( ^ω^)ブーンが日本一のロックバンドになるようです
- 184: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:09:36.33 ID:nzj+ibGl0
- それから2ヶ月
T,V,I,Pは何度もセッションを行い、コピーも何曲か完成させた。T,V,I,Pはバンドとしてある程度固まっていた。
ある日の放課後の教室。
- 186: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:12:31.90 ID:nzj+ibGl0
- (´・ω・`)「そろそろライブ、やりたくないかい」
( ^ω^)「やりたいお!」
('A`)「ああ・・・。そういやそろそろ文化祭だな」
(´・ω・`)「そういうわけで文化祭のバンドに登録しちゃったから」
がらっ
ドアが開き隣のクラスからジョルジュがやってきた。
( ゚∀゚)「おう、日直やってたら遅くなった」
( ^ω^)「文化祭でることになったお」
( ゚∀゚)「おk」
- 187: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:15:08.31 ID:nzj+ibGl0
- (´・ω・`)「今までコピーしてきた曲をやろう」
('A`)「そんだけじゃつまんねえ」
( ゚∀゚)「オリジナルを1曲でもいいからやろうぜ」
(*^ω^)「おおーやるおやるお!」
(´・ω・`)「みんなならそういうと思ったよ。というわけで曲をつくろう」
( ^ω^)「ちょうど連休だしショボンの家に泊まって曲作りするお!」
('A`)「いいね」
( ゚∀゚)「やるか」
(´・ω・`)「よし!じゃあ今日の夜に2泊3日の泊まりの準備をしてうちにきてくれないか」
( ^ω^)('A`)( ゚∀゚)「把握!」
(´・ω・`)(フフ・・・ドッくんとお泊り・・・ハァハァ)
- 190: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:22:14.44 ID:nzj+ibGl0
- そして夜、メンバーがショボンの家に集合した。
さっそくセッティングを完了し、曲作りの体制にはいる。
(´・ω・`)「さて、どうやってつくろうか・・・。作詞はドッくんに任せるとして・・・」
( ゚∀゚)「うだうだいってもしかたねえ、音をならしてりゃできるだろ」
ジョルジュがめんどくせえっといった感じでギターを鳴らす。
- 192: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:26:27.77 ID:nzj+ibGl0
- ( ^ω^)「音で語る・・・かっこいいお!まさにロックだお!」
('A`)「うし、やっか。」
持ってきたビールを一気に飲み干しドクオが立ち上がり叫ぶ。
(`A')「うおおおおい!」
(´・ω・`)「やれやれ」
ショボンがリズムを刻み始める。
- 194: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:29:28.10 ID:nzj+ibGl0
- それにブーンがベースを重ねる。
( ^ω^)「おっおっおっ、ジョルジュかかってくるお」
( ゚∀゚)「上等!」
つんざく様なジョルジュのギターサウンドがベードラに絡みつく。
傍目にはいつものセッションと変わりはないように見える。
しかし、彼らは今、曲を作るという一つの目標に向かって演奏している。
その迫力は相当のものだった。
その調子が2日続いた。
- 196: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:33:42.39 ID:nzj+ibGl0
- 一応補足
ブーンたちはただめちゃくちゃに音を出しているのではなく、
コードの概念や、スケール、その他もろもろの理論が頭に入った上で
セッションを行っています。
でなきゃせっしょんなんてできねえよね
- 197: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:37:33.31 ID:nzj+ibGl0
- さらに上に補足
でもブーン達は馬鹿なので教則本などで覚えたのではなくて
耳で聞いてなんとなくわかっているだけです。
もrもろをりかいしている高校生なんてめったにいねえす
- 199: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 03:43:06.55 ID:nzj+ibGl0
- 連休明けの朝。
(;'A`)「で・・・できたな・・・」
かすれた声でよろよろとしながらタバコに火をつけるドクオ。
(;´・ω・`)「もう、腕がパンパンだよ」
ぐったりしながらパンをかじるショボン。
( ゚∀゚)「いい曲だと思うぜ!」
トイレからでてきたジョルジュはなぜかつやつやしている。腕にはおっぱい本が抱えられている。
( ^ω^)「納得がいくものだお」
- 219: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:45:09.94 ID:nzj+ibGl0
- 無事にT,V,I,Pは最初の1曲を完成させることができた。
二日間試行錯誤を繰り返されながら、作られたこの曲。
