( ^ω^)は8つのメロディーをさがすようです

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:22:57.52 ID:B9v1Wth+0
――第1話 いんせきがまちにふってきた だお――


199×年 
イーグルランドの小さな町 オネット 



( -ω-)「にゃむにゃむ…」

( -ω-)「もう、てばさき食べられないお〜……」



   ズドォォォォォオオオン!!!!!!!!!!1


( ;゚ω゚)「わっつはっぷん!!??」



窓の外で、突然轟音が鳴り響いた。
この物語の主人公、どこにでもいるような男の子・ブーンは咄嗟に目を覚ます。


(;^ω^)「何が起こったんだお?」



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:25:45.65 ID:B9v1Wth+0
寝癖がついた頭をくしゃくしゃと撫でながら、ブーンは下へ降りた。
リビングには明かりがついている。
彼のママと妹が、顔を並べて窓の外を見ていた。



( ^ω^)「何が起こったんだお? ママ」

J( 'ー`)し「なにやら、近くに隕石が衝突したらしいわ」

( ^ω^)「ふーん。 ま、よくあることだお。 寝る」

*(‘‘)*「ちょwwww待てwwww」

(^ω^#)「うるさいお! バカ妹! 夜更かししてないで早く寝るんだお!」

*(‘‘)*「今のおっきな音で目が冴えちゃった! 眠れない!」

(;^ω^)「まったく… 不良ムスメめ」


そう言いながら、ブーンも窓の外を見た。 
パトカーのフロントライト・バックライトが、あちこちで光っている。



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:28:16.11 ID:B9v1Wth+0

( ^ω^)(隕石、かぁ…)


J( 'ー`)し「ブーン、あなたまさか、外に出て見てみたい 
      なんて考えているんじゃないでしょうね?」

(;^ω^)「そ、そんなことないお!」

J( 'ー`)し「ウソおっしゃい! 顔にワクテカって書いてるわよ」

( wkωtk)「んなアホな!」

J( 'ー`)し「まあ…… 止めてもアンタの場合は無駄でしょうね」

J( 'ー`)し「もし外に出るんだったら、せめてパジャマ着替えて行きなさい」

( ^ω^)「おっしゃwwww みなwwぎっwwてきたwww」

*(‘‘)*「はー… ふりょうむすこめ」

( ^ω^)「やかましい!」


ブーンはとっとこ階段を駆け上っていく。
その歩調は、実にリズミカルだ。



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:31:49.19 ID:8ws6D8bE0



( ^ω^)「よし! いざ参る!」


お気に入りの野球帽を頭に被り…… そして


( ^ω^)「隕石から宇宙人が出てきたらこれでやっつけるんだおwww」


お気に入りの、だけどちょっと古い木製バットを持ってブーンは外へ出た。

夜のヒンヤリとした空気が、彼の頬に触れた。

小さな少年の、大きな冒険が、今静かに始まろうとしている。



⊂ニニ( ^ω^)ニ⊃「ぶーん!」



96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:34:13.94 ID:8ws6D8bE0
―――どかっ!


( ^ω^)「いてっ!」

(○´・ω・`)「あ、すいません…」

( ^ω^)「あ、オマエは確かクソピザデブの弟の…」

(○´・ω・`) 「ピッキーです」

( ^ω^)「ああ、ピッグね、体型に合ってる名前だお!」

(○´・ω・`) 「ピッキーです……」

ピッキーのころころとした顔を見ていると、
ブーンの頭の中でとあることが思い出された。

(#^ω^)「あ、ところで兄貴のヤツは何処行ったお!? 寝てるお!?
       貸したゲームまだ返してもらってないお!!」

(○´・ω・`) 「お兄ちゃんなら隕石を見に山の上へ……」


(´・ω・`○)ドカッ Σ⊂ニニ(  ゚ω゚)ニ⊃ 「あんやろおおおおぅ!!!」



98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:37:37.57 ID:8ws6D8bE0
ブーンは山頂への道を駆けた。 途中、何度もパトカーとすれ違う。
その数は、どんどん多くなっていく。 


(;^ω^)「このへんのカラスや蛇は凶暴だお!!」


何故か好戦的な山の動物をバットで追い返しながら、ブーンはパトカーが一番集まっている場所に辿り着いた。
人だかりも沢山できていて、その中には見覚えのある金髪デブが。


