( ゚д゚ )は今日もシャイなようです

171: ◆TQjPQr3kiI :7/11(水) 01:40 RIHnlssUO

気がつくと、目の前は住宅街でした

周りを見回すが人っ子一人としていない、更にまったくと言っていい程……音がしない

そしていきなり横からギコの声が飛んできた
(,,゚Д゚)「ついに来たか、まあ死なんようガンガルんだなゴルァ」

( ゚д゚)「悪いが質問いいか?」

(,,゚Д゚)「いやこちらこそ悪いがんな暇はねえな」

( ゚д゚)「e(ry」

ミルナがその言葉に反応するより速くギコはミルナを蹴り飛ばした
そして一瞬あとにヒュッ!!という音と共にミルナが居た場所をポストが通り過ぎていき壁にぶつかって騒がしい音を立てた

(;゚д゚)「……」

(,,゚Д゚)「サザンクロス」

ギコはボソリと呟き淡く輝く大剣を投影し身構えた

ギコの視線の先には恐らくポストを投げてきたであろう物体が居た……


あぁ、ナイフで生き残れるのか?俺



172: 名無しさん :07/12(木) 01:53 CF17WMQHO

そこに居たのは妙にひょろ長く、そして何だか奇妙かつキモい生物?だった

(;゚д゚)「キメェww」

まさかこのキモいのが敵なのか?と考えつつよく見るといつの間に取り出したかそいつの手にはトンファーが握られている

「敵捕捉、攻撃しマッスル」
     ∧_∧
    _(´Д`)
   /    )
∩  / ノ、  ノ/
|| / / |  (|
|| || |   V
|| || ヽ ヽi
||ニ(i、)  \ \
∪    / ヽ )
    / / | |
   /_/ | L
   ヽ_ヽ〈__ゝ

と言い出すや否やそいつはいきなりこちらに凄い速度で近付いてきた、あ、ヤバい俺死ぬかも

敵がトンファーを振り上げるのがやけにゆっくりと感じる……あぁ……俺死ぬのか……側頭部……即死だな


次の瞬間、そいつは真っ二つになっていた

(,,゚Д゚)「……何をボーッとしてんだゴルァ!」

(;゚д゚)「あ…ギコ…(居たのか)」

(,,゚Д゚)「こいつらは八頭身、俺達が戦ってる奴等の中でも最も弱く数が多いタイプだ」
同じ家からまた二体の八頭身が現れる

( ゚д゚)「要するに雑魚キャラね」

(,,゚Д゚)「だが色々な武器を投影してくるから気をつけろ、まず戦い方だが…」

(,,゚Д゚)「眼を使え」

どんどん近付いて来る八頭身

(;゚д゚)「あいにく邪気眼は卒業した」

(,,゚Д゚)「違ぇよバーローwww」

そう言いつつギコは振り向き様に一撃を八頭身の頭にカマす



173: 名無しさん :07/12(木) 02:05 CF17WMQHO

(,,゚Д゚)「敵の攻撃をよく見て躱し、その隙に攻撃しろ、今のお前なら出来るはずだ、異論は認めないからとっととやれゴルァ」

もう一体は仲間が殺られたことを気にもしていないようにミルナに突進していく

( ゚д゚)「ちょwww」

(´Д`)「死ねや!」

八頭身Cがトンファーを繰り出した……がトンファーは完全に空を切った

(´Д`)「……!?」

八頭身Cは更に攻撃を加える……がまったく当たらない

(;´Д`)「何故だ!何故当たらん!」

( ゚д゚)「見えるぞ……私にも敵(の攻撃)が見える!」

(#゚д゚)「オラァ!」

ミルナは八頭身のトンファーを紙一重で避けカウンターの要領で顔を殴った……が

(´Д`)「……」

八頭身は少し驚いたようにこちらを見ている

一瞬時が止まった

(#´Д`)「なめんなよコラ!」

つーかそもそも素人の見よう見まねカウンターがそんな効くはずないわけで\(^o^)/

   ↓ミルナ
ドゴォォォ_  /
  ∧∧―= ̄ヽ
∵・( 〈__ > ゙ヽ_
     (/ ノ ノ
    / // \
   / / ノ
  / /||
  ヽ_ノ / 〉
     L/


