( ^ω^)ブーンが伝説のポケモンを探しに行くようです

2: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:09:14.88 ID:U3cSA3ao0
  
ブーンのレポート

みつけたかず:4
つかまえたかず:1


( ^ω^) ブーン

【(,,゚Д゚)】 LV12 ヒノアラシ:ギコ ♂
わざ:たいあたり、にらみつける、えんまく 、ひのこ
状態:ふつう

【( ゚∋゚)】 LV8 ホーホー:クックル ♂
わざ:たいあたり、なきごえ、みやぶる
状態:ふつう



3: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:10:13.66 ID:U3cSA3ao0
  
キキョウシティ・ポケモンセンターにて

(*彡Δ・)「あはははははくぁwせdfrtgひゅじこl」

(;^ω^)「ちょwwwww大丈夫ですかお」
なんでこんなことになったんだろう。

目の前には酔っぱらいが1人。
(*,゚Д゚)「おー、あんちゃんイケる口じゃねえか。もっと飲め飲めー」
訂正。もう1匹いやがった。

(;^ω^)「ギコ!煽るなお!」
というか良く考えたらギコ自体、酒飲んだらいけないんじゃないのか? なんとなくだけど。

こんなことになった原因を思い返してみる。



4: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:11:15.30 ID:U3cSA3ao0
  
3時間前―――


( ^ω^)「今日はここに泊まるお!」

キキョウに着いた僕達はここで一夜を明かすことにした。
ロビーには数人のトレーナーがいて、
談笑している人もいればポケモンを出して撫でたりしている人もいる。
さすがに夜はバトルするようなトレーナーはいない。
昼は敵同士でも夜はそうではない、ということなんだろうか。

他の地方は知らないが、ジョウト地方でポケモンセンターに宿泊するのは無料になっている。
さらに夕食までついてくるというありがたいおまけつきだ。
夕食を受け取り、手近にあった机に座って夕食をとる。



