(;^ω^)ブーンの周りの人間が狂い始めた様です。

7:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:46:21.22 ID:S31HUJxB0
  
―研究所―

( ^Д^)「…高岡…」

タカラは、一人研究所の喫煙所で悩んでいた。

端から見れば
こんな血も涙も無い様に見える奴にも悩みがあるとは思いもしないだろう。

…とそこへ、やけに明るい女性がタカラの元へとやってきた
こいつの五月蝿さにはタカラも少々迷惑している。

(*゚∀゚)「はーい、どうしたのタカラ?
    そんな暗い顔しやがってw」

名はつー、モララーの命令により研究所で人を狂わす薬を作っている者だ
おまけに催眠術の達人でもある。

こいつに逆らうと何時どこに飛ばされるかわからないので
タカラもこいつに逆らわない様にしている。



8:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:46:59.85 ID:S31HUJxB0
  

(*゚∀゚)「そういやさぁ、お前の言う高岡さんって誰よ?
    気になるなぁ…w 友達?」

その直後、タカラの表情が見る見る内に変わって
気がつけばつーの胸倉を掴んでいた。

(#^Д^)「気安く高岡の名前を口にするな…!!
     お前に…お前に俺の何が分かる!?」

タカラはつーに唾を吐き捨て
その場から去ろうとした。

その"高岡"なる人物の名がつーの口から出た事について
非常に怒っているのだろう。

…だが、気がつけば目の前につーが立っていて
気がつけばつーに口付けしていた。



9:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:48:10.22 ID:pvVSbDni0
  

(*゚∀゚)「あらら…w 高岡ってあんたの恋人じゃないの?
    なのにあたしにキスしてどうするのかな〜?w」

その言葉を発した事で、更にタカラの怒りの炎を大きくする事となった。
タカラ自体、自分にとって忌み嫌っているつーに口付けするつもりは無かった
なのに何故
自分の目の前に立っていたのか?

