( ^ω^)が崩壊する世界を救うようです

  
2: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 22:57:38.61 ID:NKn9JBIK0
  
第五章 「白き世界、黒き世界」

・・ん



・・・頭がズキズキしやがるな

モヤがかかったみたいに、思考が纏まらねぇ


ぐぅぅぅぅ


腹   減ったな


目を覚ますと俺は、自分の家の天井を見上げていた



  
3: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 22:59:02.20 ID:NKn9JBIK0
  

なんだ?メシ喰おうと思って、魚と肉調達してきて


ヴァンとカタフに火、起こしてもらって・・・

その後どうしたっけ?


('A`) 「なにがどうn・・・ってイテェ!」


腹部には包帯がぐるぐると巻きつけられている


こりゃ絶対素人が巻いたな…




傷口からはもう血は流れていなかった



  
4: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:00:48.47 ID:NKn9JBIK0
  

( ^ω^)「お邪魔してますお」


なんだこの白豚



誰だ?

あー、駄目だ。やっぱ血がたんねーと頭働かんわ


( ^ω^)「ここまでお前の友達が運んでくれたんだお」






思 い 出 し た 。



  
7: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:02:48.77 ID:NKn9JBIK0
  

('A`#)「テメェ!!誰の許可を得てここに入ってk・・・」

遮るように女性の声が響く



『あんまり無茶すると、また傷口開いちゃうよ?ゆっくりしときなさぃ!』


声の主が部屋の奥から出てくる


(*゚ー゚) 「まったく・・・。ほんと馬鹿なんだから」

(;^ω^)「怪我人相手に馬鹿はひどい言い様だお・・・」

(*゚ー゚) 「いいの!ドクオはいっつも怪我して帰って来て、世話はいっつも私が見るはめになるんだから」



  
9: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:03:59.76 ID:NKn9JBIK0
  

しい…

あぁ、俺この白豚とやり合って負けたのか


俺は怒りを抑えきれず、白豚に掴みかかる


('A`#)「この糞豚!なんで助けたんだよッ!!情けか?あぁ??」

(;^ω^)「落ち着けお 情けなんかじゃないお!目の前で死なれると気分悪いからだお!」

('A`#)「俺がお前程度に殺されるかよ!!」

(#^ω^)「死に掛けてハァハァ言ってたくせにお!!それに僕は豚じゃない、ブーンだお!!」

('A`#)「っ・・・!このヤロウ」



  ガチャン



陶器の割れる音がした



  
10: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:06:19.92 ID:NKn9JBIK0
  

(*゚ー゚) 「いいっ加減にしなさいよっ!!!」

口から火、噴きそうなくらい怒ってるな…

(;^ω^)「ちょ!!お皿、こっちに投げないで欲しいお!」

('A`#)「いてっ!お・・おま・・俺・・怪我人!」


それでもしいの怒りは収まらない

(*゚ー゚)「ちょっと寝てなさい。」

そう言って、俺の首を腕でロックした

k…くるし


死ぬ!マジ死ぬ!!