( ´・ω・`) 「おいコラァ!!! ここどけやァ!!!」

( □∋□)「何時だと思っているんだ! 子供は家に帰って寝なさい!!」

(  ゚ω゚)「ショボォーーーン!!! もとい ブタ!!!」

(´・ω・` )「ぶひっ? クリクリボウズのブーンじゃねぇか!」

(  ゚ω゚)「かしたゲーム返せお!!!!」

(´・ω・` )「ゲーム? なんのことwww
       オマエも隕石見にきたんじゃねーのか?」


( ^ω^)「…あ」



99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:39:42.31 ID:8ws6D8bE0
( ^ω^)「どーけ!!どーけ!!」

(´・ω・`)「どーけ!! どーけ!!」

( □∋□)「うるさいガキどもだなあ……」


夜中にも関わらず、二人は大声を連呼した。 しかし、パトカーがどいてくれる気配はない。


( ^ω^)「はぁはぁ……」

( ^ω^)「疲れた。もう帰るお」

( □∋□)「ホッ」

( ´・ω・` )「俺は居座り続けるぜ!!!」

(;□∋□)「げっ」


(^ω^ )「そんじゃクソブタ、明日学校で事の真相を教えてくれお〜 ばいぶー」

( ´・ω・`)「誰がオマエなんかに教えるかバーカ!!! 早く帰れ!!」



100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:40:25.90 ID:8ws6D8bE0
( ^ω^)「どーけ!!どーけ!!」

(´・ω・`)「どーけ!! どーけ!!」

( □∋□)「うるさいガキどもだなあ……」


夜中にも関わらず、二人は大声を連呼した。 しかし、パトカーがどいてくれる気配はない。


( ^ω^)「はぁはぁ……」

( ^ω^)「疲れた。もう帰るお」

( □∋□)「ホッ」

( ´・ω・` )「俺は居座り続けるぜ!!!」

(;□∋□)「げっ」


(^ω^ )「そんじゃクソブタ、明日学校で事の真相を教えてくれお〜 ばいぶー」

( ´・ω・`)「誰がオマエなんかに教えるかバーカ!!! 早く帰れ!!」



101 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [連投すまそ] 投稿日: 2008/05/19(月) 22:41:34.84 ID:8ws6D8bE0
※ブーンの家


( ^ω^)「ただいマントヒヒ〜」

J( 'ー`)し「もう日付が変わるころよ! 早く寝なさい!」

( つω^)「うーい、めっちゃ眠たいお……」


ブーンの家を暗闇と静寂が包み込んだ。 ブーンは再びベッドへと沈み込む。
遠くから、パトカーのサイレンがまだ微かに彼の耳に届いていた。


しかし……


AM: 2:00



ドンドンドンッ!! ドドンガドンッ!!!!!


J( 'ー`)し「うっるさいわねーーー!!!! 誰なの!?」



103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:44:44.88 ID:8ws6D8bE0
ママはだるそうにドアをゆっくりと開けた。

そこには、脂汗をダラダラ流す一人のオデブな男の子が立っていた。


(;´・ω・`;)「こんばんわぁ!!」

J( 'ー`)し「あ、お隣のドラ息子… じゃなかった、 ショボンくん」

J( 'ー`)し「こんな夜更けに、ブーンに何かようですか?」

(;´・ω・`;)「は、はい!!! 急いで呼んで下さい!!」


ショボンの下品な声で、ママが呼ばずともブーンは目覚めた。
まなこを擦りながら階段を降りてくる。


( つω^)「一体なんなんだお〜… 常識ってもんをわきまえろクソヤロー」

(;´・ω・`;) 「だまれカスヤロー! 大変なんだ!」

J( 'ー`)し「アンタ目の前の人物が誰だか分かってるの?」

(;´・ω・`;) 「オゥフ」



105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:47:22.27 ID:8ws6D8bE0
( ^ω^)「それで、どうしたんだお? 隕石から宇宙人でも出てきたお?」

(;´・ω・`;) 「おっ、弟が!!! 行方不明になっちまったんだ!!!」

( ^ω^)「あん? もうちょっと分かりやすく簡潔に教えてくれお」


(;´・ω・`;) 「弟が!!!! 行方不明になった!!!!!!!」

( ^ω^)「うーん もうちょっと、もうちょっと要約して」


(´;ω;`)「お・と・う・と・が!!!! い・な・く・な・っ・たァァアアア!!!!!」

( ^ω^)「ふわぁ 眠たくなってきたお」



―――スパコーーン!!!



