(;^ω^)ブーンの周りの人間が狂い始めた様です。
- 4:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:27:28.24 ID:P38RQ2y/0
…これは一年前の話。
青く晴れ渡り、入道雲が浮かんでいて
気温は蒸し暑い、35℃だ。
そんな天気の大都会の中、色々な人々が歩いていた。
カップルで歩いていたり、家族3人で仲良く買い物に来ていたり
仕事の都合でどこかへ向かっていたり、とても平和な光景だ。
・・・・・だが、その光景は・・・直に潰されてしまう。
- 5:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:28:14.44 ID:P38RQ2y/0
-
F;゚д。リ「うぅ・・・・ぁぁあ・・・・・あ・・!」
家族3人で歩いている所・・・父親が突然苦しみ始めたのだ。
その娘は、心配した様な表情で様子を伺う。
ξ;゚听)ξ「ちょ・・・お父さん!?どうしたの!?お父さん!?」
F;゚д。リ「来るな・・・!!」
心配して駆け寄ってきた娘に、厳しい形相で声を放つ
が、実の父親の身に何かあったと思い、心配して駆け寄ってきた娘と母を止めることは無理な事だ。
ル;゚听リ「た、武!?どうしたの!?武!!」
ξ;凵G)ξ「お父さん!どうしたの!?お父さん!?」
F;゚д。リ「く・・・く・・・来るなあああああああああああああああああ!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
娘と母は、その雄叫びに思わず後ずさって、目を瞑ってしまった。
・・・目を明けると、そこには
一般人を襲っている父の姿があった。
- 6:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:29:07.70 ID:P38RQ2y/0
ξ!li゚听)ξル!li゚听リ「あ・・・・あああ・・・・あああああ・・・・」
娘と母は、恐怖に怯えて蹲っていた
・・・実の家族の一員が、怪物の様に狂いながら人々を襲っているのだ。
・・・そして。
Σル!li゚听リ「ぐぅっ・・・!!」
遂に怪物と化した魔の手が、母にまで襲い掛かった。
ξ゚听)ξ「お・・・おかあ・・・さん・・・?」
母が娘の隣で、力なく崩れ去った
・・・そう、死んだのだ。
娘はまだその事実を受け入れてない。
そして泣き叫ぶ。
ξ。;;)ξ「・・・おかあさん・・・!お母さん!ねぇ!目あけてよぉ!!
おかあさん!!おかあさああああああん!!!」
- 7:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:29:34.58 ID:P38RQ2y/0
だが、娘が泣き叫んでいる間も
容赦なく怪物は奇声をあげて人を襲い続ける。
F;゚∀。リ「fdsふぁあああ!!」
ξ。;;)ξ「・・・お父さん・・・ねぇお父さん!!なんで・・・なんでお母さんを・・・!!」
娘が泣き叫びながら、父に問いかける
・・・伝わる筈が無いのに・・・。
F;゚∀。リ「ぎぇがvだklvじゃkぁじゃq!!!」
ドンッ!!
ξ。;;)ξ「うぐっ・・・!!」
- 8:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:30:43.80 ID:P38RQ2y/0
娘が父に突き飛ばされたのだ。
幸い怪我は無かったものの、心に傷が付き始めていた。
ξ。;;)ξ「なんで・・・ぇっ・・・なんでぇっ!」
ξ。;;)ξ「お父さん!!!やめてよぉ!!!お父さん!!!!!
お願いだからやめてよぉっ!!!
あたし・・・お父さんの事を家族として大事に思ってるのに・・・
なんで人殺しなんかするの!?お願いだからやめて!!
あたしを何度も慰めて、励ましてくれたじゃない!?なのになんでそんなお父さんが人殺しなんかするの!?なんで狂うの!?」
F;゚∀。リ「わgvsdlvじぇふぁひゃああああああ!!!」
だがそんな願いも虚しく
父は狂ったままだった
むしろ先程よりも凶暴さが増してきている。
「うわあああああやめてくれえええ助けてええええああああ!!1」
「来るなボケエエエエエエ!!」
「うわああああああああ・・・(ドスッ・・・」
- 9:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:31:23.00 ID:P38RQ2y/0
F;゚∀。リ「ウゥ・・・ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ〜wwwハッハ〜!」
その男を包丁を手にし始め
人々の首を掻ききり始めた。
その威力は人の首一個吹き飛ぶほどの威力。
ξ。;;)ξ「い・・・・い・・・いやあああああああ!!」
・・そこへ・・・。
ウー!ウー!ピーポーピーポー!!
