('A`)が神を認めないようです。
- 1: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:25:21.75 ID:8BEdgkZz0
(´・ω・`)「さて、さっそく始めようか。」
( ^ω^)「ここが訓練室…。」
(´・ω・`)「あぁ、その辺の説明は以前ツンがしてくれてるから結構。 訓練室はどの契約者の空間でも同じだ。」
(; ^ω^)「え?? はぁ…。(?? 何を言ってるんだお??)」
(´・ω・`)「とりあえず、僕が持ってる能力は覚えてる??」
(: ^ω^)「えっと火と…水…と………?」
…ダメだ。
やはり僕は把握する事が出来てなかった。
- 2: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:26:17.11 ID:8BEdgkZz0
(´・ω・`)「まぁいいや、じゃあまずはおさらいから始めよう。
(; ^ω^)「すまないお…。」
(´・ω・`)「最低覚えなければならないのは4つだったね。まずは補助を決めよう。重力と水どちらがいい?」
重力と水か…。
いきなり言われても少し困る。
( ^ω^)「それはどっちのほうが強いんだお?」
- 3: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:27:32.15 ID:8BEdgkZz0
(´・ω・`)「うーん…、難しい質問だな。 どちらも一長一短さ。」
( ^ω^)「お??」
(´・ω・`)「いいところもあれば悪いところもある。 例えば、水は応用が利く。だが純粋に力という点では重力に分がある。」
( ^ω^)「…難しいお。」
(´・ω・`)「簡単に言うと、水はいろいろできるけど力は弱い。 重力はできることはひとつだけど、ハマれば強い。」
…どうやらショボンは頭がいいみたいだ。
僕が一瞬で理解できるほど簡単な説明をしてくれるなんて。
学校の先生より素晴らしい。
- 5: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:30:36.25 ID:8BEdgkZz0
( ^ω^)b「重力で!」
(´・ω・`)b「おk! キミが水を使いこなす事ができるとは思わないしね。」
( ^ω^)「おっおっお、ブーンもそう思うお!!」
(;´・ω・`)「…いや、それでいいのかい? とりあえず、あとは槍と剣だけど…。」
( ^ω^)「それは剣がいいお!! そっちのほうがカッコイイお!!」
(´・ω・`)「カッコイイか…まぁ、槍より扱いやすいのは間違いないしね。」
- 7: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:32:28.75 ID:8BEdgkZz0
( ^ω^)「…………。」
(´・ω・`)「え〜と、あとは…。」
( ^ω^)「…ショボン、言っておきたい事があるお。」
(´・ω・`)「ん?なんだい?いきなり真面目な声になるとびっくりするよ。」
( ^ω^)「…ブーンは強くなりたいお。」
僕は力が欲しい。
誰かを倒す力がほしいわけじゃなかった。
ただ、ツンを守る事ができればそれでよかった。
だけど、ツンは神を倒す事を望んでいる。
そしてもう、戦う事は避けられないだろう。
- 8: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:33:35.15 ID:8BEdgkZz0
それなら…。
ツンが戦う前に僕が神を倒せばいい。
僕は力が欲しい。
(´・ω・`)「…強くなろう。一緒に頑張ろう。」
( ^ω^)「頼むお!!パートナー!」
(´・ω・`)「…あぁ。」
その後僕は能力についての説明を一通りうけた。
僕が主体に使っていく能力は火、重力、剣、アンチの4種類。
ちなみにレベルの上限は火が200、重力が100、剣が100、アンチが200だった。
- 13: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:38:55.13 ID:8BEdgkZz0
( ^ω^)「じゃあ早速特訓開始だお!」
(´・ω・`)「うん。 まずはあの人形に火のレベル20、フレイムボールを撃ってみようか。」
( ^ω^)「把握した!」
手のひらを人形にむけ、精神を集中する。
火のレベル20火のレベル20火のレベル20火のレベル20火のレベル20…
( ^ω^)「コール!!」
- 15: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:41:49.00 ID:8BEdgkZz0
だが僕の手から出たのは人形に襲い掛かる火の槍だった。
結果、火は人形を貫き、燃やしてしまう。
(; ^ω^)「あ…。あれはレベル50のフレイムランス。 失敗かお…。」
(´・ω・`)「うん。ダメだ。 基本レベルの高い能力のほうが性能がいいもんなんだけど、
