(,,゚Д゚)ギコと从 ゚∀从ハインと学園都市のようです
- 315: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:07:50.67 ID:MKLaU0zR0
【二時限目 選んで購入しよう!】
ワイワイ ガヤガヤ
ハハ ロ -ロ)ハ「というわけで、商業区画へやってきた私達。
果たしてどのような結末が待っているのか……!」
从;゚∀从「や、そういうのいいから」
爪*゚〜゚)「普段は銃器関係のものしか見ないでありますが、
こうして術式に焦点を合わせてみると、なかなか新鮮でありますねー」
ノパ听)「うぉッ! DQN製の新型腕部硬殻じゃないかッ!
な、なぁなぁ、ちょっと寄ってっていいかっ?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ふふふ後にしなさい欲望忠実少女。
さて、この辺になってくると術式関係の店が多くなってくるわね。
色々とメーカーがあるわけだけど、特徴は理解してる?」
从 ゚∀从「初心者なら教導境界線《ガイドライン》じゃね?
あそこなら大概のタイプは揃うし、今回の授業にはうってつけだろ」
ハハ ロ -ロ)ハ「つまらない女ね」
从#^∀从「お前、実はさっきから全てのものに喧嘩売ってるだろ? な?」
- 319: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:11:12.13 ID:MKLaU0zR0
- ハハ ロ -ロ)ハ「若干空気が読めなかったハインの言う通り、これから教導境界線の店舗へ行くわ。
その前に、他にどんなメーカーがあるか答えられる?
もちろんこの都市に出張ってるのだけで構わないわ」
爪*゚〜゚)「えーっと、今のところは……お手軽デバイスが売りのスピードマスター、
オタク系の無責任煩悩拡散、北方デザインの南無1000、イロモノキワモノのApple Star、
学生に大人気のJane Style、そして――」
ノパ听)「んっ? あの裏路地の奥にあるボロい建物がどうかしたのかっ?」
爪;゚〜゚)「……いえいえ! 何でもないでありますよ!? 私、何も見えませんよ!?」
ノパ听)「えーっと、看板が見えるなッ。 き・ん・だ・ん・の・つ・b――」
爪;゚〜゚)「うわあああああっそれ以上言っちゃ駄目でありますよヒートさんっ!!」
ノパ听)「? 何だっ? 何が駄目なんだっ?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ヒート、やりたい時は一人でしなさい。 助けないから」
ノハ*゚听)(……面白そうッ)
- 322: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:14:50.40 ID:MKLaU0zR0
- 爪;゚〜゚)「と、とにかくこのくらいでありますかね。
あと最近ちょっと小耳に挟んだのですが、
来年あたり新規参入を狙ってるメーカーもあるらしいでありますよ」
ハハ ロ -ロ)ハ「一昨年、入ってきた無責任煩悩拡散がヒットしたのを見てたからでしょうね。
あれのせいで、この都市にオタク属性持ちが増えて一時期大変だったっていうのに。
何が『二次元こそ至高』よ。 そもそもアンタら一次元の文字で表現されてるモブでしょうが。
薄っぺらい絵の更に下の次元じゃない、この顔文字すらもらえない表現世界のカースト最下層がッ!!」
爪;゚〜゚)「ハローさんハローさん、もうちょっと考えながら発言するのがよろしいかと……。
こういうこと言うとマジギレする人もいるので……。
あ、フィクションでありますから! この人の脳もフィクションでありますから! わぁ幸せ!!」
从 ゚∀从(あー、それでミルナが……)
ノパ听)「おーいッ、まだ入らないのかーっ?」
ハハ ロ -ロ)ハ「あら、熱血少女に先を越されちゃってるわね。
私達もさっさと行くわよ」
- 325: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:16:43.88 ID:MKLaU0zR0
- ( ・∀・)「いらっしゃいませー……って、何やってんの君ら」
爪;゚〜゚)「モ、モララー君……?」
ハハ ロ -ロ)ハ「あらアンタ、こんなところでバイトしてたの?」
( ・∀・)「あのね、君ら僕の使ってるデバイス完全に忘れてるでしょ?」
ハハ ロ -ロ)ハ「えぇ」
( ・∀・)「正直な人は好きだよ。 あとで躊躇なく殴れるから。
ところでさ、朝から僕のデバイスが見当たらないんだけど心当たりない?」
爪;゚〜゚)「えっと、それは――むがっ!」
ハハ ロ -ロ)ハ「知らないわね。
大方、誰かが教材に使うから持っていったんじゃない?」
从;゚∀从(堂々と言うなぁ……)
- 327: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:18:24.58 ID:MKLaU0zR0
- ( ・∀・)「教材? 僕のデバイスを? 面白い冗談だね。
先生に言えば教材用のを貸してもらえるし、わざわざ僕のを持っていく意味が解らないよ」
ハハ ロ -ロ)ハ「もしかしたらアンタのショックな顔が見たいから、っていう理由があるかもしれないわね」
( ・∀・)「どうしてそんなに具体的なんだい?」
ハハ ロ -ロ)ハ「私が犯人だと思ってるの?」
( ・∀・)「え?」
ハハ ロ -ロ)ハ「え?」
( ・∀・)「……まぁいいや。 今の君らは客で、客といつまでも喋ってる場合じゃあない。
ともあれ何をしに来たの? 冷やかし?」
ハハ ロ -ロ)ハ「ちょっと画面の向こうの御友達に術式の仕組みとかを教えるために、
この子達を使って実践形式で説明してあげようかと思ってるの。
だからデバイス下さらない?」
( ・∀・)「……これまた難儀なメンバーが揃ってるね。
まぁ、好きなの見てってよ。
教導境界線のデバイスはどれもお手軽だからね」
ノパ听)「お手軽ならスピードマスターじゃないのかっ?」
( ・∀・) ピクッ
- 330: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:20:33.57 ID:MKLaU0zR0
- ( ・∀・)「いやいや、前提としてお手軽の定義がちょっと違うんだよね。
スピードマスターはその名の通り、術式の起動速度や方法などに気を配ってるのに対し、
教導境界線はその造形からして握りやすさ、重さ、重心などに拘りを見せてるんだ。
どっちが優れてるかなんて下らないこと言うつもりはまったくないんだけど、
僕としては教導境界線の安定力をよく見てもらいたいね。 素晴らしいんだよこれが。
そもそも術式はプログラム次第でどうとでもなるシステムなんだし、
速いのを使いたければそういうプログラミングをすればいい、と僕は思う。
スピードなんて状況次第でいくらでも価値が左右されるものだよ?
