('A`)が神を認めないようです。

67: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:22:13.62 ID:YxkPfTGd0


('A`)   :6人組のリーダー。能力は火、水、雷、槍、弓、合成、アンチ。
( ^ω^) :精神力が強く、能力の使用に関するスタミナガ高い。能力は火、重力、剣、アンチ。
ξ゚听)ξ :集中力が高い。使いたいレベルの能力を発動するのが上手い。能力は空間、アンチ。

川 ゚ -゚)  :ドクオと契約してる契約者。所持能力は火、水、雷、重力、剣、槍、弓、合成、アンチ。
(´・ω・`) :ブーンと契約してる契約者。所持能力は火、水、重力、剣、槍、アンチ。
(*゚∀゚)  :ツンと契約している契約者。所持能力は空間、アンチ。


<ヽ`∀´> :神軍のリーダー。ゼロの中で唯一神と直接コンタクトが取れる。能力はフレイムランスのレベル92。

(´<_` ) :元人軍リーダー。能力はフレイムボールのレベル22とアンチ系統のレベル100。

(・∀・)  :神。膨大な人数と強制契約し、ゼロを生み出した元凶。能力はフレイムウォールとアンチソードのレベル300の二つのみ確認済。
(`・ω・´) :天使。能力はフレイムウォール、剣の能力のみ確認済み。



71: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:24:00.22 ID:YxkPfTGd0

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(;'A`)「え…? なんで…。」


現れた二人組のうち、一人は間違いなくニダーだ。
今まで何度かテレビで見た事がある。
まず間違いないだろう。

そして、もう一人は…。


(´<_` )「…………。」



73: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:26:01.41 ID:YxkPfTGd0

あれは弟者だ。

テレビで見た顔だ。
兄を天使に殺され、自身も殺されかけていた。

その弟者がどうしてここに…。


(; ^ω^)「お!? あれは弟者さんじゃないのかお?」

(*゚∀゚)「よかった…、どうやら生きてたみたいだね。」



75: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:27:24.80 ID:YxkPfTGd0

理由はどうあれ、生きていて良かった。
しかし、問題は隣にいる男である。


<ヽ`∀´>「一体なんの用ニダ? まさかわざわざ神軍にケンカ売りに来たニダか?」


冗談まじりの口調で言い放つ。
ありえないと判断している顔だ。
それもそのはず、今まで人軍ですら神軍の本拠地に乗り込んだりはしなかった。

それをたったの6人で乗り込んでくるなんて誰が考えるだろう?



77: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:29:22.89 ID:YxkPfTGd0

川 ゚ -゚)「ドクオ。チャンスだ。今なら一騎打ちにもっていける!」


クーにそう言われやっと気付く。
そうだ、今ならニダーはたった一人。
これなら簡単に討ち取る事が出来る!


('A`)「そうか! ニダー、不意打ちで悪いけどここでやらせてもらう! コール!」


ニダーにむかって手をかざす。
コールという言葉を合図にいきなり空間に生み出された炎は、
集束し、一本一本が絡まりあうようにして火の槍を形成していく。

そうやって完成されたフレイムランス。
それをニダーへむけて投げる。



79: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:31:23.62 ID:YxkPfTGd0

いける。
ニダーはこちらがフレイムランスを使えるなんて思ってなかったようだ。
せいぜい入り口で誰かが暴れてる、程度の情報しか得ていなかったのだろう。

完全に驚きを隠せていないニダー。

当たる。そう確信した瞬間。


「コール。」


誰かがそう言った声が聞こえた。
そして、フレイムランスはニダーに触れた瞬間かき消される。

驚いたのはこちらのほうだ。

まさかこんな事態になるとは思わなかった。



83: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:33:09.23 ID:YxkPfTGd0

だって…、だってさっきの声は…



(´<_` )「…………。」


確かに弟者さんの声だったのだから。


ξ;゚听)ξ「なんで…?」

(; ^ω^)「今、確かに弟者さんがニダーをかばったお…。」



84: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:34:33.32 ID:YxkPfTGd0

そして後ろから聞こえる別の声。


「なんだ。懐かしい顔がいるな。」


(;´・ω・`)「…………!!」

(*゚∀゚)「この声は…。」

川 ゚ -゚)「…………シャキン。」


(`・ω・´) 「久しぶりだな。お前たち。」



86: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:37:11.83 ID:YxkPfTGd0
…完全に頭の中が混乱している。
とりあえず現状を把握しなければならない。