5: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:12:00.33 ID:U3cSA3ao0
  
半分も食べ終わった頃、向かいに人が座る。
(彡Δ・)「ここに座ってもいいか?」

( ^ω^)「いいですお」

(彡Δ・)「一人旅なのかい?」
向かいの彼が話しかけてくる。

( ^ω^)「はい、そうですお」

(彡Δ・)「そうなのか、大変だろう」

( ^ω^)「そうでもないですお」

(彡Δ・)「見たところ新人だな。よし、いろいろとポケモンについて聞かせてあげようか」

そして彼の経験談をいろいろと聞く。彼の名前はハヤトで、どうやら鳥ポケモン使いらしい。
どう考えてもコントとしか思えないような話もあったが、彼の話は参考になった。

なによりバトルの話をしているときの彼はとても楽しそうで、僕はちょっとだけ、悔しくなった。



6: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:13:09.24 ID:U3cSA3ao0
  
2時間も話していただろうか。周りの人影もまばらになってきていた。

(彡Δ・)「……ところでブーン君」
ハヤトの目が、ポケモントレーナーとしてのそれに変わった。

( ^ω^)「なんだお?」

(彡Δ・)「君はジムに挑戦するつもりなのか?」

唐突な質問だった。

(彡Δ・)「君のポケモンを見る限りでは、挑戦してもそれなりにやれそうだと思うんだが」

たしかにジムに挑むことはできるかもしれない。
ギコもクックルも万全の状態なら、この辺りのトレーナーには負けないと思う。



7: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:13:50.41 ID:U3cSA3ao0
  
しかし僕は、

( ^ω^)「しませんお」

(彡Δ・)「ほう、なぜだ?」
彼は驚いたような視線を僕に向ける。

( ^ω^)「……無益なバトルは避けたいんですお」



8: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:15:20.05 ID:U3cSA3ao0
  
(,,゚Д゚)「無益って……野生ポケモンとバトルするのはどうなんだ?」

( ^ω^)「バトルをしたくなかったから極力草むらは歩かなかったお。
     それに僕が先に気づいたときは避けてたことに、ギコは気づかなかったのかお?」

常に注意を払っていた。
だからワカバからここまで片手の指でも数えられるほどしか野生ポケモンと出会っていない。

(,,゚Д゚)「トレーナーは?ここに着くまでに何回かバトルしただろ?」

( ^ω^)「……僕からバトルを吹っ掛けることはなかったお。
     火の粉は払うけど火種には近づかない。それが僕の流儀なんだお」



9: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:16:34.74 ID:U3cSA3ao0
  
(彡Δ・)「……まあ、個人の流儀とかそういう話はこのあたりでやめておこうか。
     ところでブーン君、もう少し付き合ってくれないか?」

( ^ω^)「何に、ですかお?」

(彡Δ・)「これだよ」
取り出したものは瓶入りの琥珀色の液体。

―――キキョウ名産、地酒『鬱暮蔓』
由来は古く、マダツボミの塔の修行僧が開発したといわれている。とんだ生臭坊主だ。
いや、今はそんな豆知識なんか必要じゃなくて―――

( ^ω^)「ちょwwwww僕まだ未成年ですお」

(彡Δ・)「大丈夫、君にはこのカルーアミルクからカルーアを抜いた液体を」

( ^ω^)「ただの牛乳ktkr」

彼が酒をグラスに注ぐのを見ながら、1つ疑問が湧いた。
( ^ω^)「ところでなんで酒なんか持っていたんですかお?」



10: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:17:45.78 ID:U3cSA3ao0
  
なぜか、ハヤトは心底嬉しそうにニヤニヤした。

(*彡Δ・)「夢がね、かなったんだよ」

( ^ω^)「夢?だったら祝い酒かお」

(彡Δ・)「ああ、あとで一人飲もうと思っていたんだが、君達と飲むのも悪くはないと思ってね」

( ^ω^)「そうなんですかお」

グラスは2つ、平皿も2つ。ギコとクックルの分だ。
(彡Δ・)「それじゃあ、乾杯しようか」

( ^ω^)「はいですお」

( ^ω^)(彡Δ・)(,,゚Д゚)( ゚∋゚)「かんぱーい!!」



11: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:19:00.37 ID:U3cSA3ao0
  
―――これがいけなかった。

ハヤトさんは酒にとても弱かったようでグラスを飲みきらないうちから呂律が回っていない。
そんな彼に絡んでいるギコは普段よりテンションが上がっている。

( ^ω^)「……お前はいつもと変わらないのかお」

( ゚∋゚)「……」
これが人の少ない夜中でよかった、本当に。


結局この1人と1匹の馬鹿騒ぎは真夜中まで続いていたようだ。

僕達は途中で部屋に戻ってそのまま眠りについた。



12: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:19:41.06 ID:U3cSA3ao0
  
―――翌朝

(彡Δ・)「昨日の夜はすまなかった」

( ^ω^)「いえ、気にしなくて結構ですお」

(,,゚Д゚)「なあ、昨日の夜の記憶が途中からないんだが……」

( ^ω^)「……」



13: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:20:27.26 ID:U3cSA3ao0
  
( ^ω^)「あ、ちょっと聞きたいことがあるんだお」

(彡Δ・)「なにかな」

僕は10年前のあの鳥の特徴について説明した。
鳥ポケモン使いなら、もしかしたら知っているかもしれないと思ったからだ。

(彡Δ・)「……知らない。すまないな」

( ^ω^)「そうですかお」

(彡Δ・)「まあ、何かあったらここに来てくれるといい。
     手伝えることなら手伝うよ」

( ^ω^)「ありがとうですお」



14: ◆HIDEBJzPlA :2006/09/05(火) 23:21:19.12 ID:U3cSA3ao0
  
その後、僕達はキキョウシティを出た。

(,,゚Д゚)「次はコガネか。……しっかし天気悪ぃな」

空は厚ぼったい雲が一面覆っていて、今にも雨が降り出しそうだった。

( ^ω^)「カッパ持ってるから大丈夫だお」
―――そういえば、ハヤトさんの夢が何だったのか聞いてなかったな。
そんなことを考えながら、僕達はコガネシティへ向かって行った。






     5話終わり



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