(;^ω^)ブーンの周りの人間が狂い始めた様です。

1:オリキャラ出るから気に入らん奴は読まないで ◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:38:21.08 ID:3f+G+rm20
  
今日も良い天気だ。

青く晴れ渡り、入道雲が浮かんでいて
気温は蒸し暑い、35℃だ。

そんな天気の大都会の中、色々な人々が歩いていた。

カップルで歩いていたり、家族3人で仲良く買い物に来ていたり
仕事の都合でどこかへ向かっていたり、とても平和な光景だ。





・・・・・だが、その光景は・・・直に潰されてしまう。



6:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:40:28.76 ID:wgOIwf410
  
「うぅ・・・・ぁぁあ・・・・・あ・・!」

家族3人で歩いている所・・・父親が突然苦しみ始めたのだ。
その娘は、心配した様な表情で様子を伺う。

「ちょ・・・お父さん!?どうしたの!?お父さん!?」

「来るな・・・!!」

心配して駆け寄ってきた娘に、厳しい形相で声を放つ
が、実の父親の身に何かあったと思い、心配して駆け寄ってきた娘と母を止めることは無理な事だ。

「た、武!?どうしたの!?武!!」

「お父さん!どうしたの!?お父さん!?」

「く・・・く・・・来るなあああああああああああああああああ!!!
 あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」

娘と母は、その雄叫びに思わず後ずさって、目を瞑ってしまった。



・・・目を明けると、そこには
一般人を襲っている父の姿があった。



8:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:41:30.57 ID:wgOIwf410
  
「あ・・・・あああ・・・・あああああ・・・・」

娘と母は、恐怖に怯えて蹲っていた
・・・実の家族の一員が、怪物の様に狂いながら人々を襲っているのだ。

・・・そして。

「ぐぅっ・・・!!」

遂に怪物と化した魔の手が、母にまで襲い掛かった。

「お・・・おかあ・・・さん・・・?」

母が娘の隣で、力なく崩れ去った
・・・そう、死んだのだ。

娘はまだその事実を受け入れてない。
そして泣き叫ぶ。

「・・・おかあさん・・・!お母さん!ねぇ!目あけてよぉ!!
 おかあさん!!おかあさああああああん!!!」



9:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:42:36.53 ID:wgOIwf410
  
だが、娘が泣き叫んでいる間も
容赦なく怪物は奇声をあげて人を襲い続ける。

「fdsふぁあああ!!」

「・・・お父さん・・・ねぇお父さん!!なんで・・・なんでお母さんを・・・!!」

娘が泣き叫びながら、父に問いかける
・・・伝わる筈が無いのに・・・。

「ぎぇがvだklvじゃkぁじゃq!!!」

ドンッ!!

「うぐっ・・・!!」



11:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:42:59.77 ID:wgOIwf410
  

娘が父に突き飛ばされたのだ。
幸い怪我は無かったものの、心に傷が付き始めていた。

「なんで・・・ぇっ・・・なんでぇっ!」

「お父さん!!!やめてよぉ!!!お父さん!!!!!
  お願いだからやめてよぉっ!!!
 あたし・・・お父さんの事を家族として大事に思ってるのに・・・
 なんで人殺しなんかするの!?お願いだからやめて!!」

「わgvsdlvじぇふぁひゃああああああ!!!」

だがそんな願いも虚しく
父は狂ったままだった
むしろ先程よりも凶暴さが増してきている。


「うわあああああやめてくれえええ助けてええええああああ!!1」

                  「来るなボケエエエエエエ!!」

「うわああああああああ・・・(ドスッ・・・」



12:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:43:54.21 ID:wgOIwf410
  

「ウゥ・・・ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ〜wwwハッハ〜!」

その男を包丁を手にし始め
人々の首を掻ききり始めた。

その威力は人の首一個吹き飛ぶほどの威力。

「い・・・・い・・・いやあああああああ!!」

・・そこへ・・・。

ウー!ウー!ピーポーピーポー!!

