( ^ω^)ブーンはイレギュラーハンターのようです

3: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:06:55.33 ID:v4eCkYmzO
GEORGES OPPAINE Stage

( ^ω^)「転送完了。任務を開始するお」

ブーンは転送が終わると同時に辺りをキョロキョロと見渡した。
薄暗い屋内。巨大な機械から発せられる轟音。金属の焼ける臭い。鉄屑を伸せて流れていくベルトコンベアー。
状況から察するに、ここは、どうやら何かの工場のようだ。

ξ゚听)ξ『ブーン、聞こえる?』

( ^ω^)「聞こえてるお。ツン」

ξ゚听)ξ『えーっと、そこは新型のレプリロイドの生産工場ね。そこを占拠したボスがレプリロイドに違法な改造を施しているらしいの。
    出来るだけ迅速に施設を占拠したイレギュラーのボスを処分し、施設を解放するのが今回の任務よ』

( ^ω^)「了解だ……お……?」

( ゚ω゚)「お?おおおおお!!!!!????」

( ゚ω゚)「駄目だお!!!ツン!!僕はこのステージはクリア出来そうにないお!!!」

ξ:゚听)ξ『な……何を言ってるの?任務は始まったばかりよ!!!』



4: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:09:44.86 ID:v4eCkYmzO
( ´ω`)「だって……だってここは…………」


(*^ω^)「きょぬーのおにゃのこだらけなんだお!!!ここのボスは間違いなくおっぱいマニアだお!!!」

ξ:゚听)ξ『つまりはここのボスは、生産されるレプリロイドを巨乳の女の子に改造していたってことね……』

(*^ω^)「なんという……なんというパラダイスだお。僕、もう、ここに住むお!!!」

ξ )ξ『ブーン!!!!』

( ^ω^)「なんだお」

ξ#゚ー゚)ξ『全 部 壊 し ち ま え !!!!』

(;^ω^)「む……無理だお!!!僕には出来ないお!!!」

ξ#゚听)ξ『じゃあお前からバラバラにしてやろうか?ああ?』

(;^ω^)「ヒィィ!!」



5: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:11:34.48 ID:v4eCkYmzO
ξ#゚听)ξ『いい?一匹残らずぶっ壊すのよ!!!そして、よりによって下らない魔改造をやらかしたここのボスも、ネジの一本も残らず消滅させてやりなさい!!!!』

( ^ω^)(貧乳のひがみかお……)

ξ#゚听)ξ『ぶち殺すぞ』

(;^ω^)「ごめんなさい、マジでごめんなさい。勘弁して下さい」

( ´ω`)(束の間のトキメキをありがとう……そしてサヨナラ……僕のパラダイス……)

悲しげにバスターを構え、放つブーン。
それと、別にブーンの為のパラダイスではない。

「キャアアアア!!!!」
「だめ、止めて!!」
「お願い……もう……止めて……」

( ^ω^)「…………おっ」

(*^ω^)(……ちょっと良いかもしれないお)

ブーンが鬼畜に目覚めたようです。



6: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:12:24.20 ID:v4eCkYmzO
注:ブーンです


       ,;r''"~ ̄^'ヽ,
      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <いいぞ ベイべー!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l  逃げる奴はイレギュラーだお!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i |  逃げない奴はよく訓練されたイレギュラーだお!!
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l,  ホント 戦場は地獄だお! フゥハハハーハァー
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
 /"ヽ     'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄  [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/  ヽ    ー──''''''""(;;)   `゙,j"  |  | |
  _,,,,,,,,,ヽ、        ,,,,,r-'''''ーー'''|   |  | |



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/07/04(水) 21:16:17.08 ID:v4eCkYmzO
ξ;゚听)ξ『微塵も躊躇しないのね……。私が言っておいてアレだけど、よく女の子が撃てるわね……』