…そう、これがつーの催眠術。
人を思い通りに操ることが出来、思い通りに幻覚を見させる事が出来たりする。

(#^Д^)「そうやって遊ぶんじゃねぇ!!
     この計画は遊びじゃねぇんだよバカタレ!!」

タカラは激怒して、自分の部屋へと戻って行った。

(*゚∀゚)「…あんなに熱くなる事ないのに…
     もっと楽しまなきゃ…この計画を…」



10:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:48:46.10 ID:pvVSbDni0
  

そして、一人寝室の布団に潜っているタカラは
自分の愛人、高岡の事
そして、モララーとつーの二人の事を思い浮かべていた。

…そして、タカラ自身も好きでモララー側に就いている訳ではない
モララーの姿とつーの姿を思い浮かべるだけで、彼は怒りに震えてしまう。

…そして、その二人がタカラを変えてしまったのだろう
人を殺害してもなんとも思わない悪魔に。

(#^Д^)「…俺にとってはな…この世の者の命がどうなろうが…関係無いんだ…
     俺にはな…俺にはな…」

(#^Д^)「 俺 に は 関 係 な い ! ! 」

( ^Д^)「…ただ一人を除けば…だ」



11:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:49:35.30 ID:pvVSbDni0
  

第十一話「Countdown」

あの休日から何日か経った今
再びクーの休日がやってきた。

今日は内藤を誘わず、一人でぃょぅの元へとやってきた様だ。

(=゚ω゚)ノ「こんな大雨の中わざわざ来たのかょぅ」

そう、今日は何か嫌な事が起こりそうなぐらい天気が悪かった。
空の色も灰色で、遠くに写る景色が見通せないぐらい天気が悪かった。

川 ゚ -゚)「あぁ、もう服がびしょ濡れで…
     蒸れて気持ちが悪い…」



12:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:49:57.67 ID:pvVSbDni0
  

ならその服を脱げば良い話だが
クーの場合そうはいかなかった。

…クーには自分にとって忌み嫌う姿があるのだから。

川 ゚ -゚)「…何時飲んでもマスターの作るコーヒーは美味い…」

(=゚ω゚)ノ「そう言ってもらえると光栄だょぅ
     …毎回来てくれてありがとうだょぅ」

川 ゚ -゚)「あぁ、お前とは…古くからの付き合いだからな…」



13:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:50:50.35 ID:pvVSbDni0
  

カランカラン♪

その時、一人の客がやってきた
ぃょぅにとっても、クーにとっても
見慣れない客だった。

(=゚ω゚)ノ「いらっしゃいだょぅ」

(;'A`)「あ、えーと
    コーヒーください」



14:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:51:48.37 ID:pvVSbDni0
  

…VIP町にあるVIPショッピングモールにて
一人の娘が中に入っていった。

その娘は…。

ξ////)ξ「…ブーン…///」

…そう、ツンだ。

ツンがこんな所で何をしているのか?
それは…。

…実は、自分の内藤への想いを打ち明ける事にしたらしい
言わば告白だ。

その告白するのに最適な場所の下見の為にここへ足を踏み込んだのだ。

と言うのも、VIPショッピングモールには観覧車があって
結構眺めが良いとの評判だ。

どうやらそこで告白すると言う考えらしい。



15:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:52:48.95 ID:pvVSbDni0
  

―ぃょぅの店―

その見慣れない客は
ドクオだった。

ぃょぅは何時も通り注文を受け、何時も通りにコーヒーを淹れていた。
何故だかクーの方は、ドクオを興味津々な表情で見ていた。



16:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:54:09.54 ID:pvVSbDni0
  

川 ゚ -゚)「…」

現在のクーは何を思っているのだろうか?
ドクオを見つめて、何を思っているのだろう?

そんなクーを不審に思ったドクオが、クーに声をかけた。

(;'A`)「あ、あのー、俺に何か用っすか?」

そのドクオの一言に
クーは我に返った。

川 ゚ -゚)「あ、いや、なんでもないんだ
     気にしないでくれ」

唯でさえクーの顔は無表情だ
そんな顔からどんな事を考えてるかなんて全く分からない。

…が、ぃょぅの場合古い付き合いだからか
何を考えているのか分かってしまった様だ。

川 ゚ -゚)。o(困ったな…この子にも一目惚れしてしまった)
      (私は内藤も好きなのに…どうすれば良いのだろう…)



17:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:54:55.86 ID:pvVSbDni0
  

―VIPショッピングモール―

「乗るとき足元にご注意ください」

ツンは観覧車の徐々に頂上へと上っていくwktk感が好きだった。
何だか知らないけどwktkするらしい。

…今は一人で乗ってるが、今度二人でこんな狭い空間に入るんだと思うと
自然と顔が赤く染まっていってしまった。

ξ////)ξ「…///」

明日にはこの狭い空間で二人っきりになって
自分の気持ちを伝えて…付き合う事にしたい。

ツンはそう思っていた。



18:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:55:47.97 ID:pvVSbDni0
  

…だが、ツンの脳裏に一つの不安が過ぎった。

…断られたらどうしよう? と
でも断られても、せめて友達のままで居たい。

…内藤の笑顔を見てるだけで、暖かくなれるから。

ξ*゚听)ξ「…綺麗だわ…」

そんな事を考えている内に
もう観覧車は頂上まで登っていた。

このスレ住民に見せられないのは残念だが
観覧車から見るVIP町の眺めはツンにとって最高だった。

雨粒で濡れた窓によって、よりいっそうネオンの輝きを増していて
本当に綺麗だった。



19:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:56:49.60 ID:pvVSbDni0
  

一方、ぃょぅの店の三人の事だが。

(*'A`)「…」

毒男も、クーの姿に見惚れていた。

来ている真っ白なコートのせいでお尻の大きさは分からないが
さすがにコートの上からでも胸が豊満な事は分かる。

胸のせいでコートをきっちり着れないせいか
その辺りのボタンを外しているところに毒男は悶えてしまった。

(*'A`)「ハァハァ」



20:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:57:35.80 ID:pvVSbDni0
  

川 ゚ -゚)「…?」

そんな毒男を不審に思ったクーは、毒男に話しかけた。

川 ゚ -゚)「何だ? 何か用なのか?」

クーのその一言に、毒男は我に返り
かなり慌てた様子で返事をした。

そりゃそうだ、女とまともに話したことが無い毒男だ
慌てるだろう。

(;'A`)「あ、いや、な、なななんでもありません
    はい、なんでも…」

そして、その慌てている毒男を見て
クーは思った。

川 ゚ -゚)「…フフ、可愛いな」

(;'A`)「!!!!くぁせdrftgyふじこlp@;:!!!!」



21:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:57:52.04 ID:pvVSbDni0
  

その後、ツンは無事観覧車から降りて
VIPショッピングモールでお茶菓子としてクッキーを買う事にした

…そして今日、ここに来て決心した。
すこし恥ずかしいけど、明日内藤に告白しよう、と。

唯一認めてくれた内藤に、一緒に生きて生きたい、と思った。

ξ////)ξ「…///」



22:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:58:25.69 ID:pvVSbDni0
  

(;'A`)「い、い、いいきなり可愛いとかな、ななななんなんですかああああああなったたた
    くぁせdrftgyふじこlp;ああ」

川 ゚ -゚)「気に入った、君とメールアドレスを交換したい
     頼む」

(*'A`)「あ…は、はい!!!」

今まで彼女居ない暦=年齢で、未だ童貞な毒男が
こんな話を断る訳が無い。

これは彼女を作るチャンスだと思い
毒男はクーとメアド交換することを許可した。

川 ゚ -゚)「ありがとう、今日のところは帰るよ
     マスター、お代だ」

クーはぃょぅにコーヒー代を渡して
喫茶店から出て行った。

…遂に毒男にも、春が訪れそうです。

(*'A`)「…フヒ、フヒ、フヒヒヒヒ」

(=;゚ω゚)。o(き、きめぇ…)



23:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:58:59.26 ID:pvVSbDni0
  

…数分後、ツンは家に帰ってきて
早速内藤に電話をかける事にした。

…明日…観覧車前で待っていると。

( ^ω^)『はーいもしもし』

ξ*゚−゚)ξ「あ…ブ、ブーン? あたしだけど…
       明日…何か予定あるかな?」

頬をほんのりと桜色に染めながら、明日の内藤の予定を尋ねた。

( ^ω^)『ん? 明日休みだから暇だおw』



24:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 19:59:32.09 ID:pvVSbDni0
  

内藤のその言葉を聞いて安心すると同時に
ツンの心拍数が少し上がった。

明日告白するんだと思うと、ドキドキしてたまらなかった。

ξ////)ξ「なら…明日…8時にVIPショッピングモールの観覧車前で…待ってるから
       …大事な話が…あって…///」

(*^ω^)『も、もちろんだお! ツンのためなら絶対いくお!』

ξ////)ξ「な…だれも来て欲しいなんて言ってないでしょ!?
       そんな暇があるんならダイエットでもしてなさいよ…っ!
       …べ、べつに来てくれるから嬉しいとかそんなんじゃないんだからねっ!!」

(*^ω^)『で、でも…なんで夜の8時なんだお?』

…その問いにツンが答えられる訳が無い
告白は観覧車でしたかったのだから。

そして、今言うなんて恥ずかしくて到底できなかった。

ξ////)ξ「あ…それは…その…///」



25:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 20:00:24.33 ID:pvVSbDni0
  

(*^ω^)『…まさか…セクロスかお!?』

そう聞いた途端
ツンの顔がすっかり真っ赤染まってしまった。

そして、内藤に怒鳴り倒した。

ξ////)ξ「な、なんて事言うのよっ!!!
       そ、そんな卑猥な事考えんじゃないわよっ!!
       …でも…ブーンとなら…///」

(;^ω^)『ご、ごめんお…
      単なる冗談だおww』

…どうやら本当に冗談のつもりで言ったらしい。
内藤にはツンの言った最後の一言が聞き取れなかった様だ。

…何故だかツンは、少しがっかりした様だ。

ξ////)ξ「え? あ、あぁ…そう…冗談だったのね…
       …ごめん…」



26:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 20:01:01.61 ID:pvVSbDni0
  

(*^ω^)『じゃ、今日も良い夢見ろお?
      おやすみだお!』

ξ////)ξ「あ、おやすみ…///」

ガチャ…。

ツー…、ツー…



27:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 20:01:31.97 ID:pvVSbDni0
  

(*^ω^)「…大事な話…か
      …楽しみだおw」

ツンがどんな話をするのか
内藤はとても楽しみにしていた。

しかも観覧車で…何の話なんだろう?

そんな期待を胸に、内藤は布団に就いた

――――――――――――――――――――――――

ξ////)ξ「…約束…しちゃったな…///」

約束してしまったので
今更断れない。

もう後戻りは出来ないと思い
ツンの顔はもう熱を持つぐらい赤く染まっていた。

ξ////)ξ「ちゃんと…ブーンへの想い伝えなきゃ…」



28:◆74/uug7zMk :2006/06/20(火) 20:01:57.01 ID:pvVSbDni0
  

そして、それぞれの想いを胸に
二人とも眠りに就いた。

さて…明日の二人はどうなるのだろう?
結ばれるか、それともその逆か…。

どっちにしろ、これから夢を見るであろう…。








悪夢を。

第十一話「Countdown」



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