( ^Д^)と(*゚∀゚)は魔界のならず者のようです

275: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:36 9zjBbuv/O

第八話 『宿命と任務』


井戸が隠されている城の裏の荒野とは別の、町外れにある荒野。
本来ならば風の音だけが小さく響く、虚しく不毛な地であるはずなのだが―――

現在この地を支配しているのは金属同士が激しくぶつかり合う音であり、時折混ざる狂気の声が緊迫感に拍車を掛ける。
人気のない点においては相変わらずであったが、もはやそこは安息の許されぬ戦場であった。



276: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:38 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「ねぇ」

不意に、つーが攻撃の手を止める。

( )「…何だ」
(*゚∀゚)「アンタ、私を倒しにはるばる別の世界から来たんでしょ? 今のままで満足かい?」

唐突なつーの問いかけに、兜の女は口元を歪める。

( )「確かにな。だがもう一つ魔界侵略という目的もある訳で。
   残念ながらお前を仕留めることよりも、そっちを優先させなくちゃならんのさ」
(*゚∀゚)「何でよ?」

不満そうに問うつーに対し、女は

( )「それが使命…或いは私に命じられた任務だから」

事も無げに、あっさりと言ってのけた。



277: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:43 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「あーあ…やっぱり上がいるんだね」
( )「最初から知っていたみたいな言い様だな?」

何かを探るように、わざとらしく問いかける。
だが、つーはそれを言葉と動作で否定。

(*゚∀゚)「何のことかな?
     アンタの素顔だって知らないのに、その上の奴のことなんか知ってるはずないよ!」
( )「そういうものかね」

言いつつ、サーベルを構え直す。

( )「…で、結局お前は何が言いたいんだ?」

出方を伺うような姿勢の女に対し、つーはその姿を見据えながら

(*゚∀゚)「いや、私としてはそろそろマジに殺り合いたいと思ってるんだけど、どうよ?」



278: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:46 9zjBbuv/O

それはつまり、本気でかかって来いということ。

今自分の目の前にいる宿敵と本気で戦うことが、この大戦での彼女の目的。
ゆえに手加減など以ての外で、全てを出し切って戦闘に臨んでもらわなければ彼女としては困るのだ。
それを知ってか、兜の女は口元に小さく笑みを浮かべた。

( )「そうだな…私も力を出し惜しんでいては、お前を殺めることはできないと思っている」
(*゚∀゚)「アヒャ♪」
( )「だがな」

瞬時の動作で懐から何かを取り出す。
構えたのは表面が紫色に輝く、人間が扱うものより二回り程大きいサイズの拳銃。
銃口をつーへ向け、言葉を続ける。

( )「今から五分。その間に決めようじゃないか」
(*゚∀゚)「凄い自信だねぇ。そういうのは私の専売特許だよ?
     …で、もしそれで決着つかなかったら?」
( )「勝負はお預けってことだな」



279: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:49 9zjBbuv/O

言葉と同時に拳銃が火を噴く。
だが音速超過の銃弾は反射的に動いた大鎌によって弾かれ、地に落ちると同時に霧散していった。

(*゚∀゚)「おい、それはどういう―――」
( )「残り四分五十二秒」
(*゚∀゚)「こいつっ!」

諦めたように舌打ちをしつつ接近し、ロストを大きく振るう。
だが勢いをつけて放った渾身の一撃は、漆黒のサーベルによっていとも簡単に受け止められる。

( )「アヒャアア…焦るなよ、どうせなら楽しくやろうじゃないか」
(*゚∀゚)「私を振り回すとは大した度胸だな…!」

バックステップで距離をとり

(*゚∀゚)「じゃあ楽しくやろうかね!」

両手から複数の魔光刃を生成し、女へ向けて投げる。



280: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:52 9zjBbuv/O

( )「忘れたか…遠距離では私の方が上回ることを!」

迫り来る魔光刃へ狙いを定め、拳銃の引き金を引く。
銃声と共に刃の一つが撃ち落とされるのとほぼ同時に、別の刃に銃口を向け

( )「それそれ! アヒャヒャ!」
(*゚∀゚)「!」

もはや的確というレベルではない射撃。
一回の銃声で刃が一つ落ち、それがたった数秒の内に何度も繰り返された結果、魔光刃は女に到達する前に全て撃墜された。

( )「…今度はこっちからだな」

拳銃を懐に納め、そのまま次の武器を取り出す。
それは

( )「さあ、喰らうが良いさ」

筒状の巨大な銃器。
信じ難いことに彼女はバズーカ砲ともいえるそれをマントの下から取り出し、肩に担いでいた。



281: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:55 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「ありゃ何だ…?」