       ,;r''"~ ̄^'ヽ,
      ./       ;ヽ
      l  _,,,,,,,,_,;;;;i  <簡単だお!
      l l''|~___;;、_y__ lミ;l  動きが遅いからだお!!
      ゙l;| | `'",;_,i`'"|;i |  
     ,r''i ヽ, '~rーj`c=/
   ,/  ヽ  ヽ`ー"/:: `ヽ
  /     ゙ヽ   ̄、:::::  ゙l,  ホント 戦場は地獄だお! フゥハハハーハァー
 |;/"⌒ヽ,  \  ヽ:   _l_        ri                   ri
 l l    ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| |                   / |
 ゙l゙l,     l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
 | ヽ     ヽ   _|_  _       "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
 /"ヽ     'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄  [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/  ヽ    ー──''''''""(;;)   `゙,j"  |  | |
  _,,,,,,,,,ヽ、        ,,,,,r-'''''ーー'''|   |  | |



14: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:22:09.29 ID:v4eCkYmzO
最高にハイってやつ状態のブーン。
次々とバスターの餌食になった哀れなイレギュラーが爆散していく。
鬼畜に進化したブーンに躊躇いなんて存在しないぞ

ξ゚听)ξ『ブーン、ちょっと待って。その辺りにライドアーマーが有るみたい』

ライドアーマーとは、レプリロイドが搭乗して操作を行う、小型のロボットだ。
元々は主に作業用として用いられていたが、パワー、耐久性、機動力、汎用性の全ての面で高いパフォーマンスを発揮し、現在は兵器としても様々なバリエーションを持ち広く普及している。

ξ゚听)ξ『機体名はサイクロプス。作業用ライドアーマーを電子災害用にカスタマイズした機体よ
    機体の特性上、耐久性はライドアーマーの中でもトップクラスね。
    トゲトラップも完全に無効化できるし、敵からの攻撃も殆んど効かないわ』

( ^ω^)「うはwwwテラツヨスwwwトゲさえ効かなければ怖いもの無しだお!!」

ブーンはライドアーマーに飛び乗った。
それと同時に、間接部のモーターが小気味良い駆動音がうなりを上げ、ライドアーマーが立ち上がる。



16: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:23:57.30 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「ライドアーマーおもすれーwww」

ガシャガシャとライドアーマーをいじくるブーン。
彼は今、新しいオモチャを与えられた子供の様な、とても良い顔をしている。

ξ゚听)ξ『ブーン。無敵に見えるライドアーマーにも一つだけ大きな弱点があるわ』

( ^ω^)「うはwww俺TUEEEEEEEEEEE!!!!!」

ξ゚听)ξ『壁蹴りが出来ないから落とし穴に落ちると即死よ。くれぐれも気を付け( ゚ω゚)「アッーーーーー!!!!!」



18: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:25:20.33 ID:v4eCkYmzO
                   ◎

        ◎                    ◎

                    ◎
    ◎      ◎              ◎      ◎

        ◎                      ◎
                  ティウンティウンティウン
                     ティウンティウン
◎    ◎                          ◎    ◎


        ◎                      ◎

    ◎      ◎              ◎      ◎
                   ◎

        ◎                    ◎

                    ◎



20: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:28:51.69 ID:v4eCkYmzO
ライドアーマーに乗ったまま、落とし穴に転落して即死。
誰もが一度は通る道だ。

ξ#゚听)ξ『気を付けてって言ったでしょう!?』

(;^ω^)「いや、悪かったお。反省してるお」

ξ゚听)ξ『なら良いけど……』

ウイーンガシャコン!!
( ^ω^)「うはwwwやっぱり何度乗ってもテラタノシスwww」
ガシャーンガシャーンバヒュュュュユユユウン!!!

ξ゚听)ξ『いい、く れ ぐ れ も 気を付けて進むのよ!!!アンタはすぐに調子に乗って( ゚ω゚)「アッーーーーー!!!!」



21: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:30:24.44 ID:v4eCkYmzO
                   ◎

        ◎                    ◎

                    ◎
    ◎      ◎              ◎      ◎

        ◎                      ◎
                  ティウンティウンティウン
                     ティウンティウン
◎    ◎                          ◎    ◎


