( ФωФ)さとりごころのようです

35: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:24:29.22 ID:L2piMLFw0
   



  四章 止水逆月


     二話 苔清水、星合ひ空の如く




38: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:29:03.39 ID:L2piMLFw0
(・∀ ・)「僕、二次元にいきたいんだ!!」

lw´‐ _‐ノv「ここは、二次元、だよ?」

(;ФωФ)「……なにそれこわい」

時計の針が一 、 二時間進んでもかわらず炎天下のままで、駄菓子屋の軒下に備えられたベンチに集う。
屋根がお日様を隠してくれているおかげで日射病にならずに済んでいる。
お世辞にも決して綺麗とはいえないほど年月を重ねた建物で二人はまたんきと会った。

(・∀ ・)「アイスうめー」

lw´‐ ,‐ノv「……半分くれ」

店の中にいるおばちゃんから買えばいいのに。
食い意地が半端ない砂尾家の末女。その割には細いというか、いろいろ出てないボディだが。
でも色気の方を取るシューは考えられんな、と彼はこっそり思う。
彼女の友人は抵抗を試みる、「 これって間接キスになっちゃうよね?」

lw´‐ _‐ノv「帰ったら歯磨きしなきゃね」

(;・∀ ・)「……なんて手ごわい、お前はシュールか?」

lw´‐ o‐ノv「シュールだよ〜。
       シューとも呼ばれるよ〜。
       私の本名呼んでくれる人が少ないよ〜」

( +ω+)「漢字で書けばどちらの読みでも合ってるだろ?」

砂尾アキ、漢字で書くと『 秋 』なわけで。



40: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:33:16.21 ID:L2piMLFw0
lw´‐ ,‐ノv「その論法をぶち壊す……っていいたいとこだけど、まあいいや。
      ともかく半分おくれよ〜」

(;・∀ ・)「まあシュールに恥じらいを期待してなかったけどさ。
      ともかく多すぎだってば」

lw´‐ _‐ノv「半分より下は譲らん!」

(;・∀ ・)「譲ろうよ!
     その前に自分で買おうよ!!」

(;ФωФ)「……君も大変なんだな」

(;・∀ ・)「そもそもなんでシューたちはこんなとこをほっつき歩いてたのさ?」

lw´‐ _‐ノv「所用で」

シューの答えはとても簡潔だった。
彼とシューは出田家を後にし、モナーの店に行くつもりだった。
シューとヒート、そして彼もガナーちゃんのウツロを祓った後、ちょくちょく様子を見に足を運んでいた。
なぜならウツロは一度対処してもまた現れることがあるから。

「次はアスキーアートいこうぜ」、シューの提案に彼は頷いた。
だがモナーさんは現在仕事中である。
シューも甘味処によく顔を出す方ではなく、いつごろ時間ができるか分らない。
なので寄り道でもして中途半端な時間に顔を出そう、ということになった。


そんなこんなでアスキーアートへの最短路から外れ、駄菓子屋にたどり着いた。
そこでまたんきに見つかり、あとはご覧の流れというわけだ。



41: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:37:48.00 ID:L2piMLFw0
またんきの必死の抵抗のかいもあり、シューはしぶしぶ駄菓子屋のおばちゃんからアイスを買う。
彼女は大抵無表情だが、心なしか不満そうだ。
ベンチに戻ってきた彼女は買い物する前と同じ位置に座る。

lw´‐ ,‐ノv「ほ、はほっ、はふぅ」

一口で多く頬張りすぎたせいでうまく嚥下できないらしい。
奇妙な鳴き声を聞きながら、彼はふと疑問に思ったことを尋ねる。

( ФωФ)「そういえばまたんきはどんな風にこんなのと出会ったのだ?」

(・∀ ・)「あー……中学に入学した翌日に、クラスのかわいい女の子に声をかけてたんですよ。
     『好きです、付き合ってください』って」

(;ФωФ)「なんと」

(・∀ ・)「もちろん全て撃沈でした。
     でも僕は気にしませんでした。
     なんというか……馬鹿やってみたかったんですよ。
     オッケーの返事をもらったら逆に困惑してたかもしれません」

lw´‐ _‐ノv「はいはい、負け惜しみ負け惜しみ……はふぅ」

なんとか飲み込んだシューはささやかながらまたんきの言葉を否定する。
口の中が冷たいらしく最後に出した吐息のおかげで、否定には棘が抜け落ちていた。
彼女らしいと言えばらしいが、何とも情けなく思う。