パトカーのサイレンが鳴り響き
猛スピードで警察がかけつけて来た
- 10:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:32:11.55 ID:P38RQ2y/0
ミ'イ,#゚д゚)「…またかよ…!!
…何故…なぜこんな…!!」
透明の盾みたいなのを立てて、警察のエロい人が部下達に発砲命令を下す。
「お前等あああああ!撃てえええええええええ!!」
- 11:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:33:31.34 ID:P38RQ2y/0
ξ。;;)ξ「やめてええええええええ!!!お父さんを撃たないで!!」
少女は、たとえ父親が凶暴になっても
実の家族なんだからそりゃ大切な存在だろう。
だが、そんな願いも虚しく、警官達は発砲してしまった。
F;゚∀。リ「ウゥ・・・ヘヘヘヘヘヘヘヘヘ〜wwwハッハ〜!」
だが、父は無傷だった。
・・・そう、もはや怪人と化した者の前では警察の力など無力なのだ。
警察官は最後、死の道を行くのみ。
「ぐああああ!!!」
父が警官を切り裂いた
首から血が噴水の如く噴出す。
- 12:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:34:39.58 ID:P38RQ2y/0
「うわ・・・あああ・・!!な・・・中西!!あ・・・あああああああ・あああ!!!」
再び警官の首から血が噴出す
常人がまともに戦えばこうなる。
狂った者の倒し方を完全に把握していないとこうなる。
「こ・・・この化け物!!!あああああ!!!!!」
1人の警官がパニックを起こし、射撃するものの・・・
やはり効果は無かった、1人ずつ死へのカウントダウンが近づいてくるだけだ。
そして、10人居た警官が、今や2人にまで減っていた。
「畜生・・・!
おい野田!!その娘を連れて逃げろ!!!」
ミ'イ,;゚д゚)「は・・・はい!!」
狂った者を止めようと必死になっている同僚に言われ
野田は少女を抱きかかえてパトカーに向かって行った。
ξ。;;)ξ「いや・・・いやあっ・・・お父さん!!お父さん!!!!!」
- 14:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:35:29.82 ID:P38RQ2y/0
少女にとって、父から離れるのは嫌だった
ずっと一緒に居たかった。
そして、大事な家族・・・大事な親だったのだから
自分で止めたかった…。
ミ'イ,;゚д゚)「お嬢ちゃん、もう大丈夫だからな、俺が・・・助けてやるからな!!」
ξ。;;)ξ「いやぁっ!!離して!!!あたしがお父さんを止めるの!!だから離して!!!
お願い!!!離してよぉ!!!!!!」
ミ'イ,;゚д゚)「・・・・くっ・・・」
野田が苦痛の表情を浮かべ
少女を無理やりパトカーに放り込んだ。
…心も…痛んだのだろう。
ミ'イ,。;д;)「…」
- 15:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:37:37.81 ID:P38RQ2y/0
…後に、警官の悲鳴が聞こえてきて
大爆発が起こった。
…そう。
ツンの父親…武は娘のツンに対する謝罪を言い残し・・・・。
この世から消え去った。
- 16:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:38:20.49 ID:P38RQ2y/0
…爆風の影響で一瞬パトカーがふわっと浮いて着地した。
そして、ツンの父親から逃げ切ったパトカーから
ツンと野田がよろよろと出てきた。
ガタッ…ガタンッ!!
ミ'イ,;゚д゚)「…ハァ…ハァ…ゼェ…ゼェ…」
パトカーが浮いた時に相当精神的にキタのだろう。
野田は疲れ果てていた。
…が、それでもお構いなしに、ツンが野田を責めてきた。
ξ。;;)ξ「…なんで…なんてお父さんとお母さんを助けてくれなかったの!?