あ……


なんか気持ちよくなってきた

('∀`)「あふん・・・」

俺の意識はそこで無くなった



  
13: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:07:25.58 ID:NKn9JBIK0
  

(*゚ー゚)「やっとおちたか・・・」

(;^ω^)「やりすぎじゃないですかお?」

(*゚ー゚)「いつもの事だから♪」

すっきりした顔で答えた彼女の目には、一点の曇りも無かった…


この子を怒らせたら怖いお


(*゚ー゚)「で、本題なんだけどぉ」

(;^ω^)「さっきの話の続きですかお?」

(*゚ー゚)「そう、あなたがいた世界の話の事。タイヨウって何?ちょっと分からないのよね」



  
14: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:09:25.69 ID:NKn9JBIK0
  

そう、僕は彼女に今まで住んでいた島のこと。両親の事。学校の事。

太陽の日差しが暖かくて、海の水がひんやり冷たくって

幸せだった事を話した


そしてあの日、つい一日程前だろうか

僕の住んでいた島が消えていった事

空が落ちてきた事


ツンと離れ離れになってしまった事……

そしてドクオと出会ったあの森にいつのまにか飛ばされてきた事


彼女の名前はしぃ。

あの後、狼達に案内されたのは、あの場所からそれ程遠くない湖畔だった



  
16: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:10:48.63 ID:NKn9JBIK0
  

そこに彼らの暮らしている小屋がぽつりと1棟のみ

小屋からは明かりがこぼれている


なんだか寂しい場所だお…


そう思ったのも束の間、小屋のドアから顔を真っ赤にしてしいが飛び出してきた

(*゚ー゚)「ドクオ!!生きてる??死んじゃいやだからねっ!!!」



彼女は手際よくドクオを小屋へと運び入れた



  
17: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:13:33.58 ID:NKn9JBIK0
  

(*゚ー゚)「ちょっと君ぃ!」

ぼ・・僕の事ですかお?


(*゚ー゚)「君だって!そこの白い子!」

(;^ω^)「は・・はい?」

(*゚ー゚)「人手が足りないのっ!手伝って」


ドクオの手当てを手伝ったんだ。でも終わった途端に、質問攻めにされたんだお…


(*゚ー゚)「ねぇねぇ!君どこからきたの?」

(*゚ー゚)「ドクオに怪我させたの君だよね?強いんだね」

(*゚ー゚)「彼女とかいるの??」

(*゚ー゚)「童貞?童貞??」



  
19: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:17:52.03 ID:NKn9JBIK0
  
正直僕も体中痛いんですけど……

それでもツンの手がかりが分かるかも、そう思って一生懸命質問に答えたんだお

『』内がブーンの受け答えです


問1 「どこから来たのか?」

答え 『住んでた島ですお』 

問2 「強いの?」

答え 『弱いです。まぐれなんです』

問3 「彼女いるの?」

答え 『いません。いない暦=年齢ですお』

問4 「童貞ですか?」

答え 『問3の答えから自分で考えろよ』

結局今の所手がかりは無さそうだお・・・



で、今に到ると。



  
20: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:19:16.97 ID:NKn9JBIK0
  

(*゚ー゚)「それで、タイヨウってなぁに?海は分かるよ、あの黒い水たまりでしょ」


黒いって…… 

(;^ω^)「海は青くて綺麗な場所だお。水がいっぱいあるんだお」

(*゚ー゚)「うぬ・・・ じゃタイヨウは??火の玉なんだよね?」


どうやら信じられないけれど、この世界には朝も昼も無いみたいだった




「夜だけの世界」



  
23: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:21:14.29 ID:NKn9JBIK0
  

作物は月からの光で光合成してるらしい


僕の勉強してきた常識は、そこでは全く役に立たなかったんだお

(*゚ー゚)「内藤君の話すっごい楽しぃ!マザーグースみたいだなぁ」


目をキラキラと輝かせるこの少女、可愛いがヘッドロックで意識を刈り取るのが上手い



(;^ω^)「(このギャップはすごすぎだお、ツンデレを超えるお・・・ 新ジャンルだお)」


急にしいが真面目な顔をした


(*゚ー゚)「内藤k」

( ^ω^)「ブーンでいいお」



  
26: 雪ザク ◆ytYUKiZacc :2006/09/26(火) 23:27:28.27 ID:NKn9JBIK0
  

(*゚ー゚)「分かった。ブーン君、あなたの言う事は信じてあげる」

( ^ω^)「ありがたいお、信じてもらえなきゃどうしようかと思ったお」

(*゚ー゚)「作り話にしてはこんでるしね。でね、この世界とドクオの事少し教えてあげる。どうするかは任せるわ」

僕はドクオをちらりと見る


('∀`)


馬鹿面でスヤスヤと眠っていた



(*゚ー゚)「まず簡単に言うわ。今のままじゃあなたは前の世界には帰れないと思う」



第五章 「白き世界、黒き世界」 完



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