(^ω^ )「いってぇ!」

ブーンの後ろには、スリッパを片手に持つママの姿が。
ママはこう言う。

J( 'ー`)し「いじわるしてないで早く一緒にピッグちゃんを捜しに行きなさい!」

(´・ω・`)「ピッキーです」



108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:50:02.82 ID:8ws6D8bE0
ブーンは再び支度を整え、頬をぴしぴしと叩いて出発しようとした。
そんな彼を、ママは引き止める。


J( 'ー`)し「あっ」

( ^ω^)「なんだお? かーちゃん」

J( 'ー`)し「こんな真夜中に子供二人は危ないわ。この子を連れて行きなさい」



  _,,..,,,,_
/ ,' 3  `ヽーっ
l   ⊃ ⌒_つ
`'ー---‐'''''"





( ^ω^)「…」



113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:53:21.09 ID:8ws6D8bE0
( ^ω^)「前から思ってたんだけど…」

J( 'ー`)し「何?」

( ^ω^)「こいつ本当に… 犬?」

J( 'ー`)し「イヌよ」


( ^ω^)J( 'ー`)し(´・ω・`) 「……」





/ ,' 3 「あおーん」

/ ,' 3 (やれやれだぜ)



115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:55:15.59 ID:8ws6D8bE0


再び夜の山へ出たブーンとショボン。あとペット。
パトカーのライトは未だ消えておらず、彼らの足元を照らす。
とりあえず二人は、山頂を目指すことにした。



⊂ニニ( ^ω^)ニ⊃「なあデブ」

( ´・ω・`)「なんだよ」

⊂ニニ( ^ω^)ニ⊃「こちとら睡眠時間削ってわざわざ手伝ってやってるんだから」

⊂ニニ( ^ω^)ニ⊃「ゲームちゃんと返せお」

( ´・ω・`) 「あー…」

( ´・ω・`)「わりぃ、あれなくしちゃったんだ」





(  ゚ω゚)



117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 22:57:23.58 ID:8ws6D8bE0
ボカボカボカボカボカ!!!!



SMAAAAAAAAAAAASH!!!!

ぴろりーん♪



ブーンは ショボンを こらしめた!

ブーンの レベルが 2 にあがった!







(#´・ω×`)「…」



119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 23:00:06.65 ID:8ws6D8bE0

(*^ω^)「やったお!」

( ^ω^)「…」

( ´ω`)「………」


レベルがいくら上がろうが、かしたゲームは戻ってこない。
そんなことを思うと、胸が締め付けられる思いのブーンであった。



(#´・ω×`)「けっ。時代が悪いんだよ 時代が」

( ^ω^)「だwwwwまwwwwれwwww」






―――それからまた少し山道を歩いて、

二人は、パトカーで塞き止められていた場所に着いた。



122 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 [また回線落ちちまった] 投稿日: 2008/05/19(月) 23:03:52.45 ID:1ON5spjh0
( □∋□)「ぐがー…」


フェンスやパトカーの前に陣取っていた警官は、すっかり寝込んでいる。


( ^ω^)「よし、これで行けるお」

(´・ω・`)「ちょろいな」


パトカーの上を踏み越えながら、ブーンはショボンに尋ねた。


( ^ω^)「そういえばお前、僕と別れてから何してたんだお?」

(´・ω・`) 「野外…プレイを…」

( ^ω^)「…」


――――ブーンは数分前のことをふと思い出した。


(  ゚ω゚)「!!!!!!!!!!」



124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/05/19(月) 23:05:04.04 ID:1ON5spjh0
(  ゚ω゚)「あ、あのぐちょっとした感触はッ……」

(´・ω・`) 「もしかして俺のうんこ踏んじゃった? ごめんごめん」





SMAAAAAAASH!!

SMAAAAAAASH!!



ブーンのレベルが 3 にあがった!



しかし、レベルがいっくらあがろうが、もうこの靴は二度と履けない。
そんなことを思うと… やっぱり胸が締め付けられるブーンであった。



(#´・ω×`)「………………」

/ ,' 3 (あれ、実は僕のなんだけど……)



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