('A`)が神を認めないようです。
- 36: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:24:14.78 ID:QUZVBcma0
('A`)「クー達ってどういう関係??」
話を聞いている限りでは、どうも昨日今日の付き合いのようには思えない。
割と古くからの付き合いなのだろう。
だが、今までクーの口からそんな話を聞いたことは一度も無かった。
川 ゚ -゚)「あぁ、そういえばさっきは説明しなかったな。 」
(*゚∀゚)「関係…、言ってみればキミ達三人みたいなものかな? 学友というか。」
(´・ω・`)「そうだね。そのニュアンスが一番近いかな。」
( ^ω^)「お?? みんなも学校行ってたんですかお?」
- 40: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:26:00.16 ID:QUZVBcma0
(*゚∀゚)「学校じゃないんだけどね。 てか、そろそろ敬語禁止! 私も名前を呼び捨てで呼ぶようにするからさ。」
( ^ω^)「…わかったお!! 実は敬語って苦手だったんだおww」
('A`)「俺は最初からあんま敬語じゃなかったなぁ。」
ξ゚听)ξ「私もそうねぇ。」
(; ^ω^)「ずっと使ってたのはブーンだけかお…………。」
言い換えればブーンが一番常識人なのかもしれないって事なんだけどな。
そんなこと言えばツンが怖いので黙っておこう。
- 41: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:27:23.16 ID:QUZVBcma0
(*゚∀゚)「じゃあこれからはタメ語ね?
話を戻すけど、私達が出会ったのは生まれてからしばらくのあいだ世話になる病院と学校を合わせたようなところよ。」
('A`)「病院??」
川 ゚ -゚)「あぁ。私達契約者は生まれた瞬間に親から離れて自分の空間へ飛ぶ。
だが、生まれたばかりの状態で一人で生きて行けるわけないだろう?
だから最初はある程度の年齢になるまで育ててくれる病院のようなところへ転送されるんだ。」
この話は以前クーに聞いた事がある。
契約者も人間と同じように子供をつくったり、産む事ができるが、
その子供は契約者なのか普通の人間なのかどちらになるかわからない。
もし契約者だった場合生れ落ちたその時に勝手に自分の空間へ消えてしまう。
我が子の顔を一度も見る事ができないなんてあまりにも辛い話だ。
- 42: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:29:09.53 ID:QUZVBcma0
ξ゚听)ξ「…なんだか、少し寂しい話ね。」
( ^ω^)「…だお。」
(´・ω・`)「そうだね。基本契約者は自分の親を知らないからね。
そしてもの覚えついた頃にはキミたちでいう学校のようなところで一般教養を勉強するんだ。」
('A`)「えと…、それはどれくらいのレベルまで?」
川 ゚ -゚)「ドクオの世界と同じで考えて高校レベルくらいまでさ。途中で逃げ出すものもいるがな…。」
逃げ出す…。
人間でいうところの登校拒否やひきこもりみたいなものだろうか?
どこの世界でも勉強するのが好きなんてやつは珍しいんだろう。
- 43: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:31:46.53 ID:QUZVBcma0
ξ゚听)ξ「逃げ出すって…。逃げ出してどうするの??」
(*゚∀゚)「人間と契約するんだよ〜。 別に契約さえしてて、エネルギーの[レイ]さえ切れなかったら問題ないからねぇ。」
( ^ω^)「そのレイっていうのがなくなっちゃったら大変だって言ってた気がするお…。」
(*´・ω・`)「さすが僕のパートナーのブーン! よくわかってるじゃないか。
僕達がその学校のようなところで一般教養以外に契約者の掟や歴史、能力の特性なんかも勉強するんだけど、
レイだけはからっぽにしちゃいけないってずっと言われてたんだ。」
('A`)(あれ? なんかショボン頬が赤くね?)