パトカーのサイレンが鳴り響き
猛スピードで警察がかけつけた。

透明の盾みたいなのを立てて、警察のエロい人が部下達に発砲命令を下す。

「お前等あああああ!撃てえええええええええ!!」



14:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:44:32.63 ID:wgOIwf410
  

「やめてええええええええ!!!お父さんを撃たないで!!」

少女は、たとえ父親が凶暴になっても
実の家族なんだからそりゃ大切な存在だろう。

だが、そんな願いも虚しく、警官達は発砲してしまった。

「ウゥ・・・ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ〜wwwハッハ〜!」

だが、父は無傷だった。

・・・そう、もはや怪人と化した者の前では警察の力など無力なのだ。
警察官は最後、死の道を行くのみ。

「ぐああああ!!!」

父が警官を切り裂いた
首から血が噴水の如く噴出す。



15:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:45:22.22 ID:wgOIwf410
  

「うわ・・・あああ・・!!な・・・中西!!あ・・・あああああああ・あああ!!!」

再び警官の首から血が噴出す
常人がまともに戦えばこうなるのだ。

「こ・・・この化け物!!!あああああ!!!!!」

1人の警官がパニックを起こし、射撃するものの・・・
やはり効果は無かった、1人ずつ死へのカウントダウンが近づいてくるだけだ。

そして、10人居た警官が、今や2人にまで減っていた。

「畜生・・・!
 おい野田!!その娘を連れて逃げろ!!!」

「は・・・はい!!」

1人のイケメンの警官が同僚に言われ
少女を抱きかかえてパトカーに向かって行った。

「いや・・・いやあっ・・・お父さん!!お父さん!!!!!」



16:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:45:43.18 ID:wgOIwf410
  

少女にとって、父から離れるのは嫌だった
ずっと一緒に居たかった。

そして、大事な家族・・・大事な親だったのだから
自分で止めたかったのだ。

「お嬢ちゃん、もう大丈夫だからな、俺が・・・助けてやるからな!!」

「いやぁっ!!離して!!!あたしがお父さんを止めるの!!だから離して!!!
 お願い!!!離してよぉ!!!!!!」

「・・・・くっ・・・」

警官が苦痛の表情を浮かべ
少女を無理やりパトカーに放り込んだ。

・・・警官の心も痛んだのだろう。



17:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:46:28.59 ID:wgOIwf410
  

「糞ォッ!!うぉあああああああああ!!」

取り残された警官が、半狂乱で立ち向かうが・・・。


・・・・・・結果は言うまでもない・・・




・・・・・血に染まる大地・・・・。



18:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:47:03.68 ID:wgOIwf410
  

その時、先程の少女の父親に変化が起きた。

「ぅぅ・・・・ぁぁ・・ぐっ・・・あぁぁ・・・・」

体から煙を出して父が苦しみ始めたのだ。

「ぅぁ・・・ぁ・・・・・・・・・・・・ご・・め・・・」

・・・・父は娘への謝罪を言い残し・・・・。



・・・・・・・紫色の炎をあげて爆発して消滅した。



19:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:47:23.21 ID:wgOIwf410
  


この奇妙な現象は、1年ほど前から起きていた。
人が何の前触れも無く突然狂い出し、殺戮兵器へと化す。

そして100人殺した直後、特徴的な紫色の炎を上げて爆発する。
