('A`)が神を認めないようです。

4: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:10:02.94 ID:YxkPfTGd0
('A`)   :6人組のリーダー。能力は火、水、雷、槍、弓、合成、アンチ。
( ^ω^) :精神力が強く、能力の使用に関するスタミナガ高い。能力は火、重力、剣、アンチ。
ξ゚听)ξ :集中力が高い。使いたいレベルの能力を発動するのが上手い。能力は空間、アンチ。

川 ゚ -゚)  :ドクオと契約してる契約者。所持能力は火、水、雷、重力、剣、槍、弓、合成、アンチ。
(´・ω・`) :ブーンと契約してる契約者。所持能力は火、水、重力、剣、槍、アンチ。
(*゚∀゚)  :ツンと契約している契約者。所持能力は空間、アンチ。


<ヽ`∀´> :神軍のリーダー。ゼロの中で唯一神と直接コンタクトが取れる。能力はフレイムランスのレベル92。

(・∀・)  :神。膨大な人数と強制契約し、ゼロを生み出した元凶。能力はフレイムウォールとアンチソードのレベル300の二つのみ確認済。
(`・ω・´) :天使。能力はフレイムウォール、剣の能力のみ確認済み。



7: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:11:36.29 ID:YxkPfTGd0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

勢いよく出発した俺たち。
まずは神軍の本拠地へむかわねばならない。
場所は俺の家からそう遠くないところだ。車で2時間といったところか。
さて。ここで一つの問題がある。

そう、交通手段だ。

幸いこんな世界になっても電車は活動を続けていた。
タクシーやバス、飛行機等も運行している。

その理由は簡単だ。
神が運行を続ける事を命令したから。



9: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:13:19.14 ID:YxkPfTGd0

原則的に運転手に手を出すのも禁じられている。

神軍も移動の際にそれらを使うことが多いため、
運転手がいなくなっては困る為だろう。


俺たちのメンバーの中には車の運転を出来る者はいなかった。
ショボンは運転したことはあるものの免許を所持していなかったし。

そうなってくると俺たちに残された交通手段はバスか電車だ。
他は金銭的にムリ。



11: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:15:14.61 ID:YxkPfTGd0


ξ゚听)ξ「電車のほうがいいんじゃない?」

川 ゚ -゚)「神軍を倒しに…電車で出かけるわけか。 …なかなかシュールだな。」


クーの言葉に全員が吹き出した。
大袈裟な言い方かもしれないが、仮にも世界をかけた戦いだ。
それに電車で出陣しようというのだ。
なんともまぬけというか、なんというか。



13: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:17:35.68 ID:YxkPfTGd0

しかし、いざ乗ってみると電車はなかなか楽しかった。
6人でしりとりをしておじさんにうるさいと注意されたり、
ブーンがお菓子を食べはじめてツンに殴られたり。

まるで今からどこかへ遊びに行くかのようだ。


…この戦いが終わったら、どこかへ行こう。

温泉も悪くないな。
某有名ネズミ王国はどうよ?
俺一回スノボやってみたいんだよね。

楽しい雑談の中、ゆっくりと
しかし確実に戦いの時間は迫っていた。

そして



16: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:19:23.77 ID:YxkPfTGd0


(´・ω・`)「到着したね。」

( ^ω^)「…ついにこの時がきたお。」


その駅の4つくらい前の駅からは俺たち以外に乗客はいなかった。
どうやら神軍の人間も誰も乗っていなかったらしい。

駅を降りて目の前にそびえたつのは一つの大きな建物。
昔は何かのビルだったらしい。
今は神軍の本拠地として使われている。



18: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:21:19.20 ID:YxkPfTGd0


ξ;゚听)ξ「ねぇ…、あれって…。」

(*゚∀゚)「うん。どうやらいきなり歓迎ムードらしいよ〜。」


ツンの目線の先には20人ほどの人の群れ。
まず間違いないく神軍の連中だろう。
駅に着くなり出会うとは思ってなかったが…。
まぁしょうがない。どうせ戦わなくてはいけないのだ。