中にはフレイムボールとフレイムランスのように特性が違う物もあるからね。
出したい能力を出したい時に出せるようにならないといけない。」
( ^ω^)「もう一回いくお!コール!!」
(;´・ω・`)「あ!ちょっと待っt」
- 17: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:45:24.97 ID:8BEdgkZz0
続けて能力を使ってみたが、次はさっきよりも太く長い槍が出てしまった。
さらにレベルの高いフレイムランスになってしまった。
これはもうダメかもわからんね。
( ´ω`)「…………やっぱりブーンはダメなやつなのかお。」
(;´・ω・`)「いや…、というかブーン。体は大丈夫なの??」
( ´ω`)「なんのことだお? ご飯なら食べてきたお。」
(;´・ω・`)「いや、そうじゃなくて…、目眩とか吐き気とかしない?」
( ´ω`)「…? ブーンはいつも元気だけがとりえだお。」
- 18: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:47:07.44 ID:8BEdgkZz0
(;´・ω・`)(…参ったな。 集中力は足りないみたいだけど、精神力がケタはずれだ。
慣れないうちに高レベルの能力を使わせると体への負担が大きいから、最初は低いレベルから慣らすもんなんだけど。)
( ´ω`)(…ショボンも呆れてるお。)
これで見放されたかもしれない。
何で僕はいつもこうなんだろう。
勉強も球技も全然だめ。走るのは速かったけど、そんなの何の役にもたたない。
今まではそれでよかったけど、これだけは…。
ツンを守ることだけは他の誰にも絶対負けたくないのに。
- 20: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:50:10.91 ID:8BEdgkZz0
( ´ω`)「ショボン…。お願いだお。 契約を解除したりしないで欲しいお。」
(;´・ω・`)「解除!? 何を馬鹿な事を言ってるんだ。 君みたいな人間は聞いた事がない。」
( ´ω`)「…お??」
(´・ω・`)「それだけ体が強ければ…、誰より長く訓練ができる。 集中力なんか訓練してるうちにイヤでもついてくる。
君は強くなるよ。僕が保障する。」
( ´ω`)「…僕が? …ブーンが本当に強くなれるのかお??」
(´・ω・`)「当たり前だ! ツンより、ドクオより、君は強くなれる!!」
- 22: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:51:18.93 ID:8BEdgkZz0
ショボンの言葉に驚く。
僕が…? こんな僕がツンやドクオより強くなれるっていうのか??
走る事以外何をやっても誰にも勝てなかったこの僕が?
( ω )「……とうに?」
(´・ω・`)「…ん?」
( ;ω;)「本当にブーンは強くなれるのかお?」
(´・ω・`)「何度も言ってるじゃないか。強くなれる。」
( ;ω;)「ツンを…、ツンを守れるのかお?」
(´・ω・`)「……ツンか。 あぁ。守れるさ!」
- 23: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:52:43.48 ID:8BEdgkZz0
( ;ω;)「ツンだけじゃないお。 ドクオも…、トーチャンもカーチャンも大事な友達もみんな守る事ができるのかお?」
(´・ω・`)「できる! 君は誰にも負けない精神力がある。 守りたいっていう信念がある。 神だって…倒せるさ。」
守れる。
僕がみんなを守る事ができる。
こんな僕だけど、ショボンは断言してくれた。
じゃあ、僕がしなければならないことは一つだけだ…。
( ;ω;)「…ありがとうショボン。 ブーンは頑張るお!」
(´・ω・`)「あぁ! さぁ、僕の胸に飛びk…」
( ^ω^)「じゃあ顔をあらってくるお!」
(´・ω・`)「え? あ、あぁ。 洗面所はそこの突き当りを右だよ。」
( ^ω^)「ありがとうだお! いってくるお!」
- 24: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:53:28.60 ID:8BEdgkZz0
(´・ω・`)「……行っちゃった。 相手に好きな人がいるんなら諦めるほうが賢明だろうけど…。 辛いなぁ。」
いつまでも泣いてはいられない。
顔を洗って気持ちを引き締めた。
さぁ、訓練を再開しよう。
( ^ω^)「お待たせだお! さっそく訓練を再開するお!!」
(´・ω・`)「…よし、じゃあ次は火の能力のレベル200を使ってみようか。」
いきなりのレベル200。
ここから僕の地獄は始まる。
- 26: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:55:35.52 ID:8BEdgkZz0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