現時点では怪物と化した者を戻す方法は無い。


・・・・そして、これから始まるのは。
この少女の父親が死んでから、一年後の物語。



21:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:47:39.17 ID:wgOIwf410
  

第一話「Prologue」

季節は春、もうすぐ春休みに入る季節だ。

(’e’)「はい皆見てくださいね〜、アレがこうなってこれがアレで」

ブッサイクな顔で、フェラ好きそうな教師が数学についての授業を繰り広げている。

そして、1人の生徒が授業なんかどうでも良い様な様子で
青く澄み渡った空を眺めていた。

名は内藤ホライゾン、17歳
ここVIP高校の男子生徒だ。

・・・と言っても男子校だから男子しか居ないが。

何故男子校に入ってしまったのか・・・と後悔している。

('A`)「おい内藤」



24:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:48:22.94 ID:wgOIwf410
  

内藤に1人の男がコソコソと話しかけてきた
名は毒男
彼女居ない暦=年齢の内藤の友人だ。

( ^ω^)「ん?なんだお?」

('A`)「お前さ、最近ボーッとしすぎだぞ、どうした?」

( ^ω^)「・・・・別に・・・・・」

内藤は無表情のまま毒男に返事を返した。

・・・この男子校に通う毎日がつまらないと思っていたのだ
彼女も出来ず、家帰ったら食っちゃ寝、そんな毎日に飽きている。

だが内藤にとっては信じて止まない事がある。

大学に行けば変るかもしれないと思っているのだ。
良い大学行ってサークル入って、そして彼女を作り、ズッコンバッコンする。

それが内藤の夢。



27:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:49:20.85 ID:wgOIwf410
  

(’e’)「おいコラ内藤、段田、何余所見をしているのだ?ちゃんと授業に集中しろ
    それともあれか?・・・そんなに俺のチンポを咥えt・・・」

(;'A`)(;^ω^)「ちゃ、ちゃんと授業聞いてます(お)!!」

(’e’)「チッ」

内藤と毒男は、教師の言葉を遮って慌てて返事をした。

その表情は、とても恐怖に満ちた顔だった。

だが内藤は全く集中してないって訳ではない。

内藤は目的があって勉強をしている。

勉強は面倒で嫌だと多くの人が言っているが。

本来の勉強の語源は、嫌でも無理やり脳味噌に知識をぶち混む
これだ、嫌で当たり前。

と言うことで内藤は勉強に集中している。



29:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:49:56.67 ID:wgOIwf410
  

1時間後。

無事数学のだるい授業が終わって弁当の時間になった。

ここが男女共学の高校ならどんなに良かっただろうか
共学の高校なら今頃彼女も出来て一緒にご飯を食べているだろう

と言う妄想が内藤の脳味噌の中で繰り広げられている

仲良く喋りながら彼女とイチャイチャして・・・そしておかず交換して・・・
休み時間ならディープキスを・・・・

と、何時もこんな妄想をしている
童貞の妄想なんてかっこ悪い物だ。



32:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:51:26.99 ID:wgOIwf410
  
「うぃーっす」

そこへ、内藤の友人の1人がやってきた
高校に入ってから知り合った友人の浜口太郎だ。

サ `゚∀゚リ「今日もボーッとしてんね、相変わらず・・・」

浜口は、ニヤニヤした顔で内藤に話しかけてきた。
一見・・・なんか五月蝿そうな男だ。



34:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:52:39.97 ID:wgOIwf410
  

