は大きな瞳をした、背中の張った男。
小柄な少年「………」
大柄な男「………」
背中の張った男「………」
三人が何も喋らないまま時間が過ぎる。すると、部屋の奥から靴音が響き始める。
靴音は一歩づつ大きくなり、音の主の姿が露になる。
「すまない。遅れたみたいだね。」
小柄な少年「……遅いよ『マスター』。」
大柄な男「………」
背中の張った男「それで、今日の召集は如何様で?」
マスターと呼ばれた男が三人を見渡す。長い沈黙の後、その口を開く。
マスター「悪魔が目覚めた。」
場がざわめき立つ。小柄な少年は険しい顔をし、背中の張った男は瞳を細める。
大柄な男だけが無表情のまま腕を組んでいた。
- 168: ◆y7/jBFQ5SY : 2006/07/24(月) 20:17:31.75 ID:5IFq2ijU0
- 背中を張った男「……『シンビオティックデビル』…」
大柄な男「………」
小柄な少年「目覚めたのは…どっち?」
マスター「…アミテイエだよ。」
マスターの言葉にまたざわめく。
大柄な男「…我々はどう動けばいい。」
今まで一言も喋らなかった男が他の二人の気持ちを代弁したように喋る。
その言葉に反応して他の二人も意識を集中させる。
マスター「今のままで彼に目的を果たせるとは思えない。」
マスター「暫くはオブサーブを使う。」
小柄な少年「間に合うの?」
マスター「……どちらの意味だい?」
背中を張った男「無論、両方です。」
マスター「………」
マスターは彼らの問いには答えず、三人に背を向ける。
そして、自分自身に聞かせるように呟く。
マスター「……どうだろうね…」
第5話 「蘇りしは悪魔」 終
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