(;^ω^)ブーンの周りの人間が狂い始めた様です。

3:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:21:53.26 ID:+8oEKu4u0
  

第六話「Decision」

−VIP高校−

キーンターマチーンコーン

内藤とツンが初めて会った日から2ヶ月経った今も
VIPPERSに入るか入らないか迷っていた。

入れば狂った者から多くの人々を救える…だが自分が死ぬこととなる可能性も充分ある。
そして入らなければ…何時も通りの生活に戻る事となるが
人が多く死ぬこととなる。

もしかしたら人類滅亡の危機に陥るかもしれない。



4:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:24:00.68 ID:+8oEKu4u0
  

そしてこの2ヶ月間の間、内藤とツンの仲も徐々に馴染んで行き
今ではすっかり仲が良くなっている。

気が強くて冷たい態度で接するのは相変わらずだが
時々可愛い一面を見れたりするのだ。

そんな所ツンを見ると心が癒されるらしい。

(’e’)「ここにアレをナニしてアソコに入れて・・・グッチャグチャにするんだ
    分かったか?性欲に飢えた愚民共」

('A`)「俺分からん、アホじゃけぇ」

2ヶ月前、内藤は学校にて酷い目に遭った。

"内藤とツンが付き合っている"と勘違いされ
生徒全員に押し寄せられたのだ。

『  「うはwwwwマジかよwwwwよりによって内藤がwww」
      「羨ましすぎる!!」
         「彼女を俺に渡せやあああああ!!
  「ナイトウザァン!オンドゥルルラギッタンディスカー!?」
      「チクショー!」
    「 ぶ っ 殺 し て や る ! ! 」           』



6:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:27:53.79 ID:+8oEKu4u0
  

…だが、最近ツンの様子がおかしくなってきているらしい。

と言うのも、日に日に元気がなくなって来ていて
たぶん何か悩みでもあるのだろう、と思い
1人の友人として相談に乗ってあげる、と声をかけても

「悩みなんてない」の一点張りだった、打ち明ける様子が今の所見当たらない。

('A`)「うぃーっす、どうした?
    浮かない顔しやがって
    自分がピザじゃなくなったことについて悩んでんのかね?」

1人悩んでいる内藤の元に
童貞組の2人がやってきた。

(;^ω^)「別になんでもないお…」

サ `゚∀゚リ「どうした? 彼女に嫌われたのか? ん? フラれたか? ザマミロww」



7:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:28:52.52 ID:+8oEKu4u0
  

2ヶ月間ずっとこの調子だ
内藤に童貞組がしつこく付き纏ってくる。

(;^ω^)「まだ付き合ってる訳じゃないのにお…しつこいお…
      ってーかお前等、僕の身にもなって考えてみろお
      単なる仲の良い女友達なのに、いつも何時もお前等に押し寄せられて・・・
      はっきり言って疲れるお? もうやめてほしいお」

('A`)「どーでもよす
   で? セクロスしたんだろ?」

(;^ω^)「モーダメダァー」



8:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:31:02.20 ID:+8oEKu4u0
  

('A`)「・・・そうだ
    知り合いの知り合いの知り合いから聞いた
    とある娘の噂を思い出したぞ」

( ^ω^)「は・・はい? どんなのだお?」

('A`)「うーん、クォリティ女子校の1人の生徒の話だ
   何時も虐められていてな、なんか心が痛んだよ
   結構長い話だけど聞くか?」

( ^ω^)「・・・・うん、聞くお」

('A`)「じゃ、始めるぞ」



10:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:33:36.53 ID:+8oEKu4u0
  

これは、とある少女の2ヶ月間の生活の話

両親も居らず、天涯孤独で
友達も居なくて
柄の悪い3人に虐められていて…

それでも死にたいとは思わず…ずっと辛い思いをしてきた孤独な少女の話だ。



11:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:34:55.29 ID:+8oEKu4u0
  

「キャァッ!!!」

「キャハハハハハハ(ワラ)普段威勢ぃぃゃっヵヽ゛「きゃぁ☆」だってェ〜!
 ャハ☆( >ω<)ノシバンバンバン!」

「あ…あんた達…こんな事して許されるとでも思ってるの!?」

「ゅるされるとかゅるされなぃとかだれヵ゛きめたの〜?」

虐め方は主に泥とワックスを混ぜた液体をぶっかけたり
その娘の服を破ったりするとか色々ある。

バシャアアッ!!