        ◎                      ◎

    ◎      ◎              ◎      ◎
                   ◎

        ◎                    ◎

                    ◎

酷いときは連チャンする。
それも誰もが通る道。
うん。きっとそうだ。



26: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:35:26.26 ID:v4eCkYmzO
ξ#゚ー゚)ξ『ぶっちゃけさ。お前、あんまり人の話を聞く気が無いだろ?』

(;^ω^)「ツンさん。怖いお」

ξ#゚听)ξ『いい?次やったら無限ティウンティウンの刑よ』

(;^ω^)「分かったお。次こそは真面目にやるお」





  〜三十分後〜






( ^ω^)「無限ループって怖くね?」

ξ;゚听)ξ『落とし穴一つにどれだけ手こずってるのよ!?』



28: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:42:52.41 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「おっおっ。ちゃんと越えられたんだから、これ以上は言いっこ無しだお」

どうやら無事に通過出来たようです。

ξ゚听)ξ『全く、もう呆れて怒る気も………あれ?』

苛立ちを隠そうともせず、ひたすらブーンを罵倒していたツンの声が急に曇った。

( ^ω^)「どうしたんだお?」

ξ゚听)ξ『うん……何かその辺りに反応があるんだけど……データに無いパターンなの』

まるで独り言の様な小さな声でツンが呟く。
いつも、ブーンに圧倒的な威圧感で辛辣な言葉を浴びせかけるツンの様子とは、まるで別人のようだ。
いつも自信に溢れたツンには、珍しい事だとブーンは思った。

( ^ω^)「でも、何にも見当たらないお」

ξ゚听)ξ『もう少し、上の方みたい……。ブーン、天井に何か無い?』

言われて、ブーンは天井を見上げる。
遠くの方から順に見渡すと、自分のほぼ真上に、ぽっかりと開いた穴を発見した。
本来ならば天井にそんな物があれば怪しいものだが、その穴は奇妙な存在感を発しつつも、自然に風景の中に調和していた。

( ^ω^)「天井に穴が空いてるみたいだお」

ξ゚听)ξ『そこに登れない?』



31: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:46:06.12 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「うーん。ジャンプしても高過ぎて、ちょっと届きそうにないお」

ξ゚听)ξ『ライドアーマーを足場の代わりにすれば届くと思うわ』

( ^ω^)「鬼 才 現 る」

ξ゚听)ξ『基本的なテクニックだろ………ロックマンX的に考えて』

( ^ω^)「よっこらセックス……と」

タイミングを取り、跳躍したライドアーマーから、さらに穴の内側の壁面へと飛び移る。
壁を蹴り、ジャンプ。それを連続して繰り返す、所謂『壁蹴り』で、ブーンは縦穴を器用に登っていく。

( ^ω^)「この縦穴けっこう長いお」

ξ゚听)ξ『やっぱりこの先に何か有ると考えて間違いなさそうね』

( ^ω^)「おっ。部屋に出るみたいだお」

ブーンは部屋の床へ着地すると、敵や罠を警戒しつつ辺りを見回した。

何もない狭い空間。しかし、ただ一点、暗闇の中に人工の光が浮かんでいる。
始めはこの部屋を照らす灯りの類かと思ったが、どうやらそうではなく、何かしらの装置の様な物から発せられているらしい。



36: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:49:37.81 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「到着したお。天井の裏に小部屋があるお」

ξ゚听)ξ『エネルギーの反応はそこから出てるみたい。そこに何かある?』

( ^ω^)「何かの機械みたいな物が置いてあるお」

青く静かで、だけど、どこか温かみを感じる光で、何もない小部屋を照らし続ける謎の装置。
おひつ型の台座の数メートル上に、どこかで見た(多分いかがわしいテレビ特番だったと思う)UFOに似た形の円盤が浮かんでいる。
その間の何もない空間をまるで包み込むかのように、薄い光の膜が上下の二つを繋いでいた。
ブーンの思い当たる中では彼を戦場へ送り出す為の、忌々しい転送用のカプセルにどこか似ている。