まず、ニダーと弟者が現れた。

今なら、他の神軍に邪魔されることなく、無駄な犠牲者を出さずにニダーを倒せると思った。
さらに、弟者さんも助ける事ができる。まさに完璧な状況だった。

そして実際あと少しでニダーを倒せるところだった。
こちらを完全に舐めきっていたニダーは、俺が放ったフレイムランスに驚き、
避ける事も出来ない状況だった。

しかし、そんなニダーを助けたのは…。

弟者。

理由はわからないが、弟者はニダーを守ったんだ。


そして、後ろから現れたのは…天使シャキン。



89: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:38:45.98 ID:YxkPfTGd0

('A`)「…今の状況は最悪だ。」


勝てると思った瞬間に意外な相手の邪魔が入り、
さらに天使の登場。

神軍と戦う場合を想定して考えていた最悪のケース。

それが現状だ。

ニダーと戦える状況において、天使の邪魔が入り、なおかつ神軍に属する大勢の人間に戦意が残っている状態。
それに加えてどうやら弟者さんも今は相手側のについているようだ。

どうすればいい?



92: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:40:50.54 ID:YxkPfTGd0

もう相手側にこちらの存在は知られただろう。
逃げる事は不可能だと思ったほうがいい。

戦うにしても相手側の人数が多すぎる。
さらに弟者と天使のアンチ能力の問題もある。


(;'A`)「…何か打つ手は。」


頬に嫌な汗が流れる。

落ち着け、まだ何か手はあるはずだ。
ちゃんと冷静に考えれば…



93: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:42:44.69 ID:YxkPfTGd0

(´・ω・`)「おぉぉぉ!! コール!!」


背後で大きな声がした。
ショボンの声だ。そう思いながら振り返ると、
剣の能力のレベル50、魅月を構えながら天使に突進していくショボンが見えた。


(´・ω・`)「お前だけは…お前だけは!!」

(`・ω・´) 「ふん。コール。」


そう言ってシャキンが具現化させたのは同じく魅月だ。
金属独特の高い音を響かせてショボンの攻撃を受け止める。



96: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:45:07.98 ID:YxkPfTGd0

しかし、しかけているのはショボンなのにシャキンのほうが優勢に見える。

両手を使い体重をかけて必死で力をこめるショボンの攻撃を
シャキンは片手でうけとめているからだ。


(;'A`)「お、おい! あのシャキンってやつそんなに力が強いのか!?」


慌ててクーに尋ねる。
どう見てもガタイはそれほどいいわけではない。
ショボンとたいしてかわらないだろう。
それなのにあの体重の乗った一撃を腕一本で受け止められるものなのか?


川;゚ -゚)「いや…、少なくとも私の知っているシャキンはそんなに腕力のあるタイプではなかった。」

(;*゚∀゚)「…神の下についてからまだそんなにたってない。 ショボンだって必死で練習してきたのにこんなに違うものなの?」



97: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:48:36.75 ID:YxkPfTGd0
(´・ω・`)「くっ…、その力が神に仕えるかわりに得たものか!?」