「いやっ…! なにこれ…っ」

「なにって? 泥混ぜた掃除用ワックスヵけたんぢゃん!!
んなこともゎヵらなぃの!? この知恵遅れヵ゛っ! しねょ!!」



12:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:36:55.00 ID:+8oEKu4u0
  
そんな事をされて泣かない奴はどこをどう探してもどこにも居ないだろう
…ま、虐められた奴がMじゃなければの話だが。

「ぅゎきも〜!! 泣き出しやヵ゛ったょー! さぃてー!!
 ぃっもの威勢のょさはどこにぃったんだょー?」

「グスッ…ふぇぇ…っ…あんた達みたいな…っ…
 最低な奴…絶対許さないんだか…ら…っ…ふぇぇ…っ」

「おまぃにゅるされょうヵ゛ゅるされまぃがどぅでもぃぃ!
    美人美人ってぃゎれてさーちゃほゃされてさぁちょぅしのるんぢゃねぇYO!
    どぅせぉまぇの顔なんてせぃヶぃだろ?
    さ、帰ろぅょ!( >ω<)☆」

ガタンッ!!

でさ、その体育館倉庫に1人取り残されたらしい
しかもDQN3人がその倉庫の鍵閉めて出させなくしたらしいぜ。

酷いだろ?

「!!・・・そんなぁ!!出して・・・出してぇっ!!出してよぉっ!!ねぇ!!」



13:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:38:54.42 ID:+8oEKu4u0
  

そして数時間後。

扉を叩く音に気づいた職員によって、鍵が解かれ
少女は、倉庫から解放を果たす事が出来たらしいな。

…が、一先ず解放されたものの
明日もまた苛められると思うと…彼女は悲しみで再び泣き出してしまったらしい。

まぁこれはその娘のノートに記してあった日記を盗み見した
DQN3人の話を聞いた生徒から聞いた俺の知り合いが言ってた話だから
本当かどうかは分からない話だが。

その娘は何時までこんな目に遭わなくちゃいけないのか?
何時まで自分は孤独なのか? とか思っていたらしい。

唯幸せに暮して、人と愛し合って生きていきたかったとか。

「グスッ…何時まであたし…苛められなきゃなんないの…? 何時まで孤独なの…?
 …独りじゃ…寂しい…人と愛し合って生きていきたいのに…」



15:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:40:15.61 ID:+8oEKu4u0
  

そしてこれも日記に書いてあったことらしいぜ。

家に帰っても
毎日の辛さによる涙で枕を濡らしていたとか。

そしてその娘の両親は例の事件によってお亡くなりになられたらしい。

「お父さん…お母さん…あたしどうすれば良いの…?
 …毎日が辛いよ…あたしだって愛されたいよ…っ」

「ぅ…っう…っ…もう…寝よう…
 …良い夢見れたら…良い…な…」



17:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:42:30.21 ID:+8oEKu4u0
  

( ^ω^)「……」

内藤は毒男の話を聞いて
何かをじっくり考え込んでいた。

…内藤は元虐められっこだったから
その娘の気持ちが分かるのだろうか?

