( ФωФ)さとりごころのようです

6: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:13:59.52 ID:zC5zpbd/0
   



  三章 影法師


     一話 霧雨閑談



7: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:16:56.36 ID:zC5zpbd/0
( ФωФ)「……」

lw´‐ _‐ノv「……」





 |听)「がんばれシュー!!
      ファイトだシュー!!
      お姉ちゃんは応援してるからっ!!!」






( +ω+)「もうバレバレだから物陰に隠れんでもいい気がするのだが」

lw´‐ _‐ノv「……すっごく言いづらいです」



8: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:19:26.49 ID:zC5zpbd/0
つーに憑いたウツロを祓って二日が経った。
彼は砂尾家に居候してすぐにウツロの対処をすることになった。
一週間もしないうちに三体現れたのだから、仕方がないだろうが。

あれ以来、ウツロが出たという報告はない。
あのドタバタを体験している彼にとって、この二日間はありがたい反面、少し持て余している感がある。
この前のようなドタバタは御免だが、こんな緩々とした時間を過ごしていいのだろうか?
そんな困惑した思いがあるが今は何もすることがないので、彼は渋々、自室で休んでいた。

「ちょっとロマに話しておきたいことがあるんだ」
そこへシューが訪ねてきて、開口一番にこう言った。
「何の話だろう?」、そう考え、シューの言葉を待った。


そして半開きになった襖からヒートが登場。
どうも隠れているらしいが、ばっちり見えているし声も聞こえる。
おかげで何ともいえない空気ができてしまった。
どうすんの、これ?

lw´‐ _‐ノv「……いいや、今度話すよ」

( Фω+)「ん、分かった」

おかしな空気はシューの中断宣言のおかげで消えうせた。
「何か面白いことを話すのかな?」、次にシューが話す時を期待して、待ってみようと思う。



 |听) ……



9: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:21:56.58 ID:zC5zpbd/0
シューは襖を開けて、ヒートの横をするりと抜ける。
それを見送った空気読まずの姉は、入れ替える形で彼の部屋に入る。

ノパ听)「やれやれ。
     シューも困ったものだね」

( +ω+)「その言葉、ちょっと飲み込んで己が身に沁みさせろ」

ノハ*゚听)「いや、私は悪くないって!!」

(;Фω+)「本気でそう思うのか?」

だったら今後の付き合い方も変えていかなければいけないだろうな。
そんなことを考えていたからか、ヒートは僅かに眉をひそめて腕を組む。

ノハ‐凵])「……少しは迷惑だったかなと思わなくもないけどさ」

(;+ω+)「少しなのか?」

ノハ‐凵])「でも、あれくらい押さないとシューは何も話さないしね。
      一緒に住んでるんだから……特にロマさんに隠し通すのなんて無理なのに」

( Фω+)「む?」

隠し通す?
シューには何か人には言えない秘密でもあるということか?



13: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:25:51.54 ID:zC5zpbd/0
ノハ‐凵])「こういうことは話しておいた方がシューのためなのにね。
      まあ、簡単に言えることでもないんだけど」

( ФωФ)「シューに何があるのだ」

ノハ*゚听)「さあねぇ?
      シューが話さないのなら私も話さん!!」


「仄めかしておいてそれはひどくね?」、そう思ったのだが、彼女のいうことも理解できる。
人が秘密にしておいていることは無闇に話すものじゃないと彼も思う。
と、思い出したようにヒートはポンと手を打ち鳴らす。
数日前の猫のウツロのおかげで、その絆創膏だらけの右手は痛々しい。
しかし彼女は痛がるそぶりも見せずに話題を変える。

ノハ*゚听)「そういえばロマさん。
      今夜ヒマ?」

( ФωФ)「もちろんヒマだが」

「というより今も暇なのだが」、続く言葉は呑み込んでおいた。
わざわざ話すことのほどでもない。


| _‐ノv「というより今も暇なのだが?」

(;+ω+)「……どこかにいったのじゃないのか?」

先ほどの姉と同じように隠れて話すシュー。
心の声を鋭く読みとらないでほしい、彼は真面目にそう思った。



15: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:29:49.81 ID:zC5zpbd/0
時計の針は進み、やがて日が落ちて、三日月が藍色の空を泳ぐ。
月を中心に散りばめられた綺羅星は、天井を彩ってくれていた。
その真下を彼らは歩く。