川 ゚ -゚)「何が起こるかわからんそうだ。だから契約者は契約相手がいない時に迂闊にレイを消費したりしない。」
- 44: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:33:23.03 ID:QUZVBcma0
('A`)「ふ〜ん…。じゃあクー達はそのいろいろ教えてもらってた学校のようなところで一緒だったのか?」
(*゚∀゚)「そうだよ〜! クーはすっごい優等生だったんだよ!」
(´・ω・`)「もともと卒業以来あまり連絡はとってなかったんだが、あの神様が出てきた事をきっかけに手を組むことにしたんだ。」
(*゚∀゚)「…私はクーと連絡とってたよ??」
(´・ω・`)「………え??」
- 45: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:35:32.75 ID:QUZVBcma0
川 ゚ -゚)「あぁ。何度か遊んだりしてるぞ。」
(´・ω・`)「…………。」
('A`)(うわぁ…。見てられねぇ。)
ξ゚听)ξ(まぁ男一人だけだもんね〜。)
( ;ω;)(ショボン…。気持ちはわかるお。)
- 47: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:36:57.88 ID:QUZVBcma0
川 ゚ -゚)「さて。ドクオ、これで疑問は晴れたか?」
('A`)「あ、あぁ。 説明してくれてありがとう。」
貴重な時間だと知りながら疑問を抑える事が出来なかった自分が少し情けないが、
すっきりしたのは確かだった。
(*゚∀゚)「じゃあ次はいよいよクーの能力はっぴょ〜♪」
(* ^ω^)「おっおっお。 楽しみだお!」
ξ゚听)ξ「神にも名指しで呼ばれてたクー…。どんな能力なの?」
('A`)「……俺も初めてちゃんと聞く。」
- 49: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:38:12.51 ID:QUZVBcma0
(´・ω・`)「…………。」
川 ゚ -゚)「私の能力は、メインの火、補助の水、重力、雷、近距離の剣、槍、弓、アンチ、そして…合成だ。」
(; ^ω^)「ちょ!! 多すぎるお!!」
(;'A`)「え??そんなにいっぱいあったの??」
ξ;゚听)ξ「ちょっと、いくらなんでもずるくない!?」
初めて聞いたクーの能力。
今まで知った能力のうち空間以外は全部所持。それどころか初めて聞く能力もいくつかある。
- 50: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:39:20.67 ID:QUZVBcma0
川 ゚ -゚)「まぁ、種類があってもレベルが低ければ意味がないがな。」
(*゚∀゚)「そんなこと言いながら全体的にクーの能力ってレベル高いんだよね〜。」
(´・ω・`)(…………初めて聞く能力がある。 でもつーは知ってるっぽい…。)
('A`)「あのさ…、雷と弓はなんとなく想像つくけど、合成って何??」
川 ゚ -゚)「つーの空間と同じで、4大レア能力と呼ばれてる物の一つ。といっても空間ほど使い勝手はよくないが。」
- 52: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:40:43.72 ID:QUZVBcma0
( ^ω^)「…その4大レア能力って何だお?? (ブーンと契約したショボンは持ってないのかお…。)」
(´・ω・`)「契約者の歴史上で使い手がほとんどいない4つの能力だよ。 つーの空間、クーの合成。」
(*゚∀゚)「他に時間と消去があるんだけど、今は使い手がいないんだよ〜。」
なるほど。
つまりクーとつーはとてもレアな能力者なんだな。
その事を聞いた時に神に指名されたことも納得がいった。
それと同時に一つ疑問が産まれる。
('A`)「それが使えるからクーはわざわざ神に指名されたのか?? でも、つーは??」
- 53: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:41:54.18 ID:QUZVBcma0
(´・ω・`)「契約者の中で有名だったのが、力のギコ、技のクー、バランスのハインリッヒの3人なんだよ。
近接能力がずば抜けてるギコ、種類が豊富でレア能力まで持ってるクー、
そして火、近接、補助、アンチの全ての能力が安定して高く、使い方が巧いハインリッヒ。」
(*゚∀゚)「その三人には私ぐらいじゃ勝てる気がしないよ。むしろ憧れてる部分すらあったしね〜。」
川 ゚ -゚)「ただの噂だ。 実際ハインとギコは強い契約者だったが、私はレベルもたいしたことないし、戦闘経験も少ない。
それに…、そのハインですら神には触れる事もできなかった。」
(; ^ω^)「え…?? 神と、あいつとそのハインって人が戦ったんですかお!?」
ξ;゚听)ξ「そんな情報聞いてないわ!! いつの話?」
川 ゚ -゚)「キミたちが学校にいる間の話だな。テレビで情報が伝えられたのはほんの1時間ほど前だから、まだ知らなかったんだろう。」
- 54: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:42:48.21 ID:QUZVBcma0
(´・ω・`)「…僕は神とハインが戦っているところを見た。」
(*゚∀゚)「…私もだよ。」
('A`)「…圧倒的だったらしいな。」
(´・ω・`)「その神に戦いを挑むんだ。 生半可な訓練ではすまない。」
(*゚∀゚)「覚悟は…できてるよね?」
('A`)「…………。」
俺はそんな覚悟とうに決めてる。
クーを守る。
その為に戦うんだ。そう決めた。
そして…。
- 56: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:44:00.93 ID:QUZVBcma0
ξ゚听)ξ「当たり前よ。 とうにできてるわ。」
( ^ω^)「あれだけ啖呵きっといて今更あとにひけないお!」
この二人もそう答えてくれると思ってた。
これで…、準備は整ったな。
('A`)「さっそく訓練を始めよう。 何をすればいいんだ?」
川 ゚ -゚)「いくつか段階を踏んでいこう。 まずは第一段階で能力の発動に慣れてもらう。」
(´・ω・`)「キミ達は高レベルの能力を発動したことは一度もないんだろう?」
- 57: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:45:12.11 ID:QUZVBcma0
ξ゚听)ξ「私とブーンはね。ドクオは元々契約してたんでしょ??」
('A`)「俺も使った事ねぇよ。今までの生活で使う機会なかったし。」
ξ゚听)ξ「…そっか。」
('A`)「……??」
何かツンの反応に違和感を感じる。
気のせいか?
