( ^ω^)は('A`)とのダブルスを貫くようです
- 45 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:09:34.07 ID:uQzEfX9AO
第五話
ブーン達は状況の急変に頭が付いていけず、一瞬の間、唖然としていた。
思考の回復のころにはボールはフェンス付近に転がっていた。二人は頭はフル回転し、先の記憶を呼び起こす。
ほぼ完璧だった、ストレートへの強襲。しかし、気付けば弟者はそのボールをショートクロスにアングルボレーを決めていた。
強襲に対する冷静、かつ正確な対処。バックボレーにだなんてうろたえる気配などありはしない。
やはり、強豪と言われるだけのことはあった。
- 46 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:11:40.03 ID:uQzEfX9AO
('A`)「…くそ、やられた」
( ^ω^)「すまないお…勝手に奇策に出て」
('A`)「いや、気にするなよ! 挽回しよう!」
出されたドクオの手をブーンは叩き、前衛ポジションへつく。
ドクオはちらりと弟者を見遣った。
怖いほどの無表情。飲み込まれそうなほどの錯覚を受けそうだ。
ドクオは一つ舌打ちをし、視線を兄者へ向け集中を固める。
( ´_ゝ`)「フィフティン、ラブ」
ポイントが読まれ、トスが上がった。スプリットを踏むドクオ。
('A`)(…とりあえずここは正確に)
コントロール良くセンター付近に入り込む兄者のサーブ。
- 47 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:12:38.01 ID:uQzEfX9AO
それに対抗するようにクロスのアレーへと向かうドクオのリターン。
('A`)(よし!ドンピシャ)
心の中でガッツポーズしながらドクオは前へと上がった。
しかし、そんな喜びのつかの間だった。
('A`)「な!?」
そこにはポーチに出る弟者の姿があった。
気付いたときにはブーン達の間を綺麗に突かれていた。
('A`)「……あれをポーチだと」
向こう転がるボールを見ながら、ドクオは呟いた。
完璧なアプローチのはずだ。しかし、それをポーチされた。
- 48 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:15:05.45 ID:uQzEfX9AO
- 唖然とするドクオの元へとブーン駆け寄る。
( ^ω^)「ドンマイだお」
('A`)「あ、ああ…」
やはり、彼等は強豪ペアだ。
技術だけではなく、思い切りの良さもある。ああいう前衛ほど厄介なものは無い。ドクオは心の隅でそう思った。
ブーンはレシーバーポジションへと移る。
ドクオも釈然としない気持ちを持ちながら、ポジションへと移った。
( ´_ゝ`)「サーテイ、ラブ」
抑揚のない声の後、サーブが打たれる。
得意のフットワークでボールを捕らえるブーン。
今度は無難にクロスにボールが返る。
(´<_` )「ふっ」
- 49 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:17:48.95 ID:uQzEfX9AO
- やはりくる弟者のポーチボレー。
ボールはセンターへと突き刺さろうとする。
('A`)「ナめるなよ!」
しかし、ドクオのラケットがそれを阻止した。
力無く上がるボール。弟者は素早く下に潜り込みスマッシュの体制になる。
スマッシュのフォローに下がる二人。
(´<_` )「甘いな」
ブーン達を横目で見ながら弟者は口元を吊り上げる。
振り下ろされるラケット。ブーン達は身構える。
( ^ω^)「!」
- 50 : 以下、佐賀県庁にかわりまして佐賀県民がお送りします :佐賀暦2006年,2006/10/27(佐賀県と汚職) 22:19:55.84 ID:uQzEfX9AO
- ブーンは瞬時に違和感に気付いた。弟者のスイングスピードが極端に遅いのだ。
ドロップ。
本能的にこの単語がブーンの脳裏を過ぎった。
前へと駆け出す、足。ラケットは前へと出ている。
('A`)(ブーン!?)
(´<_` )(…気付かれたか、だが、取れるか?)
インパクトする、ボール。
ブーンの本能が感じたように、そのボールは前へと落ちていく。
ワンバウンド。
( ^ω^)「おおおおおおおおお!!!」
咆哮に乗せて飛び込む、ブーン。
ラケットに触れる、ボール。
舞い上がる、ボール。
ネットに触れる、ボール。
そして、―――落ちた。
To be continued
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