( ^ω^)は('A`)とのダブルスを貫くようです

  
38 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:56:25.98 ID:uQzEfX9AO
  




第四話




しつこいほどに太陽の光は照り付けていた。
それをブーンは少しばかり欝陶しく思った。このように、日差しがきつくてはサーブが打ち辛かった。
といってもそのハンデを抱えているのは同じコンディションで戦う相手も同じ。
これで負けても敗因になんてなりはしない。言い訳なんて出来ない。
試合直前に儲けられている4本のサービス練習で互い、この状況で打てる最善のサーブを模索する。
それが終わると、ブーンはドクオの元へと歩み寄った。



  
39 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 21:58:58.20 ID:uQzEfX9AO
  


( ^ω^)「調子はどうだお?」
('A`)「まあまあといったところかな。まあこの試合でもダブルフォルトはないだろ」
( ^ω^)「それはよかったお」

ブーンは言い終わると、一度流石ペアを見つめた。向こうも二人で話し込んでいるようだ。そして再び、ドクオへと向き直す。

( ^ω^)「多分、実力は向こうのほうが上だお」
('A`)「だな」
( ^ω^)「だから」
('A`)「気持ちで負けるな。だろ?」
( ^ω^)「だおだお」

一度ブーンは満足そうに表情を緩ませたが、直ぐさまに整え、次はフェンスの向こうで腕を組みながらこちらを睨み付けるように見ているショボンを見据えた。ドクオもそれに吊られるように見る。

( ^ω^)「絶対勝つお」
('A`)「…ああ」

互いの掌が弾けあった。



  
40 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:00:23.16 ID:uQzEfX9AO
  
そして正面へと向き直り、レシーバーポジションへと移動した。






( ´_ゝ`)「あいつら、どう思う?」
(´<_` )「…多く見積もって中ぐらいか?」
( ´_ゝ`)「まあ、打倒だな」

流石ペアの兄者と弟者は肩を並べて、敵であるブーン達を見ていた。
その表情は二人とも歪みの無い綺麗な無表情。ただ、口元だけがぼそぼそと動いていた。

( ´_ゝ`)「サービス練習だけで考えられる範囲だが二人ともボールコントロールは良さそうだ」
(´<_` )「だが、両方とも何故かガチガチだな。…一戦目だからか?」
( ´_ゝ`)「まあ、とりあえず、やりやすいに越したことはないさ。俺達はいつもの通りのプレイで勝ってやろう」
(´<_` )「把握した」
( ´_ゝ`)「じゃあ、イクぞ」
(´<_` )「ああ」



  
42 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:02:08.91 ID:uQzEfX9AO
  
そして、流石ペアもサービスポジションへと着いた。

( ´_ゝ`)「ワンセットマッチ。プレイ」

ブーン達がポジションへ着くのを確認すると、サーバーである兄者が始まりを告げる。
それと同時に左手からボールが上がった。
兄者の体が軽くしなる。そして次の瞬間美しいフォームでボールがラケットから放たれた。
無駄な回転が掛かっていないフラットなボールは真っ直ぐクロスを貫いた。ブーンはそれに素早く足を運びフォアハンドで構え、しっかりとボールを見つめながらラケットを持っていく。



  
43 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:04:40.41 ID:uQzEfX9AO
  
通常ならここは確実にクロスに深く返すのが定席だろう。しかし、ブーンの中ではその考えはなかった。

( ^ω^)(出鼻をくじいて流れを掴むお)

わざと振り遅れる、ラケット。それによってボールは真っ直ぐ飛んでいく。
弟者のバック側となるストレートへ。

('A`)(ナイスだ! ブーン!)

ドクオはフォローに回ろうと少し後ろに下がる。
その時、

スッ…。

ボールがドクオのフォローよりも鋭くショートクロスに突き刺さった。

( ^ω^)「…お?」

間抜けな声と共に、思わずボールの起動を唖然と辿るブーン。そしてゆっくりと相手コートを見ると、そこにはハイタッチをする流石ペアの姿があった。




To be continued



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