('A`)「今も現在進行形で虐められているらしい
   …まだ聞くか? 続きあるけど」

( ^ω^)「聞かずには居られないお
      話してくれお」

('A`)「…わかった」

毒男は、淡々とその娘について再び語り始めた。



18:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:44:11.08 ID:+8oEKu4u0
  

休み日にもその娘はDQN3人に呼び出されちゃったらしいな。

「何時までこんな事するの…っ
 こんな事して何になるの…?」

呼び出される場所は何時も一緒
詳しくは分からないが、どこかの廃工場らしい。

そこで無理やり服脱がされて、なんか色々やられてるらしいな。

まぁ…一つはっきりしてるのが
バイブを無理やりその娘の(特殊音声)に入れて虐めてるって事かなぁ。

もちろんその娘は感じてなどいなかったらしい。

「ゃめ…なさい…よ…
 気持ち…悪…い…よ…」

まぁそんな哀れな姿を見ながらDQN3人は何時もゲヘラヘラと笑っているらしいよ。



19:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:45:16.74 ID:+8oEKu4u0
  

…そして…そのバイブ入れられながら泣いている姿の写真を
DQN3人が生徒全員にばら撒いたらしいぜ。

その写真のせいでますます敬遠の対象にされたとか。

「ふぇ…っ…誰か…ぁ…助け…て…
 もうやだぁ…っ…グスッ…ふぇぇぇぇぇん…!」



20:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:47:01.38 ID:+8oEKu4u0
  

( ;ω;)「おっおっおっ…可哀想だお…
      勃起なんてしないお…心が凄く痛む…お…」

内藤は毒男の話を聞いてさらに涙していた。
やっぱり元虐められっこの内藤の心に響いた様だ。

('A`)「…でもな、そんな酷い目に遭ってる娘にも
    ようやく友達が出来たらしいぜ」

内藤はその情報を聞いて、更に涙した
1人でも友達が居ればきっとその娘も救われるだろう、と思ったらしい。

( ;ω;)「良かったお・・・本当によかったお・・・!」

('A`)「…でもな、その娘…もしかしたらその友達に内心きもがられてるかもしれない
   内心嫌われているかもしれないと思ってビクビクしてたらしいぜ」

( ;ω;)「…おっおっ…」

今までずっと辛い思いをしていたのだから
人間の事が信じられなくなったのだろう。

そうなるまで虐められていたなんて…

そう思うと、無性に悲しくなってきてしまった。



21:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:49:00.21 ID:+8oEKu4u0
  

('A`)「内藤? そっちお前の帰る道じゃねぇだろ?
    なんか用事でもあんのかよ?」

何時もの帰り道とは全く逆の方向へと歩もうとしていた内藤に
少し憂いな表情を浮かべた毒男が声をかけた。

( ^ω^)「うーん、その娘は廃工場で虐められてるって聞いたから
      そこへ行ってみようと思うんだお」

内藤はその娘を助けてみよう
そう思って廃工場へと向かおうとしたらしい。

…が、場所を知らないはずだ。



22:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:51:38.83 ID:+8oEKu4u0
  

(;'A`)「…でも場所知らないだろ…? っつか場所を知っていたとしてもDQNにボコられるぞ!?」

( ^ω^)「狂った者倒したぐらいだからそれぐらいどうって事ないお
      …それに廃工場と言ってもこの辺にあるのはニー速工場跡地しか思い浮かばないし」

('A`)「…分かったよ…行くなら行けよ
   俺はもう知らんからな、じゃあな」

ドクオと浜口が、内藤を疎外
するかの如く
そそくさと内藤の元から走り去った。

…が、内藤はここで少し違和感を感じ取った。

浜口と毒男が何かをしようとしている
そう思えて仕方が無かった。

( ^ω^)「DQNだろうがなんだろうが、かかってこいお
      …いじめっ子は許さんお
      ネットで会得した技でぶちのめしてやるお」

偽善とかそう言う物では決して無い
内藤にとっては純粋に、虐める奴が大嫌いで、虐めを受けて苦しんでいる子を助けたかった。

虐められる苦しみを知っているのだから。



23:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 20:53:53.05 ID:+8oEKu4u0
  

ニー速工場跡地までは結構な距離がある
…そこで内藤は、家に置いてあった母専用バイクを借りることにした。

大事そうにしていたバイクだが、意外とあっさり貸してくれた。

息子との長い付き合いだから、どうやら表情で察した様だ
まるで超能力。

もしかすると狂った者よりある意味母の方が恐いのかもしれない。

リア*゚д゚リ「じゃ、派手に暴れて来いボケが」



53:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:26:53.46 ID:6MhAaUtZ0
  

ここでニー速工場に関する説明をしよう。

この工場は元々車やら重機やら色々機械を作っていた工場で
3年前に閉鎖した。

割と広い方で、見通しが良い。

・・・が、刃物や鉄パイプやら凶器になりそうな物がゴロゴロ転がっている
運が悪ければその娘が殺されることだって有り得る。

何時かそうなる前に助けに行かないとやばいだろう。



54:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:27:58.19 ID:6MhAaUtZ0
  

…とまぁ気がつけば工場付近に着いた訳だ。
ニー速工場付近の町は比較的静かな方。

それだからか、微かに女性の嗚咽が聞こえてきた気がする。

…でもこの声…どこかで…?