(`・ω・´)「あぁ。素晴らしいだろう?」


そう言うとそのままショボンの剣を跳ね飛ばした。


(;´・ω・`)「ちっ、コール!」


そして発動させたのはフレイムランスだ。
それを投げようと掲げた瞬間、


(`・ω・´)「遅いぞ。」


シャキンは魅月を投げつけていた。
三日月状の形の魅月は回転しながらショボンめがけて飛んでいく。



98: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:50:42.89 ID:YxkPfTGd0

(;´・ω・`)「うっ、くそっ!」


フレイムランスを投げるのを諦め、あわててよける。
その避けてる間にシャキンがコールとつぶやくのがわかった。

足元から赤い炎が噴出す。


(; ^ω^)「お!?」

ξ;゚听)ξ「だ、大丈夫よブーン。ちゃんとアンチフレイムかけてるから。」


ツンの言葉通りフレイムウオールは俺たちの体に触れた瞬間かきけされた。
しかし…



99: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:52:44.24 ID:YxkPfTGd0

「うわぁぁぁぁ!!」

「あぁっ…!! なんで…。」


俺たちに被害はなかったが、まわりにいた神軍たちは別だ。
ニダー、弟者以外の神軍は全員炎に飲み込まれる。


(;'A`)「……うっ…おえ…。」


物が焼ける音。肉の焦げる匂い。
たくさんの悲鳴。
神軍のやつらもまさか仲間だと思っていた天使に殺されるとは思ってなかったのだろう。



100: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:54:24.79 ID:YxkPfTGd0

俺だって覚悟はしていた。
人を殺す覚悟も決めてきた。
そして、自分が生きて帰れるかわからないということも自覚していたつもりだった。

しかし、リアルで人が死ぬということはこういうことなんだ。

周りに充満している嫌なにおい。

ブーンが嘔吐している姿が視界の端に映った。

やはり…、俺たちは甘かったのだろうか。



102: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:56:36.24 ID:YxkPfTGd0

(#´・ω・`)「きさま! こんな状況でフレイムウオールを使ったら味方まで死ぬことくらいわかっていただろう!」

(`・ω・´)「味方…?? そこの炭になったゴミのことか?」

(#´・ω・`)「ふざけるなよ!!!」


怒りにまかせ飛び掛るショボン。
しかし、シャキンはそんなショボンをたやすくかわし、逆に蹴り飛ばす。


(;´・ω・`)「ぐはっ…。 くそ…。」

(`・ω・´)「惨めだなぁ。ショボン。せっかくあの時誘ってやったというのに。」


あの時?
何の話をしているんだ?



104: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 01:58:44.92 ID:YxkPfTGd0

川#゚ -゚)「おいシャキン! そのあたりにしておけよ。」

(#*゚∀゚)「いい加減にしないと怒るわよ。」

(`・ω・´)「おやおや。女はヒステリックでいやだな。 まぁいい。ついでだ、まとめてかかってこい。」


挑発するように手招きするシャキン。
つーは4大レア能力所持、クーにいたっては神から直接指名が来るほどの使い手のはずなのに…。
そこまで強いのか…??


川#゚ -゚)「上等だ。あとから後悔するなよ。」

(#*゚∀゚)「誰がヒステリックよ!チンポぶった切るわよ!!」

(`・ω・´)「下品なやつだ。」

(#*゚∀゚)「ムキーー!!」



105: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:00:25.44 ID:YxkPfTGd0

クーとつーが同時に飛び掛る。
あくまで余裕の表情を崩さないシャキン。
まるで不気味さを感じさせるほどに。


ξ;゚听)ξ「ドクオ!!後ろよ!!」

(;'A`)「え?」


しまったシャキンに気を取られすぎた。
後ろから飛んできた炎の槍を寸前で避ける。


(;'A`)「あっぶねー…。」

<ヽ`∀´>「ちっ。 余計な事をする女ニダ。」



106: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:01:55.88 ID:YxkPfTGd0

そうだ。
まだこいつがいたんだ…。

俺は今戦場にいる。
一瞬でも気を抜くと回りに転がってる死体と同じになってしまうんだ。


('A`)「気を引き締めなきゃな…。」


まず周りを確認する。

ショボンは…まだ意識を失ってるのだろうか。
つーとクーにはシャキンを対応してもらおう。
ブーンは…、もう少しかかるか。



107: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:03:46.78 ID:YxkPfTGd0

('A`)「ツン。援護頼むわ。とりあえず、俺とブーンにアンチフレイムかけるのを忘れないでくれ。
    もちろん自分にもな。 余裕があるなら、攻撃には参加しなくていいから、ブーンの事を頼む。」


そう伝えると返事を待たずにニダーめがけて走る。


('A`)「コール。」


周りの空間に具現化するのは流星。槍のレベル90だ。
同時に具現化される数は3本。それらは一斉にニダーめがけて飛んでいく。
ニダーの後ろに弟者がいることを考えると、火の能力は消される可能性が高い。
ただ…。