(;,゚Д゚);゚∀゚)「武器使うだろ…常識的に考えて」



176: ◆TQjPQr3kiI :07/23(月) 15:28 eznWHw5pO

ミルナはそのまま道路に突っ伏す

そして物陰から更に八頭身が数体現れた

(,;゚Д゚)「アホだ……」
_,
(;゚∀゚)「アホだな……」

(,;゚Д゚)そ「…ってお前いつから居たんだ、よ」

驚きついでにギコは飛び掛かってきた八頭身を斬り捨てる

 _
( ゚∀゚)「いやぁ、あれの様子を見に来たんだが」

ジョルジュはいつかのように上手くニューナンブで八頭身の頭を打ち抜いていく
 _
( ゚∀゚)「期待外れだったかねぇ……解除」
血の海に佇みながらジョルジュは呟いた



177: ◆TQjPQr3kiI :07/23(月) 15:52 eznWHw5pO

あれ→( ゚д゚ )「(く……あとで読もうと投影していたジャンプを懐に入れてたおかげで何とか助かったぜ……しかしあの二人……あのキモいのを全く相手にしてない……いやそれ以前にグロいな)……っとうぉう!?」

ミルナが思案しているところに八頭身がトンファーを振り下ろして来た、それをすんでのところで躱しジャンプを解除する

八頭身は更にもう一つトンファーを取り出し飛び掛かってきた

( ゚д゚)「やるしかないか……ナイフ」

俺はこんなとこで死ぬわけにはいかない
ミルナは覚悟を決めナイフを投影した、その瞬間ミルナの頭はクリアになった
(´Д`)「いい加減死ね!」

八頭身は右のトンファーで殴ると見せかけ左をアッパーのように振り上げて来る、だが正直こいつの動きは遅い鈍い愚鈍にも程がある、フェイントなんて無駄だ

ス、とミルナは半歩程下がり紙一重でトンファーを避け八頭身が空振った隙に前に出て擦れ違いざまにナイフを斜め横に振った

八頭身の首筋から血が吹き出し、力無く倒れた

……これがミルナのVIPとしての初の獲物となった



180: ◆TQjPQr3kiI :08/04(土) 23:33 JTDgkGgIO

あれからミルナは三体の八頭身を殺った。

( ゚∀゚)「ご苦労さん、初めてでその殺しっぷりは上々だぜ」

……最初はどうなることかと思ったが、まだぎこちないがミルナもある程度は戦えるようだ。だが八頭身程度寝てても殺れるようにならなければこれからキツいだろう、だから……手助けはしなかった。ミルナはジョルジュの言葉に無反応だ。
奴も俺の助けなどいらないだろう、俺って嫌われたっぽいしなぁ〜…そりゃそうか。

ジョルジュは八頭身の死体を蹴り飛ばしながら苦笑する。

八頭身はまだ数体残っていたが勝てないと思ったのか退却していく。

(,,゚Д゚)「あれは俺が殺る」

ギコはそう告げ駆けて行った。

( ゚∀゚)「(さて…どうするか…正直ちょっと気まずい)」

ジョルジュは困ってしまったようです



181: 名無しさん :08/04(土) 23:55 JTDgkGgIO

まあ嫌われてしまったのは仕方ないが……こちらも仕方なかったのだ、後悔も無ければ胸も痛まない。……最早躊躇などしていられない、ようやくここまで来たのだ。この状況にするまでどれだけ時間と労力と犠牲があったのか……それすらも分からない……いや、判断出来ないと言った方がいいだろう。そういう世界なのだ、ここは。