まさか伝説的な曲になろうとはメンバーの誰もが予想できなかった。
- 220: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:48:02.71 ID:nzj+ibGl0
- そして時は過ぎ文化祭の日。
家を出る前にブーンは最後の練習を自宅で行っていた。
( ^ω^)「練習しすぎるほど練習はしたお。絶対成功させてやるお!」
ハードケースを担ぎブーンは家を出た。
- 221: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:48:40.06 ID:nzj+ibGl0
- ( ^ω^)「うはーwww緊張するお」
ブーンは機材を体育館のステージに搬入していた。といっても楽器だけだが。
(´・ω・`)「今日はスネアとペダルしか持ってきてないよ・・・別のセットでうまく叩けるかなあ」
(;゚∀゚)「ふうふう、ヘッドアンプおもいっつーの」
ジョルジュはショボンのJCM800を担いでやってきた。学校にはJC120とよくわからないスタックアンプしかないためである。
彼は自分のサウンドはマーシャルでしか出せないと考えていた。
('A`)「俺、手ぶら。やっほー」
- 222: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:53:38.44 ID:nzj+ibGl0
- そしてリハーサルがはじまる。先輩バンドが次々と支度を終える。
( ^ω^)「うはwwwハイスタ、ゴイステ率たけぇwwww」
(´・ω・`)「文化祭ってそういうもんだと思うよ。あ、それと1年生からは僕達しかでないから」
( ゚∀゚)「ってことは俺達が1バンド目ってことか」
(´・ω・`)「そうだね」
- 223: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:55:16.44 ID:nzj+ibGl0
- PA「それではT,V,I,Pの方準備をおねがいします」
各パートの調整が終わる。PAに出したい音を伝え、準備は完了した。
PA「それでは全員で音をください」
(´・ω・`)「いくよー!1,2,3,4!」
ゴッド・セイブ・ザ・クイーン
音の塊がT,V,I,Pから放たれた。
彼らは無心で演奏した。文化祭でありがちなただボーっと突っ立って演奏するバンドじゃなかった。
全身で楽器を演奏していた。
(´・ω・`)(リハーサルなのにみんな気合はいりすぎwwwww)
- 225: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 08:57:01.21 ID:nzj+ibGl0
- 先輩1「あの1年すげーぞ。ベードラがめちゃめちゃまとまってる」
先輩2「ギターのやつもすげえ。ソロで意味もなく高速カッティングいれまくってるぜ・・・ゴクリ」
先輩3「あのボーカルの彼かっこよくない?」
PA「はい、オッケーです。よろしくおねがいしまーす」
(;^ω^)「人前でやるの初めてだから緊張したお・・・」
('A`)「まぁよかったんじゃね?」
( ゚∀゚)「俺のおっぱいカッティングどうだった?」
(´・ω・`)「この調子で本番もいこう!」
- 265: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:12:58.63 ID:nzj+ibGl0
- 司会「さーお待ちかね!文化祭ライブの時間だよーwwwww」
うおー!
観客席が盛り上がる。結構な人数の生徒が体育館に集まった。
(;^ω^)「あわわわわ。いっぱい人がいるおおお」
('A`)「びびんなや」
( ゚∀゚)「・・・・」
(´・ω・`)「ふー」
舞台の袖でそわそわと待つブーン達。緊張は最高潮だ。
- 267: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:16:10.77 ID:nzj+ibGl0
- ('A`)「よーし、行こう!」
( ^ω^)「うおい!」がしっ
( ゚∀゚)「・・・」がしっ
(´・ω・`)「うん!」がしっ
メンバーがドクオとそれぞれ手を組んでからステージに向かう。
最後にドクオが自分の頬をパン!とたたき袖を出て行った。
- 268: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:18:23.64 ID:nzj+ibGl0
- ( ^ω^)「お!最前列にいるのはクラスのみんなだお!先生もいるお!」
準備をしながらブーンが客席にいる友人達に気づいた。
クラスメイト達が手を振っている。
友人1「おまえらがんばれーよー!」
友人2「下手くそでも盛り上げてやるからなーwwww」
/ ,' 3「おーう!しっかりなー!」
- 269: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:21:18.21 ID:nzj+ibGl0
- 彼らから応援され、自分達のモチベーションがぐんぐんあがっていくことに驚いたブーン達。
準備も終わり、照明が落とされる。
がやがやとしていた体育館も少しづつ静かになっていった。
( ^ω^)(記念すべき初ライブ・・・!ぜったい!ぜったい成功させるお!)
