( ・∀・)は人類牧場を経営するようです

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:18:56.88 ID:PvyjT7IpO
( ><)「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」


( ><)「みんな死んじゃったんです!みんなくたばったんです!アハハハハハハハハハハハハ」

( ФωФ)「……………………」


( ><)「わかんないです!わかんないです!何でお父さんとお母さんが殺されたのかわかんないです!」

( ><)「アハハハハハハハハハ!わかんないですわかんないですわかんないですわかんないですわかんないですわかんないですわかんないですわかんないです」



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:21:08.82 ID:PvyjT7IpO
( ><)「僕の大事な人達がみんないなくなったんです!みんな昨日いたのに今日はみんな何処にもいないんです!」


( ФωФ)「ビロード…………」


( ><)「あいつが殺したんです!あいつが殺したんです!僕達は何もしていないのにあいつが勝手にみんなを殺したんです!」

( ><)「う、うわあああああああああああああああああああああああああ!」


( ФωФ)「ビロード………」


( ><)「うわあああああああああああああああああああああああああ!」


( ФωФ)「ビロード、強くなろう……」


( ><)「うわあああああああああああああああああああああああああ!」



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:22:40.27 ID:PvyjT7IpO
( ФωФ)「もう何も失わない為に…」


( ><)「うわあああああああああああああああああああああああああ!」


( ФωФ)「もう誰にも失わさせない為に」


( ><)「うわあああああああああああああああああああああああああ!」


( ФωФ)「そして………」


( ><)「うわあああああああああああああああああああああああああ!」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:24:48.21 ID:PvyjT7IpO
(# ФωФ)「この世界を手に入れられるほど力をつけ、あいつに復讐してやるのだ!」


( ><)ピタ


(# ФωФ)「あいつに後悔させてやるのだ!私達を生かした事を!復讐してやる!みなの怨みを晴らしてやる」


( ><)「復讐、怨み………」


(# ФωФ)「そうだ!殺すのだ!あの化け物を!あの悪魔を!」


(# ФωФ)「私達の全てを奪っていったあいつを殺すのだ!」


( ><)「そうだ………!殺すんです!あいつを殺すんです!アハハハハハハハハハ!そうだ!殺す殺す!」



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:27:10.03 ID:PvyjT7IpO
(# ФωФ)( ><)殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:28:35.82 ID:PvyjT7IpO


(# ФωФ)( ><)「殺す!」




( ・∀・)は人類牧場を経営するようです


第七話

容易すぎる忌み人
油断により生まれた予期せぬ権力 三



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:29:48.30 ID:PvyjT7IpO
( ・∀・)つ川 ゚ -゚)「ネッコミミネッコミミ!」

( ・∀・)つ川 ゚ -゚)サワサワモフモフ


( ・∀・)つ川 ゚ -゚)サワサワモフモフ

( ・∀・)つ川# ゚ -゚)サワサワモフモフ

( ・∀・)つ∩川# ゚ -゚)「おい!もういい加減やめろ!」


( ・∀・)「えーだめー?」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:32:49.65 ID:PvyjT7IpO
∩川# ゚ -゚)∩「一体いつまでやるつもりだ!こんな不毛な事!」


( ・∀・)「うーん、あと二時間くらい?」


川#゚ -゚)「煩い!終わり終わり!私の耳を触るのはおーわーりー!!」


( ・∀・)「ブーブー」


まだ三時間程度しかサワサワモフモフしていないのにもう彼女は根を上げてしまった。

カミカミの時も勝手に中断したし、彼女は自分が僕の物だと言う自覚が無いんじゃないだろうか?

まぁ僕は彼女が面白そうだったから彼女の提案に同意したわけだし、彼女が本当に欲しかった訳じゃ無いから別に良いのだけれど………

さて、次は何をお願いしようかな?



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:35:58.29 ID:PvyjT7IpO
( ・∀・)「ねぇクーちゃん?」

川 ゚ -゚)「まて」

( ・∀・)「……何?」

川 ゚ -゚)「私はお前の言う事をもう二回も聞いたんだ。次はお前が私の言う事を聞く番だろう」


( ・∀・)「そんな契約だったけ?」

川 ゚ -゚)「そんな契約になったんだ。今からな」

( ・∀・)「……………」


アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

そう来たか!やはり彼女は面白いな!

