('A`)が神を認めないようです。
- 47: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:42:39.11 ID:ep30NUqZ0
川 ゚ -゚)「私達契約者は、どうやって能力のレベルを上げると思う??」
('A`)「どうやってってそりゃ…あれ? どうやって上げるんだ??」
言われてみればこいつらはどうやって強くなるんだろう…。
使ってるうちに強くなるんだろうと勝手に思っていたが、
クーが能力を使ってるとこはほとんど見た事がない。
クーと契約している俺も煙草に火をつける時に火の能力のレベル1を使うくらいだ。
- 48: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:44:11.92 ID:ep30NUqZ0
('A`)「あれ…? そういえばジッポ買ってからほとんど俺能力使ってないよーな気が…。」
川 ゚ -゚)「うむ。 だから私もここ最近まったく能力を使っていない。エネルギーがないからな。」
(;'A`)「え…? じゃあもしかして…ここ最近クーは訓練とかって…できなかった?」
川 ゚ -゚)「あぁ。まったくレベルもあがっていない。」
(;'A`)「…………。」
- 49: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:45:49.50 ID:ep30NUqZ0
なんということだ。
今まで俺自身はとりあえず筋トレしてみたりしたものの、何か違う気はしてた。
こんな事やっても強くなってる気はしなかった。
それでも他に何もしなかったのは、きっとクーも一人で訓練して強くなってるだろうって思ってたからだ。
だからクーの言葉を聞いて、この一年まったく強くなんてなってなかったって気付いた時なんだかショックだった。
そしてもう一つショックだったのは、
結局自分はクーに頼ってるだけって事に気付いたことだった。
自分はなにもできない。
でもきっとクーが勝手に強くなってくれてるだろう。
そんな事を頭の片隅で考えていたんだろう。
神をぶっ飛ばすなんてかっこつけて、全部クーに頼ってたんだ。
- 51: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:47:24.03 ID:ep30NUqZ0
( A )(俺…ダサいわ。)
川 ゚ -゚)「む…。すまない。 エネルギーがないと能力が使えないから、訓練もできなかったんだ。」
( A )「謝る必要なんかない。 全部俺のせいだ。 」
そう。俺の考えが足りなかった。
少し考えればわかることだっていうのに……。
クーの言うとおり、大馬鹿だな俺は。
- 52: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:48:21.83 ID:ep30NUqZ0
川 ゚ -゚)「ドクオ………。」
( A )「…でもさ。まだ間に合うよな。」
川 ゚ -゚)「…………??」
('A`)「今からでも訓練すれば強くなれるんだろう??」
まだ間に合うはずだ。
だからクーは訓練しようと誘ってくれたんだ。
- 54: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:49:58.51 ID:ep30NUqZ0
約一年を無駄にしてしまったけど……。
だけど、今から頑張ろう。ちゃんと強くなるんだ!!
川 ゚ー゚)「…あぁ。もちろんだ。」
('A`)「よし!じゃあさっそくはじめようぜ! 俺頑張っちゃう!!」
川 ゚ -゚)「あぁ。だが、その前に聞きたい事があるんだ…。」
('A`)「ん?? なんだ?」
川 ゚ -゚)「ドクオの友達の中に一緒に戦ってくれそうな人はいないか?」
('A`)「え…。 いや〜…、一応ツンはアンチフレイムが使えるけどたかがレベル3だぜ?」
- 55: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:51:06.93 ID:ep30NUqZ0
ツンもブーンも能力のレベルがあまりに低すぎる。
レベル1も3も戦闘時においてはたいして変わらない。
どちらも戦えるような威力ではない。
川 ゚ -゚)「いや、レベルは関係ないんだ。 ただ、神と戦う気持ちさえあれば。」
('A`)「……?? どういうことだ?」
川 ゚ -゚)「実は、契約者のほとんどは神と名乗るあの男を嫌っている。
だからあいつに従った者はたったの3人だったろう?