42: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:40:50.06 ID:L2piMLFw0
(・∀ ・)「で、お断りの返事のすごかった奴がいたんですよ。
     その一つがシューです」

( ФωФ)「どう断られたのだ?」

lw´‐ _‐ノv「秘密、暴露った」

(・∀ ・)「バケロッタ?」

lw´‐ _‐ノv「黙れ。
       もういっそのこと涅槃の海に漂ってろよ」

一般の人にはよく分からないであろう暴言を吐くシューであった。
『涅槃の海』とは何を指すのだろう、彼は深く考えないようにした。

ところで秘密とはどちらの方なのか。
顔が見えないことだろうか、それとも心が見えることだろうか。
直接そのことを問うてないが、彼女は付け足すように「……両方のね」と言う。
思考を見られたらしい。

( +ω+)「だからナチュラルに見るなと……。
        でもよく素直に信じる気になったなあ。
        そしてシューもよく話す気になったものだ」

lw´‐ _‐ノv「まあ、この馬鹿ならなにを話しても問題ないとおもったからね」

(;・∀ ・)「そりゃあ自分の一週間分のオカズをばらされたら……」

……そちらの秘密もかよ。
結論。シューは鬼畜。



43: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:45:01.26 ID:L2piMLFw0
(・∀ ・)「まあそのおかげで、ちょっとはこの電波の言葉を信じてみようと思ったわけです。
     で、何度か顔合わせたり言葉を交わすうちに、マジ話だったと分かったわけで」


(・∀ ・)「っていうかあれ以上ショッキングな出会いもなかったよ」

lw´‐ _‐ノv「うっさい。
       性癖とかムスコの長さとか曝されなかっただけありがたいと思え」

(;・∀ ・)「……知ってるの?」

lw´‐ ,‐ノv「んな汚いもの誰が見るかっつの。
       お遍路でも巡って出直してこい……ハフハフ」

シューがアイスを頬張って、この話が終わった。
さんざんな言いようである。
いや、それよりも少しばかりショックな事実が判明してしまった。

(;ФωФ)「お前って意外に下ネタ大丈夫なのだな?」

lw*‐ _‐ノv「ううん、私下ネタだめだよ。
       男の娘の裸みても、『キャッ♪』ってなっちゃうし」

(・∀ ・)「腐ってるだけでしょ?」

lw´‐ _‐ノv「腐ってねーですよ」



44: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:49:15.74 ID:L2piMLFw0
( +ω+)「まあそんなことはどうでもいいとして」

lw´‐ _‐ノv「自分でふっておいて、どうでもいいだなんて……私ゃあ悲しいよ。
       せめて私にそっち方面に興味ないと弁護してくれてもいいじゃないの」

(;+ω+)「いや、お前の好みなんぞ私は知らんぞ?」

lw´‐ _‐ノv「私の好み……。
       人外がわりと好きかな?」

(・∀ ・)「オタっ娘め」

lw´‐ _‐ノv「またんき君みたいにキャラクターを無理やり18歳以上にしてる本は持ってないけど?」

(;・∀ ・)「やめて!もう僕のひみつ勝手に見ないでっっ!!」

(;+ω+)「……」






lw´‐ _‐ノv「で、どうでもいいとして……の続きは?」

(;Фω+)「ん?ああ」



45: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 18:53:15.14 ID:L2piMLFw0
( +ω+)「またんき君はシューの力についてどれくらい理解しているのだ?」

(・∀ ・)「……はい?
     力っていうと記憶を見るほうですよね?」

( ФωФ)「そうそう。
        君の感覚でいいから少し聞かせてほしい。
        こいつの力はどういうものなのだ?」

彼は事情を話す。
シューは顔を認識できないこと。
また、万物の記憶を閲覧できること。
その力を利用して、シューは他者との関係を円滑にしていること。

次いで彼の考え。
霊を祓う力でもないのに記憶をみようとするシューを危険視していること。
下手すると幽霊大フィーバーに陥ってしまうこと。
不安定に力が作動するときがあるので、コントロールできるようにしてもらいたいこと。
しかし力のコントロールができるようになると、シューが力を使いすぎるかもしれないこと。
彼は力の扱い方を教えるべきかどうか迷っていること。