そんなものにとらわれて低出力、低記憶容量のスピードマスターを選ぶなんてナンセンスだ。
比べて教導境界線は、まずデバイスという外装からして洗練され尽くしている。
握った時のフィット感や振り回した時のホールド力、ホルダーに保持している時の安定感、
数ある教導境界線のデバイスの中で確実に各々合ったモノが存在するのが、
現代の術式戦闘の先駆けメーカーとして君臨する技術力と心配りが高水準にある証拠だね。
もちろんアンカーや追加グリップなどの別売りのカスタムアイテムも充実してるから、
自分の成長やスタイルに合わせていちいちデバイスを新調・改造する必要もないし、
だからと言って新規開発も貪欲に行うから、買い換える必要もないのに買い換えたくなるような
デザインのデバイスや、偏りながらもいき過ぎない調整の加えられたデバイスがどんどん生まれる。
知ってるかい? 教導境界線の開発チームにはあのマルド=リックが手を貸してるって噂だ。
かつての難解動乱や閉鎖解放戦争の影で活躍した呪術家リックだよ? 今の術式の基礎を作った家系さ。
彼がいるからこそ教導境界線のデバイスには洗練されたセンスが見え隠れしているんだろうね。
もちろん彼の思想を理解して形にする優秀な技術者もいるから、っていうのは言うまでもない話だ――」
ハハ ロ -ロ)ハ「…………」
爪*゚〜゚)「…………」
ノパ听)「…………」
从 ゚∀从「…………」
- 336: ◆BYUt189CYA :2009/07/05(日) 23:22:10.59 ID:MKLaU0zR0
- ( ・∀・)「――そういえば僕の実家にはリック家が使っていたっていう古いロッドがあるんだけど、それが凄くてねぇ。
内部機構が破損してもう使えないんだけど、内蔵されたままの魔力が時折、
ロッド下部のグリップラインの隙間から淡く光って、もうそれが鳥肌が立つくらい綺麗でね。
年にして五十年前の光が見えるって考えると凄くない? まさに時を越えた輝きってやつだよ。
かつてこれを持って勇敢に戦いに挑んだ戦士達の魂の一端を感じられるっていうのかなぁ、
ロッドの先端部が欠けてるのは、きっと敵の攻撃を捌いたんだろうね。 こう、こんな感じで。
当時は今ほど魔力や術式が認知されていなかったから、敵によっては剣や槍が主武器だったんだ。
だからアレの持ち主はきっと格闘戦も出来るようなタイプだったに違いない。 解るかい?
術式を扱えたってことは当時の学者並に頭が良くて、それでいて屈強な身体を持っていたってことだよ。
僕もそんな使い手になりたくて頑張ってるんだけど、やっぱり格闘戦は並の努力じゃ身につかないね。
あんな中でガシガシ殴り合ってるギコやエクストは本当にどんな神経をしてるのか理解出来ないよ。
だからと言って諦めたわけじゃあないけどね。 実は来季あたりにイイ感じのデバイスが発売するんだ。
今持ってるウルトレスも格闘戦が想定された作りになってるけど、今度出るのはその改良版さ。
最近はネット技術の発達で架空上の掲示板なんてものも試作版だけど限定公開されてて、
そこに書き込まれたユーザーの意見や感想を積極的に取り入れて企画・開発したらしいんだよ。
もちろん中身のない悪意のある意見だってあっただろうし、それを真に受けて判断を誤ってしまったり、
そういった悪い方向へ行ってしまうことがちょっと心配なんだけど、まぁ教導境界線だからね。
そこらへんの信頼感はやっぱり他のメーカーに比べて頭一つ抜きん出てるのは皆も解ってると思う。
最近の若い人達はJane Styleとか好みなんだろうし、あそこのデザインセンスは僕も認めるところだけど、
やっぱり最後にものを言うのは積み重ねてきた信頼と歴史と経験、そして技術力だね。
それらがあるからこそ僕も惹かれて、まぁ理由はそれだけじゃなくて、まずその一つが――」
( ・∀・)「――って、あれ? いない? どこ行ったんだ?
おや? 店長どうしたんですか、額に青筋なんて浮かべて。 え?客?」
(;・∀・)「うわぁ会計台の前に行列が……!?
給金3割減? またですかっ! 今季に入って5度目ですよ店長!?
え? 読んでも特に本編とは関係ない話ばかりするからだ、って?
ここまで律儀に読んだ読者がいたらどうするんだぁぁぁぁあああああすみませんクビは勘弁して下さいっ!」
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