まだ今まで黙ってたことを怒ってるのだろうか??
- 59: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:46:38.54 ID:QUZVBcma0
川 ゚ -゚)「じゃあとりあえず各自別れて、自分のパートナーとともに自分の空間で訓練開始。」
(*゚∀゚)「オッケ〜♪ 一通り慣れたらまたここに集合ね!」
ξ゚听)ξ「…………。」
(*´・ω・`)「じゃ、じゃあ行こうかブーン!」
(; ^ω^)(なんでそんなテンション高いんだお??)
川 ゚ -゚)「私達も始めようか。」
('A`)「…おう。」
そうだ。
今はほかの事に気をとられてる場合じゃない。
ようやく訓練開始だ。
- 63: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:47:54.40 ID:QUZVBcma0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(*゚∀゚)「ここが訓練室だよ〜。」
ξ゚听)ξ「ここが…。」
そこはいわゆる道場とかそういう感じの場所だった。
足元には畳がひかれ、暴れ廻るには十分な広さ。
そして三体の人間と同じくらいの大きさのマネキンがあった。
ξ゚听)ξ「あのマネキンは??」
(*゚∀゚)「ここにある壁や畳、そしてあのマネキンは能力では壊れないようになってるんだ〜。
殴ったりしたら壊れるけどねw」
- 66: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:49:33.98 ID:QUZVBcma0
ξ゚听)ξ「つまり、練習台にぴったりってことね…。」
(*゚∀゚)「そうそう。 まずは、立ってもらおっか。」
つーがそう言い終わると同時に、その辺に適当に転がっていたマネキンが立ち上がり、
等間隔で並び始めた。
…少し気持ち悪い。
ξ;゚听)ξ「これってなんでもいう事聞くの??」
- 68: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:50:48.03 ID:QUZVBcma0
(*゚∀゚)「いやいや、できるのは立って的になること、ランダムに逃げ回ること、襲い掛かってくる事の三つだけだよ〜。」
ξ;゚听)ξ「襲ってくるって…。すっごいイヤ。
でも練習には最適ってわけね。」
(*゚∀゚)「じゃあさっそくレベル5から始めようか♪」
ξ゚听)ξ「わかったわ。 コール!!」
右端のマネキンに向かって手のひらを向けて言葉を発する。
するとマネキンの頭一つ分くらいを透明な立方体が囲んだ。
- 69: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:52:11.48 ID:QUZVBcma0
(*゚∀゚)「そうそう、上出来! コールって言う前に頭の中で使う能力とそのレベルをしっかりイメージすることが大事だからね。」
ξ゚听)ξ「えぇ…。思ったより簡単なのね。」
(*゚∀゚)「あはは。 そう思う〜?」
そう言いながらつーは不適な笑みを浮かべる。
どうして?別に簡単じゃないの。
ξ゚听)ξ「え? これじゃダメなの??」
(*゚∀゚)「いやいや、オッケーだよ。 じゃあ次はレベル20でいこっか。」
ξ゚听)ξ「?? わかったわ。コール!」
- 70: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:53:31.21 ID:QUZVBcma0
一度目のコールから手のひらはマネキンの頭部に向けたままだ。
そのまま二度目のコールを使うと、想像してたとおりマネキンの頭部が燃え上がった。
だが、そのあと…
ξ;゚听)ξ「え?? 視界が…ゆれる…。」
軽い貧血のような感じだ。
頭がフラフラする。
(*゚∀゚)「上手上手♪ よくできました。」
ξ;゚听)ξ「ねぇ…、なんか頭がフラつくんだけど…。」
(*゚∀゚)「レベル20からは精神力に負担がかかるからねぇ。
最初は辛いし、目眩や吐き気がひどいと思うけど頑張ってね!」
- 71: ◆2tIpUAdHJU :2007/09/23(日) 02:55:06.40 ID:QUZVBcma0
ξ;゚听)ξ「え…、吐き気って…。」
(*゚∀゚)「もし我慢できなかったらそこにバケツ用意してあるし、
飲み水も隣に置いてあるから。 さぁ、ガンガンいこうぜ♪」
ξ;゚听)ξ「…………。」
どうやら私は少し甘く見すぎていたようだ。
これからの訓練はまさに地獄となるかもしれない。
そしてその予想は残念ながら的中してしまうことになる。
第13話 訓練開始
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