そのうちの一人は神自身が消したからあと二人だ。」
- 56: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:52:40.16 ID:ep30NUqZ0
('A`)「そういえばそうだったな……。 だけどそれがなんなんだ???」
川 ゚ -゚)「ほとんどの契約者は神と名乗るあの男を倒したいと思ってるはずなんだ。」
('A`)「うん…。そうなのか?」
契約者ってのは割と好戦的な性格なのだろうか??
それともあの神という男はそれほど気に入らない存在なんだろうか?
まぁ…俺はきにいらないけど。
でも、それが俺の友達となんの関係があるんだ?
- 58: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:53:45.86 ID:ep30NUqZ0
川 ゚ -゚)「わかりやすく言おう。 君の友達にそういう契約者と契約してもらう事ができれば、十分戦力になる。」
('A`)「そうか!! そうすれば…。 あれ?でも、そんなことができるのか?」
川 ゚ -゚)「可能だ。 契約者は一人では強くなれない。
だが、神という強大な敵がいる以上誰だって強くなりたいと思ってるはずだ。
だからほとんどの契約者は契約したがっているはずなんだ。」
なるほど…。
契約すれば、その契約者の能力が使える。
その契約者の能力がいくら低いしてもレベル1や3なんてことはないだろう。
だが、もう一つ疑問がある。
- 59: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:54:59.32 ID:ep30NUqZ0
('A`)「でも、俺の友達ってみんな神と契約されてるはずなんだけど…。
新しい契約者と契約できるの??」
川 ゚ -゚)「あぁ。 強制契約というのがどういうものかはよくわからんが、
契約解除はできると思う。
同時に二人の契約者と契約する事はできないが、神との契約を解除して新しい契約者と契約する事は可能だろう。」
('A`)「それって…神にバレたりしないのか?」
川 ゚ -゚)「普通は契約解除すれば契約者にはわかるものだが、神は膨大な数の相手と多数契約しているからな…。
いちいち把握できるとは思えん。」
- 61: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:56:25.31 ID:ep30NUqZ0
大体の話はわかった。
確かにあの神を相手に一人で戦うのは得策とはいえない…。
仲間は多いに越した事はない。
だけど俺はためらっていた。
大事な友達を危険な事に巻き込むことが…イヤだったんだ。
('A`)「………。」
川 ゚ -゚)「…これは命をかけた戦いだ。 危険な事は確かだ。」
('A`)「……そうだよな。」
- 63: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:58:02.64 ID:ep30NUqZ0
川 ゚ -゚)「だが、このまま何もしなければ安全なのか?
神は言っていた。 人軍が邪魔だから、何か手をうつと。
もう、じっとしていれば安全だとはいえないんじゃないか?」
クーの言葉にはっとした。
言われてみればそうだ。
このまま大人しくしてれば安全なんて事はないだろう。
人軍が大人しくなれば、中立の人間にも手を出す可能性は十分にある。
それならば…、一緒に強くなっておいたほうがマシなんじゃないか?
- 64: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/28(火) 23:59:48.36 ID:ep30NUqZ0
('A`)「…ちょっと待っててくれ。 電話してみるわ。」
川 ゚ -゚)「あぁ。 訓練するのにも相手がいたほうが効率がいい。 私は契約者を探してくるよ。」
そう言ってクーは自分の空間に帰っていった。
他の契約者をどうやって探すかはわからない。
しかし、きっとクーには何か考えがあるんだろう。
俺は俺にできる事をしよう。
携帯を取り出して電話帳で信頼できる友達を探す。
- 66: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:00:56.59 ID:uQqQkXqw0
確かに仲間は多いほうがいい。
だけど、契約すれば強大な力を手にする。
悪用すれば神と同じようなことだって可能だ。
ちゃんと信用できる者だけにしよう。
('A`)「……よし、とりあえずブーンにかけてみるか。」
- 67: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:02:31.84 ID:uQqQkXqw0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
( ^ω^)「もしもし、ドクオかお。」
('A`)「よぉ。 今時間あるか??」