ねぇっ!!どうしてっ!!!どうして!!!」
…答えようが無かった。
あの時まだ現場に到着していなかったのだから。
あの時もっと早く到着していれば、この子の両親は救われたかもしれない…。
野田は悔やんで悔やんで、悔やみ続け、自分を非難し続けた。
。・゚・ξ。;;)ξ・゚・。 「ねぇっ・・・!答えてよおおおお!!
うわあああああああああああああああああああああああん!!」
ミ'イ,;-д-)「…」
- 17:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:39:33.76 ID:P38RQ2y/0
そしてその事件から2ヵ月後
野田はVIPPERSに入隊した。
(,,゚Д゚)「皆、紹介する
今日からここでA部隊員として働く事となった、野田真一君だ」
ミ'イ, ゚д゚)「よろしく」
この後、野田は自分の決意を熱く語った。
自分は一刻も早くこの事件を止めたい、と。
狂ってしまって死んで…残された遺族が悲しむのを
そして、その狂ってしまった人に殺された人の遺族が悲しむのをもう見てられない。
2ヶ月前にとある娘の父が狂って、母も夫に殺され、一人になってしまった娘が居た。
だから必ずとめてやる、と。
その野田の決意を聞いた隊員達と、当時の隊長のレモナも野田に対する歓声を上げて
A部隊の部屋の中で拍手喝采が起こった。
- 18:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:40:21.00 ID:P38RQ2y/0
…だがそんなレモナさんも、敵にやられて散華してしまった。
|゚ノ;^∀^)「あんた…は…出来…る
私…を…継いで…ちょう…だ…い…
事件…解…決…へと…導…いて…ね…」
ミ'イ,。;д;)「隊長…! たいちょおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
…そしてその次の日から
野田が隊長となった。
口が悪いと言う事であまり評判は良くないが
司令官のギコは野田が熱心に解決しようとしている事は充分分かっている。
- 19:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:40:49.92 ID:P38RQ2y/0
第十三話「Poison」
―そして、一年後の今―
( ゚ω゚)「・・・・・う・・そ・・・だ・・・ろ・・・・・・?」
…変わり果てたツンの姿に
内藤は唯唖然としていた。
ミ'イ, ゚д゚)「…やるしか…無い…か…」
…だが野田の方は決意した。
自分が一年前助けた女の子で…そして
野田にとって自分がVIPPERSに入るきっかけ、そして原点でもある娘、ツンを見て言った。
- 20:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:42:08.44 ID:P38RQ2y/0
そして野田はツンに歩み寄り
容赦なく拳を撃ち込んだ。
ξ::::::::::)ξ「う゛っ…」
更に、ツンに蹴りを入れたりと
野田の猛追は止まらない。
ξ::::::::::)ξ「カハァ…っ」
ミ'イ, ゚д゚)「うらぁっ!!」
ツンの命を止めるために
苦痛の表情を浮かべながらさらに攻撃をしようとした
その時。
- 21:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:43:51.11 ID:P38RQ2y/0
ミ'イ,;゚д゚)「うぐぁっ…!」
ツンに腹を殴られ、蹲ってしまった。
そんな野田に容赦なく反撃をしかける。
その攻撃は、どこか憎しみが籠もっている様な攻撃だった。
このまま野田は死んでしまうのだろうか?
…そして、呆然としていた内藤に、ふとツンの表情が目に入った入った。
"…涙…?"
よくは見えなかったが、ツンの瞳に涙が溜まっている気がした。
…もしかするとツンが戻るかもしれない。
そう考えている内に、内藤は我に返った。
- 22:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:44:30.82 ID:P38RQ2y/0
ミ'イ,#゚д゚)「…ごめんよ…君に…終止符を撃たせてもらう!!」
野田が自分の頭に振り下ろされようとした拳を受け止めて
その拳を捻り上げてツンを苦しめていた。
内藤にとってはそんな姿を見てられなかった。
ξ:::::)ξ「ぅぅぅぅぅぅ…うぁあああああああああああああああああああああ!!!!」
…このままじゃツンが殺される。
そう思った内藤は、力いっぱい声を絞り出して叫んだ。
( ^ω^)「…やめろ…」
(#^ω^)「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
- 23:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:46:00.02 ID:P38RQ2y/0
内藤は野田の身を構わず
暴れているツンを抱きしめた。
どうにかツンを止めたい、元のツンに戻したい
…ツンは自分に大事な事を伝えたかっただけなのに
どうしてそこまで狂ってしまったのだろう?