( ・3・)「はいどーもー。 神軍の人間っていう証明書は?それとも新しく神軍に入隊希望かな?」


そのうち一人がはなしかけてきた。
…なんだかとても友好的だ。



19: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:23:05.41 ID:YxkPfTGd0

そうか、よく考えてみれば当たり前の事だ。
相手はこっちが戦いをふっかけにきたなんてわかんないんだから。


川 ゚ -゚)(ドクオ。ここはとりあえず神軍に入るフリを…)

('A`)(そうだな。 まずは大人しくしてたほうがよさそうだ。)


とりあえず入隊希望で来たと相手の告げる。
上手くいけばいきなり本拠地の中に入れるかもしれない。


( ・3・)「じゃあまずは軽くテストね。能力見せてもらうから。それじゃまずそこのピザ。」

(#^ω^)「誰がピザだお!! 僕はブーンだお!!」

ξ;゚听)ξ「ちょっと落ち着きなさいよ。 まず私から見せるわ。えっと、これでいい?コール。」



22: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:24:32.27 ID:YxkPfTGd0

ツンがレベル3の火を発動させる。
まぁ、あまり高いレベルの能力を見せて注目されると面倒だし、今はそれが妥当な判断だろう。


( ・3・)「うん…君はOKだね。 それにしても…。」


男はツンを足元から嘗め回すように見ていく。
そしてニヤニヤといやらしい笑みを浮かべながら言葉を続ける。


(* ・3・)「ふひひ…。 君あとで俺の部屋においでよ。いろいろ教えてあげるよ。」


不愉快極まりない発言だ。
おそらく、この男は今妄想の中でツンを裸にしていたのだろう。



23: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:26:11.78 ID:YxkPfTGd0

ξ#゚听)ξ「……結構です。」


ツンも男の視線がどういうものか理解したのだろう。
不愉快だというオーラが全身から見て取れる。

そして当然黙ってない男が一人…


( ゚ω゚)「ふざけんなお!!ツンは僕のものだお!」

(;'A`)「ちょ、落ち着けって…。」

川;゚ -゚)「すまん、今は落ち着いてくれ…。」


顔を真っ赤にして怒るブーン。
そんなブーンを見ると男はつまらなさそうな顔をして吐き捨てた。



24: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:27:48.32 ID:YxkPfTGd0

( ・3・)「なんだ男付きか。…もういい。全員通れ。」

(;'A`)「え!? 俺たちまだ能力見せてないんすけど…。」

( ・3・)「能力も持たないただの人間がわざわざ来るとも思えないからな。もういいよ。どうせレアでもなんでもない普通のゼロだろ?」

(´・ω・`)「…あぁ。じゃあ大人しく通させて貰うよ。」


なんとも適当な審査だ。
だが、確かに普通の人間がわざわざ神軍に入れてくれ…なんて言いに来るわけないか。

儲けものだと思いそのまま進もうとしたその時


( ・3・)「おい。そこのしょぼくれたかお。」


ショボンが呼び止められた。



26: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:29:19.79 ID:YxkPfTGd0

ヤバイ…。


どう考えても天使と顔が似すぎている。

だから一応帽子をかぶってきてはいたのだが…、
このままじゃややこしい事になるかもしれない。


(;´・ω・`)「な、なんだい?」

( ・3・)「お前あの天使ってのに顔そっくりだな。」

(;´・ω・`)「ん?ん、そうかな? テレビではよく見てないんだ。」

( ・3・)「そうか。しっかし災難だな。あんな人殺しと顔が似てるなんてw」



27: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:30:51.56 ID:YxkPfTGd0


言い終えて下品な笑い声をあげる男。
その周りの人間どもも一斉に笑い出す。
聞こえてくる耳障りな笑い声。

明らかに馬鹿にしたような、笑いものにしたてあげるような笑い声。


(´・ω・`)「………。」


気のせいかもしれないが、ショボンの眉がいつもより少し下がって見えた。
もう…言葉はいらなかった。