おそらくこれからも沢山の今からが出てくるんだろうな。

アハハハ!聞いて上げるよ!暇だから……

聞いて上げるよ!退屈だから………

僕が飽きるまで、言う事を聞いて上げるよ……

飽きるまで、ね……



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:38:11.13 ID:PvyjT7IpO
∩( ・∀・)∩「わかったぁ、りょうかーい」


川 ゚ -゚)「やけに聞き分けが良いな?」


∩( ・∀・)∩「僕は面白ければなんでもいーのー」


川 ゚ -゚)「ふん、まぁやりやすいから良いがな。さて、私の言う事を聞いて貰おうか?」


( ・∀・)「なーに?」


川 ゚ -゚)「お前は当初この村に何の為にやって来た?」

当初の目的?そういえば何だっけ?

彼女の豹変があまりにも衝撃的だった為にすっかり忘れてしまった。

えーと……何だったけ?
( ・∀・)「忘れた!」


川 ゚ -゚)「………ツンの治療だろ。忘れるなよ……」

( ・∀・)「君の可愛い姿を見たら忘れちゃったんだよ」



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:40:40.26 ID:PvyjT7IpO
川;゚ -゚)「かっ、う、煩い!とにかくツンを治療しろ!」


( ・∀・)「分かった!で、そのツンちゃんとやらは何処?」


川 ゚ -゚)「……お前が腰掛けている人間だよ」


( ・∀・)「……ん?」

彼女の言葉を聞いて僕は立ち上がると、僕は今まで腰掛けていた物体を眺めた。

ξ;--)ξ…………

成る程、確かにまだ息がある少女が苦しそうに眠っていた。

土や泥で汚れてはいるものの、状態が良いし一番端に置いてあったため、ついつい椅子代わりに使ってしまった。


しかし屋根も無く、周りが腐乱した死骸だらけのこの空間で生きているという事は、最近運ばれたまだ活きが良い病人か、余程しぶといかのどちらかなのだろう。



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:41:27.21 ID:PvyjT7IpO
川;゚ -゚)「かっ、う、煩い!とにかくツンを治療しろ!」


( ・∀・)「分かった!で、そのツンちゃんとやらは何処?」


川 ゚ -゚)「……お前が腰掛けている人間だよ」


( ・∀・)「……ん?」

彼女の言葉を聞いて僕は立ち上がると、僕は今まで腰掛けていた物体を眺めた。

ξ;--)ξ…………

成る程、確かにまだ息がある少女が苦しそうに眠っていた。

土や泥で汚れてはいるものの、状態が良いし一番端に置いてあったため、ついつい椅子代わりに使ってしまった。


しかし屋根も無く、周りが腐乱した死骸だらけのこの空間で生きているという事は、最近運ばれたまだ活きが良い病人か、余程しぶといかのどちらかなのだろう。



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:44:17.04 ID:PvyjT7IpO
まぁ、この場合後者はただの地獄なのだが………

( ・∀・)「……………」

僕は改めてこの,病人の所,を眺めて見た。

ツンと言う少女を除いてこの,病人の所,には既に生存者は無く、腐乱した死体と、それを食らう蛆や他の虫達の食事処となっている。

周辺の地面には骨の残骸や頭蓋などが転がっている。

おそらくここに運ばれ息絶えた者は埋葬すらされないのだろう。

数多くの病人の死骸が隅に寄せられている。
おそらく病人が死んでは隅に寄せるか放置して、土に帰るのを待っているようだ。



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:46:46.16 ID:PvyjT7IpO
埋葬もされず、ただ虫の餌になって消えていくであろうこの骸達は、今までの人生に一体何を感じて死んでいったんだろうか……

唯一の生存者である彼女も、僕やクー、またあのブーンとか言う子がいなければここにいる彼らと同じ運命を歩んでいたはずだ……

何て可哀想なんだ。
何て悲しい結末なんだ。

アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ


本当に哀れだねぇ!!


アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ

川 ゚ -゚)「どうした?ツンを治療しないのか?」

( ・∀・)「ん?あぁそうだったね」



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:51:06.82 ID:PvyjT7IpO
治療、か……さすがにこんな劣悪、いや地獄のような環境で治療を行う気になれない。
さすがに清潔な場所に彼女を移さなければならないだろう。

だがこの村にそんな清潔な場所があるとは到底思えない。

となると選択肢は一つしかない。


( ・∀・)「彼女を僕の拠点に運ぼう」


川 ゚ -゚)「拠点?あぁ、あの豪邸か………」


( ・∀・)「豪邸?ただの丸太小屋だよ?」


川 ゚ -゚)「お前にとってはそうでも私にとっては豪邸だよ」


( ・∀・)「……………」

豪邸、か……まぁ確かにこの村の建築物と比べれば豪邸かも知れない。

何せ彼らの建築物には木材加工を施している形跡すら感じないのだから。



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:53:50.64 ID:PvyjT7IpO
彼らの建築物の材料はおもに土と草


土をただ積み重ね壁を造り、その上に葉を何枚か乗せているだけの簡素な造り。

適当に造られた土壁には何度も補修された後が見られる。

なぜこれだけ豊富な森林と大量の鉱物資源を誇るこの土地に、彼らのようなろくに家も建てられない民族が住んでいるのだろう。

非常に気になるところだが今はそんな思考に構っている暇はない。


( ・∀・)「良いよね?僕の拠点に連れていっても?」


川 ゚ -゚)「…………………………………………………」


川 ゚ -゚)「あぁ良いだろう。私もここに清潔な場所があるとは思えないからな」


川 ゚ -゚)「善は急げだ。さぁ早速行こうじゃないか」



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:56:19.43 ID:PvyjT7IpO
( ・∀・)「え?良いの?」


川 ゚ -゚)「お前が行くって言ったんだろ」


( ・∀・)「まぁ、そうだけどね……」


多少難色をしめされるのでは無いかと思っていたが、彼女はあっさりと受け入れてくれた。

信用してくれるのは嬉しいが、ある意味1人で僕のテリトリー内に入るのだ。
不安では無いのだろうか?


( ・∀・)「怖くないの?拠点は僕の縄張りだよ?何されるかわかんないよ?」

川 ゚ -゚)「なるようになるさ、怯えても何も始まらないしな……」

( ・∀・)「……君、本当に忌み人?」

川 ゚ -゚)「あぁ、忌み人だよ………異端ではあるがな」

( ・∀・)「そうか……………じゃあ、行こうか」



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 00:58:28.94 ID:PvyjT7IpO
それから僕達はツンと言う少女を連れ、僕の拠点へと向かった。


途中で背に乗せた少女が起きないかと心配したが、彼女が言うにあの,病人の所,に送られる者は、強力な睡眠作用がある薬草でずっと眠らされるらしい。
だから大丈夫、だそうだ。

どうせ死ぬなら静かにゆっくりと、と言う事か………

他にどんな薬草があるのかと聞いてみたが、その睡眠作用がある薬草しか知らないとの事だった。

成る程、死の苦しみを紛らわせる為の薬だけは知っている。
彼ららしいじゃないか。



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:01:36.67 ID:PvyjT7IpO
そしてそれから二時間ほど歩いた後、僕等は拠点に着いた。

あの汚らしい忌み人達の村の景観と比べると、成る程、僕の拠点が庭付きの豪邸に見えてくる。

何となく掘った井戸
何となく作った畑
何となく飼ってる家畜

あぁ文明の香りがする。
川 ゚ -゚)「改めて見たが、やっぱり凄いな。文明の香りがする」


( ・∀・)「お前が言うか」

川 ゚ -゚)「これ全部お前が造ったんだろ?」


( ・∀・)「うん、そうだよ」


川 ゚ -゚)「凄いな、お前は……ガキみたいな性格してるくせに」

( ・∀・)「ガキみたいな大人に言われたくはないなぁ」

川 ゚ -゚)つ「おい、あれは何だ?」

( ・∀・)「無視すんな」



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:03:19.43 ID:PvyjT7IpO
彼女は僕の拠点に着くや否や、僕の拠点にある備品や畑などを興味深そうに見て回っていた。


そしてひっきりなしにこれが何か、あれが何か、と僕に聞いてくる。


僕はそれに答え、彼女がそれに納得したり、驚いたり………

そんな事の繰り返しがしばらく続いた。


でも何か……忘れている気がする。



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:05:21.92 ID:PvyjT7IpO
川*゚ -゚)「成る程!井戸とはこうやって掘るものなのか!さすがにこれはまだ無理だとして、家畜の運用くらいなら私達でも何とかなるな!」