112: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:05:54.40 ID:YxkPfTGd0

<;ヽ`∀´>「槍の能力まで…。これじゃ天使様と同じニダ! おい、弟者!」

(´<_` )「…コール。」


流星はニダーに触れた瞬間かきけされる。
やはり弟者やニダーはもう槍の能力の存在を知っている。
おそらくシャキンか神に知らされてるのだろう。

そう考えればいざという時のために、アンチフレイム以外のアンチ能力が使えるようにされていてもおかしくない。


('A`)「だが、かきけされるのは慣れてんだよ!」



114: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:07:44.73 ID:YxkPfTGd0

俺は流星を具現化した後も走るのをやめていなかった。
その勢いのままニダーにとび蹴りを繰り出す。

槍の能力を消した事で安心しきっていたニダーは俺の蹴りをもろにくらうことになる。


<;ヽ`∀´>「ぐっ…、一体何者ニダ…。 こんなの、ウリに勝てるわけがないニダ。」

('A`)「そうだお前に勝ち目なんかない。俺たちは神を倒さなきゃいけないんだ。こんなとこで足止めをくらうわけにはいかない。」


ニダーに暗にお前なんか眼中にないことを伝える。
もしかしたら、圧倒的戦力差を理解して戦意喪失するかもしれない。



115: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:09:32.78 ID:YxkPfTGd0

今まで散々人を殺してきたニダーだが、やはり殺すのはよくないと思う。
死んだら反省することもできないし、生きて償うことこそが人を殺してきたこいつにできる唯一の事なんじゃないだろうか。


('A`)「降参するか? これからお前がしてきたことを、その罪を償うために生きたいというなら、
    命だけは助けてやってもいい。」

<;ヽ`∀´>「ほ、本当ニダか!? 誓うニダ!これからは人のために生きるニダ! だから、命だけは…。」


そういって足元にすがりついてくるニダー。

('A`)(こいつ…プライドってもんはないのか? それにしても…。)

それを見下しながら、何か焦燥感を感じた。
俺は今正しい選択をしたのだろうか?
俺が今していることは間違っているんじゃないだろうか?

その答えはこの先痛みを伴って理解することになる。



118: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:11:25.22 ID:YxkPfTGd0

('A`)「じゃあ俺はクー達の加勢に行くから、ニダーを見ててくれ。」

ξ゚听)ξ「…本当にいいの?」

('A`)「反省するって言ってるんだ。殺せばいいってもんじゃないだろう?」


納得していない様子のツン。
その姿を見て、俺は自分に言い聞かせるように言い訳を並べる。
ブーンとツンにその場を頼み、クーの加勢につく。
戦況は…どう見てもクー達が不利だった。