( ^ω^)「よく分からないけど、何かの転送用カプセルに近い物みたいだお。ちょっと調べてみるお」

ξ゚听)ξ『不用意に近付かない方が良いわよ。何かの罠の可能性もあるわ』

( ^ω^)「大丈夫だお。……この機械からなんと言うか………不思議と懐かしい物を感じる気がするんだお」

ブーンがそれにそっと触れようとした、その瞬間、静寂の中に佇んでいた機械が音を立てて起動し始めた。
カプセルの中で、光は少しだけ強さを増し、それはやがて一人の人間の形を造り上げていく。

( ^ω^)「これは立体映像かお?」



37: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:50:33.14 ID:v4eCkYmzO
       iソ!              iミ;!
      iミ!  ,.==、、_  ,__,,,..、、、 i;;リ 
      i^iト.  _ィェァ了 (ェoヮ、 /!7     ______________
       Yl.|    ´!| |!`    ! ! }    /  
       レl    /u__,ゝ    i:l‐'   │  全然いいAAが見つからなかったんだけど
         li  / _二' _、〉  i l    <  
______-ー;;;;;;;;;;;;ヽ   ´  ̄  `  i/;`''ー-、,,,, \ 正直、Dr.ライトと似てるのは名前だけだろ
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;゙ヽゝ、   ,  ノ// ;ヽ;;;;;;;;;;;;;;"'' \ ____________



40: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:53:18.27 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「あ、ツン?……うん……うん。問題無いお。……うん……いや、何か変なおっさんの映像が出てきたお」


       iソ!              iミ;!
      iミ!  ,.==、、_  ,__,,,..、、、 i;;リ 
      i^iト.  _ィェァ了 (ェoヮ、 /!7     ______________
       Yl.|    ´!| |!`    ! ! }    /  
       レl    /u__,ゝ    i:l‐'   │  全然話聞いて貰えないんだけど
         li  / _二' _、〉  i l    <  
______-ー;;;;;;;;;;;;ヽ   ´  ̄  `  i/;`''ー-、,,,, \ 正直、やりにくいからいちいちAA張らなくていい?
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/;;;゙ヽゝ、   ,  ノ// ;ヽ;;;;;;;;;;;;;;"'' \ ____________


(;^ω^)「最初からそうしろだお」



42: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:56:27.44 ID:v4eCkYmzO
Dr.ライト『何はともあれ、また闘いが始まってしまったようじゃな。
    エックス、お前が闘わなければならないのは、私自身、すまないと思っている。
    せめて今回もお前の力になれるよう、このパワーアップパーツを…………って、お前だれだよ?』

( ^ω^)「僕はブーンだお。はじめましてだお」

Dr.ライト『んな事どうでも良いんだよ!!!エックスは何やってるんだよ!!!』

( ^ω^)「エックスは引退したお(コイツうぜぇお)」

Dr.ライト「はあ?アイツ勝手に何やってんの!?」

( ^ω^)「僕に聞かれても知らないお。それより、どうせ使わないなら、僕にそのパーツくれお」

Dr.ライト『白豚のクセに何調子に乗ってんの?
    これはエックスのパーツだって言ったべ?
    テメーみたいなカスに使えるわけないだろ。常考』

(#^ω^)「うるせーお。下手に出たら調子に乗って!!!!このカプセルに入れば良いって事は分かってるんだお!!!!」

Dr.ライト『おい!!お前勝手に入ってくるんじゃねーよ。そもそも、このパーツはエックスにしか使えな………ひぁぁあん!!』



45: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 21:58:54.92 ID:v4eCkYmzO
Dr.ライト「らめぇ!!しゅごいのお!!カプセルの奥までブーンが入ってきてるのお!!出る!!フットパーツが出ちゃうっ!!
    このフットパーツには空中でのエアダッシュを可能にし、更にジャンプ力と移動のスピードを強化する力があるのお!!
    らめぇ!!出てる!!フットパーツ出てるよお!!気持ち良すぎて止まらないのおおおお!!!」

どこかに仕込まれているだろうスピーカーが、オッサンの喘ぎ声を延々と叫ぶ。
カプセルの中に居るブーンにしてみたら、サラウンド状態、360度オッサンの甘い声。
人間だったらインポテンツの道まっしぐらだったが、幸いブーンにチンポは無い。