( ・∀・)つ「おーい、ちょっとちょっと」


川*゚ -゚)「畑作りだってあいつから技を盗めば何とかなる!定期的な作物の収穫が出来れば冬のどんぐり生活ともおさらばだ!」


(;・∀・)つ「ちょっとちょっと何か忘れてるって何か」

∩川*゚ -゚)∩「フハハハハハハハここは本当に文明の宝山だ!」


(;・∀・)つ「…………………」


川 ゚ -゚)「で?何だって?」


(;・∀・)「変わり身早すぎだろ……」


川 ゚ -゚)「そんな事はどうでも良い。で?何だ?忘れてる事って」



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:08:08.75 ID:PvyjT7IpO
( ・∀・)「それは……」

川 ゚ -゚)「どうせツンの事だろう?」


( ・∀・)「………あっ」


川 ゚ -゚)「私も忘れていたからな……何となくわかったよ」


ξ--)ξ「……………」

( ・∀・)「彼女影薄いね……」


川 ゚ -゚)「そんな事はどうでも良い。次はお前の医術を見せて貰おうか」

( ・∀・)「ハイハイ」



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:10:18.35 ID:PvyjT7IpO
僕は拠点の中に入ると彼女をベッドに寝かせ、ず近くの床に寝かせ往診と薬の準備を始めた。

腐臭漂う彼女をベッドになど寝かせられない。

腐臭が移る………


僕は彼女の体を触診し、どこか異常が無いかを調べた。


その間にクーちゃんはベッドを使ってぴょんぴょんと跳んで遊んでいた。

( ・∀・)(体の何処にも異常はない……ただ熱があるだけ……」


触診の結果、彼女の症状はただの風邪だった。

ただ風邪を拗らせているだけだ。

あの劣悪な環境なら仕方のない事だが、彼女はただの拗らせた風邪であの,病人の所,に送られたのだろう?

だとしたらあの村ではおちおち病気もしていられない。



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:13:53.28 ID:PvyjT7IpO
ある日風邪で寝込み、気がついたら墓場に送られているのだ。

実に恐ろしいじゃないか。


僕は彼女に風邪薬を処方すると、ベッドに寝かせ、ず床に放置した。

だって臭いんだもん………


川 ゚ -゚)「終わったのか?」
一通り遊び終えた彼女が帰ってきた。おそらく彼女の症状を聞きに来たのだろう。

( ・∀・)「うん、終わったよ」

川 ゚ -゚)「して、彼女は何の病気だったんだ」

( ・∀・)「風邪 」

川 ゚ -゚)「風邪?ただの風邪?………そうか、ついてなかったな」

( ・∀・)「ついてない?」

川 ゚ -゚)「あぁ、私の村では一週間病気が治らなければあそこに送られるんだ」

( ・∀・)「,病人の所……か」



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:15:53.88 ID:PvyjT7IpO
川 ゚ -゚)「そうだ。それが私達忌み人の村のルールだ」


( ・∀・)「随分薄情なルールだね」


川 ゚ -゚)「だからそれを変えるためにお前がいるのだろう。私との契約、忘れた訳じゃないよな」

( ・∀・)「忘れてなんていないよ。面白そうじゃない?何もかも消極的で全てを諦めている民族を変えるなんてさ」



川 ゚ -゚)「それを聞いて安心したよ。ところで………」


( ・∀・)「……何?」


川 ゚ -゚)「ツンをこのままにして良いのか?私は彼女をあのふかふかの所に運ぶべきだと思うが………」


( ・∀・)「臭いから嫌だ!」


川;゚ -゚)「………まぁ、気持ちはわかるがな」



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:19:43.69 ID:PvyjT7IpO
そうだ、あんな臭い彼女を僕のベッドになど運べるものか………

一度でも彼女を寝かせたら僕はあのベッドでずっと腐臭を嗅がなくちゃいけなくなる。

それだけはさすがに御免だ………

あんなに汚れた……汚れた?

そうだ………


川 ゚ -゚)「………何だ」

( ・∀・)「そういえば君も少し臭いね……」

川 ゚ -゚)「あぁ、そうだろうな。ここ最近は雨もふっていないから体も洗えなかったしな……」

( ・∀・)「お風呂に入ってくれば?」

川 ゚ -゚)「風呂?何だそれは?」

( ・∀・)「裸になって体を洗うところさ……」
川 ゚ -゚)「ふーん」


( ・∀・)「利用してみる?」



57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:23:53.00 ID:PvyjT7IpO
川 ゚ -゚)「そうだな……体験して見ようじゃないか」


( ・∀・)「じゃあ……一緒に入ろうか?裸で2人っきりで……ククククク」


川 ゚ -゚)「……………………………………………………」

( ・∀・)「どうしたのぉ?嫌なのぉ?君は僕の物なんだよぉ?僕の言う事を………」


川 ゚ -゚)「別に構わんぞ私は一緒に入っても…」


( ・∀・)「え?」


あれ?彼女は何を言っている?