( ^ω^)「あぁ浜口・・・・・・例の事件の存在・・・信じるかお?」

内藤は心の中で密かに思っていた。
彼女も出来ない毎日だ。

もう例の事件でもなんでも良いから毎日に刺激が欲しい、と
・・・内藤自身は事件の存在なんて信じていなかったのだ。

自分の目の前に中々現れないから。

・・・そして、もし信じていたのなら
どんな感じで信じているのか聞き出したいらしい。

サ `゚∀゚リ「・・・信じねぇ、単なる噂だと思うね
      俺等の目の前に現れたことないもん、だから信じられない」

基本的に内藤と同じ様な考え方の返事だった。

( ^ω^)「やっぱり・・・僕と思ってることは同じかお」

サ `゚∀゚リ「なんだなんだ?お前もそう思ってんのかよ」

( ^ω^)「ってーかどこの誰が噂流したんだろうねwww」

「僕は信じますよ?」



35:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:53:12.38 ID:wgOIwf410
  

またもや内藤の友人がやってきた
今度は藤原直記と言う名の人物だ
医者を目指していて、将来有望でマジメな子だ。

マジメな故に弄られやすいところも。

サ `゚∀゚リ「あ?なんだ藤原?お前あんな御伽話みたいなの信じるのか?え?」

( ^ω^)「実存するんだったらもう既に僕等の側で起きているおw」

,ヒ'';゚ー゚サ「あ・・えーと・・うーん・・・僕は信じたいから信じる、それだけのことですよ」

藤原が困り気味な表情でそう言った。

そこで内藤は思い出した
こいつは糞真面目で人を信じやすい性格だって事を
期待をして損したそうだ。



36:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:54:17.02 ID:wgOIwf410
  

('A`)「よっ、浜口、内藤、直記さんよぉ」

そこへ、毒男が現れた。
これでブーン達のメンバーが揃った訳だ。

この4人は非常に仲が良い。

( ^ω^)「オゥ毒男、お前例の事件信じるかお?」

毒男がなんて返事を返すか内藤は予想できてたが
一応聞いてみることに。

('A`)「どうでもいいよ、それより童貞捨てたい」

返事は予想通りの返事だった。
毒男は昔から彼女が出来ず、性欲を持て余し、餓えていたのだから
そんな事件に興味を持つ暇がありゃ二次元画像で抜いてるだろう。

でも実際に怪物と化した者が毒男の目の前で起こったらどう反応するのか気になる。



37:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:54:54.53 ID:wgOIwf410
  

( ^ω^)「あ・・・早く童貞卒業することばっかり考えてるもんね・・」

内藤が半ば馬鹿にした様に毒男に言い放った
自分も同じ立場だろうが。

('A`)「そんな事言うなや・・・」
    それよりさ、春休みはみんなで花見に行かね?」

サ `゚∀゚リ「なんだよなんだよ・・・男4人で花見か〜
      寂しいねぇ〜虚しいよねえええ!」

浜口が大げさにまた騒ぎ出した
友人達もこの部分には困っている。



38:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:55:32.91 ID:wgOIwf410
  

('A`)「てめぇは何時もテンション高すぎなんだよ、ちったぁ黙れ馬鹿」

サ `゚∀゚リ「おばあちゃんが言ってた、馬鹿と言った奴が馬鹿だと」

('A`)「小学生かお前は?え?」

サ `゚∀゚リ「どうみても高校生です」

('A`)「本当にありがとうございました」

ちょっとした不毛の争いを止めるために
藤原が立ちはだかった

,ヒ'' ゚ー゚サ「まるで消防同士の争いですね
      不毛な争いはやめましょうよ?
      不毛とは不に毛と書く
      もうみんな毛が無いハゲって事でハゲ同士仲良く・・・」