(;´ω`)「キモいお。しかも何で説明口調?」

Dr.ライト「エックスにしか使えない筈なのにこんな奴にパーツを盗られるなんて………くやしいビクンビクン
     責任…取ってよ、ね?」

( ^ω^)「………」



48: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:03:18.72 ID:v4eCkYmzO
ξ;゚听)ξ『どうしたの!?何か凄いエネルギーの反応があったんだけど!?』

( ^ω^)「変態の映像が出てくる不快な装置が有ったので破壊しただけですお」

ξ;゚听)ξ『そ……そう』

( ^ω^)「ええ。私は、この世界から変態を絶滅させるために、日夜闘いに励んでいる身ですから」

ξ;゚听)ξ(ブーンがおかしくなってる……………)

( ^ω^)(でも、これはエックスの為のパーツだって言ってたお………。何で僕は装備出来るんだお?)

ブーンは自らの脚に備わった新たな力に視線を落とす。
それは、本来ならば自分の物にならない筈の力。ただ一人、伝説のハンターの為だけに作られた存在。
それが今、自分の脚にある。

( ^ω^)(まあ、いいかお)

取り敢えずは便利な物が手に入った。
無意味な予想をあれこれするより、今はその事実だけで十分だと、そう考えることにした。



51: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:06:38.99 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「そろそろボスだお」

ξ゚听)ξ『また省略かよ』

( ^ω^)「だって正直何も無いステージなんだもん」

ブーンはボスが待つ部屋へと続く細い通路を歩いていた。
体力は殆んど消耗していない。ここのボスの実力がどれ程かは解らないが、まだ十分に闘える。

( ^ω^)「……いくお」

ξ゚听)ξ『気を付けてね』

ブーンが通路の最奥の隔壁へと近づく。
ほぼ同時に隔壁が唸りを上げて開いた。
敵も、こちらを受け入れる準備は既に万全の様だ。
ブーンは一度、大きく深呼吸すると、隔壁の向こう、この工場の主の部屋へと飛び込んでいった。

ただ広い、何もない部屋。

だが、さっきの小部屋とは違う。殺気と威圧感で満たされている。
息苦しい空気の中で、ブーンは辺りを警戒する。
一瞬とも、永遠とも感じる、静寂。
ブーンの構えたバスターを支える様に添えられた右手が、自らのバスターを強く握り、ぎりりと音を立てた。



54: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:13:00.83 ID:v4eCkYmzO
突如、「それ」は静寂を切り裂いてやって来た。

バレーボール程の大きさの、球状の物体が、天井をぶち抜き床へと落下した。
同時に巻きおこる爆発と轟音。辺りを覆う白い煙。
ブーンの右手に、より一層力が入る。

煙が晴れた時、誰も居なかった筈のその場所に、一人のレプリロイドが佇んでいた。
黒と黄色のいかにも頑強なフォルムのボディ。
そして顔には好戦的な笑みを浮かべブーンを見据えていた。
  _
( ゚∀゚)「テメエか。俺のパラダイスを滅茶苦茶にしてくれたのは」

( ^ω^)「パラダイスも何も、この世界にイレギュラーの居場所なんか無いお。イレギュラー、ジョルジュオッパイーン!!」
  _
( ゚∀゚)「ヒャハハハ!!言うじゃねーか!!!」

ジョルジュは突き出されたバスターを意にも介さない様子で、棒立ちのままブーンの言葉を一笑に付した。

( ^ω^)「何故こんな事をしたんだお?」
  _
( ゚∀゚)「『そうしたかったから』、ただそれだけさ。
  そんでこれからお前をぶっ壊すのも、『そうしたいから』だ。だから――――」

突然、ジョルジュの雰囲気が変わる。
ブーンは、そこでようやく、ジョルジュの右手に何かが握られている事に気が付いた。
  _
( ゚∀゚)「―――恨むなよ!!!イレギュラーハンター!!!!!」



55: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:16:38.95 ID:v4eCkYmzO
ジョルジュは右手のそれをブーン目掛けて投げつけた。

( ^ω^)(さっきの球!?)

