( ^ω^)ブーンがオセロを始めるようです
- 1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/17(木) 20:14:23.69 ID:rr6PBs2B0
- ここはとあるゲームセンター。
( ^ω^)「おっおっおっ…あー……負けたお」
そう言って席を立った青年。
彼の名はブーン。日常的にゲーセンに通う大学生だ。
ブーンは台の反対側へ移動し、対戦相手に話し掛ける。
( ^ω^)「ドクオは強過ぎるお。連コインしてたらお財布がすっからかんになったお」
('A`)「俺ももうあんまり金ないな。これ終わったら今日はもうメシ食って帰るか」
そう応えた彼はドクオ。
通う大学がブーンと同じであり、毎日のように顔を合わせるゲーセン仲間だ。
周りにいるゲーマー達も、大体は気心の知れた友人である。
_
( ゚∀゚)「なんだお前ら、もう帰るのか?」
( ^ω^)('A`)「金使い過ぎたんでwwサーセンw」
ドクオのプレイが終わると、二人は仲間達に手を振り、ゲーセンをあとにした。
- 2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/17(木) 20:15:06.41 ID:rr6PBs2B0
- ( ^ω^)「ミラノ風ドリアとドリンクバー」
('A`)「チーズフォッカチオとドリンクバー」
(店 員)「かしこまりました」
ゲーセンの後はサイゼリアでだべり。
これが彼らの定番コース。
( ^ω^)「今日は気付いたらかなりお金を使ってしまったお……こりゃ明日はお昼ご飯抜きだお」
('A`)「財布に金入れとくとつい使っちまうよな」
いつも通りの他愛の無い雑談。
そんな中で、ブーンが何かを思いついたような口調で言った。
( ^ω^)「ゲーセンでお金を使わずに遊べたらいいと思わないかお?」
('A`)「あったら嬉しいが、そのゲーセンはどうやって儲けるんだ?」
( ^ω^)「…盲点!」
('A`)「アホか。まぁ金かけずに遊ぶなら、家ゲーかネトゲだわな」
彼らに外で運動するという発想は無い。
- 5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/17(木) 20:16:03.71 ID:rr6PBs2B0
- ( ^ω^)「PS2はガタがきたから友達に売ってしまったお」
('A`)「じゃあネトゲか」
(;^ω^)「ブーンは確かにヲタだけど、ネトゲ廃人にはなりたくないお」
('A`)「ネトゲっつっても全部が全部時間がかかるわけじゃないぞ。
つか、俺も最近やってるんだけどな」
ドクオがそう言うと、ブーンは興味津々に聞いた。
( ^ω^)「何をやってるんだお?」
('A`)「今一番やってるのはオセロだな」
( ^ω^)「……オセロ?オセロって名前のMMOかお?」
('A`)「いや、黒と白とでひっくり返すあのオセロだ」
( ^ω^)「さすがにオセロはないおwwあれは子供の遊びだおwww」
爆笑しながら机をバンバン叩くブーン。
('A`)「おいおい、そりゃ勘違いだ。本気でやるとかなり頭使うぜ?」
( ^ω^)「テキトーにひっくり返して四隅取った方が勝ちの運ゲーだお?w」
('A`)「そうでもないんだって。一回やってみるか?」
( ^ω^)「今かお?」
('A`)「おう。携帯に入ってる」
ドクオは携帯を取り出し、オセロのアプリを起動させた。
( ^ω^)「携帯にまで……よーし、ブーンは黒にするお!」
('A`)「ん、じゃあお前の先手でいいな」
( ^ω^)「構わないお」
- 9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/17(木) 20:17:26.81 ID:rr6PBs2B0
- ブーンはドクオから携帯を受け取り、石を置いてから返した。
( ^ω^)「さぁ、好きな所に置くがいいお!」
('A`)「そりゃそうだ」
ドクオ言いながら石を置き、ブーンに携帯を渡す。
〜2分後〜
( ^ω^)「もうほとんど黒一色だおww降参したらどうかお?www」
('A`)「いやいや、これからだ」
〜2分後〜
( ^ω^)「あ、あれ……ここにしか置けないお…」
('A`)「ほい、隅っこもらい」
(;^ω^)「今度はここにしか置けないお」
('A`)「こっちの隅もいただき」
( ^ω^)「おっおっおっ…」
〜更に2分後〜
(;^ω^)「途中なのに黒が全部無くなるとは……完封負けだお」
('∀`)「な?運ゲーではないだろ」
(#^ω^)「むむむ…」
- 12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/05/17(木) 20:18:08.36 ID:rr6PBs2B0
- 得意気なドクオを見ている内に、ブーンの闘志に小さな火が灯った。
( ^ω^)「ドクオはもう長いことオセロをやってるのかお?」
('A`)「んー、せいぜい三ヵ月だな」
( ^ω^)「じゃあ…ブーンも今から始めて強くなれるかお?」
ドクオはその言葉を待っていたというようにニヤリと笑った。
('A`)「なれるさ。基本を押さえるだけでも、まるっきりの初心者にはそう負けなくなるぜ」
( ^ω^)「本当かお?だったらブーンもオセロを始めるお!」
('A`)「俺もそんなに強くはないんだけどな。まぁ、最初の内は色々教えてやるよ…っと」
ドクオがふと携帯に目をやると、時刻は既に9時半を過ぎていた。
明日の授業のことを考えると、そろそろ帰るべき時間だ。
('A`)「そろそろ帰るか」
( ^ω^)「そうするお。じゃあお会計……を……」
('A`)「どうした?」
(;^ω^)「財布に50円玉一枚しか残ってなかったお」
('A`)「あー…まぁいい、今日は俺が奢ってやる。次はお前が奢れよ」
( ^ω^)「助かるお!やっぱりもつべきものは友達だお!」
( ^ω^)ブーンがオセロを始めるようです
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