30: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:32:46.26 ID:YxkPfTGd0

(  )3・)「ギャハハ…ブッ!!」


最後まで笑い終わることができずに吹っ飛ぶ男。
なぜならその顔には俺の拳が、腹にはブーンの蹴りが叩き込まれたからだ。


(#'A`)「あれ〜?ブーンさん。なんだかわたくし、とても気分が悪くなってしまったわ〜。」

(#^ω^)「おや〜? ドクオさんもそうなんですか。実はわたくしもそうなんですのよ〜。」


周りの空気が一気に緊張する。
さっきまで笑ってたやつも顔色を変えてこっちを見ている。



31: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:34:50.61 ID:YxkPfTGd0

(;´・ω・`)「お、おい!!! 一体何をしているんだ!?」

ξ゚听)ξ「あら?別にいいんじゃない?」


慌てるショボン。
しかしツンの返答は早かった。


川 ゚ -゚)「あぁ。私もどうにもあの男は気に入らなくてな。」

(*゚∀゚)「わかる〜♪生理的に受け付けない顔ってあるよね。」


つーとクーも俺たちの行動に文句はないようだ。
もっとも周りのやつらは「ふざけんな」だの「ぶっ殺してやる」だの物騒な事を言い始めてるけど。



33: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:36:18.61 ID:YxkPfTGd0

(#´・ω・`)「ふざけるな!!!」


その中でショボンが一際大きな声で怒鳴った。
その音量に周りは一瞬静かになる。


(#´・ω・`)「ここで騒ぎを起こして何の得があるんだ!!
      大人しくしてればこのまま中まで入れたのに…。」

川 ゚ -゚)「ショボン。」

(#´・ω・`)「なんだよ!?」

(*゚∀゚)「そんなに怒らなくてもいいじゃん〜。」



35: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:38:06.68 ID:YxkPfTGd0

(#´・ω・`)「いや、怒るだろ!?普通。」

('A`)「まぁいいんじゃね?」

ξ゚听)ξ「リーダーがそう言うんだから問題無し!!」

(;´・ω・`)「ちょっ…、問題あるってば!!」


ちょっとした混乱タイムだ。
どうやらショボンは自分以外がこの状況を認めている事が不思議でならないらしい。


( ^ω^)「ショボン。落ち着くお。」

(´・ω・`)「ブーン…。いや、まぁ今更何言っても遅いんだけどね…。」

('A`)「はい、その通り。もう手遅れです。
    これでこの話終了。じゃあとりあえず周りにいる雑魚を消しときますか。」



36: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:40:07.74 ID:YxkPfTGd0

いい加減周りもこのまま大人しくしていてくれそうにない。
ならばこちらから先手を打つべきだろう。


(# )3・)「生きて帰れると思うなよ…。俺はフレイムボールが使える高能力者だぜ。」

('A`)「コール。」


空間から引き抜いたのは幻槍。伸縮自在の槍だ。
とりあえずレベルは30で。


「なんだあれ!?」「今、確かに何もないところから…」


一瞬で周りに動揺が広がる。
ここにいるのは全員火のレベル10以下かフレイムボールくらいまでしか使えないようなやつらだろう。
こっちは何回も何回もクーにボコられてきたんだ。
ビビリきってるこいつらに負ける気がしない。



37: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:41:56.04 ID:YxkPfTGd0

(; )3・)「お、お前…、レア能力者か?」

('A`)「あ〜? まぁ、そんな感じかな。…それもとびっきりのな。」


そう言って幻槍の長さを3mほどまで伸ばす。
長くすればするほど重心がズレて持ちにくくなるが、
幻槍自体にそれほど重さがないのでなんとか振り回せる。


(; )3・)「おい、ちょっとまて…!話せば分かる!」

(#'A`)「人の仲間を…笑い者にしてんじゃねーぞ!!!」


振り回して遠心力をたっぷり乗せたそれを目の前の男にぶつける。
刃の部分はあてないようにしたが、それでも当たり所が悪ければ死ぬんじゃねーかと思うほどの勢いがあった。