('A`)「ここが訓練室か…。」
川 ゚ -゚)「あぁ。そこの人形が的だ。さっそくだが4つの能力を決めよう。」
('A`)「クーの能力っていろいろあったよな…。どれが強いんだ?」
川 ゚ -゚)「レベルは…、火が100、水、重力、雷はそれぞれ150、剣、槍、弓はそれぞれ100、アンチは200、合成は150だ。」
('A`)「ん?? 火が一番低いのか??」
川 ゚ -゚)「うむ…。火の能力は意識しないでも使用頻度が高いからな。 先に他の能力を重点的に鍛えてた。」
('A`)「そか…。この場合補助ってのはどれなんだ?」
川 ゚ -゚)「水、重力、雷だな。」
('A`)「その中から好きなのを選べってことか??」
- 29: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:57:56.10 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「あぁ。 …いや、違うな。 せっかく共闘するんだから戦闘手段に幅を持たせたほうがいいか。
…ブーンはあまり頭の回転が速いほうではないようだったな。」
('A`)「…うん。それは間違いない。」
会ったばかりのクーにすら頭の回転が速くないと言われてしまうブーン。
友達の未来が少し心配になる。
川 ゚ -゚)「じゃあおそらく選ぶのは重力だろう。 君は水か雷を選べ。」
('A`)「なんで重力なんだ?」
疑問に思ったら考えるより先に口に出てしまう。
俺の悪い癖だった。
どうにも話のこしを折ってしまう。
- 31: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 01:59:59.33 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「重力が一番扱いやすいのさ。 水は状況に適した形で使わないと効果が薄い。雷は効果は高いが、使える状況が限られてるしな。」
しかし、クーは俺の疑問にちゃんと答えてくれた。
彼女のそういうところは非常にありがたい。
('A`)「なるほどな。 じゃあ水と雷どっちがいいんだ…?」
川 ゚ -゚)「簡単に説明しようか。 水の能力というのは本当に水を使うわけじゃない。
使えるのは液体だ。 火の能力に青い火があるように、水の能力にも熱い水というものが存在する。
分かりやすく言えば、液体窒素なんかは温度が低く、溶かした金属は温度が高いだろう? 同じ液体でも温度を変えられる。」
('A`)「それを使えるってことか…。でも確かに使いどころが難しそうだな。」
川 ゚ -゚)「雷の能力も厳密には雷を扱えるわけじゃない。 電撃といったほうがただしい。」
('A`)「電撃…ねぇ。」
- 72: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:13:31.80 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「スタンガンのようなものだ。 当たれば麻痺させられるし、スピードも速い。」
('A`)「う〜ん…。」
悩むところだ。 話を聞く限りじゃ雷のほうが魅力的に感じる。
しかし、水の能力は凍らせる事も溶かす事もできる。臨機応変に使えるということだ。
どっちのほうがいいんだろうか…。
('A`)「そういえばさ、神はどうして赤い火しか使わないんだ??」
神が凍らせる事が出来る青い火を使ったという話は聞かない。
全て燃やしているようだが、それはなぜなんだろう?
- 73: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:14:03.93 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「赤い火のほうが使うのが楽だからだ。火のレベル20を使おうとするのと、火のレベル20で青い火を使おうとするのでは、
後者の方が術者への負担が少し高い。 水の場合はどの温度の液体を使おうと一緒だがな。」
('A`)「そうなの?」
川 ゚ -゚)「そうなの。」
どっちも捨てがたいんだが…。
今俺が考えてる事を口にすると怒られるだろうか??
('A`)「えーっと…、あのさ。」
川 ゚ -゚)「なんだ??」
('A`)「どっちか選ばなきゃだめ??」
川 ゚ -゚)「…というと??」
- 74: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:14:54.98 ID:8BEdgkZz0
('A`)「ちゃんと考えたんだけど、水の能力を補助に使いたいって思ったんだ。 だけどさ、雷も使えると思うんだよね…。」
川 ゚ -゚)「…………。」
('A`)「時間が惜しいから、レベルを上げるのは水だけにするけどさ、。雷もレベル100の能力まで使えるなら役に立つきがするんだよね。」
呆れられてるだろうか?