だから、今は野田の事など構っていられなかった。
(#;ω;)「ツン!! なんで…なんで暴れるんだお!! ツン!!
ツンの手は…ツンの手は攻撃するための手じゃないお!!
ツンは狂うべき人じゃないお!! ツンは何時もツンツンしてて…気が強いけど…
すごく優しい娘だお…!! だから目を覚ませお!! ツン!!」
内藤は涙を流しながら必死に声をかけた。
これで戻らない確率は99%だろうが
それでもツンを戻したい
そんな一心でツンを呼びかけ続けた。
- 24:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:46:35.07 ID:P38RQ2y/0
そして…。
ξ:::::)ξ「…ぅぅ…っ…ブ…ブー…ン…」
消え入りそうなぐらい小さな声で
内藤を呼びかけた。
(;^ω^)「…! ツン!?」
でもツンの場合恐らくタイプV(第7話参照)なだけだろう
だからこうして内藤の名前を呼べるのも今の内かもしれない。
ξ。:::−::)ξ「…ごめ…ん…ね……ブー…ン…」
ツンが涙を流しながら内藤に心から謝った。
その声も消え入りそうなぐらい小さくて、力の無い声だった。
…そしてその声みたいに力が抜け、内藤に倒れこんでしまった。
(;^ω^)「…ツン…? おい…ツン…目を開けろお…!! ツン!!」
- 25:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:47:45.15 ID:P38RQ2y/0
…内藤は恐る恐る左手首に触れた。
…まだ脈は有ったが、非常に衰弱していた。
これでは命がもたないかもしれない。
ミ'イ,#゚д゚)「おい豚野郎…何故俺を止めた?」
…今の内藤にとっては、何時もより遥かに嫌な囁きに聞こえた。
何故俺を止めた? …馬鹿か、俺の友達を殺そうとしておいてそれか…
…お前には人の心って物が無いの…?
…内藤は憎しみの炎を燃やしながら、野田へと突っ込んで行った。
(#゚ω゚)「 ・ ・ ・ ふ ざ け る な ぁ ぁ ぁ ぁ ! ! 」
- 26:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:49:09.85 ID:P38RQ2y/0
内藤は怒りと憎しみに燃え、野田の胸倉を掴んで壁に押し付けた。
(#゚ω゚)「何で…なんでツンに攻撃したんだお!?
…言ってみろお…!! 答え様によっては殺してやるお!?!?」
ミ'イ,#゚д゚)「俺は敵に攻撃したまでだ…文句あるか?
敵を倒し、先に犠牲者を抑えるのがVIPPERSの…」
(#゚ω゚)「ふざけんなお!!!」
内藤は野田の語りを遮る様に
顔を思いっきり殴った。
憎しみと怒りをたっぷり込めて
力強く殴った。
(#゚ω゚)「お前な…ぁ…!! ツンは…ツンは今まで独りで寂しかったんだ…
僕が守っていかなきゃいけないんだ…!
だから戻す方法があるだろううお!?!? 戻すことぐらい考えろお!?」
- 27:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:49:38.46 ID:P38RQ2y/0
ミ'イ,#゚д゚)「…言った筈だ…、現時点では元に戻す方法は無いと!!」
(#゚ω゚)「じゃあ探す気ぐらい起こらないのかお!?」
そう必死に反論する内藤に
野田は冷酷に自分の考えを言い連ねる。
ミ'イ,#゚д゚)「いままで探していたが見つからないんだ!!
後な…俺は人を守る…! そしてこの事件を止めると誓ったんだぜ…?
敵が現れたら、そこで敵を駆除するのも人を守る内に入ると思わないか!?
