( ^Д^)と(*゚∀゚)は魔界のならず者のようです 特別編

427: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 15:50 avuXyZvqO

『五月蝿い上官を撃退せよ』



(# ФωФ)「てめえら…何でここに来やがった」
( ^Д^)「ここに用があるから来たんだがね?」
(# ФωФ)「冗談じゃねえぞこの身の程知らずが! この場所を使うことを許されるのは俺と軍師さんと魔王さんだけ!
       兵士でもない城下のごろつき同然のてめえらなんて問題外なんだよ!」
爪゚ー゚)「まあ、そう怒るな」

タカラとでぃは城のバルコニーを訪れ、偶然そこでじぃとロマネスクに出会っていた。
じぃは兎も角、ロマネスクに出会ったことは少々厄介だと二人は思う。



428: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 15:52 avuXyZvqO

( ФωФ)「し、しかし…」
爪゚ー゚)「用があると言っているではないか。
     どうせ今は我々もすることがない。それが重要なことであろうとなかろうと、一応は耳を傾けてみようではないか」
( ^Д^)「流石は軍師さん」
(#゚;;-゚)「…話が解りますね」

偶然会っただけなのにね。



( ФωФ)「しゃあねえ…なら用件だけ済ませてとっとと消えちまいな」
( ^Д^)「解ったよ。んじゃ早速…」

せーの

( ^Д^)(#゚;;-゚)「Trick or treat!」
爪゚ー゚)「…ああ、そうか」
(; ФωФ)「…は?」



429: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 15:56 avuXyZvqO

ハロウィンを知らぬロマネスクは戸惑いながらも、現状の把握を試みる。

( ФωФ)「…こいつらは何が言いたいんですかね?」
爪゚ー゚)「ハロウィンとかいう行事だ。我々は今、お菓子を渡すか悪戯されるかの二者択一を迫られているらしい」
( ФωФ)「ちょ、何でまたそんな訳のわからんことを…」
( ^Д^)「そういう決まりなんだよ」
(# ФωФ)「ふざけんな、何時誰がそんなこと決めた!?」
( ^Д^)「知らねえ」
(# ФωФ)「知らねえ…っておい! 俺に喧嘩売ってんのか!
       てめえにくれてやるモンなんざ――」
( ^Д^)「Trick!」

言葉と同時にタカラは素早く瓶を取り出して縦によく振り、そして瓶口をロマネスクへ向け栓を抜いた。

(; ФωФ)「ぬおっ!?」

ブシュッという音と共に瓶口から勢いよく酒が噴射され、ロマネスクを襲う。
要は何かを祝うときにやるアレだ。

(; ФωФ)「目が、目がぁぁぁぁ!!」

言葉通り目をやられたらしく、その後隊長は御退場されました。

( ^Д^)「よっしゃ、俺の勝ち!」
爪゚ー゚)(#゚;;-゚)「勝ってどうする」
( ^Д^)「いや、冗談だよ冗談!」

冗談ってアンタ…



430: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 16:00 avuXyZvqO

爪゚ー゚)「しかし、あげるモノなど何もないぞ」
(#゚;;-゚)「…でも、そこにワインとワイングラスが置いてありますね」

恐らく先程ロマネスクと飲もうとしていたのだろう。
タカラにとってはいい気味である。

( ^Д^)「じゃあそれでもいいや。くれ!」
爪゚ー゚)「む…いいだろう」
( ^Д^)「わー即答だ! サンキューな軍師さん!」
爪゚ー゚)「(…『たまにはワインも飲みたいと思って城の台所からこっそり持ち出してきた』なんて言えないしな…)」

決して口にはしないであろうことを思いながら、じぃはタカラがここに来る前から持っていた瓶に目を遣る。

爪゚ー゚)「そういえば、お前達もワイン瓶を持っているな…今ここで飲むのか?」
( ^Д^)「そうだけど」
爪゚ー゚)「はは、そうかそうか」



431: ◆wAHFcbB0FI :11/01(木) 16:06 avuXyZvqO

そう言った後、彼女は笑顔で

爪゚ー゚)「ならば私からも言おう…Trick or treat」
( ^Д^)(#゚;;-゚)「あ」
爪゚ー゚)「どうした? 今度は私がお前達に要求している訳だが。
     早い者勝ちがお前達のルールなのだろうが、私はワインを渡すという行為によってそれを果たした。よって次はお前達の番だ」
( ^Д^)「…それはつまり俺達が持ってるワインを寄越せと?」

言われて、じぃは何かを考えた後

爪゚ー゚)「そう思ったんだがな。我々は現在三人いて、ワインは異なったものが二本。
     ならばいっそどれが誰のモノとかいうのは無しにして、今ここで二本とも三人で飲んでしまわないか?」
( ^Д^)「おっ」
(#゚;;-゚)「…いいですね」




そして

( ^Д^)(#゚;;-゚)爪゚ー゚)「三人で楽しく過ごしました」



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