側頭部にモロにくらった相手は地面に倒れたまま動かない。



38: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:43:35.52 ID:YxkPfTGd0

「上等だ!」「やっちまえ。」


周りにいた他のゼロ達が一斉に襲い掛かってくる。
そう。俺たちの戦いはもう始まったんだ。


川 ゚ -゚)「コール。」


クーの手のひらから生み出される炎の槍。
能力者同士の戦いに慣れていないのか、
一人が被害にあうと、他は完全に腰がひけてしまった。



41: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:46:07.27 ID:YxkPfTGd0
(*゚∀゚)「だ〜れ〜に〜し〜よ〜か〜な〜♪  コール!」


つーがついさっきショボンの事を指差して笑い転げてた男に狙いをつけ、
その右腕を半透明の四角い箱で包む。


「な、なんだよコレ!? おい、誰か助けろって!!」

「やめろって、こっちくんなよ! 俺まで巻き添え食うだろうが!」

「近寄んな!お前俺と友達だろ?友達巻き添えにすんのかよ!あっちにいけよ!」


(*゚∀゚)「醜いねぇ。コール。」


つーがそう呟いた瞬間男の右腕は燃え上がった。
熱さに絶叫する男、そしてそれを遠くから見てる他のゼロたち。



42: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:47:16.09 ID:YxkPfTGd0

しかし誰一人として助けようとする者はいなかった。

そこから先は簡単だ。
ツンは万が一に備え、みんなにアンチフレイムをかけて、つーが空間の能力で神軍の足を固め、
動けなくなったところに俺とクーが槍の能力を使い気絶させていく。
…無駄に殺すのはやっぱりイヤだからな。


( ^ω^)「ショボン…。」

(´・ω・`)「…なんだい?」

( ^ω^)「騒ぎを起こしてすまんお。でも、みんなショボンの事を仲間だと思ってるんだお。
      だから…、馬鹿にされたら許せないし、ショボンの悲しい顔を見たら、もっと許せないんだお。」

(´・ω・`)「…。」



45: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:51:28.27 ID:YxkPfTGd0

( ^ω^)「なんていうか…、上手く言えないけど、みんなショボンが大切なんだお。
      ショボンだって馬鹿にされたのが僕だったらきっと怒ってくれたお?」

(´・ω・`)「いや…、それはそうだけど…。」

( ^ω^)b「それと一緒だお。 それに、ブーン達6人がいれば神軍なんて相手じゃないお!!ノ〜プロ〜だお!!」

(´・ω・`)「…アハハ。ほんっと皆…バカだなぁ。」

(; ^ω^)「お!? バカはひどいお!」

(´・ω・`)「アハハハ。 だいたいノープロはもう死語でしょ。」

(; ^ω^)「マジかお!? ブーンはこの間覚えたばかりだお!!」



46: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:53:27.04 ID:YxkPfTGd0

('A`)「おいおい。何サボってんだ?もう片付いたぜ。」

川 ゚ -゚)「思ったより楽勝だったな。」

(*゚∀゚)「情けないやつばっかだったよね〜。チンポついてんのかあいつら。」

ξ;゚听)ξ「ちょ!!つー!? なんてこというの!」


( ^ω^)「おっおっお。もう終わっちゃったのかお?今ショボンとドクオ丸坊主作戦をたてていたところだお。」

(;'A`)「やめて!! 何?その不幸な作戦。」

(´・ω・`)「…アハハ。そうなんだよ。ちょっと髪が邪魔そうだからさ。」

(;'A`)「え!?マジなの!!? お前ら…、俺が毎日ドライヤーでどれだけめんどい思いしてると思ってるんだ!!」



48: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:55:41.76 ID:YxkPfTGd0

とても敵地に乗り込んだとは思えないような空気。
みんなで遊びに来てるんじゃないだろうかと錯覚させられるほどだ。

しかし、現実は現実。

もう神軍にこちらの情報は伝わってるだろう。


川 ゚ -゚)「ドクオ。」

('A`)「なんだよ? クーも俺が坊主になるのはイヤだろ?」

川 ゚ -゚)「誰か…くる。」



50: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 00:57:41.87 ID:YxkPfTGd0

そう言うクーの目線の先には…。

二つの人影が見えた。



<ヽ`∀´>「あーあ。まったく…。 派手にやってくれるニダ。」

(´<_` )「…………。」






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