( ^ω^)ブーンが高校野球で1番を目指すようです

  
――第四話「ブーンは高校に入学したようです」



季節は巡って春がやってきました。



―――VIPシニアグラウンド―――

('A`)「後三球」

( ^ω^)「おっ!!」

キン!!



('A`)「後二球」

( ^ω^)「おっ!!」

キン!!




('A`)「ラスト」

( ^ω^)「おっ!!」

キン!!

二人はトスバッティングをしているようです。















('A`)「軸足がだいぶ安定してきたな、結構良くなってきたぞ」

( ^ω^)「当たり前だお!今年の冬はサーキットやりまくったお!
    ちょっと位変わってくれないとこまるお!」

冬の間、ブーンは走りに走った。選手として成長したい気持ちもあったが、理由は別の所にもあった。

監督「このピザちったぁー痩せろwwwwwwwwwwwww」

ブーンはそれまで、自分の事をピザだと思っていなかったから、尚更焦ったようだ。






( ^ω^)「二度とあんな事言わせないお・・・」

('A`)「しかし痩せたと同時に筋肉も付いてきたな。」

( ^ω^)「お?確かに筋肉も付いたと思うお。腹筋ぼこぼこだお」

そう言ってブーンはシャツをめくって見せた。
どう見てもぶよぶよです。ありがとうございました。











(;'A`)「ま、まぁ、明日は入学式だし今日はこんなもんにしとくか」

( ^ω^)「了解だお!!さっさと片してコンビニでも行くお!!」

(;'A`)(このピザ懲りてねーな。)

そんなやり取りの後、二人は道具を手入れしてバッグにしまい、監督に挨拶をして
グラウンドを後にした








――コンビニにて―――

( ^ω^)「でも、ドクオがVIP高校に行くって聞いてびっくり、いやVIPりしたお!
    ドクオほどの選手なら、何処の高校もほっとかないはずだお?」

('A`)「カーチャンを一人にして野球留学ってのはちょっとな・・・。それにVIP高だって
   そんなに悪くはない。」

ドクオとブーンの進学先は二人の家からも近い県立VIP高校に決まった。
学力は中の上、野球ばかりしていた二人には結構キツイラインだったが、
秋からの猛勉強でなんとか合格出来た。
VIP高に決めた理由は

( ^ω^)「家から近いお」

('A`)「練習場所に困らない」

だそうだ。










因みにこのVIP高野球部、高校の近くの市民球場で毎日練習しているのだが
この市民球場というのが結構な坂を登った場所にある。そのせいで球場の利用者は少なく
ほぼVIP高専用球場になっていた。ドクオはその事に目をつけていたようだ。

( ^ω^)「から揚げうめぇwwwwwwwwwwwwwwww」

('A`)「そんなもんばっか食ってたらまたピザるぞ!」

( ^ω^)「把握した!以後気おつけるお!」

とは言うものの、そんな簡単に太ったりはしない。
スポーツマンの上に育ち盛り、二人ともいくら食べても足りないぐらいだ。









( ^ω^)「明日は楽しみだお!式がおわったら早速野球部の練習にいくお!」

('A`)「はええなwwwwでも、ほかにやることないから行くけど。」

( ^ω^)「じゃあ明日は練習用ユニ持参だお!じゃあ、また明日だお!」

('A`)「遅刻すんなよ!!じゃあまた明日!!」

( ^ω^)(いや、明日はわざとギリギリにいくお、そして曲がり角でパンを咥えた
    女の子とぶつかってフラゲするお・・・フヒヒwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww)

ブーンは正直、気持ち悪い奴のようです。





―――翌日

いつもどうりの時間に起き、いつもどうりに顔を洗い、いつもどうりに朝食を食べ
その後、特ダネタイムスの時間まで粘った後―――

( ^ω^)「いまだお!」

直前までだらだらしていたのに、いきなり焦りだして急いで家を飛び出した。

( ^ω^)(完璧だお!!このペースで行けば次の曲がり角で女の子とぶつかる!!)

何処から出てきたのかわからない計算を立てて猛ダッシュするブーン。
スンマセン、気持ちわるいっす。

そして、曲がり角に差し掛かる、その時

どんっ!!!!

( ^ω^)「ktkrwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」








( ^ω^)「あいたたたー・・・あ、だいじょうぶかお?」

わざとらしくそう言ってみる。

??「あっごめんなさい・・・大丈夫です・・・」

完璧!と思い相手の方に目を向けるブーン―――







            , '´  ̄ ̄ ` 、
          i r-ー-┬-‐、i
           | |,,_   _,{|
          N| "゚'` {"゚`lリ     
             ト.i   ,__''_  !
          /i/ l\ ー .イ|、
    ,.、-  ̄/  | l   ̄ / | |` ┬-、
    /  ヽ. /    ト-` 、ノ- |  l  l  ヽ.
  /    ∨     l   |!  |   `> |  i
  /     |`二^>  l.  |  | <__,|  |
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  .|     {.|  ` - 、 ,.---ァ^! |    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄l
__{   ___|└―ー/  ̄´ |ヽ |___ノ____________|
  }/ -= ヽ__ - 'ヽ   -‐ ,r'゙   l                  |
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( ^ω^)(くそ、男かお・・・男には興味ないお)

( ^ω^)「ごめんなさいお。じゃあぼくは急いでるんでこれで――

阿部「いい男・・・や ら な い か ?」

(; ^ω^)「・・・お?」

阿部「男は度胸、なんでもやってみるもんだ」

(; ^ω^)「ちょwアンタ何パンツ脱いでんだって俺のズボンうわなにをするやめあくぇsrちゅいお」

阿部「ん?もうかい?以外に速いんだな?」

( ゚ ω゚)「アッーーーーー!!」








入学式会場――



('A`)「ブーンの奴、遅いな・・・まさか寝坊か?」

生徒達「ざわざわ・・・おいなんだあれ・・・・ぼろぼろじゃねーか・・・・」

女子生徒「ざわざわ・・・ヤダー、なんでズボンちゃんとはいてないの・・・・ヒソヒソ」

('A`)(なんだ?急に会場がざわめきだしたぞ・・・)

不審に思った俺は入場口の方に目を向けたんだ。
この光景は多分一生忘れないだろう。




この日、全新入生達の心に――



一人の男の名前が刻まれた――


( ゚ ω゚)「お・・・お・・・」


ブーン――


ズボンをずり下げた状態で入学式に来た男―――



――第四話「ブーンは高校に入学したようです」完



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