ここは普通に恥じらいだり、誰がお前なんかと!って感じで突っぱねると思っていたのに………

何かの聞き間違いだろうか……


川 ゚ -゚)「善は急げだ。さぁ早速行こうじゃないか」



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:30:07.00 ID:PvyjT7IpO
彼女はそう言うと衣服を脱ぎ去り、全裸となった。
可愛らしい顔と、身長にそぐわない肉感的な体が、彼女が人とは違う異種族だという事を感じさせる。


川 ゚ -゚)「どうだ…私の体は?」


彼女は自分のやや大きめの乳房を持ち上げると、僕の方に妖艶な笑みを浮かべながら僕を挑発した。

人では無い僕が彼女に欲情する事は無いが、普通の男ならば彼女にむしゃぶりつきたくなるくらい今の彼女が魅力的だと言う事はわかる。


( ・∀・)「別にこれといった感想は無いよ」


川 ゚ -゚)「事を終えた後おまえが私に同じ事を言えるのか私は今から楽しみだよ」



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:35:26.90 ID:PvyjT7IpO
彼女はそう言うと妖艶に笑った。
先程までのどこか幼い彼女の姿はどこにも無く、今の彼女は僕に女としての姿を見せている。
だが今の彼女の女としての姿は、どこか寂しげで悲しい印象を覚える。


川 ゚ -゚)「さぁ、行こうかお風呂とやらにな…」

( ・∀・)「………あぁ、そうだね」


そうして風呂場についた僕はまず浴槽にお湯を張り、その間に彼女の体をシャワーを使って軽く洗った。
汚れている彼女の泥や垢で、滴り落ちる水が黒く濁る。


川 ゚ -゚)「凄いな。まるで魔法じゃないか」


( ・∀・)「ただのボイラーだよ」


川 ゚ -゚)「それが何だか知らんが私にとって奇跡の大魔法だよ。お前は本当に天才だな」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:38:02.42 ID:PvyjT7IpO
( ・∀・)「誉めたって 何もでないぞー」


川 ゚ -゚)「これから色々と出させてやるよ。色々とな………」


( ・∀・)「……………」

なんだろう?今の彼女はどこか人形的だ。

人形は嫌いだ。

だが今の彼女は嫌いでは無い。

人形のように無感情に自分を制しようとしながらも、どこか人としての感情が抗いをみせ彼女の願いを踏みにじっている。


人であるが故に逃れられない感情の揺らぎ


とても……とても羨ましかった。


( ・∀・)「じゃあ僕から出して貰おうかな?色々と」



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:39:43.69 ID:PvyjT7IpO
僕は彼女にズボンを脱がす事を命令した。

川 ゚ -゚)「はい…」


彼女は小さく頷くと僕のズボンに手をかける。
そしてスルスルとズボンを下ろし彼女は僕のペニスを出そうとする。

だが……………


川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川;゚ -゚)「はぁ?」



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:42:01.75 ID:PvyjT7IpO
∩( ・∀・)∩「アハハハハハハハハハハハハハハハ驚いてやんの!驚いてやんの!」

川;゚ -゚)「つ、ついてないだとぉ!!」


∩( ・∀・)∩「アハハハハハハハハハハハハハハハ!!びっくりした?ねぇ、びっくりしたぁ?」


人では無い僕には元々ペニスなどついていない。

生殖などする必要は無いし興味も無い。
それに僕にペニスをつけるなどという事をハイン母さんが許すはずも無かった。


僕はただ笑った。
別に本当におかしい訳じゃないけれど……


だがこうやって笑う事で、彼女がまた感情を出してくれるのでは無いかと思ってただ笑った。

何で僕はこんな事をしているのだろうか?