( ФωФ)「打ち切り?」

ノパ听)「そ。
     ロマさんの見た老婆はどこの誰かも分からない。
     そのウツロの被害も今のところ聞こえてこない。
     正直、八方塞がりなんよ」

今、彼はヒートとともに見回りをしている。
そこで彼が初めて見た、ウツロの調査を中断したと聞いた。

ノパ听)「最近になって、ウツロの出現具合がまた跳ね上がったみたいなんだよ。
     この前二体のウツロを相手したじゃない。
     そういうことが起こると、こっちも人員少ないながらも総動員しなきゃいけないんだよ」

だから調査してる余裕がないわけで、とヒートは締める。
ウツロを祓う人が少ないなら仕方のないことだ。
なぜならヒートらが祓うウツロは、彼女らの都合を全く考えてくれない。
突然、現界することが当たり前の相手なのだから、いざというときのために体力温存しておく必要がある。
調査中に非常事態が起こり、「ウツロを祓えませんでしたー」となったら洒落にならない。

( ФωФ)「……?
        でも寺も協力してるのだろう?
        寺生まれってすごいと聞いたのだが」

ノハ;゚听)「いやいや、寺生まれがすごいって誰がいったんだよ?」



17: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:32:12.17 ID:zC5zpbd/0
ヒートは彼の誤解を解こうとする。

曰く。
分雲町の寺はウツロを祓うのを頑張っているが、他所の寺とあまり変わらない、
基本、あそこの坊さんたちに霊感なんてものは備わっていない、
T さんみないなのがゴロゴロいてたまるか!!……等々。

ノパ听)「まあウツロのような、おかしな現象を解決しようと長年動いているんだけどね。
     おかげで近くの寺から『実践派』とか言われているらしいよ」


ノハ‐凵])「そんなわけで他所の厄介事を回されたり、それ系の人が訪れたりするけどね」


幽霊を祓ってほしいという依頼がそれなりに来るらしい。
霊感のない坊主は、それでも霊を祓う方法を知っている。
それはどこの寺でもできることらしいが。お経とか塩とか。

ただ、たまに祓いにくいものもあるらしい。
また、依頼が多い時もあったりする。
そんな時はヒートのところに助力を願うようなのだ。

( ФωФ)「でもお前って霊感あったのか?」

ノハ*゚听)「ないよー、全然ないよー。
      ただ寺にとってみれば、こっちの祓い方もあったらいいかもって思うらしいね」



20: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:35:29.55 ID:zC5zpbd/0
( Фω+)「こっちの?」

ノハ*゚听)「私、神社の子。
      神社目線でいったら、ぺーぺーの巫女がいいとこだけどさ。
      それでもお祓いくらいできなくもないさ!」

( +ω+)「……ん?
        でもそういうのを行うのって役職とかも関係してくるのじゃなかったか?
        お前がやっていいものなのか?」

ノハ*゚听)「ほんとはダメさーッ!!」

(;ФωФ)「おいっ!!」

ヒートの馬鹿正直な吐露に、彼は思わず反応してしまう。
寺は本当にそれでいいのだろうか、と彼は不安になってしまう。
そんな彼をみてヒートは思う、「もうちょい育てればいいツっこみ役になってくれそうだねぇ」。

ノパー゚)「ふっふっふっ……心配ご無用ッ!!
     こうみえてお祓いの仕方は全部独学で学んだのだよッ!!
     祓詞だって噛まずにいえるさッ!!」

(;ФωФ)「“独学”というのが怪しさ満点だぞ……」

一体彼女の自信はどこからきているのだろうか?



