( ><)のStand By Me
- 78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:21:25.11 ID:Xt/YffpT0
- 3. セックスドラッグロックンロール
幾つかの街を越えて、僕は僕の知らない場所へと辿り着いた。
1500円で辿り着いたアメリカには、
やっぱり足が短くて髪の毛ばっか茶色の人々しかいなかった。
( ><)「さて、何をしよう?」
- 79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:24:27.80 ID:Xt/YffpT0
- 何処へ行くといったアテもなく、何をしようかという策もない。
僕は町を何も考えずにうろつき周った。
今頃、地元の奴らは夏休みにも関わらず、
学校に集められてつまらない授業の延長線上を歩かされているのかなあ なんて思った。
ワカッテマス君なんかは、今日も朝もはよからプリントと睨めっこしているのかな?
なぜか足取りは自然に軽やかになる。
( ><)「〜♪」
- 80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:26:23.89 ID:Xt/YffpT0
- ぎゅい〜
( ><)「〜♪♪」
ぽろろ〜ん
( ><)「ふんふーん…」
うぇーい
( ><)「?」
町を歩く僕の耳に飛び込んできたのは、下手糞なギターのメロディー。
あっちこっちで転げまわっているような音たち。
きっとストリートミュージシャンだ。
( ><)「あっちから聞こえてくるんです!」
( ><)「行ってみるんです!」
- 82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:29:52.03 ID:Xt/YffpT0
- (こいつ、朝からうるせーなー・・)
(うぜー へたくそ・・・・)
('A`)「君はいつもロンリネース〜♪ 僕とならフルスマーイル〜♪」
('A`)「永遠感じたーい♪ だから切って切って 僕の髭剃りでその手首切って〜♪」
('A`)「真っ赤な血で染め上げてほしいのですー♪」
ジャカジャーン!
ぱちぱちぱち・・・
('A`)「んおっ! 拍手!?」
( ><)「お金はこのケースの中なんです?」
- 83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:32:42.44 ID:Xt/YffpT0
- ('A`)「ああそうだボウズ。ありがとな」
くしゃくしゃと頭をかきむしりながら、ミュージシャンははにかんだ。
髪の毛は不潔なほどに長く、また外人のように茶色い。
眉毛はない。元々薄いのか、それとも全部剃っちゃったのか…
ギョロッとした目元は、不気味な眼光を放っている。
街角で見つけた小さなアメリカ。
あぁ、彼だ。
('A`)「それじゃあもう一曲歌っちゃうぜ?」
( ><)「いぇー」
('A`)「ふぉう! だうっ! あっほう! あ、1、2、3!」
- 85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:37:08.06 ID:Xt/YffpT0
- ('A`)「女はみんな穴が開いてるぜ とっても素敵な穴が開いてるぜ」
('A`)「男はみんな棒を持ってるぜ とっても素敵な棒を持ってるぜ!!!!!!」
('A`)「神様仏様ありがとーよ 男と女って最高だよな♪」
('A`)「今日も明日も オメコなロッケンロー♪」
(;><)「さいこーー!」
歌っている歌は意味不明だけど、
僕はこの人に何かを感じたんだ。
ああ、これがロックンロールっつうもんか。
('A`)「女はみんな金を欲してる とってもいっぱい金が欲しいんだ」
('A`)「男はみんな金を・・ あ、やばい!」
二番の途中で、演奏が急に止まった。
僕はロックンローラーの目線の先を見た。ポリ公だ。
- 86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:39:49.23 ID:Xt/YffpT0
- 〜〜(;'A`)「ちっくしょー! 表現の自由はどうした!?」
〜〜(;><)
〜〜('A`;)「なんでお前もついてくるんだよ!?」
〜〜(;><)「わかんないんですー!」
僕らは街を駆けた。
やがて町並みは変わり、ひっそりとした路地の先に、彼のアパートがあった。
- 87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:42:21.77 ID:Xt/YffpT0
- (;'A`)「ぜぇはぁ…」
(;><)「つ、疲れたんです」
(;'A`)「おめぇよぉ、ついてくるのはいいけどよぉ、何のつもりだ?」
(;><)「わかんないんです…」
('A`)「わかんねぇのについてきたのか!?」
(;><)「全部わかんないんです… だから… わかるために… 昨日の夜、家を出てきたんです」
('A`)「あん? お前、家出もんかwww」
- 88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:44:52.57 ID:Xt/YffpT0
- 男は、おもむろに煙草に火をつけ、煙をベランダから空に浮かべた。
その姿に僕は、”シビれた”
('A`)「ふう… 演奏したあとの一本は格別だぜ」
('A`)「…」
(;><)「…」
(;><)ぎゅるる
('A`)「お前、朝飯まだなんか?」
( ><)「はいなんです」
('A`)「んじゃまあ、家あがれや」
- 91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/04/12(土) 22:47:48.40 ID:Xt/YffpT0
- ( ><)「あ、ありがとうございますなんです!」
('A`)「あー いいっていいって」
('A`)「ちなみに俺の名前はドクオ」
('A`)「だが、ただで飯を食わせてやるんだから、お前、俺のことはエルビスと呼べ」
( ><)「はい! エルビス!」
('A`)「やっぱいいや」
(;><)
そう言ってドクオさんはドアノブに手をかけた。
その手は、微かに何故か震えていた。
3. おしまい
戻る/4