よくわからない………



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:44:23.97 ID:PvyjT7IpO
( ∩・∀・)「事を終えた後おまえが私に同じ事を言えるのか私は今から楽しみだよ」


∩川;゚ -゚)∩「うわぁ!うわぁ!」


( ∩・∀・)「これから色々と出させてやるよ。色々とな………」


∩川;゚ -゚)∩「聞こえない!聞こえない!覚えてなーい!」


( ∩・∀・)「どうだ…私の体は?プクッ!アハハハハハハハハハハハ」

∩川;゚ -゚)∩「ギャアアアアアアアア!!」


彼女はうずくまってゴロゴロと転がった。

耳を塞ぎ顔を真っ赤にして、ただ転がった。


そしてしばらく動かなかった。



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:46:51.70 ID:PvyjT7IpO
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」
川 ゚ -゚)「……………」

( ・∀・)「お風呂気持ち良い?」ニヤニヤ


川;゚ -゚)「煩い………話しかけるな」


あれから僕は彼女を湯船の中に入れ、楽しいお風呂ライフを楽しんでいた。

彼女の顔はまだ真っ赤だ。余程恥ずかしかったのだろう。


( ∩・∀・)「事を終えた後おまえが私に同じ事を………」


∩川;゚ -゚)∩「アアアアアアア聞こえない!」

( ・∀・)「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」


川;゚ -゚)「くそっ!」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:48:55.55 ID:PvyjT7IpO
彼女はすっかり元気を取り戻したようだ。

耳を塞ぎ、真っ赤な顔で僕を睨みつける彼女の顔はとても可愛いらしかった。


川;゚ -゚)「くそっ!お前が化け物だって事をすっかり忘れていたよ!まさかついてないなんて!」

( ・∀・)「色仕掛け損だね?アハハハハハハハハハハハ」


川;゚ -゚)「あぁ、全くだよ………」


( ・∀・)「まぁ、さっきのは無かった事にしてお風呂を楽しもうよ。ねぇ?」


川;゚ -゚)「あぁ、そうだな。そうして貰えると助かるよ」


( ∩・∀・)「これから色々と出させてやるよ。色々とな………」


∩川;゚ -゚)∩「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:50:41.64 ID:PvyjT7IpO
僕はそれから彼女をからかいながらも、彼女の体を擦って垢を取ったり、石鹸を使って彼女の体を隅々まで洗ったり、彼女の髪をクシでといだりした。

彼女はそれに黙って従っていた。

もし逆らったらささやき戦術の餌食になるからだ。


( ∩・∀・)「どうだ…私の体は?」


川;゚ -゚)「分かった!分かったからもうやめてくれ!」


( ・∀・)「アハハハハハハハハハハハハハ!」

そして彼女の体がすっかり綺麗になった頃には、彼女の精神はもうすっかりボロボロになっていた。



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:53:09.00 ID:PvyjT7IpO
川;゚ -゚)「………………」


( ・∀・)「アハハハハハハハハハハハ!疲れた?」


川;゚ -゚)「あぁ、疲れたよ………誰かさんのせいでな」


( ・∀・)「じゃあ寝ようか?」


川;゚ -゚)「……寝る?」

( ・∀・)「うん?一緒にベッドで寝よう。あのふかふかの所で。仲良くさ」


川;゚ -゚)「こ、ことわ………」


( ∩・∀・)


川;゚ -゚)「分かったよ………一緒に寝るよ」


( ・∀・)「よろしい」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:54:59.19 ID:PvyjT7IpO
僕は彼女を抱きかかえると彼女をベッドの所に導いた。
そして彼女と一緒に僕もベッドの中に入る。

余程疲れていたのか、彼女は僕のする事になすがままに従っていた。


( ・∀・)「どお?気持ち良い?」


川 ゚ -)「あぁ、悔しいが気持ち……良いよ」


( ・∀・)「そうかい…………ねぇ」


川 -)


( ・∀・)「……あれ?クーちゃん?」


川 -)


( ・∀・)「寝ちゃったか…………」



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:57:04.93 ID:PvyjT7IpO
さすがに色々あったせいか、彼女はベッドに入るや否や、あっという間に眠ってしまった。

彼女にはまだ色々聞きたい事があったのだが、起こすのも可哀想だしまた次の機会に聞けば良いか…………

( ・∀・)つ川 -)ナデナデ

しかし何故だろう…………彼女といると何故か不思議な感情が僕の心に芽生えてくるのが分かる


殺意でも狂気でも無い………

それ以外の何か………


( ・∀・)つ川 -)ナデナデ


それが何なのかは今の僕には分からない。


でも彼女とこうやって触れ合う事で、それが何なのか分かるかも知れない。

それまで………それまで彼女を大事にしよう。


何となく………何となくだがそう思った。



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/08/17(日) 01:58:18.51 ID:PvyjT7IpO
ξ--)ξ………………



第八話へ 続く



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