ブーンは咄嗟に、飛んできた球にバスターの照準を絞り、放つ。
だが、命中した筈のバスターを飲み込み、その球は大きさと勢いを増しブーンに迫って来た。

(;^ω^)「くっ!!!」

跳躍し、すんでの所で回避する。
そして、そのまま空中でジョルジュにバスターの狙いを定めた。

(;^ω^)「この!!調子に乗るなお!!」
  _
( ゚∀゚)「おっと、一度避けたぐらいで油断しない方が良いぜ?」

( ^ω^)(!?球が壁に跳ね返って―――)

背後から迫り来る気配に気が付いた時には、あまりにも遅すぎた。
回避どころか、自らの体を守る暇も無く、謎の球の爆発に巻き込まれた。

(;^ω^)「グッ!!!」
  _
( ゚∀゚)「そいつは俺が作った、新素材でな。限りなく本物のおっぱいの感触を再現している。俺が改造した巨乳のレプリロイドに使われてるのもこれだ。
   それと、もう一つ。大量のエネルギーを蓄えられる、って言う性質があってな。お前のバスターの一発や二発程度なら吸収出来るのさ」



57: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:20:42.65 ID:v4eCkYmzO
ジョルジュが相変わらずのニヤケ顔で、地面に跪いたブーンに語りかけた。
  _
( ゚∀゚)「そんで、敵にぶつかった瞬間に、ドカン、だ。
   どうだ?おっぱいは偉大だろう?」

( ^ω^)「知るかお」
  _
( ゚∀゚)「なら、分からせてやるぜ。おっぱいの偉大さをな!!!」

ジョルジュが再び振りかぶり、投げた。
ブーンも、もう一度球に向け、狙いを合わせる。
だが、ブーンの左腕から放たれた一撃は、完全に苦し紛れだった先程とは違う。
自らの力を練り上げ、完全に狙い澄ました渾身の一撃。
それは、敵の攻撃を難なく打ち破り、ついにはジョルジュ本体へと達した。
  _
( ゚∀゚)「ヒャヒャヒャヒャ!!やるじゃねーか!!!!予想以上のパワーだ!!!」

手応えはあった。幾らかダメージも与えた筈だ。
だが、ジョルジュの顔から余裕の色は微塵も失せていない。

( ^ω^)「そんな遅い球じゃ、撃ち落とすくらい訳無いお」
  _
( ゚∀゚)「そうかい。それじゃ、コイツはどうかな」



58: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:22:39.66 ID:v4eCkYmzO
  _
( ゚∀゚)「炎のショット!!!!!」

( ^ω^)「な!?」

ブーンは、乱回転しながら凄まじい勢いで飛来する球に、半ばヤケクソ気味でバスターを乱射した。
ブーンのバスターを飲み込む度に、巨大化し、勢いを増すそれはブーンのすぐ手前でようやく限界を迎え、爆散した。

(;^ω^)「まさか炎のショットとは……」

ξ゚听)ξ『何か知っているの?』

(;^ω^)「『炎の闘球児 ドッジ弾平』で、主人公、一撃弾平の父、一撃弾十郎の残した幻の必殺技だお」

ξ;゚听)ξ『そんなネタ覚えてる人居ないわよ』



61: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:25:54.39 ID:v4eCkYmzO
( ^ω^)「っていうか、その主人公の親父の設定がドッジボールやってて死んだっていう設定なんだおwww」
  _
( ゚∀゚)「そんで主人公が親父の墓をドッジボールで倒すんだよなwww」

( ^ω^)「空想科学読本によると弾平の球は最低でもマッハ290らしいおwww」
  _
( ゚∀゚)「あり得ねーwwwだいたいあの親父のプロテクターの肩のトゲトゲの意味も分からんしwww危ないだろ、あれwww」

( ^ω^)「あるあるwww」

ξ;゚听)ξ『だからそんなネタ誰も知らないっての!!
っていうか今は戦闘中なのよ!!!』

(;^ω^)「そうだったお。危うく油断するところだったお」

ξ;゚听)ξ『アンタって奴は……』
  _
(;゚∀゚)「全くだ。俺も危うく敵のペースに乗せられる所だったぜ」

ξ゚听)ξ『お前もかよ』



63: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:30:21.01 ID:v4eCkYmzO
  _
( ゚∀゚)「気を取り直してどんどん行くぜ!!!炎のショット!!!!」