…どこかで聞いたことのある声に疑問を持っていると
甲高い罵倒を浴びせる声が響き渡ってきた。

…はっきり言って聞いてて気分が悪くなる口調だった。

この世の言語とは思えない口調で…非常に気味が悪かった。



55:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:28:54.41 ID:6MhAaUtZ0
  

…内藤は覚悟を決めた。

過去にプラチナフットと呼ばれた(自称)足なら
足音を立てずに歩く自信がある。

その性能の高い足と言う長所を生かして
DQNに気づかれずに工場へと乗り込むことが出来た。

…敵は3人
聞いてて思わず吐き気を催す程のキモイ口調で彼女を罵倒している。

…が、その虐められている娘の正体は…。

…内藤にとって非常に身近な人物で、気が強くて…
その嗚咽を漏らしている姿は、普段の性格からは考えられない光景だった。

( ゚ω゚)「…ツン…?」



65:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:39:20.02 ID:6MhAaUtZ0
  

内藤は愕然とした。

柱に縛り付けられていて、嗚咽を漏らして虐められている少女は
どこからどう見ても、ツンだった。

ξ。;;)ξ「ぅ…っぅ…いい加減に…しなさいよ…っ…
       ここから出しなさいよっ…」

(・〜・)「てめぇさぁ?ちょうシのってんぢゃねぇょ?
     だぃたぃきめぇんだょ?ぉたクぢゃね?ぉまぇ?
     きめぇせぃヵヽくでさぁ?調子のってんぢゃねぇよ!?!?!?」

ξ。;;)ξ「グスッ…あんた達の方が調子乗ってるわよ…っ…
       虐めることしか能が無くて・・・本当に最低ね…っ…」

〜д〜「…ふざけんなょ!!!!」

ツンは鳩尾を思いっきりDQNに蹴飛ばされ
口から唾液を飛び散らせてしまた。

ξ。;;)ξ「うっ…ぁぁ…ぅ…!」



66:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:40:10.66 ID:6MhAaUtZ0
  

〜д〜「ぅっゎ!!きもぃこぇだシてんぢゃねぇょ!!
 てめぇまぢきもー!!」

ξ。;;)ξ「うぅっ…」

〜д〜「…もうヵヽ゛まんできなぃ!!
     きょうとゆぅきょぅゎ」

〜д〜「 セ メ ン ト 漬 け に し て や る 」

単なるはったりの脅しかと一瞬思ったが
ここは工場だ、人体を固める事が出来る量のセメントぐらい置いてあるだろう。

…このままだとツンの命が危ない。



67:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:41:49.47 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ。;;)ξ「!!!いやぁっ!!やめてぇ!!!!!!」

(・〜・)「ゎたしたちにさヵらってんのゎぁ、ぉまぇだヶだょ?
     きめぇんだょ?友達もぃなぃくせしゃがってょぉ
     ぃきヵ゛ってんぢゃねぇよ!!
     ってゅーヵさぁ?お前みたぃなゃっが死んでもだレもヵヽなしまなぃって☆」

ξ。;−;)ξ「い…居るわよ…友達ぐらい居るわよっ…!!
       …好きな人だって…居るんだから…っ…」

(・〜・)「ぅそっけ、ぉまぇにともだちなんてぃるゎヶねぇだろ?
     すきな人がぃるってぃってもきっと内心きもがられてるょ!?
     ギャハハハハ★!!(>ω<)ノシバンバンバン!!」

ξ。;;)ξ「…!!そ、そんな事ないもん!!
       勝手に決め付けないでっ…!!」

( ゜д゜) 「ま、お前等、罵倒はここまでにして…私にも何か言わせろ
     こいつには色々と恨みがあるんでね」

(・〜・)〜д〜「はぃ」

1人だけ全く雰囲気の違う奴がツンの前へと出た。
恐らくこいつがリーダー挌のDQNだろう。



69:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:44:05.50 ID:6MhAaUtZ0
  

( ゜д゜) 「お前よぉ?本当は自分が嫌われてるかもしれないとか
     思ってんだろ…?」

ξ。;;)ξ「違う…もん…決め付けないでって言ったじゃない!!」

( ゜д゜) 「嘘は良くないな…? ほら、もっと素直になれよ…?
     …私はな? 今日は人助けとしてお前を止めようとしてるんだよ…
     命ごと止めようとね」