( ^ω^)「おっおっお。 ブーンはいつも暇だお。」
(;'A`)「それは寂しい言葉だな…。 実はさ、ちょっと大事な話があるんだよ。」
( ^ω^)「お?? 大事な話かお…。 よし、OKだお! ばっちこい!」
- 68: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:03:58.45 ID:uQqQkXqw0
('A`)「実はさ…。 いや、やっぱ今から会って話せないか? こういうのは顔見て話したほうがいい。」
(; ^ω^)「ドクオ……。 僕はウホッはお断りだお。」
(;'A`)「ちょ!! 俺もそんな趣味はねーよ! 別の話だ。」
(; ^ω^)「……本当かお?」
(;'A`)「いや、疑うなよ。 ついでにツンも呼んでくれると嬉しいんだが…。」
( ^ω^)「お? ツンも一緒でいいのかお? 」
- 71: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:05:53.30 ID:uQqQkXqw0
('A`)「あぁ。二人に言っておきたいことだからさ。」
( ^ω^)「おっおっお。 どうやら本当にウホッじゃないみたいだお。」
(;'A`)「だからそう言ってるじゃねーか。 じゃあ家に来てくれるか?」
( ^ω^)「了解だお!! ツンを誘って風より速く走るお!!」
(;'A`)「いや、それはツンがかわいそうd………もう切れてるし。」
ブーンと電話するといつもこうだ。
用件を言い終わる前に電話が切れる事もめずらしくない。
まぁ、今回に限っては急いでくれるのはありがたいが。
- 73: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:07:50.29 ID:uQqQkXqw0
('A`)「さて、あとは…。 ジョルジュはどうするかな。」
ジョルジュも仲のいい友達だ。
しかし、この事を話していいのかどうか…。
今ジョルジュは力に魅入られてる。
ゼロじゃない人間は殺しても構わないというような事を平然と言い放った。
何よりジョルジュが加わろうとしている神軍はその名の通り、神を崇拝する集団だ。
俺たちがしようとしてる事はその神を倒そうということだ。
そんなジョルジュに強い力が手に入る事を伝えるのは少し不安だった。
('A`)「とりあえず…ブーンたちだけでいいか。」
ジョルジュは様子を見て、大丈夫そうならその時仲間に誘えばいい。
今は一刻も早く訓練を始めたい。
そう思っていた。
- 74: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:09:18.22 ID:uQqQkXqw0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
( ^ω^)「ドクオ〜!! ブーン登場だお!!」
ξ゚听)ξ「まったく…。 本当にあんた高校生?」
(; ^ω^)「お!? ちゃんと17年間生きてきてるお!!」
玄関前でいつもの夫婦漫才を繰り広げているツンとブーン。
その姿を見るとやっぱり少し心が落ち着く。
- 75: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:10:49.53 ID:uQqQkXqw0
('A`)「おう。 いきなり呼び出して悪かったな。 話ってのは…。」
( ^ω^)「構わないお!! それより大事な話ってなんだお!? 恋の相談かお??」
ξ*゚听)ξ「え!? そうなの!!? 何よ、それならそうと早く言いなさいよ。」
恋の相談と聞いて一気にテンションが上がるツン。
やはり女の子はこのての話が好きなんだな…。
まぁ、そんなにおもしろい話じゃないんだけど。
- 76: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:11:48.52 ID:uQqQkXqw0
('A`)「いや、そういうわけじゃないんだが…。 とりあえず上がれよ。」
( ^ω^)「お邪魔しますだお!!」
ξ゚听)ξ「な〜んだ。 まぁいいわ。 お邪魔しまs……」
ツンの口が止まる。
どうしたんだろうと思い、声をかけようとしてブーンの体も硬直していることに気付く。
なんだ?? 一体何を見てるんだ?
- 77: ◆2tIpUAdHJU :2007/08/29(水) 00:12:48.92 ID:uQqQkXqw0
川 ゚ -゚)「はじめまして。 ドクオと一緒に暮らしてるクーという者だ。ドクオの友人の方だな?」
背後から聞こえたクーの声。
いつの間に帰ってきたんだろう?
帰ってきたならそう言ってくれればいいのに。
クーの姿を見てブーンもツンも硬直していたわけね。
なるほど、納得だな。
まぁ、それはとりあえず置いといて、クーさん。
あんたね…、もうね。
その自己紹介はいろいろ誤解を招く気がするんですけど。
第9話 仲間
戻る/第十話