( ^ω^)とξ゚听)ξが微妙な関係らしいです
- 47: ◆Qr4qH2Xi1M :08/05(土) 08:36 SC9p1PpbO
(*゚∀゚)へー…
彼女はまるで品定でもするかのようにしぃをジロジロと見た。
少し、酒の匂いを漂わせていたらしい。
(*゚ー゚)あ、あの…!!
耐えかねず、彼女は聞いてしまった。
(*゚∀゚)なぁにー?
(*゚ー゚)今、彼の…ギコ君の部屋から出てきたけど、もしかして身内の方ですか?
そうだと信じたかった。
こんな話はよく聞く。
彼氏の部屋から見知らぬ女性が。
鉢合わせをしてしまう女の子。
渦を巻く男女関係。
B級の昼ドラでありがちなことだ。
だけど、彼に限って、そんなことはない。
そう、信じたかった。
しかし
(*゚∀゚)あは、あははあは
(*゚ー゚)な、何か…?
(*゚∀゚)身内ね〜。まぁいずれ彼と私は身内になるかもね〜、あは
(*゚ー゚)…どういうことです!?
(*゚∀゚)どういうことって、そういうことよ。他に意味があるの?
(*゚―゚)…ウソ…そんなのウソに決まってる…!
彼女は既に涙を堪えていた。
明るさが取り柄のはずのしぃが、目頭を熱くし、溢れそうな涙を堪えようと、口許を歪めていた。
(*゚∀゚)かわいいわね〜…ふふ。なら、このドアを開けて聞いてみたら?彼、本人に。
言いながら、彼女は軽くドアをノックした。
ゴンゴンという音が、静かな廊下に響く。
(,,゚Д゚)なんだよ、まだそこにいるのk…しぃ…!
(*゚―゚)ギコ君…
(*゚―゚)…っ!
彼女は見てしまった。
彼の首筋に赤い内出血のような痕があるのを。
- 52: ◆Qr4qH2Xi1M :08/09(水) 01:00 03IxrfDTO
その後、しぃは何も言えずにその場を立ち去り二日後に彼女から別れを切り出した。
(*;ー;)私が子供っぽいのがいけないのかな…
(*;ー;)こんなのってないよ…
(*;ー;)男の子なんて…
聞けば、彼女にとってそれが初めての恋愛経験だったという。
以来、しぃは男性に対して偏見めいたものを持ってしまい、ブーンやドクオに会うまでは目も当てられない状況だった。
━━━━━━━━━━
ウィーン、ウィーン
ξ゚听)ξあ、携帯。
メールを受信したようだ。
差出人は…しぃ…
from(*゚ー゚)
sub (no title)
本文
ツンGJ。
今日ブーンと和解できました。
ありがとう、ツン。
随分短いメールだった。
確かに、私に伝えるべきことは伝えている。
だけど…
何か違和感を覚える。
彼女からの妙にそっけないメールからは、まるで余計なことを詮索させない何かが漂っていた。
気が付くと、私は…
プップップップ…
トゥルルルルルルル…トゥルルルルルルル…トゥルルルルルルル…
駅であのような光景を見なければ、電話をしようという気にもならなかったかもしれない。
たかがメールの一通にいちいち気を回すお節介な自分が少し恥ずかしかった。
(*゚ー゚)もしもし…?
ξ゚听)ξ良かったじゃない、しぃ。上手く言えたの?
(*゚ー゚)うーん、まぁそこそこ、かな。
ξ゚听)ξそう。あいつの本音も聞けた?
(*゚ー゚)うん。それなりに。
ξ゚听)ξそっかー。まぁまた何かあったら言いなさいよ。あんたら産まれたてのヤギみたいに頼りないから、見てるこっちが手を差し出したくなるわよww
(*゚ー゚)うん…ありがとう…
気のせいか…?
心なし、しぃの反応が薄い気がする。
やっぱり、今日のことを気にしてるのだろうか。
そして私はそれを聞き出してよいのだろうか。
わからない。
電波を介した私たちの間になぜか張り詰めた空気が流れる。
(*゚ー゚)あの…ね、ツン…
沈黙を破ったのはしぃだった。
少し躊躇いがちな口調に、私は『来たか』と少し身構える。
ξ゚听)ξどうしたの?