ξ。;;)ξ「い…いや…やめ…て…!」

( ゜д゜) 「死ねば辛い思いもしなくなるよ…?
     …さぁ、天国に行こうよ・・・・?
     …安藤、セメント持ってきただろうな?」

〜д〜「はぃ、ぁりますょ☆」

先程の糞気持ち悪いDQNがセメントの入ったタンクと水槽を持ってきた
…本気でツンを固める気だ。



70:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:45:26.70 ID:6MhAaUtZ0
  

( ゜д゜)「…おk
     …さてと…固めるとしますか・・・」


( ゜д゜)「   死       ね    、       雌       豚       が    」

リーダー挌が無理やりツンを水槽の中にぶち込み
セメントの入ったタンクの蓋を開け始めた。

ξ。;;)ξ「や、やめて…・あたしは…あたしはまだ死にたくないの!!
       お願い!!やめて!!!!!やめてよぉぉぉぉぉっ!!!」

( ゜д゜)「お前如きの雌豚に発言件は無い!!
     死ねええええええええええええええええ!!!」

ξ。;;)ξ「嫌ああああああああああああああ!!!!」



71:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:46:37.34 ID:6MhAaUtZ0
  

ツンの入っている水槽にセメントが注がれようとした、その時。

( ゜д。)「ぐべ…ぇ……っ」

リーダー挌が何者かに殴打されて
体を地に伏せ、倒れこんだ。

(・〜・)〜д〜「!!か、金子さん!!どぅしました!?!?ぉぃぃぃぃ!!!」

ξぅ;)ξ「ぅ…っぅ…っ……ふぇ…?」

残ったDQN2人が注目をリーダー挌に向けている隙に
ツンを何者かがお姫様抱っこして水槽から出してやった。

ツンが目を開けると、そこには。

(;^ω^)「フ、フヒヒッ、だ、大丈夫かお?ツン?」

Σξ。;;)ξ「ブ、ブーン……?」



72:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:47:45.08 ID:6MhAaUtZ0
  

(・〜・)〜д〜「ぁー?てめぇなんだょ?ぁ?
         ふざけやヵ゛ってよぉ、ぼこぼこにしてゃるょ!!」

(#^ω^)「黙れや雌豚共!!じゃないと警察に突き出すぞこのボンクラが!!!」

(・〜・)〜д〜「ぁあ!?なんでだょ?ぁたしたちゎこぃっとぁそんでただヶだょ!?
          しょうこぁんのヵょ!?」

(#^ω^)「証拠ならきっちりあるお!!!
      携帯のカメラできっちり撮ってやったお! しかも動画で」

そう言って、内藤は自分の愛用している携帯の画面を
DQN共に突き出した。

…が。

パシッ

(;^ω^)「うわああああああああ!!携帯取られたあああああああああ!!!」



73:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:49:42.52 ID:6MhAaUtZ0
  

そもそもDQN共に警察に通報する、と報告する事自体間違っている
こっそりと警察に連絡すれば良かったのだ。

そして挙句の果てには携帯まで取られる。

(・〜・)〜д〜「へっへっへwwwww今度ゎこっちに番だょ!!!
          しねゃピザが!!!!」

DQNが鉄パイプを持って
現在非ピザの内藤に向かって突進して来る…その時。

コツンッ☆

(。〜。)〜д〜「げぇ…っ…バタッ」

(;^ω^)「あ…あれぇ…?」

急にDQN2人が倒れ込んだ
一体何が起こったのだろうか?

…とまぁここは一先ず良しとして…。



74:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:50:56.85 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ。;;)ξ「ぅぅ…グスッ…ふぇぇぇ…!」

ブーンの腕の中に居るツンは
未だ泣き止んでいなかった。

そりゃそうだ、あと一歩で殺されかけていたのだ。

(;^ω^)「も…もう大丈夫だお…もう安心してくれお…
     DQNも皆気絶したお…
     でも1人しか倒せてないし実際ちょっと恐かったけd」

パチィンッ!!

その時、ツンが内藤にビンタを食らわせた
こりゃまた小気味良い音を響かせた一撃だった。

ξ#;;)ξ「なんで…なんで来たのよっ!?
       あたしを助けようとしたの…!?
       余計なお世話よっ!!」



75:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:54:26.20 ID:6MhAaUtZ0
  
(;^ω^)「で…でも…」

ξ。;;)ξ「…あ、あんただって、あたしの事キモイって思ってるくせに…!
       あたしにかまわないでっ!!」

先程のDQNの言葉で、ツンの心に深い傷を負ってしまった様だ。

自分の友達の様に見えても・・。
内心嫌われてるんじゃないか?とビクビクしていた者に対して言う言葉ではない
最低だ、あのDQN共は最低だ。

(;^ω^)「お…思ってないお…!ツンは友達だお!!」

ξ。;;)ξ「嘘吐かないでっ!!
       …あたし…五月蝿くて…紛らわしい性格で…
       極度の人見知りで…いつも冷たい態度で人と接してしまうし…
       思ったことを素直に伝えるのが苦手で…何時も悪ぶっちゃうし…
       …ついつい心にも無い事を言って…友達も今まで1人もできなくて…
       あんたも内心キモイって思ってるんでしょ!? ねぇそうなんでしょ!?」