藤原が奇妙な方法で2人を止めようとしたら・・・
2人の目から鋭い眼光が放たれた。

,ヒ'';゚ー゚サ「・・・ごめんなさい」



39:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:56:24.38 ID:wgOIwf410
  

何だかんだ言って内藤達4人組は非常に仲が良い
毒男とは学校からの付き合いだ。

・・・浜口と藤原は高校に入ってからの友人だが。

( ^ω^)「もう2人とも小学生でいいお」

サ `゚∀゚リ「うっせぇ!!」

キーンコーンカーンコーン

内藤達が仲良く話しているうちにもう休み時間が終わった。

サ `゚∀゚リ「だるいねだるいね!!」

( ^ω^)「そんな事言ってると人生終わるお」

サ `゚∀゚リ「はいはいワロスワロス」

( ^ω^)「じゃ、行こうかお!!」

内藤達は、日本全国の男子校が滅んで、全部男女共学の高校になる事を願いながら
授業を受けるために教室へと戻って行った。



40:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:57:29.20 ID:wgOIwf410
  

数時間後、全ての授業が終わって、生徒達が帰る時間となった
4人とも部活には入っていない

運動部とかに入っている奴は夜までフル回転活動をしなければならないからだ。

内藤達はそんなのが面倒くさいらしい。

サ `゚∀゚リ「じゃ、何時ものカラオケ屋で待ち合わせだ、わかったな〜?」

何時も内藤は友人とカラオケ屋で待ち合わせをして、何時もカラオケ屋に通っている。
内藤と毒男はアニソン、浜口はバーロー曲、藤原は色々な曲を歌っている。

サ `゚∀゚リ「今回のバーローの糞歌は認めんぞ!!!
      俺達のショードーを返せ!!」

( ^ω^)「何時も五月蝿いお浜口、ちったぁ黙れお」

内藤が呆れた様な顔で浜口に言い放った。

サ `゚∀゚リ「五月蝿ぇ!!俺は先にカラオケ屋に行ってくっからな!!!」

('A`)「はいはい」



41:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:58:40.24 ID:wgOIwf410
  

内藤達は半ば呆れながら浜口に手を振って見送った。

・・・が、内藤が何かを感じ取る様な表情で
毒男に問いかけた。

( ^ω^)「・・・毒男・・・・・・?」

('A`)「あ?何だよ内藤?」


(;^ω^)「・・・・藤原が・・・・居ないお?」



42:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 20:59:36.13 ID:wgOIwf410
  

('A`)「・・・・・えあ?」

確かに、内藤達の近くに居る筈の藤原の姿が見当たらない
何時も藤原もここに居る筈なのに・・・。

('A`)「・・・どうしたもんかね・・・」

(;^ω^)「・・・きっと家でちょっと用事があったんだお・・・
      ・・・多分・・・」

内藤は薄々感じていた
藤原の身に何か有ったんじゃないか?と

・・とても・・嫌な予感がした。

('A`)「・・ま、内藤先行ってろ
   俺ちょっと家に一旦帰るわ、用事あるから」

(;^ω^)「把握した」



43:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:00:19.68 ID:wgOIwf410
  

あれから内藤は、自転車で繁華街を通り抜ける事にした。
何時もここの繁華街を抜けてカラオケ屋へと向かう。

・・・もちろんこんな毎日にも飽きていた
例の事件とか最近騒いでいるが、あれは都市伝説だ。
じゃなければもう目の前に現れている筈、とここでも思っていた。

「あああああ!!刺激が欲しいおおおおおおおお!!」

・・・・ま、噂をすれば・・・・。

「ぎゃああああ!!助けてくれえええええ!!」

        「ごるああああああ!!ちんぽ見せんなああああ!!」

「包丁振り回してる奴がいるぞおおおおおおおおおお!逃げろおおおおお」


繁華街に異変が起きた、噂をすればなんとやら、だ






・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?



45:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:01:30.97 ID:wgOIwf410
  

(;^ω^)「・・・・・異常事態・・・・かお?」

内藤は、人々の悲鳴が聞こえる方へ向かって走ってゆく。
何が起こっているか、真実が知りたいからだ。

内藤は、昔から「これ気持ち悪い話だから見ないほ方が良い」と言われると余計見たくなる性格だ。
何故かと言うと、どんな気持ち悪い話なのか分らないから
色々無駄にグロいことを想像してしまうからだ。