ここまでのことを簡単に伝え、

( +ω+)「まあ……力をどうこうする前に、力そのものの理解を深めなきゃ話にならん。
        それなりに試したが、やはり情報があると助かるわけだ」

自身の結論をだす前に、情報を集めれるだけ集めようと彼は言った。



47: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:00:23.67 ID:L2piMLFw0
(・∀ ・)「……僕に聞くよりヒートさんやショボンさんに聞いた方がいいと思いますけど」

( ФωФ)「ヒートは今、聞く暇がないから後回しだ。
        ショボンには後で聞こうと考えているさ」

少年は唸り声をあげて腕を組む。
だが、すぐに話す気になったようで、確認するようにぽつりぽつりと言葉にする。

(・∀ ・)「僕の知ってることは本当に少しだけですよ。
     たまに人の記憶をみたりする程度ですね、このプチイチゴは。
     で、僕の隠しておきたい秘密とかをいっちゃったりして……」

lw#‐ _‐ノv「……ちくしょう」

(・∀ ・)「あと、二か月に一回程度の割合で学校を休む日があるんですよ。
     そういう時はどうも力が不安定になりすぎてるか、何かに見られているとか」

( Фω+)「……何か、とは?」

(・∀ ・)「さあ?
     詳しく教えてくれませんでしたからね、このドングリは。
     あんがい宇宙人、未来人、超能力者に監視されてる神と心がつながってたり wwwwww」


lw#‐卷v「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!」

(;・∀ ・)「ぎゃあああああっっ!!
     つねらないでええええっっ!!!!」



49: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:06:03.51 ID:L2piMLFw0
(;・∀ ・)「……いつつ、なんだよまったく。
      ハルヒとつながることの何が不満なんだよ、この小豆は?」

lw#‐ _‐ノv「 む ね の こ と に ふ れ る な 」

(;・∀ ・)「ぎゃあああああ痛い痛い痛いっっ!!!!」


(;+ω+)


苺、団栗ときて最後は小豆か。
どんどんサイズが小さくなっていく様に、意図的な何かが感じられる。
ところでハルヒは神だったのか?

とりあえず何かに見られてる云々の話はあとでシューに詳しく聞くとしよう。
疑問一つ、脇に抱え、他にはないかと聞いてみた。
少年はつねられた太ももをさすりながら答える。

(;・∀ ・)「ええと……あ、そうだ。
     先程の話の続きになりますけど、学校休んだ日に一回シューを見にいったんですよ。
     そのときの様子が」

lw;‐ _‐ノv「あ、それはいうな」

シューはまたんきの口を押さえようとする。
だが悲しいかな、体の小さい彼女の抵抗は頭を押さえられただけ無力化された。
そのニット帽に腕を伸ばしている少年は余裕の笑みを浮かべている。



50: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:09:37.13 ID:L2piMLFw0
( +ω+)「……またんき君」

(・∀ ・)「はい」


( ФωФ)+ 「詳しく聞こう」

(・∀ ・)+ 「了解ッス」


普段、シューのペースに巻き込まれている二人は結束する。
「らめええええええっっ」という少女の声が聞こえた気がしたが、きっと気のせいだ。


(・∀ ・)「学校休んでシューの家にいくと、なんと!!
     墨 汁 で 遊 ん で る 彼 女 の 姿 が っ ! ! ! ! 」


(・∀ ・)「もう服とか真っ黒でした。
     どうも体に直に書いたのか、胸とか背中がぐっちょんぐっちょんでした。
     あと顔にも何かついてた気がします」


(・∀ ・)「さらにさらにっ!!
     その時のシューの対応には度肝を抜く展開がっっ!!
     彼女は僕をみて、こう言ったのでぃすっっ!!!!」


(・∀ ・)「『ごめんなさい、みっともない姿をみせ』……おろ?」



51: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:17:07.29 ID:L2piMLFw0
シューの吐いたであろう言葉が途中で止まり、おかしな声が上がった。

それは一瞬のできごとだった。
またんき君の体が傾いたと思ったら、その勢いのままベンチから地面に滑り落ちて。
アスファルトの上にうつ伏せに倒れた少年の腕を、極めて押さえつけた少女。

己の頭を押さえていた腕の力を受け流して、彼女は地面に落としたのだ。

(;・∀ ・)「ぎゃああああああ熱い熱い死ぬうううううううううううううううううっっ!!!!」

lw*‐ ,‐ノv「ほっほっほぅ、ええ眺めじゃのう」


ここから十分間の出来事はまさに阿鼻叫喚というほかない。
流石に真夏のアスファルトは凶器なので、シューはすぐに開放する。
だがその後がまたんきの“馬鹿”と呼ばれる所以。
懲りずに続きを話そうとしたのだ。