22: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:39:23.47 ID:zC5zpbd/0
北の廃神社から彼らは歩き続け、やがて一本杉までたどり着く。

ノハ*゚听)「ぃよしっ、ここで軽く休もう」

ヒートの声に従い、足を止める。
二人はしばらくの間、一本杉の近くで清風を楽しんだ。
しかし、こんなところで休む必要があるのだろうか、と彼は思い、彼女に疑問をぶつけてみた。
するとすぐにレスポンスがきた、「人を待ってるんだよ」。

ノハ*゚听)「寺に和尚のシャキンさんなんだけどね。
      ロマさんはまだ会ってなかったよね?」

( +ω+)「ふむ……会ってないと思う」

ノハ*゚ー゚)「ふっふっふ。
      あの人を見たらすごいよー?
      体型が特徴的だから遠目に見てもよく分かるんだ」

( ФωФ)「ほう?」

ノハ*゚听)「もうね、私、初めて会ったときダルマみたいだと思ってしまったよ」

( Фω+)「太ってるということか?」

ノハ*゚听)「ちがう……ただの肥満(デブ)ではないっっ!!」

(`・ω・´)「私はオリバか何かですか?」


ノパ听)「……あれ?」



23: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:42:31.04 ID:zC5zpbd/0
(`・ω・´)「大体、遠くから見てもわかるといっても夜だから暗いですよ」

ノハ*゚听)「おー、シャキンさんっ!!
      いつごろからいたのー?!」

(`・ω・´)「『ダルマみたい』あたりは聞こえてました。
       というか、夜なのですから少し声量を落としてくれませんか?」

ノハ*゚听)「むりだあああああっっ!!!!」

(`・ω・´)「……まあ周囲に家がないのでいいことにしましょうか」

(;Фω+)「……」

現れた男は上が白のTシャツ、下が短パンの典型的な休日お父さんスタイルだった。
しかし、典型的といえるのはどうもここまでが限界だろう。
二の腕や肩、胸が異様に盛りあがっていてガッチリしている。
そのためか、下半身は他の男性と比べても筋肉がついている方なのに、やたら細く感じられた。
和尚ということもあり、つるつる頭がさらに威圧感を与えている気がする。

その男はたしかにダルマのような男だった。

(`・ω・´)「おっと、君が噂の彼ですね。
       初めまして、沙近(さこん)です。
       ヒトミさんたちには“シャキン”と呼ばれています。
       お好きな方でお呼びください」

(;+ω+)「……初めまして。
       自己紹介の必要はないように思えますが、改めて。
       砂尾家に居候させてもらっている杉浦ロマネスクです」



24: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:45:36.82 ID:zC5zpbd/0
(*`・ω・)「ははは。
       そんなにかしこまらないでくださいな」

ノパ听)「畏まるというよりは恐れているという感じだね」

(;ФωФ)「こらこら、勝手にこちらの心情を解釈するな」

実はヒートの言っていることは半分正しい。
正直なところ、シャキンは少し怖いと感じている。
ただし、そのことは絶対に悟らせないようにしたいようだ。
変に目をつけられたら後々大変だから、と彼は考えが表情に出ないよう努めた。

彼の頭にはシューのある言葉が再生された。
そしてヒートはタイミングよく、彼が恐れていることと同じことを口に出す。

ノハ*゚听)「だってこんなマッチョに襲われたら助からないもんねー?」

(`・ω・´)「襲いませんから」

ノハ*゚听)「え?でもシャキンさんって男好きだと思ってたんだけど」

(;`・ω・)「男好きでしたらショボンは生まれませんでしたからっ!」

どうやらシャキンはショボンの父親のようだった。
それを聞いて、彼は幾ばくか心のゆとりを取り戻した。
しかし完全に心を許したわけではない。なにしろ以前、シューに『男色寺』と言わせるほどなのだから。



25: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:48:11.10 ID:zC5zpbd/0
ちなみに彼は初めてショボンに会ったときも警戒していた。
してはいたが、すぐにショボンにその気がないことを理解できた。

だが、目の前のダルマはどうだろうか?
人をみて、その人がどういう性質なのか、彼は把握するのが早い。
しかしシャキンの持ち前の威圧感と趣向が、彼の理解を阻害していた。