真相を知ったら大した事じゃなかったってのが多いけど
これはただ事じゃなさそうだ。


そこで浜口に出会った。

サ;`゚∀゚リ「・・・!!ちょ・・・内藤!!なにしてんだよ!早く逃げろよ!!」

浜口のその顔は、恐怖に満ちた顔だった
・・・内藤は何が起こったのか、浜口に問うことにした。

サ;`゚∀゚リ「ふ・・・藤原が・・・白目むいて暴れてんだよ!!!」



46:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:01:58.01 ID:wgOIwf410
  

・・・内藤は、口が開ききったまま閉まらないというのは・・・こう言う事なんだな、と
初めて経験した。

浜口の言葉を聞き、体に悪寒が走り、寒すぎて体が凍てつくかの如く、内藤は5秒ほど固まった。

・・・が、6秒後には、内藤の感情がHeat upし、その熱で内藤の体の氷を解けきった。

(#^ω^)「・・・・そんな事信じられないお!!あいつ真面目な性格じゃなかったのかお!?」

とても内藤には信じがたい話だ
・・・例の事件が、自分の目の前で起こるなんて・・・。

サ;`゚∀゚リ「わからねえ!なにもかもがわからねえ!とにかく逃げろ!!」

それじゃぁ真相がわからなくなる
内藤はそう思い、藤原の身に何があったのか知りたいから
悲鳴のする方へ走って向かった。

サ;`゚∀゚リ「おい!内藤なにしてんだよ!死んでもしらねえからな!!」

そんな事知らん、と浜口の忠告を無視して、内藤は走って、走って、走り続けた。



48:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:02:35.96 ID:wgOIwf410
  

そこで、内藤の見たものとは・・・。

( ゚ω゚)「・・・・藤原ぁ・・・・なんで・・・・・・・・なんで・・・・っ・・・」

・・・・藤原だった。

だが、どこか違う・・・狂気のオーラをムンムンと放ち、白目向いて人々を殺戮し続けている
もはや藤原は殺戮兵器と化していた。

もとの雰囲気なぞ微塵も無い

,ヒ'' ゚∀。サ「・・・ぇぁああああああ・・・・うへへへへへへへwwww」

「た・・助け・・・てくれええええええええええええ!!!死にたくないよおおおお!!
  ああああああああ!!(ドッ・・・」

・・・人の命を大事に思っていた藤原が
いとも簡単に人の命を奪ってゆく・・・。

ロケットの様に人々の首が吹っ飛んでゆく。



49:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:03:21.20 ID:wgOIwf410
  

((((!li゚ω゚))))「うわあああああ・・・・あああああ・・・あああああ!」

内藤は、その藤原に慄き、足の力を無くしてしまった
ブルブルと怯え、震え、地に手を置き・・・必死に逃げ出そうとした。

・・・が、その時。

ξ;凵G)ξ「たすけ・・・て・・・・・!」

藤原が、1人の女の子に近づいて・・・ぶっ殺そうとしている所を・・・。
少女の顔は、恐怖に満ちていた。

ξ;凵G)ξ「い・・・いや・・・こっちこないで・・・こっち来ないでっ!!」

,ヒ'' ゚∀。サ「くへへへへwwっわははははははhwwwwww」

ξ;凵G)ξ「いやあああ・・・・・っ」

内藤は助けるべきかそうでないか・・・考えた。
助けに行けば自分が殺されてしまうかもしれない。
それじゃぁ女の子を助けに行く意味が無い。

・・・だがそう言う訳にはいかない、人一人の尊い命だ。
見殺しにする訳にはいかない・・・とも思っていた

内藤の脳内での自問自答が、僅か0.5秒中、500回繰り返されていた。



50:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:04:04.97 ID:wgOIwf410
  

,ヒ'' ゚∀。サ「ヴぁdbfだぐkしゃああああああああ!!」

藤原が少女に飛び掛る・・・・。


助けなきゃ・・・・         助けなきゃ・・・・・

         助けなきゃ・・・・・           助けなきゃ・・・・・

助けなきゃ・・・・         助けなきゃ・・・・・


ξ;凵G)ξ「いやああああああああああああああああああ!!!」





        助 け よ う 。



51:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:04:42.09 ID:wgOIwf410
  

(#^ω^)「・・・やめろ・・・やめろやあああああ!!」

内藤は藤原の体に飛び掛って、体の動きを封じた。

(#^ω^)「藤原!なにしてんだお!お前みたいな・・・お前みたいな真面目な奴が・・・
     なぜ人殺しになるんだお!!??何故なんだぜ!?!?!?」

日本語がおかしくなっているがそんなのは構わない
まず藤原を止めるのが先だ。

・・・・が、内藤は藤原に首を掴まれ、投げ飛ばされた。

(;^ω^)「うぶっ・・・!」



52:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:05:15.31 ID:wgOIwf410
  

ガアアアアアアアアン!!