( ^ω^)「無駄だお!!!」

ブーンはろくに照準も合わせず、バスターを撃ちまる。

――――四発。四発だ。

さっき、あの球を撃ち落としたのは、四発目に命中したバスターだった。
フルチャージバスターなら一発。通常のバスターなら四発。あの球がエネルギーを吸収出来るとはいえ、どうやらそれが限界らしい。
四発目のバスターが命中したのを確認すると同時に、ブーンは駆け出す。
瞬時に間合いを詰め、バスターをジョルジュの眉間に突き付けた。

( ゚ω゚)「お前の最大の弱点は、攻撃の後に隙が多すぎるんだお」
  _
(;゚∀゚)「クソッ!!」

初めて、ジョルジュの顔から余裕が消え、代わりに焦燥が浮かぶ。
ブーンのバスターが煌めく。
至近距離からの一撃を食らい、ジョルジュの体はぐらりとよろめき、そのまま地面へ伏した。

( ^ω^)「任務完了だお。回収を――」



64: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:34:07.03 ID:v4eCkYmzO
  _
( ゚∀゚)「まだだ!!!」

ブーンの言葉を遮り、ジョルジュが立ち上がる。
額に大きく走ったヒビと、荒い息遣いから、そのダメージの深さが見てとれる。
しかし、その双眸の奥で燃える闘争心は、むしろ、一層強く感じられた。

(;^ω^)「タフな奴だお」
  _
(;゚∀゚)「お前如きにやられるてたまるかよ。
    俺の力は俺の為の物だ!!!ヤツの思い通りになんざ、させるわけにはいかねーんだよ!!!」

(;^ω^)「ヤツ!?何を言ってるんだお!!!!」
  _
( ゚∀゚)「テメエには関係ねえ!!!!」

ジョルジュが半ば狂った様に右腕を振りかぶる。
だが、その腕が再び振り下ろされる事は無かった。
寸前でブーンのバスターが火を吹き、右腕は肩の先から消し飛んでいた。

( ^ω^)「答えるお。ヤツとは誰の事だお?」
  _
(;゚∀゚)「………クソッタレ」

バスターを突きつけるブーンに、ジョルジュが吐き捨てる様に呟く。

( ^ω^)「答えるお。裏で糸を引いている奴がいる筈だお」
  _
( ゚∀゚)「それを、そう簡単に話すと思うか?」



66: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:37:59.76 ID:v4eCkYmzO
ジョルジュがそう言い放った直後、建物が大きく揺れ始めた。

(;^ω^)「なんだお!?何をしたんだお!?」
  _
( ゚∀゚)「この工場の自爆スイッチを入れたのさ。直にこの工場は跡形もなく吹っ飛ぶ筈だぜ」

(;^ω^)「くっ!!答えるお!!!ヤツとは誰の事だお」
  _
( ゚∀゚)「嫌だね」

(;^ω^)「答えろ!!!」

揺れがさらに激しくなり、ブーンの頭上にも瓦礫が降り注ぐ。
ブーンはたまらず後ろへと跳び退いた。
  _
( ゚∀゚)「その内分かるさ。テメエがヤツの望む存在ならばな。ウヒャヒャヒャヒャ!!!!ヒャーッハッハッハッ!!!!」

笑い声だけを残し、瓦礫の中へ消えていくジョルジュ。
ブーンはそれを見つめ、この事件の裏に待ち受ける存在を確信していた。

( ^ω^)「……任務完了だお。ツン。回収頼むお」

続く



73: ◆ndPkY/NmQ6 :2007/07/04(水) 22:44:51.43 ID:v4eCkYmzO
GET A NEW WEAPON

Ecup cannon(Eカップキャノン)

壁に反射し、敵にぶつかると爆発する球を蹴る。
ロックマン8のロックボールみたいな武器



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