(;Фω+)「シューもそのようにいってたのですが……本当にノーマルなんですよね?」

(;`・ω・)「アキちゃんまでもですか。
       同じ道場に通ってましたので、わかってくれてると思ってたのですが」

ノハ*゚听)「そのシューがはじめに『男色』って言い出したんだよ?」


(*`・ω・)「そのような趣味はありません。
      ただ、私はその、き、筋肉、が好きなだけで……」


誤解だとシャキンは言った。
しかし、他人に“男色”と言われたのだから、その考えで起こした行動に問題がありそうだ。
「とりあえずそんなに筋肉ムキムキ付いている方じゃないよな?」、彼は自身の体を見、少し後ずさった。



26: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:51:51.85 ID:zC5zpbd/0
一通り駄弁ったあと、一同は一本杉から離れて西へ向かう。
「一緒に見回りしよう」とヒートに頼まれた彼だが、シャキンも共にするとは聞いていない。
見回りというからにはバラけたほうが効率がいいのでは、とふと考えて、即座に否定する。

( +ω+)(おそらく効率という文字は頭に入れてないな)

今回の見回りでシャキンが来たのは、単純に顔合わせの意味なのだろう。
彼には特異な力が宿っている。シューやヒートは“浄霊の力”といっているアレだ。
シャキンもどんな人物か見極めておきたいに違いない。

だから効率がどう、とか考えるのはそもそも的外れなのだ。

ヒートとシャキンは会話を弾ませる。
たまに彼に質問して、どのように答えが返ってくるか、しっかり聞いている。
彼という人物を知ってほしいから、知りたいからという考えが透けて見える。
そして彼も会話の輪に加えて言葉を交わす。

(*Фω+)「……なんだかむず痒いな」

ノハ*゚听)「ん?どうしたん?」

(*+ω+)「独り言だ、気にしないでくれ。
       で、何の話だったか?」



27: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:55:57.10 ID:zC5zpbd/0
(`・ω・´)「シューさんの話ですよ。
       彼女は今どんな感じでしょうか、という話題です」

ノパ听)「あいかわずショボンくんと仲が悪いねえ。
     昔は兄妹みたいで微笑ましかった二人なのにね」

(`-ω-´)「……ウツロが絡むといつもそうだからな、ショボンは。
       意地になっているのだろう。
       腹立たしいだろうが許してほしい」

ノパ听)「いやいや、これっぽっちも苛立つことはないから。
     ショボンくんにも事情があるんだし。
     だからそれでシューと喧嘩しても、私、多分止めないしね」

( ФωФ)「そんなに仲が悪いのか?
        漫才みたいな二人だと思ってたが?」

ノパ听)「シャキンさんも話したけど、ウツロが絡むと途端に仲が悪くなるんだよ、あの二人は。
     まあ二人の考えていることなんて大体わかってるから、余計口出しできないんだよねー。
     困ったもんだ」

( ФωФ)「kwsk」

ノハ*゚听)「だが断る」

( ´ФωФ) ショボーン

ノパ听)「気になるなら本人に聞いた方がいいと思うよ?」



29: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 21:59:10.15 ID:zC5zpbd/0
(`・ω・´)「それくらい話しても……」

ノパ听)「駄目だよ。
     だってシューはまだ何も話していないんよ。
     だから私たちは何も話せない」

(`-ω-´)「……」


ノハ*゚听)「ま、そんなことは置いといて……っと。
      ロマさんも女しかいない家に住んでるんだ。
      “ヤラシイそんなん”とかあるでしょ?」

(;Фω+)「そんなんってなんだ、そんなんって?」

妄想か何かだろうか?
シューとショボンの確執が気になるが、この質問に反論しないと紳士としての何かを失う気がした。
とりあえず彼は無難に「よく分からないが多分ないだろう」と返答しておいた。

ノパ听)「つまらん」

(`・ω・´)「つまらないですね」

(;+ω+)「おもしろければいいものなのか?」

個人的には面白ければいいというものではないと思うよ?
ヒートみたいな若い女性の前でおいそれと変なこと言えないよ。



31: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 22:02:13.21 ID:zC5zpbd/0
ノハ*゚听)「じゃあもうちょい方向性を定めようか。
      ロマさんのタイプは?」