話を聞く限りでは補助の能力として優れてるのは水のほうだ。
かといって雷の能力は使わないのはもったいないと思う。
どちらもつかえるならそれが一番いいんじゃないだろうか…。
川 ゚ -゚)「能力を絞りきらなければ、戦闘中に何の能力を使うのか判断するスピードが鈍る。
それは承知の上で言ってるのか?」
- 75: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:15:33.18 ID:8BEdgkZz0
('A`)「あぁ。だけど、どっちも使いこなせれば文句はないんだろう?」
大きい口を叩いてしまった。
しかし、相手はあの神だ。それくらいできないようでは勝てる気がしない。
川 ゚ー゚)「…わかった。 男に二言はないな?」
('A`)「まかせとけ。」
内心少しだけ後悔してるなんて言えません。
なんだかクー嬉しそうだしな。
- 78: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:17:04.41 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「よし、じゃあ補助はその二つだな。 次は近接だ。剣と槍だが…どちらがいい??」
('A`)「…槍かな。 多分ブーンは剣を選んでるだろうから。」
川 ゚ -゚)「なんでそう思うんだ??」
('A`)「なんとなく。」
ただの直感というやつだ。
そう、直感パラダイスだ。
川 ゚ -゚)「そうなのか。 じゃあ槍にしようか。 あと、弓の能力は近接では使えないからな。
遠距離では他の能力に分があるのであまり使う契約者はいないのだが…。」
- 79: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:18:16.13 ID:8BEdgkZz0
('A`)「あ〜、それもそうだな。」
クーの言う事は理解できる。
弓というものは主に遠くからの狙撃等で使うものだが、そもそも個人の武器としては微妙なところだ。
近づかれれば矢を番えるのに時間がかかる上に、素人では命中率も高くない。
団体戦で矢の雨を降らせる事が出来るのなら話は別だが、それでもただの矢よりはフレイムランスの雨のほうが恐ろしい。
川 ゚ -゚)「ただ、私の場合は話が別だ。 ここで初めて合成の能力が生きてくる。」
('A`)「合成の?」
川 ゚ -゚)「うむ。 合成の能力というのは、言葉どおり二つの物を一つに合体させる能力だ。」
名前からして想像はついていた。
ただ、使い道がよくわからない。
- 80: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:19:28.04 ID:8BEdgkZz0
('A`)「具体的にどうするんだ?」
川 ゚ -゚)「簡単なことさ。矢と他の能力を合成させて弓で放てば、威力がふくれあがる。」
('A`)「あ〜、なるほどな。 他には?」
川 ゚ -゚)「いや、他につかいみちはたいしてないよ。前にも言ったが合成の能力はあまり使い勝手がいいものではない。」
(;'A`)「え!? マジで?? 剣と火を合成させて炎の剣!とかできないの??」
川 ゚ -゚)「できるが、その合成に何の意味がある? 能力で具現化する剣は一般的な物とは桁違いに切れ味等が鋭い上に
何らかの不可能力がついてるものもある。 わざわざ火を合成しても斬った傷口を燃やす程度だ。」
- 81: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:20:42.09 ID:8BEdgkZz0
(;'A`)「…え? 斬った傷口を燃やすって凄くね?」
川 ゚ -゚)「剣の能力のレベルにもよるが、斬られれば首が飛ぶか胴が切断されてるさ。 その切り口を燃やしても意味がないだろう?」
(;'A`)「…………ですよね。」
そうだ、そもそも能力で出現させる武器はテレビで見るような刀なんかとは違うモノなんだ。
もし斬られるようなヘマをすればそれはかすり傷程度じゃすまない。
一撃が致死の世界。
……やっぱ少し怖いな。
- 84: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:21:55.04 ID:8BEdgkZz0
('A`)「もし矢とフレイムウオールを合成したらどうなるんだ?」
川 ゚ -゚)「矢が刺さったところを中心にフレイムウオールが発動する。」
('A`)「…それだけ?」
川 ゚ -゚)「あぁ。 だから本当にたいした能力じゃない。」
ちょっとショックだった。
4大レア能力というくらいだから凄い能力なんだろうと思ってたから。
実際つーの空間の能力は凄いものだったし。
- 85: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:23:11.61 ID:8BEdgkZz0
川;゚ -゚)「がっかりさせてすまない。 4大レア能力なんて大げさな名前がついてるが、単純にレアなだけで強いわけじゃないんだ。」
(;'A`)「い、いや、がっかりしてるわけじゃないんだ。 ちょっとびっくりしただけで。」
クーがすまなさそうな顔をしているのを見て少し罪悪感を感じる。
そうだよな。勝手に期待して勝手にがっかりされたら気分悪いよな。
('A`)「ごめんな。」
川 ゚ -゚)「いや、構わない。 説明はこのくらいにして始めようか。」
ようやく訓練開始だ。
ブーンやツンはどうなんだろう?
頑張ってるんだろうか?