(;^ω-)「ぐ・・ぇ・・・ゲホ・・ッ・・・!!」

内藤の体がコンクリートの壁にめり込んだ
体全身に激しい痛みが押し寄せてくるが

歯を食いしばって立ち上がった。

正直辛い、ここから逃げ出したい、と思ったが
そう言うわけにはいかない、一度決めたことなんだから少女を助けなきゃ話にならない。

(;^ω^)「し、しまった!!」

そう考えている内にも、藤原は少女の方へ向いて攻撃を仕掛けようとしていた。

ξ;凵G)ξ「た・・・助け・・・・て・・・・・」

・・・残酷にも、包丁が振り下ろされた。

内藤は思った、もうダメだ、あんな勢いで包丁を振り下ろされたんだ
あの娘の命はもう無い、と。



53:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:06:00.28 ID:wgOIwf410
  

ξ。;;)ξ「!!・・・いやああああああああ!!
       うわああああああああああああああああああああああん!!」

・・・驚いたことに、少女はまだ生きていた。
・・・・そう、少女は咄嗟に横に動いて
急所を斬られずに済んだのだ。

だが肩を斬られたため、それでも命の保障が無いのには変わりは無い。
肩を切られ、どこかの学校の制服が真っ赤に染められていた。

下手すりゃ出血多量で死ぬことさえ考えられる。


・・・少女の傷を見たとき、内藤の脳内で何かが切れた。

言葉で言い表すと・・・水門が開く様に・・・・運動会の綱引きの綱がブチ切れるて全員が勢い良く倒れる様に・・・

(#^ω^)「藤原・・・貴様ァ・・・!!
     うおぉぉぉぉぉぉ!!」

力を振り絞り、藤原に向かって走った。



54:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:06:52.07 ID:wgOIwf410
  

,ヒ'' ゚∀。サ「ぐぇっ・・・ぁっ・・・ぶぇっ・・・・あぁっ・・・!」

(#^ω^)「うぉおおおおおおおおおあああああ!!」

内藤は藤原を押し倒し、マウントポジションで殴り続けた。

殴って殴って殴り続け、容赦なく殴り続ける
以前は友達だったが・・・今は怪物と化している
倒さねばならない。

(#^ω^)「藤原・・・ごめん・・・お・・・!!」

最後の一撃を浴びせようとしたその時・・・。

,ヒ'' ゚∀。サ「っしゃああああああああああ!!」

内藤はまた吹き飛ばされてしまった。

(#^ω^)「ぐぁあ・・・ぅうぅ・・・っ・・・!」



55:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:07:27.35 ID:wgOIwf410
  

,ヒ'' ゚∀。サ「っじゃぁfささああああああああ!!」

蹲っている内藤に、容赦なく藤原が飛び掛ってきた。

(!li^ω^)「う・・・うわあああああああああもう駄目ぽおおおおおおおおおおおおおお!!」

もうだめだ、僕はここで死ぬんだ、もうだめだ
と内藤は感じた。

目の前に今までの思い出が色々と・・・次々と浮かんでは消えてゆく・・・。


死ぬ前に彼女作ってベッドで(特殊音声)したかった・・・・とか思っていたら
包丁で刺す音が聞こえた。



 ズ ブ ッ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。


   グ   チ   ャ   ッ   ・   ・   ・   ・   。



56:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:08:06.38 ID:wgOIwf410
  

グチャ・・・・って音が鳴ったらもう致命傷だろう、と内藤は思った。
でも不思議と痛みが無い・・・。

・・・痛みが無かったらもう末期だ、致命傷だ
そう内藤は聞いたことがある。

・・・・でも・・・何故か目を開ける力は残っていたので、静かに目を開いた。

そこには・・・。

(!li^ω^)「・・・!!」

そこには、包丁が腹に刺さり、苦しんでいる藤原が居た。


