( ^ω^)がリングに帰ってきたようです
- 3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:22:32.35 ID:QwC6qFTKO
- 第3話 スパルタと言う名のS
(`∀')「ヒャッヒャッヒャー!走れ!豚!速く走るんだよーっ!」
ピシャン!と鞭の音がまだ太陽が半分も顔を見せない住宅街に響く。
同時にズルズルズルという音も聞こえる。
(;´ω`)「さ…すがに両腕…両…足に…5kgず…つ…パワー…リストとア…ンクル…着け…て…タイヤ引…きず…るのは…き…つい…お…」
(`∀')「文句を吐くな!吐くのは雄叫びだけで十分だ!
それとも何か?お前がした約束ってのはこんな練習にも耐えられないのか!?」
約束…デレとの約束を思い出した今のブーンにはその言葉だけが耳に届く。
( ゜ω゜)「だおだおだおだおだおだおーーーーーーッッッ!!!」
(`∀')「やればできるじゃねーか!さぁ、とっととお前のその脂肪を燃やし尽くせ!
今のお前が燃やさないといけないのは闘志だけだ!」
〜〜ドクオジム前〜〜
(;´ω`)「っぜぇ…ぜぇ…ひぃ…はぁ…」
('A`)「よーし、これで早朝の練習は終わりだ。」
- 4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:23:04.72 ID:QwC6qFTKO
- (;´ω`)「や…やっと…休憩…だ…お…」
(`∀')「あぁん!?何寝ぼけたこと言ってやがる!!」
(;´ω`)「…はぁ…はぁ…っ…?」
(`∀')「今から休憩無しで、 朝 の 練 習 だ!!」
( ^ω^)「ざんねん!ブーンのぼうけんはここでおわってしまったお!」
('A`)「VIPPER目指すんじゃなかったのか…?こんなヘタレだとは思わんかった…今すぐ出ていってもr」
(;^ω^)「や、やだなぁ!冗談に決まってますお!」
('A`)「フン…ならとっとと中に入れ…次はお前の力量を見てやる…スパーだ…」
( ^ω^)「はいですお!」
二人はリングに上がる、ブーンは依然、錘を着けたままだ。
( ^ω^)「ちょwww錘を着けたままとかムリスwww」
('A`)「俺はそのままのお前の力量が見たいんだよ…だいたいこんな老いぼれ、それぐらいのハンデで倒せなくてどーする…」
( ^ω^)「わかったお…じゃあいくお!」
('A`)「カーン…!」
壊れて鳴らないゴングの代わりにドクオが自らの口でゴングを鳴らす。
- 5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:23:31.41 ID:QwC6qFTKO
- (;`ω´)「フン!フン!だおっ!」
ブーンが華麗にジャブ、右ストレート、左アッパーを決め………れない。
当たり前だ、総重量20kgの錘に加え、ブランクのある体は久々の運動で疲弊しきっているのだから。
('A`)「ふぅ…お前こんなパンチじゃ誰も倒せねーよ…」
そんなこと言ったってしょうがないじゃないか!とブーンは思ったが、口にはしない。
今ドクオにまで見捨てられたらブーンは死ぬまでダメなままだろうから…
それからブーンは30分間自分の思い通りに動かない腕と足を動かし続けた。
ドクオは結局1発も打ったりしなかった。
その後筋トレ等の朝の練習を終え公園で仲良くコンビニ弁当を食べる男2人。
( ^ω^)「ハフ!ハムハムッ!ハフッ!」
('A`)「キメェwww」
- 6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:24:01.94 ID:QwC6qFTKO
- 昼ご飯を食べたら休憩の時間、戦士?2人も休みにつく…
( ^ω^)「あのー…ドクオ会長?」
('A`)「なんだ…?」
( ^ω^)「荒巻会長とはどういう仲だったんだお?」
('A`)「あいつか…あいつは、俺のライバル…みたいなものだな…まぁ現役時代色々あったわけよ。」
( ^ω^)「その話kwsk!」
('A`)「そうだなぁ…」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
> ,' 3「おい!ドクオ!どうやらまたお前と試合らしーぜ!」
('∀`)「へっ!今まであらゆる勝負を含めた戦績は0勝0敗108引き分けの俺達だが、次こそ俺が勝つぜ!」
> ,' 3「その理屈はおかしい、バレンタインでもらったチョコの個数勝負を入れたら俺の1勝0敗107引き分けだ!」
('A`)「お前あれは街角のバレンタインキャンペーンでもらったチョコだろーが!」
> ,' 3「一応もらったチョコだ!」
(`∀')「やんのか…?」
> ,' 3「上等だ…!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
- 8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:29:31.81 ID:QwC6qFTKO
- ( ^ω^)「…で、今の所の戦績は?」
('A`)「こないだ飲み比べで引き分けてその前の週は碁も引き分けで…」
('A`)「今の所0勝0敗524引き分けだな…」
( ^ω^)「あれ?バレンタインのチョk…」
ドッギャァアアン!
(自主規制)「…し、正直すまんかったお…」
('A`)「さぁ、今からジムに戻って昼の練習だ…」
〜ドクオジム内〜
('A`)「さて…まず言っておく。」
('A`)「俺は現役時代の自分のスタイルをお前に全て叩き込む。」
( ^ω^)「ドクオ会長のスタイル…?」
('A`)「おう…今のVIPは体重とパワーに頼った選手ばかりだ、あんなブヨブヨした体は見苦しくってしょうがねぇ…」
('A`)「俺の現役時代のスタイルは
蝶のように華麗に舞い
光る風を追い越すスピードで相手の意識を刈り取るパンチを放つ…」
('A`)「といったスタイルを目指していた。」
( ^ω^)「でも今のVIPにそんな足を使う選手はいないお。」
(`∀')「だからお前はVIP初のその選手になるんだよ…!
のために今お前の脂肪を削ぎ落としてるんだ…」
- 9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/07/06(木) 22:30:32.19 ID:QwC6qFTKO
- ( ^ω^)「それを目指すのがVIPPERへの道なのかお?」
('A`)「ああ…これを極めた時、歴代最強のVIPPERになれるはずだ…!!」
( ^ω^)「ならやるお!ブーンは自分のためにも…そしてデレのためにも、一刻も速くVIPPERになるんだお!」
(`∀')「よく言った…それじゃあ昼の練習開始だ…!」
( ^ω^)「はいですお!」
ジム内に嗚咽や息切れの声、そして鞭の音が響き渡る。
夜も22時を過ぎた頃、ドクオジムの戸をガラリと開けブーンが出てくる。
(ヽ´ω`)「そ…それじゃおやすみなさいですお…」
(`∀')「ああ、明日は午前3時にここへ集合だから早く帰って寝ろ!」
(ヽ゜ω゜)「アッー!」
ブーンはとぼとぼと歩き自分のボロアパートに着く。ドアを開け、布団も敷かずにまどろんでいく…
(ヽ´ω`)「明日もまた地獄の日々かお…」
(ヽ^ω^)「でもこんぐらいを乗り越えられないと…デレに笑われちゃうお…!」
相変わらず街灯も点かないボロアパート、しかし中の男の目には光りが灯った…!
第3話 終
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