最もクーとフーが死んだのは予想外だった。

確か……殺ったのはキリトだと言ってたか?あいつも生かしておいたほうが良かったかもしれない……がまあ、その資か(ry

一人ボーッとして佇んで思考に耽っていたジョルジュに電撃が走る。
 _,
(;゚∀゚)「おい!……(こいつ名前なんだっけ)新入り!」

ジョルジュが慌てた様子でミルナに叫ぶ。ミルナは壁にもたれてジャンプを読んでいた……が流石に声質から只事じゃないと判断したらしく顔をあげる。


( ゚д゚)「……なんだよ?」
 _,
(;゚∀゚)「ちょっとヤバいのが来た、ギコの援護に行くぞ!」

( ゚д゚)「……わかった!」

ジョルジュとミルナは武器を投影しつつギコのほうへ疾走していった。



184: ◆TQjPQr3kiI :08/06(月) 01:11 qTjFwQzDO

住宅街の交差点で二人の人影が佇んでいる。……いや佇んでいるというのは少々不適切な表現かもしれない。片方の猫顔の男……ギコは大剣を威嚇するように構えている。もう片方の男は真っ黒の紳士服にマントという出で立ちだったがそんなことは問題ではなかった。ギコは猫顔だが、その男は顔が猫なのだ。
そしてその金に光る丸い眼でギコを見据えている。

( ΦωΦ)「久方振りだな、レ・キャトル・ピオネール・ギコ」

(,,゚Д゚)「んな長ったらしいあだ名でわざわざ呼ぶんじゃねぇぞゴルァ……!」

( ΦωΦ)「おやおや何ともつれないものだ、まあ今日来たのは気紛れなのでな、気にするな」

(#,゚Д゚)「気紛れだぁ?」

フッとギコの姿が消える。次の瞬間ギコはその猫男の背後に回り大剣を振り下ろす。

( ΦωΦ)「我輩どちらかというと戦うより話したいのだがな」

猫男は呟くと杖を取り出しギコの攻撃を受け止める。

(;,゚Д゚)「くっ」

ギコはバックステップで距離をとる。

( ΦωΦ)「まあお主との演舞も悪くはない」

猫男はそう言うと杖から仕込み刀を抜き、構えた。

(,,゚Д゚)「上等だゴルァ!(こいつぁやくいぜ…!)」



194: ◆TQjPQr3kiI :09/08(土) 20:43 AId6l6e7O

ミルナは走りながら考える。この非現実的な戦いにいきなり放り込まれたわけだが、何故か苦ではなかった。むしろ心臓は高鳴り血湧き肉躍る感覚を覚えた。八頭身と戦い、その肉を引き裂いたとき、自分でも信じられないが……楽しかった。
ナイフを投影した瞬間相手の動きにどう合わせどう使えばいいのかがまるでこれまで使ってきたかのように頭で理解出来る、この感覚もすこぶる良かった。
思えば学校は別に楽しくないわけではなかったが、いつも退屈だった。日常に帰れなくなるのはこの上なく辛いが最早どうしようもないのだからとりあえず今はこのままでもいいかな、などと楽観的に考えていたミルナの目に信じられない光景が映った。
…ギコが血塗れで倒れている。