- 271: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:24:49.79 ID:nzj+ibGl0
-
('A`)「うおおおおおおい!!!!111」
ドクオのシャウトで演奏が始まった。
ステージが明るくなる。
音が生き物のように体育館の中をかけまわる。
建物が−−−−揺れる
- 272: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:29:12.00 ID:nzj+ibGl0
-
( ゚∀゚)「おっぱい!おっぱい!」
ギターを振り回し高速カッティングをかますジョルジュ。それに答えるオーディエンス。
観客「おっぱい!おっぱい!うおーーー!」
(´・ω・`)「・・・!」
正確かつ激しいドラミング、それがショボンのウリだ。バンドサウンドを下からしっかりと支える。
女子「やっぱりショボン君かっこぃぃ!」
('A`)「いやああああああああおおおおう!!」
ドクオのがなり声がオーディエンスを刺激する。
観客「うおおおおおお!」
( ^ω^)(僕はみんなみたいな特技がないお・・・だから・・・)
( ^ω^)「ステージングで魅せるお!」
まるでロデオの暴れ馬のような動きでオーディエンスを煽るブーン。
動きつつもブンブンとうなる様な正確なベースサウンド。ジョルジュのギターにも負けない派手さだ。
校長「こここここ・・・・腰にくるーーー!」
教頭「わたしもですぞー!!!」
- 275: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:37:18.41 ID:nzj+ibGl0
- そのあとおなじみの洋楽3曲を演奏したT,V,I,P。
体育館はすごい熱気に包まれていた。
(;^ω^)(はぁはぁ・・・いい感じだお)
(;'A`)(あータバコほしい・・・)
(;゚∀゚)(観客のゆれるおっぱい最高)
(;´・ω・`)(きついけど・・・最高だね)
こうしてコピー曲を演奏し終わった。後は1曲はオリジナル曲を残すのみとなった。
- 277: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 18:40:01.66 ID:nzj+ibGl0
- ('A`)「落ちる!」
ドクオが曲のタイトルを叫ぶ。
「落ちる」はジョルジュのイントロギターからはじまるシンプルでスピーディーなロックナンバーだ。
観客1「これ誰の曲だ?」
観客2「しらん。聞いたことないな」
ギターにドラム、ベースが加わる。音が壁となってオーディエンスに迫る。
観客3「やべ・・・のってきたああああああああ!」
観客4「俺も・・・のってきたああああああああ!」
ドラムのフィルの後にドクオの歌声が響く。歌詞は今までの洋楽とは違い完全日本語だ。
- 301: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 20:27:58.19 ID:nzj+ibGl0
- サビにはいりメンバーもオーディエンスもテンションはピークを迎えていた。
( ^ω^)(めちゃめちゃたのしいお!ライブって最高だお!)
頭を振りまくるブーン。ピックが割れていることにも気づかずに弾き続ける。
- 302: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 20:28:45.46 ID:nzj+ibGl0
- ( ゚∀゚)(こっからは俺の見せ場だ!)
曲は終盤のギターソロにはいる。ジョルジュはギターを高く掲げめちゃめちゃに弦をかきむしる。
もはや音程、コードなど関係ない。高速カッティングで弾き続ける。
観客「うおおおおおおお!」
(´・ω・`)(最高だよ!このノリ!)
もう曲になっていなかった。めちゃくちゃだった。だが確かにそこにグルーヴは存在していた。
いや、グルーヴを踏みつけてこわしてしまうような何かが、体育館には存在していた。
- 303: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 20:31:05.08 ID:nzj+ibGl0
- 曲の終わり、ショボンのドラムロールが少しづつゆっくりになっていく。
ダダダダダダッダッダッ ダッ ダッ ダッ ダッ
('A`)「サンキュうううううううううううううう!!」
ダラッ
ジャアアアアアアアアン
観客5「よかったぞー!!」
観客1「結局だれの曲?」
観客2「しらねーよ」
自分達の片づけを終え、体育館の外にでる4人。外は涼しかった。
彼らは汗だくになりつつも顔はとても満足そうだ。
- 304: ◆jtzYt15r/c :佐賀暦2006年,2006/10/25(佐賀県職員) 20:31:44.84 ID:nzj+ibGl0
- (;'A`)「ああ タバコすいてぇ」
(;´・ω・`)「初ライブにしてはまぁまぁだよね」
(;^ω^)「テラつかれたおwwww」
(;゚∀゚)「最高のステージだったぜ」
こうしてT,V,I,P,結成後の初ライブは大成功に終わった。
彼らはこの後、何度もライブを経験し少しづつ大きなロックバンドへと成長してゆく。
第2章 終了
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