また見慣れぬ武器を用いてきたな、とつーは思い
同時に直感で危険と判断し身構える。

( )「ッ!」

女が攻撃に移る。
銃口から光弾が複数射出され、つーへ殺到。
爆発が連続で巻き起こるが、しかしそれらはつーを捉えはしなかった。

( )「…」

無言で上空を見る。

(*゚∀゚)「…ヒャーン♪」

つーは翼を展開し、瞬時に上空へと避難していた。

(*゚∀゚)「そんなんじゃあねぇ…もっとよく狙いなよ」
( )「そうか…なら」

途端に銃口を上方へと傾け、即座に光弾を射出。
無論その先にはつー。

(*゚∀゚)「…訂正、やっぱアンタは最高のスナイパーだよ!
     だけどね―――」

ロストを投擲。
回転しつつ真っ直ぐ光弾へと突っ込んでいき、空中爆発させる。

(*゚∀゚)「…私の相棒の方が凄いから」

地に降り立ちながら、独りでに戻ってきた大鎌をキャッチする。



282: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 11:58 9zjBbuv/O

( )「意志を持つ武器だな…やはり面白い!」

銃器をマントの下に戻すのと同時に、両手でサーベルを構え直して疾駆。

(*゚∀゚)「よーし、来い!」

ロストを凄まじい速度で回転させ、自らの防御に回す。
次の瞬間、赤と黒が激突。
金属が擦れ合うような心地悪い音が鳴り響くが、寧ろ二人は戦っていることを実感できて楽しんでいるようだった。

(*゚∀゚)「すっごい力だねぇ!」
( )「お前に言われたくはない」

言葉を交わす間にも攻防は続く。
攻撃をガードすると同時に、隙を狙って各々の武器を繰り出す。
両者、正確に攻撃を入れていくが、どちらも相手を切り刻むに至らない。



283: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:01 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「…やっぱりさ、五分って短くない?」
( )「そうかね。これは一対一の戦い故、私的に十分長いとは思うが。
   それに『格ゲー』とかいう遊戯は大半が一試合三分もかからないとドクターから聞いている」
(*゚∀゚)「訳が解らんよ。変な武器といい、その武器を隠し持つ場所といい…
     さらには理解不能発言連発だしね。アンタは一体何なの?」

鍔迫り合いをしながら、率直に問う。
対し、女は平然とした口調で

( )「『吸血鬼型霊体人形』、とでも言えばいいかな。
   さらに簡単に言うと私は霊体であって、且つ機械。お分かり?」
(*゚∀゚)「…はぁ?」



284: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:05 9zjBbuv/O

頭がこんがらがってきたつー。
距離をとり、再度問う。

(*゚∀゚)「何なのさ、その『キカイ』ってのは」
( )「ほう、何も知らないと言い切るか?
   お前なら我々のことを解っていると思ったんだがな」
(*゚∀゚)「ぜーんぜん! むしろフーアーユーって問いたいくらい!」

そこまで言うなり、ふと笑いを止め

(*゚∀゚)「よくわかんないけど、やっぱりアンタは逃がさないよ。私がここで仕留める!」
( )「そう思っているのなら口にする前に行動で示したまえよ。
   私の勘では既に三分を―――」

言葉が終わる前につーのロストが生成・発射した複数の巨大な赤の刃が襲いかかる。

( )「…話は最後まで聞くこったな」

呟きながら、向かってくる刃をサーベルで打ち払う。
その隙に、つーは再度女との距離を詰める。

(*゚∀゚)「てか、そんなこと勘で決めるなっての」
( )「…それもそうか」



285: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:08 9zjBbuv/O

呟きと同時。

(*゚∀゚)「…なっ!?」

つーは自身の目を疑った。
女の姿が、一瞬にして消えたのだ。
慌てて周囲を見回そうとするが―――

「遅い」

背後から声。

(*゚∀゚)「!」

振り返り、上方を見る。
蝙蝠のような大きな翼で宙に浮き、手にしたサーベルの切っ先をつーへ向けている女の姿が、そこにあった。
そして次の瞬間つーの視界に入ってきたものは

(;*゚∀゚)「わっ!?」

黒い雷。
そう表現するしかない黒い電撃が、サーベルから放たれた。
破壊と殺戮だけを目的とするそれは瞬時につーに牙を剥き、全身を蹂躙し、やがて消える。



286: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:13 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「こいつ…!」