195: ◆TQjPQr3kiI :09/08(土) 20:55 AId6l6e7O

( ゚д゚ );゚∀゚)「ギコ!!」

(;゚∀゚)「こんなときによりによってお前かよ、ロマネスク…!」

ギコの横で血のついた剣を拭っている猫男―ミルナはその顔に驚き思わず後退る―に向かってジョルジュが忌々しそうに呟く。

ロマネスクと呼ばれた猫男は優雅に振り返りクックと笑いながらジョルジュに話しかける。

( ΦωΦ)「いやいやここまでするつもりもなかったのだがな、楽しくてつい力が入ってしまった」

( ΦωΦ)「そいつが新しいVIPPERか……相変わらず幸薄そうだな」

δ( ゚д゚ )「僕幸薄っすか?」


196: ◆TQjPQr3kiI :09/08(土) 21:14 AId6l6e7O

( ΦωΦ)「お初にお目にかかる、我輩の名は杉浦ロマネスク、いつかこの世界を統べる大魔王となる男だ」

ミルナに対しロマネスクと呼ばれた猫男は平然と言い放った。

( ゚д゚ )「mjsk?」

確かにこいつのふいんき(何故か変換出来ない)はヤバい、しかもギコをこんな風にしたのだ、こりゃ超やべえ。……だがそれ以前に正直その猫顔が怖えーよ。

( ΦωΦ)「ふむ、顔が気に入らんか?猫顔はデフォなんだが」

と言うとロマネスクは白い手袋をつけた手を顔に当てた。そして次には体毛に覆われた猫の顔は整った人の顔に変わっていた。……猫耳がついていて瞳は猫のそれではあるが。

( ゚д゚ )「ど、どんだけー(塚こいつ今心読んだよな)」

( ΦωΦ)「姿形など我輩には至極無意味なものだ」

( ゚д゚ )「アーカード乙(いやまだそこには突っ込んでない)」


(;゚∀゚);,゚Д゚)「(俺ら影薄くね?)」


197: 名無しさん :09/08(土) 21:31 AId6l6e7O

( ΦωΦ)「フッ我輩に突っ込みを入れる奴など久しぶりだ」

( ゚д゚ )「いや正直突っ込み担当でもないしあまりにボケすぎで対応出来ません本当にありがとうございました」

緊張感が抜けたようだが今ギコは倒れてて敵も味方もお互い武器を向けている。

( ΦωΦ)「まあ今日は見に来ただけなんでな、そろそろ帰ろう」

( ゚∀゚)「……何?」

( ΦωΦ)「その銃を使おうと思うなよ?いや、わかっているか」

フフンと鼻で笑いながら剣を杖に戻すロマネスク。

ジョルジュは睨みながら銃口をロマネスクに向けているものの動こうとはしない。

( ゚д゚ )「ジョルジュ……?」

ミルナは疑問に思い声を出した瞬間ロマネスクの杖が目前に迫っていた。

( ゚д゚ )「っ!?」

杖の先をナイフで受け止める。ギリギリだ。俺反射神経良いな。

ロマネスクはフッと笑いそのまま踵を返す。


198: 名無しさん :09/08(土) 21:38 AId6l6e7O


( ΦωΦ)「その反射神経ならまだ少しは生き長らえるだろうな、流石長岡は目利きがいい。…レ・キャトル・ピオネール・モナーが近付いて来たようなのでそろそろお暇させてもらう、ではまたな」

ロマネスクはそれだけ言うとスタスタと歩いていき住宅街の角に消えた。

( ゚д゚ )「レ・キャト…?」

ミルナもジョルジュもその訳の分からない存在感に飲まれていた。
一方倒れたままのギコは

(,,゚Д゚)「(あ……川の向こうにしぃが手を振っている…)」

(,,゚Д゚)「ってしぃ死んでんのかよ!」

一人でノリツッコミをしていた。どうやら見た目が派手なだけで大丈夫そうだ。

( ゚д゚ )「あれが…敵…」

ミルナは今さっきの自分がやったことを反芻しながら夕方に差し掛かろうとする住宅街の道路のど真ん中で佇んでいた。


199: 名無しさん :09/08(土) 21:51 AId6l6e7O

( ΦωΦ)「三人とは随分減ったが新しく入ったVIPPERはなかなか面白い奴になりそうだ」

ロマネスクは愉快そうに笑いながら誰かと話していた。

(  )「ふぅん、お前がそう言うのならそうなんだろうな、どんな奴だった?」

( ΦωΦ)「いきなり我輩にツッコミを入れてきた」

(  )「はっは、それは早死にするかジョルジュ並に古参になるかだろうな」

笑いながら答える少し高めの抑揚のある声。

( ΦωΦ)「まあ、期待出来ると言ってももう少し先の話だろうな、まだ今のVIPに手を出すなよ、ハイン」

从゚∀从「手なんか出さないさ、私は今ラウンジの相手で忙しいからな」

ハインと呼ばれた女はそんなこと当然だというように言い、そういえばとロマネスクに言った。

从゚∀从「そういやそいつの名前はなんだ?」

(;ΦωΦ)「……あれ?」





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