藤原が飛び掛る瞬間に、咄嗟に藤原が落とした包丁を内藤が拾い、突き出していたのだ。



57:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:09:24.14 ID:wgOIwf410
  

,ヒ''!li゚−゚サ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛・・・ない・・・・・とう・・さん・・・あぁ・・・・っ・・・気を・・つけ・・・て・・・くだ・・・さ・・」




・・藤原はそう言い残し、紫色の炎をあげて爆発した。



58:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:09:58.49 ID:wgOIwf410
  

(;^ω^)「うわぁっ!!」


爆風によって、内藤と少女、そして人々の死体が宙に浮く。

ま、着地したが。

「ぃててっ・・・・・・藤原・・・・?」

そこには藤原の姿なんて影も姿も塵も残さず消え去っていた。

( ;ω;)「藤原・・・嘘だろォ・・・?」

(。;ω;)「藤原・・・ぁ・・・・藤原アアアアアアアアアアアッ!!!」

友人が死んだことにより、内藤は泣き叫んだ。
しかも・・・・いくら怪物と化していたとはいえ・・・・自分の手で殺してしまった・・・。

( ;ω;)「うわああああああああああああああああ!!
      う゛あああああああああああああああああああああぁ吾あああああああああぁぁぁぁぁぅぅ!!!」



60:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:11:20.37 ID:wgOIwf410
  

・・・・・約10分くらい泣いてたと思う・・・・。
泣きすぎてもう涙が出なくなってきた。

・・・ふと内藤は思い出した。
あの斬られた少女の事だ。

(;^ω^)「・・・おい・・・大丈夫かお・・!?大丈夫かお!?おい!?」

既に少女の息は大分荒くなっていた。
このままじゃ本当に死ぬことになるだろう。

(;^ω^)「しっかりするお!今病院に連れて行ってやるお!!」

ξ;- -)ξ「・・・ぁ・・・り・・・が・・・t・・・・・」

・・・ありがとう、と少女は言い残し、静かに目を閉じた。



62:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:11:55.74 ID:wgOIwf410
  

・・・・内藤は一瞬、少女が死んだと思い込んだ。

・・・が、よくある「リスカして俺は死ぬんだああああああああああああああああああああ!!」
と言うネタを思い出し、左手首に触れた。

( ^ω^)「脈は有るお・・・!!これは助かるかもしれないお・・・」

内藤は急いで少女を負ぶって、ニュー速総合病院へと向かった。



63:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:12:34.91 ID:wgOIwf410
  

ニュー速総合病院。

ワイワイガヤガヤ

先程の事件により、怪我人がいっぱい運ばれていた。
中にはパニックを起こし、基地外になってしまった者も居る。

「うええええええええ痛いよおおおおおおお!!助けてくれえええええええ早くしろおおおお」
                「こら!やめなさい竜男!」
「オチンチンビローン!」

「ぉぇぇぇぇぇぇ ぉぇっゃ」


非常に酷い状態だった。

ξ- -)ξ「・・・・・」

(;^ω^)「・・・早く順番来いお、この娘が・・・この娘が心配だお」



64:◆74/uug7zMk :2006/05/20(土) 21:12:52.44 ID:wgOIwf410
  

「内藤さーん」

(;^ω^)「おっ・・・はーい!!」


ようやく順番が来て、診察してもらった。
その結果・・・命に別状は無いらしい。
数日入院していれば大丈夫との事。

・・・鏡を見なくても解った
自分の今の表情は、非常に暗くて哀しい顔をしているだろう、と。

第一話「Prologue」    完



戻る第二話