手痛い一撃を受けたにもかかわらず、彼女は立ち上がる。
絶対に相手を打ち負かそうとする、決して揺らぐことのない強い意志が彼女を動かしているのだろう。

( )「アヒャア…流石は闘争心の塊というだけあるな」
(*゚∀゚)「それよりも、何だってアンタが瞬間移動なんてやっちゃってんのさ。二百年前はそんなことしてこなかったからもうびっくりだよ。
     …っていうか、そればかりは何が何でも私の専売特許だぞ!」
( )「私がそのような術を扱える、ただそれだけのことではないのかね。
   お前だけが為せると思ったら大間違いだ」

そう言うなり、再び姿が消える。



287: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:17 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「くっそ…」

悔しげに呟く。
が、対処できない訳ではない。
両手に複数の魔光刃を構えて高く飛び上がり

(*゚∀゚)「なら私はこういく!」

宙へ放り投げる。
それらはつーを護るように周囲を飛び回った後、ある一点へと殺到。
その先に、女がちょうど姿を現した。

( )「ほう、そうか」

納得するように言葉を発しつつ、落ち着いて武器を構える。
次の瞬間サーベルで魔光刃を次々と斬り落とし、すぐさま次の攻撃に備え―――
が、つーにとってはその一瞬の隙だけで十分だった。

( )「…?」

女は気付く。
つーの姿が視界から消えていることに。
一瞬疑問に思った時、背に鋭い痛みが走った。

( )「がっ…!?」

バチバチと機械がショートするような電子音が周囲に響き、女はその場に崩れ落ちる。
ロストによって生成・発射された赤刃が、展開したままであった背部の翼と左肩にザックリと傷を負わせていた。



288: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 12:19 9zjBbuv/O

(*゚∀゚)「アヒャヒャ、これが本場ってモンよ!
     そんでもって……ねえねえ今どんな気持ち?」

瞬間移動からの攻撃をやり返したつーは、目の前の相手を見下ろしながら満足気に言い放つ。

( )「くっ…油断、したか」

逆に女はつーを見上げるように睨む。
痛みは全身へと伝わり、立ち上がる気力さえも喪失させようとする。
足以外の行動手段となる翼は言うなれば軽い『故障』を起こし、片方はまともに動かない。

つーはそれらを悟ったのか、残念そうに見据えつつ

(*゚∀゚)「もうこれで終わりかい…ちょっと呆気ないけど―――」

止めを刺すべく、横薙ぎに大鎌を振った。



289: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:11 9zjBbuv/O

―――次の瞬間辺りに響いたのは女の断末魔ではなく、金属同士がぶつかり合う鋭い音。
止めの一撃は阻まれていた。

( )「…これくらいでやられはせんよ」

彼女は無事であった右手でサーベルを目の高さまで持っていき、大鎌を往なしていた。
だが、つーは安心した様子で

(*゚∀゚)「そうかそうか、そいつは良かった!
     そんなに簡単に終わったらつまらないしね、続きといこうk」
( )「…残念だが、その必要はない」



290: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:14 9zjBbuv/O

音がようやく止まる。
同時に女は負傷しているとは思えぬ速度で距離をとり

( )「先の事を考えると、これ以上痛手を負うことは許されない。よって私は先に使命を遂行すべきと見た。
   お前の相手など後でいくらでもやってやる」

吐き捨てるように言った。
その意味は考えるまでもなく理解できる。

(*゚∀゚)「おいこら、ここまでやっといて逃げるのか?」
( )「勝負のつかぬ戦いを無意味に続ける趣味はない。
   それにあくまで使命優先だ。悪く思うな」
(*゚∀゚)「そんなんで私が引き下がる訳ないだろ! 四の五の言わずに――」



291: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:17 9zjBbuv/O

言いかけたそのとき、つーの足元に何かが転がった。

(*゚∀゚)「…?」

黒く丸い物体。
よく確認すべく目を遣った途端にそれは弾け飛び、つーの視界は黒に染まった。
そして、どこからか女の声。

「ま、煙幕ってやつだな。
 私は忙しくなるのでね、今は諦めてくれ。それから―――」

途端、つーの頭を衝撃が襲った。
だがそれは外側からの衝撃ではなく、言うなれば脳内に直接ショックを与えるといった精神攻撃だった。
考える前に、つーはその場に倒れる。