122: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:12:56.17 ID:YxkPfTGd0

川;゚ -゚)「おい! 大丈夫か!?」

(*-∀-)「…………。」

(`・ω・´)「余所見をしてていいのか?」


シャキンの鋭い蹴りがクーを襲う。
その速度は速く、素人ではないことが見て取れる。


川;゚ -゚)「ちぃっ…!」

('A`)「コール!」


さらに追撃を加えようとするシャキンに対してフレイムボールを放つ。
俺の声に気付いたシャキンはかわす為に一度距離をとる。



124: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:14:28.02 ID:YxkPfTGd0

(`・ω・´)「役にたたん奴だ…。時間稼ぎもできないとは。」


俺が加勢に来た事がわかってもまったく焦る様子がない。

それもそうだ。
正直、俺はつーより弱い。
そのつーを無傷で倒したこいつが、俺の存在を重く見ているわけがない。


川 ゚ -゚)「ドクオ…一人で倒してきたのか?」

('A`)「ん? いや、ツンに援護して貰いながらだよ。それよりどうしたもんかね。この状況は。」



125: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:16:05.79 ID:YxkPfTGd0

相手はつーとショボンをも簡単にたおすようなやつだ。
俺くらいでは勝負にならないかもしれないが…。


('A`)「やるっきゃないわな。 援護頼むわ。」


そう言い残しシャキンへ突っ込む。
後ろから待て、という声が聞こえたが気にしない。


('A`)「コール!!」


空間から出てきた柄を掴み、全力で引き抜く。
現れるのは大型の武器、蒼月だ。
それを振りかぶり、力任せに一気に振り下ろす。



127: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:17:45.34 ID:YxkPfTGd0

(#'A`)「くらってろ!!」


その切っ先から生まれるのは衝撃波だ。
それは俺の狙い通り、まっすぐに相手にむかっていく。


(`・ω・´)「ほう…。まさか人間如きがそのレベルの武器をふりまわすとは…。」


しかし、俺の攻撃を身を逸らすだけでかわしたシャキンは、
同じく蒼月を具現化すると俺に向かって切りかかってくる。


(;'A`)「くっ!!」


なんとか寸前で受け止める事に成功したが…、重さが半端じゃない。



128: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:19:27.47 ID:YxkPfTGd0

(`・ω・´)「まったく…。神様もせっかく神軍なんてものを作るならお前のようなやつをリーダーにすればいいものを。」

(;'A`)「…っ。 褒めても何にも出ねぇぞ!」


バックステップで一旦距離をとる。
とてもじゃないが受け止め続けられる物ではない。


川 ゚ -゚)「ドクオ!! しゃがんでろ!!」


後ろから聞こえる声に、振り返るより先に身をかがめる。
何か飛んでくるのを感じたからだ。



131: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:21:06.39 ID:YxkPfTGd0

(`・ω・´)「さすがは神が指名するほどの能力者だ。コール。」


俺の頭上を飛びこしてシャキンにむかっていったのは水の能力のレベル100のクラス、水蛇だ。
それも長さが1mを越える事を考えるとレベル200を使っている。
能力の内容は名前の通り、硫酸のようなとても強い酸性の液体で出来た蛇のようなものを具現化すること。
それらは呼び出された瞬間に意思を持ち、オートで対象者へむかっていく。
長さはレベル100台で50pほど、200なら1mほど。


しかし、その蛇はシャキンが具現化した剣によって切断される。
その剣は同じくレベル100のクラス、アイギス。
全長1m50pの大剣で、重さも蒼月と同じくらいある。
能力は硬度。自身よりレベルの高い能力を受け止めても破壊されることはない、
最硬の剣だ。



132: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:22:41.32 ID:YxkPfTGd0

(`・ω・´)「水の能力は具現化させるのに時間がかかる。 その時間をこの男が稼いでいたわけか。」

川#゚ -゚)「うるさい! なりゆきだ!!」


即答。
素直なのは素晴らしき事かな。


(`・ω・´)「まぁいい。寝てろ!」


コール。そう叫んだ瞬間クーの短い悲鳴が聞こえた。


('A`)「クー!? どうしたんだ!?」



135: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:24:27.23 ID:YxkPfTGd0

俺の呼びかけにクーは小さな声で短く「あ…」と答えるだけ。


(#'A`)「お前! クーに何をした!?」

(`・ω・´)「なんのことはない。雷の能力で麻痺させただけだ。 ほっとけば気付くさ。」


その言葉を聞き少し安心する。
一旦クーをそこに寝かせて、シャキンと対峙する。


('A`)「…。」

(`・ω・´)「とうとうお前たちサイドの契約者は全滅だな。」



137: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:26:01.62 ID:YxkPfTGd0

そう言われて気付く。
確かにこれで俺たち側の契約者は全員戦闘不能だ。
全員死んだわけではないが、とても戦える状況じゃない。


('A`)「それがどうした? 安心するのはまだ早い。」


だが、俺たちがまだ残ってる。
確かに相手は強い。
だが、ここで負けるわけには…


(`・ω・´)「まぁ、待て。そう死に急ぐなよ。」

('A`)「…あん?」



139: ◆2tIpUAdHJU :2008/01/19(土) 02:27:41.31 ID:YxkPfTGd0

(`・ω・´)「これで邪魔者はいなくなった。 少し昔話をしようじゃないか。
      お前も俺とショボンの関係は知っているんだろう?」

('A`)「…あぁ。兄弟なんだろう?」

(`・ω・´)「そうだ。 俺もお前ほどの人間に会うのは久しぶりでな。
      そんなに時間はかからない。話に付き合えよ。」

('A`)「…………。」



それからシャキンによって語られる事実は、俺の考えを惑わせるのに十分なものだった。




第24話 堕ちた天使



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