ここでようやく冷たい態度を取る理由が分かった
何時もの内藤への罵倒の言葉は
あれは本心ではない。

そして、時々見せるツンの可愛さと優しさは
本来のツンの性格なのだろう。

…と、内藤は解釈した。



76:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:56:02.42 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ。;−;)ξ「……正直に言いなさいよ……本当の気持ちを…
       …あたし…暴言浴びせられるの…慣れてるから…
       どんなに暴言吐かれても大丈夫だから……お願い…早く言って…?」

大粒の涙を零しながらツンは内藤に問いかけてきた。

今までずっと虐められ続けて
本当に辛かったのだろう。

それ故にすぐ人を疑ってしまう様になってしまって…
そんな辛くて苦しい思いをしてきたツンが不憫に思えて、抱き寄せて頭を撫でて慰めてやりたかった。

いや、性的な意味ではなく。

(;^ω^)「そ、そんな事ないお! きもくなんか無いお!!
      …ツンの事は…大切な友達だと思ってるお!!」

ξ。;;)ξ「ま、まだそんな事を…」

(;^ω^)「本当にそう思ってるお!!
      素直になれなくてもそれはツンの個性だお!!
      …フォローになってないかもしれないけど…ツンはツンだお!!
      それに五月蝿くなんてないお! 気が強いけど…良い娘だと思ってるお」



77:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 22:59:10.84 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ。;;)ξ「…ほん…と…?」

(;^ω^)「うん…虐められる辛さは僕にも分かるお
      小学校の頃虐められてたからお…
      ピザだのヲタだの言われて辛かったお
      …その中でドクオが何時も助けてくれたお…」

ξ。;;)ξ「…ブーン……」

(;^ω^)「……………」

…この時からしばらくの間沈黙が続いた。

とは言っても、ほんの数秒間だけの沈黙だ
でも今の内藤にとっては数時間も沈黙しているかの様に思えた。

そして、今まで内藤はこんなに人を非性的な意味で慰めたいとは思った事が無い。
慰める為に人に温かい言葉を投げかけたのは今回が初めてだ。

…やがて、内藤の脳内の沈黙時間が5時間(実質約20〜30秒を経過しようとした時
ようやくツンの口が開いた。



79:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:02:07.27 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ。;;)ξ「…あ…り……が…と…」

(;^ω^)「へ?」

俯いたツンから、小さな声が聞こえた。

…肩を震わせて、嗚咽を漏らして
涙声でも必死に声を絞り出してきた。

ξ。;;)ξ「グスッ…バカぁ…っ…で、でも…あ…あ…あり…がと…ありがとう…!!!
       ふぇぇ…っ… グスッ…でも…ばかっ…うぅ…うわぁあぁあぁああぁあん!!」

(;^ω^)「ちょwwwwwおまwwwww」

内藤の脳内で何度も疑問の叫びが木霊した。
「これなんてエロゲ?」と。

女の子が彼女居ない暦=年齢の自分に抱きついてきたのだ
幾千ものエロゲをやり続けていた内藤にとっては
女の子が抱きついてくるなんてエロゲでしかありえないと思っていたのだ。

重症だ、これは重症だ。



80:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:06:22.87 ID:6MhAaUtZ0
  

…と、思考停止した内藤も
今まで否定され続けて生きていた自分を認めてくれたことによって嬉し泣きしていたツンも
数分後には落ち着き、ツンが自分の過去について内藤に語り始めたのだ。

そんなに何時も虐められていたのなら、両親だって気づく筈なのに
何故虐められていたのか?