あくまで、冷静に。
(*゚ー゚)今日ね…
(*゚ー゚)ギコ君に、会ったの…
- 56: ◆Qr4qH2Xi1M :08/10(木) 01:09 EssaLnlfO
ξ゚听)ξえぇ!?ホントに?
一応、驚いたふりをしておく。
(*゚ー゚)うん…。
ξ゚听)ξそう…。何か、話した?
(*゚ー゚)いや…何も話してないよ。駅前でばったり会って…あの人は何か言いたそうだったけど…私は気付かないふりして逃げた。
嘘だ。
たしかに会話になってなかったものの、二人は駅である程度のやりとりをしていたのを私は知っている。
私を心配させないための嘘なのか、私からブーンに余計な情報が流れ、彼に心配させないための嘘なのか。
ξ゚听)ξそっか…乙…。
いずれにしろ、彼女の真意がわからない以上、私は嘘に付き合うしかない。
(*゚ー゚)うん…。なんか…怖かった…
ξ゚听)ξ怖い?
(*゚ー゚)…うん…。
ξ゚听)ξkwsk。
(*゚ー゚)なんでかは、わからないけど…
ξ゚听)ξそう…。
怖い、とは、どういうことだろう。
ギコの剣幕に怖さを覚えたのか、それとも別の何かになのか。
彼女の含みを持たせた発言に、私はもどかしさを感じている。
でも、深く探ってはいけない。
そんなことをしたら彼女が壊れてしまう。
なかば本能的に私はそう思った。
本当に苦しんでいれば、きっと彼女からヘルプを求めるだろう。
そう考え、私はこれ以上この話題に自ら立ち入るのはやめた。
- 63: ◆Qr4qH2Xi1M :08/16(水) 04:52 RMHP+L30O
その後も、会話はなかなか弾まず、私のなかに産まれた違和感が消えることなく、電話は終わった。
ξ゚听)ξ…
何か良くないことが起きなければいいのだけど。
しぃの態度、ギコの誤解。
どうも嫌な予感がする。
何が起こるかはわからない。
いや、むしろ何も起きないかもしれない、私のとりこし苦労に終わるかもしれない。
それでも、もし何かが起きるとしたら、それは絶対に良くないことだろう。
確信めいた予感が、そこには有り得た。
もう、誰かが悲しむのは見たくない。
ただでさえ、今の私がやるせない気持ちを抱えて日々生活してるというのに。。
これ以上面倒なことには、巻き込まれたくない。
********************
ξ;゚听)ξうぼぁっ
ξ;゚听)ξ寝れない…
困った。
あの後私はお風呂、食事、洗顔等やるべきことを何の滞りもなく終えた。
ちょうどやることもなく暇を持て余していた頃、タイミング良く欠伸が二回連続で出たので、今日はもう寝ようと布団に入ったのだったが。。
四十三回の寝返りをうち終えたところで、自分が寝れないでいることに気付いた。
寝れないと自覚してしまうといよいよす〜またんは私の側から姿を消してしまい、私は途方に暮れていた。
- 64: ◆Qr4qH2Xi1M :08/16(水) 05:06 RMHP+L30O
ξ゚听)ξ参ったな…
眠れない夜ほど、今の私にとって厄介なものはない。
なんたって冬の夜は長いのだ。
余計なことを考えてしまい自らを苦しめるだけの時間は、掃いて捨てるほど存在する。
ξ゚听)ξいかんいかん…寝よう…
自分に言い聞かせる、寝よう寝ようと。
それにしても今日は寒い。
布団は私自身の温もりで今でこそ温かいが、布団に入ったばかりのころはかなり冷えきっていた。
こんな寒い日には、どうしても必然的に人肌が欲しくなる。
私はすぐに彼を思い浮かべた。
すこし太めだけどいつも優しい笑顔の彼。
彼が暖めてくれたら、私はどんなに嬉しいだろう。
でも、それは望んじゃいけない。
彼が持つ温もりは今やしぃのもの。私が求めていい代物じゃないの。
ξ;;)ξ……はうぅ…。
駄目だ…やはり余計なことを考えてしまう。
辛い。
望んじゃいけない。
わかっていても気持ちは止まらない。
押さえようのない気持ちが、すこしづつ溶けて涙と一緒に枕に吸い込まれてしまえばいいのに…。
ξ;;)ξなによっ…付き合う前までは毎日のように私に助言を求めてさ…
ξ;;)ξ今じゃあんたから連絡くれることがめっきり少なくなったじゃない…
ξ;;)ξホンット、げんきんなんだから…最低…
口をついて出てくるのは、彼への悪態ばかり。
辛い、辛い。
- 67: ◆Qr4qH2Xi1M :08/18(金) 05:38 +f7SyEBxO
━━━━━━━━━━
(;^ω^)正直成就できる自信が無いお
( 'A`)おまwwwwお前がそんなんでどうする
ξ゚听)ξホントよ。あんたが一番しっかりしなくちゃいけないんだからね?