「アヒャア…悪いな、お前を放っておくと邪魔になる。だからしばらく寝ててくれ!」

自身のそれと類似した笑い声を耳にしながら、つーの意識は遠のいていった。



292: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:21 9zjBbuv/O

ほんの数分とも、一時間とも感じられた暗闇の中の時間。
どれだけ時が経ったのか、つーはやがて誰かに呼び起こされるように意識を取り戻した。

(*う∀゚)「ん…?」

起き上がり、そばにいる人物に視線を向ける。

(*゚∀゚)「…何だ、お前か」
(; ´∀`)「出会い頭にそれは酷いモナ」

つーの身を案じるかのように、目の前に立っていたのはモナー。
さらに彼の横にはなんと―――

从 ゚∀从「ヒャハハ、お前こんなとこで何してんだよ!」
(*゚∀゚)「アンタ…元気だな。
     良いことだよ、うん」



293: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:26 9zjBbuv/O

あの後モナーはつーが運び込んできた高岡を命令通りに介抱したようであり
その際に事情を貞子に説明したところ、彼女は意外にも快く手を貸してくれたという。
どうやら彼女の人間嫌いはそれ程重度のものではないようで……というか、やっぱりよくわからない。

( ´∀`)「それにしてもあの家は一体どうなってるモナ。
       カウンターの奥には個室がたくさん、しかも風呂とシャワーが完備モナ。あれはもう古宿モナ」
(*゚∀゚)「あそこはそういう所なのさ。
     そんなことより人間二人、何で這い出てきたのかな?」
从 ゚∀从「おいおい、俺までこんな豚野郎と一緒にすんなよ。俺は死んでねえぞ」
(; ´∀`)「ええっ!?」
(*゚∀゚)「そりゃ失礼なことをしたね。
     まあモナーの方は豚でもチキンでも、呼び方はいくらでもあるから」
(; ´∀`)「ええええぇぇぇ!?」

予想だにしなかった仕打ちにショックを受けるモナーを、二人は無視。
全く酷い話である。



294: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:30 9zjBbuv/O

結局のところ、高岡は個室に運び込まれて暫くした後に復活したらしい。
やたらと根性というモノがあるのか、驚異的な回復力だ。

从 ゚∀从「それで外が騒がしいっていうから俺達は外へ出てきた。
     それでこっちに来てみたらお前がぶっ倒れてやがった訳よ。情けねえなぁ!」
(*゚∀゚)「別にやられた訳じゃない。大体一度負けた奴が何を言う…」

言いかけた後、自分にとって限りなく重要なことを思い出す。

(*゚∀゚)「そうだ…あいつは、あいつはどこに行きやがった!」
从 ゚∀从「あいつってどいつだよ」
(*゚∀゚)「あいつはあいつだよっ!!」

高岡の問いに対し、答えになっていない返答をするつー。



295: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:32 9zjBbuv/O

( ´∀`)「…それって皆が言ってたあの女のことモナ?
       侵略が目的なら城に向かったんじゃないモナ?」

騒ぎ立てるつーを宥めるように、モナーが冷静に告げる。

(*゚∀゚)「…そうか、お前にしちゃ珍しく的確なことを言う。
     よし、追いかけて第二ラウンド仕掛けてこよう!」

翼を広げようとした時、呼び止める声。

从 ゚∀从「…おい、つーとやら」
(*゚∀゚)「ん?」

先程とは違い、何やら複雑な表情を浮かべる高岡。

从 ゚∀从「この意味分かんねえ大戦が終わった後でも構わねえ…ちっとばかりお前と話がしてえんだが」

意外な申し出。
つーは一瞬戸惑うが

(*゚∀゚)「…まあいいよ。先に言っとくと今は駄目だよ?」
从 ゚∀从「それは俺も同じだ。
     これも何かの縁、俺もあのポンコツ共を潰しにかかってやるよ」
(*゚∀゚)「別に頼んじゃいないけどね」
从#゚∀从「あ!? 今何つった!?」
(*゚∀゚)「じゃ、生きてたらまた後で会おうねー!」
从#゚∀从「おいてめぇ待ちやがれ!
     人の話は最後まで聞けやぁぁ!!」

怒鳴り声も空しく、つーは翼を羽ばたかせ城の方角へと向かってしまった。



296: ◆wAHFcbB0FI :09/29(土) 13:34 9zjBbuv/O

そして残された二人。

从 ゚∀从「何なんだあの野郎は…」
( ´∀`)「まあ、つーちゃんはああいう奴モナ。覚えとくといいモナよ。
       それより、僕達も行くモナ!」
从 ゚∀从「そうか、よし行くぞチキン!」

言葉とほぼ同時に、高岡は脱兎の如く駆け出す。

(; ´∀`)「ちょ…速いモナ!
       ついでに言うと僕は豚でもチキンでもないモナー!」
从 ゚∀从「お前幽霊のくせに遅えなぁ!」

戦場へ向かう者とは思えぬ雰囲気のまま、二人は城下町へと向かうのだった。



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