(;ФωФ)「変な方向になったな。
        タイプは……うぅむ……『笑顔が魅力的な女性』かな?」

ノハ*゚听)「へえ?
      じゃあさー、彼女にするならぁー私とシューのどっちを選ぶ?……キャッ♪」

( Фω+)「どっちもムリだろ、常考」

ノパ听)「あんだと?」



ノハ;凵G)「それは年齢イコール彼氏いない歴の私たちへの当てつけかあああああああああああああああああああああああああああっっ!!!!」

(;+ω+)「……あー」


ヒートの何かに触れたらしい。
「いきなり結論から入るべきではなかったな」、彼は少し後悔する。
しかし反省はしない。
無理なものは無理だから、と考えているから。



32: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 22:06:24.22 ID:zC5zpbd/0
少しの間、ヒートは声をあげて騒ぐ。
しかしすぐにその叫びは止んだ。
やはり夜ということもあり、他の人の迷惑になると思ったのだろう。
しばらく見回りのために歩き回って、まだ家が近くに見えないが……まあそれでも夜中に叫ぶべきではないのは確かだ。

ヒートは素早く切り替えて理由を尋ねてきた。

( ФωФ)「私にも帰るべきところがあるからな。
        お前らはウツロの対処であまりここを離れられないだろ?
        遠距離恋愛などの手もあるが……おそらく疲れるだろうよ」

( +ω+)「個人的な考えだがな。
        疲れる付き合いはやめておいた方がいいと思う」

それがお互いのためだと彼はいう。
まあ疲れてもいいと思える付き合いこそ、恋愛の醍醐味なのだろうが。

彼の意見としては、ヒートの容姿はかなり上位に入るだろう。
付き合えるなら付き合ってみたい気もしないでもないが、彼女にも事情がある。ウツロとかウツロとか。
そんなのでうまく付き合っていける自信は……彼にはなかった。

( ФωФ)「だからヒートとシューとはそういう関係になれないだろう。
        なにかの間違いで私たちの間に恋愛感情が芽生えても、答えは変わらないだろうしな。
        というかシューは論外もいいところだ。あれはア○ネスのあれに引っかかる」

ノハ*゚听)「えー?
      でもシューは今年の九月で十六なんよ?
      一応結婚できる年齢にもうすぐなるんだけどね」

(*ФωФ)「それは詐欺だろう」



34: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 22:09:57.06 ID:zC5zpbd/0
彼は最後の方でシューを掛け合いに出して茶化しておく。
ヒートもそれに応じて、ケラケラ笑う。
今頃、砂尾家で留守番をしている彼女はくしゃみをしているだろう。

実質、シューの外見はそこまで幼いわけではない。
おそらく女子の平均身長を十、二十センチ程度下回っている程度だろう。
体も出るところが出ていないだけであり……例えるなら『ジョジョ四部の康一くん』みたいなものだ。

( +ω+)「全然擁護できてないな」

ノパ听)「?」

( ФωФ)「……すまん、独り言だ」

ノハ*゚听)「独り言多いぞロマさん」

( Фω+)「そういう性分なんだ。あまりツっこまないでほしい。
        それよりお前に彼氏いないのが少し驚きなのだが」

(`・ω・´)「なんでも『喧しい、疲れる』がフラれる理由らしいですよ」

ノハ;゚听)「ち、ちがうからっ。
      これでもコクられたことくらいはあったし、昔より大人しくなったんだから!!
      ただ、コクられても……その、アガってしまって、思わず逃げてしまってただけで……」

( +ω+)「あー、いない理由に納得」

ノハ;゚听)「ロマさんも納得しないでっ!!」

('∀`)



36: ◆pGlVEGQMPE :2009/08/17(月) 22:12:12.55 ID:zC5zpbd/0
( ФωФ)「む?」

(`・ω・´)「どうかしましたか?」

( ФωФ)「…………」


( +ω+)「いや、なんでもなかった」

ノハ;゚听)「ちょ、二人とも私の話を聞いてよ!!」


とりあえずヒートはしばらく暴走しているだろうから相手をしてあげようか。
すぐそこの陰に誰かいた気がしたが、気のせいだったわけであったし。

そう考え、彼は気持ちを切り替えるように、軽く頭を振った。







戻る次のページ