しぃのいない時を見計らって、私とドクオはブーンから招集を受ける。
(;^ω^)花火、一緒に行きたいお…
ξ゚听)ξ行けばいいじゃない
ξ゚听)ξあの子もそれなりにあんたのこと気に入ってんだから
こうやって私は墓穴を掘る。
怖じ気付く彼を後押しすることによって。
( 'A`)四人で行って途中で俺とツンが抜けるって手もあるな
ξ゚听)ξあんた天才じゃね?
(*^ω^)ktkr
━━━━━━━━━━
(*^ω^)おっおっwwwwツン、聞いてくれお
ξ゚听)ξこんな時間に電話してきて…なんの用?
(*^ω^)実はさっきまで一時間もしぃちゃんと電話してたんだお!!快挙だお!!
ξ゚听)ξそう…よかったじゃない
初めて彼が私にかけてきた電話はしぃのことを報告するものだった。
(*^ω^)ドクオにも報告したら『死ねばいいのに』って言われたお
ξ;゚听)ξあぁ…そりゃまぁ…言うでしょうね…
結局この日私達は『一時間』以上話した。
しぃのことを。
━━━━━━━━━━
(*゚ー゚)ねぇ、ツン…
ξ゚听)ξん?
(*゚ー゚)ブーン君ってさ…彼女とかいないよね?
ξ゚听)ξいないでしょうね…あの様子じゃ
(;'A`)おま…フリスク買いすぎ…死ぬぞ?
(;^ω^)買い置きがなくなったんだお
( 'A`)なくなるのはえーよwww
ξ゚听)ξうん、間違いなく彼女いないわ
(*゚ー゚)そっかぁ…じゃあ好きな人とかはいるのかな…
ξ゚听)ξなんでそんなことを…
ξ;゚听)ξま さ か あ ん た ブ ー ン の こ と
(*///)わぁー声が大きいってばー!!
- 68: ◆Qr4qH2Xi1M :08/18(金) 05:58 +f7SyEBxO
少し離れたところでドクオと楽しげに話すブーンには何も聞こえていない。
来るべきときが来た瞬間だった。
私の、人には絶対言えない邪で小さな期待はもちろん叶うはずもなくしぃは彼に惹かれた。
彼がフラレたら…という小さな期待…
ξ゚听)ξあんた可愛いし若干ロリ入ってるからいけるんじゃね?
(*゚ー゚)子供っぽいところは関係ないんじゃ…
( ^ω^)僕のストライクゾーンは中一の三学期からだお
( 'A`)俺は小四からだがな
(;゚ー゚)大いに関係ありね…
ξ;゚听)ξそうでしょ
ξ゚听)ξ…気持を言うする予定はあるの?
(*゚ー゚)一応…来週の夏祭りのときにでも言おうかなって…
ξ゚听)ξじゃあ私とドクオが帰り際にあんたらを二人にするよう抜ければいいわけね?
ここでも私は墓穴を掘る。
自ら第三者の立場になり、場を引き立てる。
それが私の役目。
(*゚ー゚)うん…お願い
(*///)あぁーなんか今からドキドキしてきちゃった…
ξ゚听)ξ大丈夫よ…きっと…
ブーンハアナタノコトスキダモノ
私ではなく、あなたを。
(*///)うん…がんばる…
ξ゚听)ξうまくやりなさいよ!!
(*゚ー゚)ツン…
ξ゚听)ξ何よ
(*゚ー゚)私、今度こそ幸せになれるかな
ξ゚听)ξ…
一瞬よみがえる記憶、しぃの泣き顔。
そして今のしぃ、すごく嬉しそう。
ξ゚听)ξなれるに決まってるじゃない!!私が保証したげる
(*゚ー゚)ありがとう、ツン
この笑顔。
友達が笑っていられるためなら
私は耐えよう。
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