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あらすじ

若干森見調がはいった、面白可笑しくてきれいなお話。
雰囲気ものが好きな方に是非!




感想


「深夜徘徊というのはですね、日本が世界に誇るエクストリーム・スポーツなのです」


 町は街になって、妖しいものになったころ、
たっぷりと睡眠をとって元気満々なしぃは家を飛び出した。

 交通事故で死んでしまった同級生の足取りを追う。
足元に落ちてきた蛾を踏みにじり、冷たい表情を作って横断歩道を渡る。


 地の文、雰囲気、台詞回し。
全てが独特なこの物語ですが、キャラが特にいいと思いました。

 愉快な掛け合いをしながら、しぃは陽気な深夜を進みます。
ぐちゃぐちゃと生クリームをかき混ぜる偏見持ちの女性出会ったり、
背の高い弟さんにお使いを頼まれたり、わけのわからないしゃべり方をする女性に、と夜な夜な歩き回ります。

 疎らに浮かんだ星空の下、深夜徘徊するしぃの姿がありありと想像できました。
心から深夜徘徊を楽しんでいるしぃを見ていると自分も深夜に街に飛び出したくなります。

 シューの喋りを見て「めんどうくせえ!」と思いました。

 終わりもすっきり。
大好きなので、もっと長く続いて欲しかったです。

 この作者さんの作品は好きなものが多い。
(特にお気に入りは彼らの終わりを語る、ねこは食べて欲しい、いた、などなど)


「この競技は大変を極めます。それでも、あなた来ますか?」
――◆1/KgJV1UfE



深夜徘徊をスポーツだとのたまう少女、しぃ。
彼女が死んだ少年の足跡を追いながら歩く世界は、奇妙な夢のような世界。

登場する人が全てどこかおかしく、話す言葉もかみ合わない。
酔っぱらったような浮遊感がある、愉快な作品。

字の文、登場人物、世界観の全てに、癖のある作品。
嫌いな人はとことんだめだけど、はまる人はたまらない作品。

あなたも、深夜徘徊してみませんか?
帰れなくなっても、しりませんよ。
――名無し



独特な空気の中にもキャラの個性がしっかり出ていて面白かったです。
――やかん



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