犠牲者を少しでも抑える事が出来るだろう!?」
(#゚ω゚)「それは違う!! 違うおおおおおおおおお!!」
内藤は怒り狂い、野田の首を掴みながら壁に押さえつけて
首を思いっきり絞め始めた。
その顔はまるで、鬼の様な形相だった。
ミ'イ,;゚д゚)「うっ…ぐっ…」
(#゚ω゚)「死ね…死ねええええええええええええ!!!」
- 28:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:52:13.50 ID:P38RQ2y/0
ミ'イ,#゚д゚)「狂った奴生かしておいても仕方の無い事だぞ!?
以前なぁ…狂った奴生かしておいて
何で狂うかY部隊が調べようとしてメス使って腹開こうとしたら爆発したんだぞ!?
そしたらVIPPERSのビルが崩壊したよ!!!
あそこはあぁ見えて一回潰れたんだ!!
お陰で今のY部隊は仕事が回ってこない程の最低位の部隊となった!!」
(#゚ω゚)「うるせええええええええええええええ!!」
内藤は力を振り絞り、心からの憎悪の力を拳に込めて
野田を撲殺しようとしたが…
ここで内藤は我に返った。
…ここで野田を殴っても何にもならない。
何故ツンが…こんな無残な姿になったのか調べるのが先決だ。
…ツンを守ると決めたのに…守りきれなかった自分を責めた。
あの守ると言う言葉は嘘だったのだろうか? 自分はなんて馬鹿なんだろう、と。
(。;ω;)「うっ…グスッ…ツン…なんで…なんで…っ」
- 29:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:54:32.47 ID:P38RQ2y/0
(,,゚Д゚)「お前ら落ち着け、騒いだって何にもならんぞゴルァ」
野田と内藤とツンの前に、ギコがやってきた。
こんな非常事態に何か用なのだろうか?
…だがそこで、今の内藤にとっては希望の声とも言える話が
ギコの口から発せられた。
(,,゚Д゚)「一つ生かしておく方法があるんだ」
やはり野田の考えは間違っていた
狂ったツンじゃなく、元の優しいツンに戻せる。
そう思った途端、内藤は歓喜したが…。
(,,゚Д゚)「暴れない様に拘束しておくんだ
手足に手錠とかをつけて…置いておくんだ
方法が見つかるまで」
…でも、そんな事内藤の良心が許さなかった
あんなに優しくて可愛いツンを拘束するなんて出来ない。
ツンの行動を制限したく無い、と思った。
- 30:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:54:53.37 ID:P38RQ2y/0
(,,゚Д゚)「お前はそんな事したくないと思ってるだろうが…
死ぬよかマシだろう
かと言ってこの方法で拘束しないと死ぬ
どちらを選ぶ?」
…二つに一つと言われれば、背に腹は変えられない。
そう思い、内藤は決断した。
( ^ω^)「…分かったお、それでツンが助かるなら…それで…」
(,,゚Д゚)「ただし、助かる方法が無ければお前ら全員クビだ」
野田はふざけるな、と言いたそうな表情をしたが
野田は隊長だ、隊員達をまとめられなかったのだからクビになっても仕方ないだろう。
そして、ツンを縛って1BOXカーに乗せ
内藤達はVIPPERSのビルへと向かって行った。
- 31:◆74/uug7zMk :2006/06/23(金) 20:56:12.62 ID:P38RQ2y/0
(。;ω;)「ツン…なんでこうなるんだお…ツン…
…ツンはただ…僕に何かを伝えたくてあそこで待ってただけなのに…
…何の罪も無いのに…!!」
ツンツンしてるけど、実はすごく優しかったけど
今までずっと孤独だったツンを守れなくて…。
そして、何故ツンがあんな目に遭わなくちゃいけないのか?
ツンは何も悪行を働いてない筈なのに、なぜあぁなってしまうのか?
内藤はただただ咽び泣いていた。
ミ'イ, ゚д゚)「罪はあるね、人を殺しt」
野田がツンの罪について言いかけた途端
内藤の憎しみの視線が野田に突き刺さった。
今までの内藤の表情からは考えられない程のドス黒いオーラで
思わず野田も一歩引き下がってしまった。
(。;ω;)「…ツン…大事な話…僕に伝えてくれお…ツン…お願い…だお…」
第十三話「Poison」
戻る/第十四話