そう問い詰めたが…。

ξ゚听)ξ「…死んだの、あたしの両親」

…これは聞かない方が良かった…と後悔した
…でも人間は一生に何回も悔やむ物だ
悔やまない人間なんてまず居ない
悔やんで悔やんで…悔やむからこそ今後の正しい選択が見えてくる
内藤は母からそう教えられた。



81:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:08:35.33 ID:6MhAaUtZ0
  

ξ゚听)ξ「…学校で虐められてもね…? お父さんとお母さんが慰めてくれて…
       …それであたしは頑張っていけたの……」

ξ。;;)ξ「けど…お父さん
       一年前…例の事件に…グスッ…巻き込まれて…狂ってしまって…
       お母さんも…お父さんに…グスッ…ふぇぇ…っ…!」

(;^ω^)「…ごめんお…もう良いから…」

ξ。;−;)ξ「…うん、ごめん…ね…」

( ^ω^)「…今まで…辛かったんだお…?」

内藤のその返事に
ツンは黙って頷いた。



82:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:09:35.93 ID:6MhAaUtZ0
  

( ^ω^)「安心してくれお…ずっと傍に居るからお…
      それに…絶対裏切らないお
      ずっと守ってくお…」

内藤はそう決心して、ツンを抱きしめた。

ξ*;;)ξ「…で、でも…べ、べつにあんたなんかに守ってもらいたくないんだからねっ
       …でも…ありがとう…」

( ^ω^)「…一緒に帰ろうかお」

ξ。ぅー;)ξ「…うん」

こうして
内藤とツンの縁もかなり深まって、仲良く廃工場から去ろうとしている中
陰で2人の姿を憎らしそうに見つめている人物が二人居た
その正体は…。



83:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:11:23.40 ID:6MhAaUtZ0
  

(#'A`)「あんの野郎…!
    せっかくDQN2人に小さい石ぶつけて気絶させて助けてやったと言うのに
    あんな可愛いおにゃのこと一緒に歩くなんて…
    許せん、絶対許せん」

サ#`゚∀゚リ「俺もな、思わず内藤に石ぶつけてやろうかと思ったよ
      あいつだけ彼女つくりやがって糞野郎」



85:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:12:30.50 ID:6MhAaUtZ0
  

あれから2人とも食事を済ませて
VIP公園へと足を運んだ。

ξ(゚、゚*ξ「あ、ありがとうなんて…絶対言わないんだからねっ」

ξ////)ξ「…でも…その…今日は…ぁ…ぁりが…と…///」

( ^ω^)「ちょwwwwそれ言うの4回目だお?」

ξ////)ξ「…っ///」

今まで孤独だったツンも内藤に救われて
2人の信頼度がアップして色々あった一日も、もう幕を閉じようとしていた。

ξ*///)ξ「じゃ…改めて…これからもよろしくね…」

( ^ω^)「…うん」

だが、その時。

「誰か・・・助けグブベッ!!」



86:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:13:39.41 ID:6MhAaUtZ0
  

Σ(;^ω^)ξ;゚听)ξ「!!!」

2人の居る近くで何者かの悲鳴が響き渡った
何から怯える悲鳴なのか探る為、二人は悲鳴の聞こえた方へと走った。

そこには…。

「グビェベヤッビャビェビェビャババ!!!」

「うわあああああああああああ例の事件発生したぞおおおおおおお!!」
    「やめてくれええええええええ!!来るなああああああ!!」
「ココハオデニマカセロ!!」
 「死にたくないよおおおおおお!!」

…2人の間の空気を読まずに狂った者が現れた。

ξ;゚听)ξ「…ブーン……!」

( ^ω^)「…ツンはそこの茂みに隠れてろお!!」

ξ;゚听)ξ「…うん…!」



87:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:16:32.29 ID:6MhAaUtZ0
  

内藤は一先ずツンを安全な場所へと避難させ、そこらに転がっていた鉄パイプを手に
狂った者の前へと立ちはだかった。

「ビェバベベイェベイベアアアア!!!」

( ^ω^)「…よし、ぼく決めたお」

内藤にとって一つ決意した事が有る。

…VIPPERSの事だ。

今日のツンの両親の話を聞いて思った
もうこれ以上犠牲者を増やしたくない
その数だけ悲しみが産まれるから。

何が言いたいのかと言うと。


内藤はVIPPERSに就く事を決意した。



88:◆74/uug7zMk :2006/06/14(水) 23:18:10.10 ID:6MhAaUtZ0
  

第六話「Decision」    

第1部 The start of a crazy festival編    完


今日はここで終わりね。



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