俺も負けるわけにはいかない。
- 89: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:24:24.29 ID:8BEdgkZz0
('A`)「うし、頑張りますか。」
川 ゚ -゚)「うむ。 それじゃあ、まずは槍を具現化してみようか。」
('A`)「近接能力だな。 レベルは?」
川 ゚ -゚)「とりあえず10から。やってみてくれ。」
意識を集中して、頭の中でイメージする。
槍の形。そしてレベル10という数字。
それらがしっかりイメージできたら具現化する。
('A`)「コール!」
叫ぶと目の前の空間から棒のようなものが出てくる。
これが…?
- 91: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:25:55.25 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「それを引き抜け。」
クーに言われたとおり、その棒をしっかり掴んで引き抜いた。
空間から現れたのは1,5メートルくらいの槍だ。
ただの木の棒の先に金属の刃物が付いてるだけの典型的な槍。
('A`)「これが槍の能力か…。」
川 ゚ -゚)「うーん…、残念ながらそれはレベル8かな。 レベル10で具現化される槍は自分の身長と同じくらいなはずだからな。」
(;'A`)「え?? じゃあ失敗…?」
川 ゚ -゚)「最初はそんなものだ。 これから訓練して精度を高めていけばいいさ。」
('A`)「…情けない。」
大きな口を叩いて、レベル10すらまともに具現化できない自分にふがいなさを感じる。
実は自分には隠れた才能が…みたいな展開を期待していたわけでもないはずなんだが。
- 92: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:27:32.28 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「そう言うな。誰だって最初は下手なもんさ。 それより体調はどうだ?」
('A`)「いや、これくらいなら影響はないみたいだ。」
昔に能力を使う際に、契約した人間は契約者と違い特別なエネルギーのようなものは必要としないが、
そのかわりに慣れないうちにレベルの高い能力を使うと目眩や吐き気等の症状が出るらしい。
それも能力を使い慣れるうちに徐々にマシになるようだが。
川 ゚ -゚)「ふむ。 じゃあ次男はレベル20の能力を使ってみようか。」
('A`)「おし…。了解だ。」
- 93: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:29:19.57 ID:8BEdgkZz0
目を閉じ精神を集中する。
イメージするのは槍。そのレベルは20。
…よし、今度こそ。
('A`)「コール。」
呟くと同時に目の前の空間から現れる鉄の棒。
それを掴み空間からひきぬく。
('A`)「これが…。槍のレベル20か。」
現れたのはさっきのレベル8の槍より少し長いものだ。
今度のものは柄も鉄で出来ているようで、握り締めた手から冷たい感触が伝わる。
刃の長さは30pといったところか。
さっきのものとは違い片刃のものだ。槍というより薙刀だな。
- 95: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:30:51.53 ID:8BEdgkZz0
川 ゚ -゚)「上手く行ったみたいだな。その20〜40のクラスの槍、幻槍は中レベル戦ではメインに使っていく事が多くなると思う。
しっかり使いこなしておきたい。」
('A`)「中レベル戦??」
川 ゚ -゚)「レベル100未満での戦いだ。神に戦いを挑んでもいきなり戦えるかどうかはわからない。
それまでに力を使い切るわけにはいかないだろう? 節約しながら戦うのさ。」
言われてみれば、神は他に契約者を二人従えてるはずだ。
それに神軍のやつらもいる。
直接対決する前に体力を使いきってしまうわけにもいかない。
- 97: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:32:13.31 ID:8BEdgkZz0
('A`)「そうだな…。 ん?でも、なんでこの槍がメインなんだ? そんなに使い勝手はよくなさそうだけど…。」
柄も鉄で出来ていると思われるが、その割に重量はほとんど感じなかった。
簡単に振り回す事ができるし、堅くて丈夫そうだとは思うが、
肝心の刃の部分が刺突用ではない。
この刃は切る為のものだろう。
川 ゚ -゚)「理由は二つ。一つはレベル50〜90の槍の流星は飛び道具として使うものだ。
そしてもう一つは幻槍の能力だ。 その効果は長さが変えられるというもの。」
(;'A`)「え? 長さってこれの?」
川 ゚ -゚)「柄の部分だけだがな。 刃は伸び縮みしない。 一度やってみろ。」
(;'A`)「あ、あぁ…。」
- 99: ◆2tIpUAdHJU :2007/10/17(水) 03:33:04.59 ID:8BEdgkZz0
やはり能力というものは何でもありだと再確認しながら、
心の中で伸びろと念じる。
すると手の中にあるそれは頭の中でイメージしたとおり少しずつ長くなっていく。
(;'A`)「うわー…。便利。」
川 ゚ -゚)「よし。いつまでも感心してる場合じゃない。 じゃあ次はレベル50を具現化してみようか。」
第14話 ブーンの資質
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