当然、シューにやり込められる。
地面に倒されたり、関節極められたり、急所を打ち抜かれたり。
とても痛々しく、彼は自身の記憶力の良さを久しぶりに呪った。

(;+ω+)「……今夜はいい夢が見られそうだ」

lw´‐ _‐ノv「おめでとさん」

( ∀  )



52: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:20:04.73 ID:L2piMLFw0
気を取り直し、少し考える。
考えたところで答えはでなかったが、考えるという作業で心を落ち着かせることができた。

(;ФωФ)「なあ、シューよ。
        今のまたんき君の話なのだが」

lw´‐ _‐ノv「いやあ、まあ……タイミングも重要でしょ。
       コミュニケーションには相互理解が必要不可欠よ?
       人間、異界の住人と言葉を交わすことなんてできないんだから」

あまりに自分とかけ離れているものとは言葉をかわせない。
シューはそのように弁明する。
そのため、彼女は他者に理解できないことをあまり話さないようにしていた。
彼女は普段、自身は変人だといっているから。
そして、変人なりにおかしなところを隠すだけの頭はあるから。

別に隠すことを咎めない。
秘密なんて誰にもある。
そんな彼だって人にはいえない秘密を山ほど抱えている。


彼女の力をどうにかする。そのために協力したい。


ただ、それだけだ。
善意で出た行動を信用してもらえなかっただけで。

lw;‐ _‐ノv「もしかして泣きそうだったり?」

(;ФωФ)「そう簡単に泣くか」



53: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:24:33.18 ID:L2piMLFw0
lw´‐ _‐ノv「とりあえずあの時は遊んでたわけではないんだよ。
       うーん……どこから説明したらいいのやら」

シューは話す内容を頭の中で整理する。
またんきはベンチに座っているが、疲れてのびている。
彼はただじっと待ち続ける。

やがて彼女は口を開いた。

lw´‐ _‐ノv「記憶をみる眼は神隠しの件が深く関わっているはずなんだ。
       『どうして神隠しに?』とか『どのように関わっているのか?』とか聞かないでよ?
       私にもよく分からないのだから」

以前、彼女は同じようなことを話していた。


      『まず頭の怪我』

      『で、これが全ての引き金で元凶だったと思う』

      『表情が見えない代わりに、良くないものが見えるようになったんだ』

      『結論からいうけど私の霊感はある事件を境にアップグレードされたんだ』

      『簡単にいうと神隠しにあった』


そのアップグレードされた力が記憶をみる眼なのだ。
頭の中で復習しながら、彼女の話を聞く。



55: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:28:53.88 ID:L2piMLFw0
lw´‐ _‐ノv「山にいた私は、いつのまにかおかしな場所にいた。
       地平線が見えそうなほど広大な原っぱ。
       七色に煌めく蛍。
       星空に兎のいない満月。
       ――――― そこで私は誰かに会った」

遠くを見つめ、この世にはないであろう景色を語るシュー。
彼女は今、何を感じながら話しているのだろう。
それは誰にも分からない。彼にも、シューですら。
「誰かとは?」と彼が質問すると、彼女は力なく首を振る。

lw´‐ _‐ノv「……覚えていないんだ。
       あのときのことは風景と、誰かに会ったということしか覚えてないんだ。
       どのように私はこの力を手に入れたかも分からない」

風か涼しくなった気がした。
蝉の声が小さくなった気がした。
太陽は少し傾いただろう。

lw´‐ _‐ノv「だけど、その誰かのおかげで私は記憶を見れるようになったのは確か。
       たまにあの人の視線を感じることがあるの。
       いつ見にくるか、分からないけどね。
       お風呂入っているときに見にきた時はさすがにびっくりしたけどね」

( +ω+)「……変態だな」

lw´‐ _‐ノv「いや、意外と紳士だよ。
       すぐにその視線は消えちゃったから。
       あちらもまさか、私がお風呂に入ってるとは思わなかったんだろうね」



56: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:32:19.62 ID:L2piMLFw0
lw´‐ _‐ノv「で、だ。
       たまにあちらの視線が強いと感じるときがあるのよ。
       そういうとき、私の体にも影響があるんだ」

( ФωФ)「悪影響か?」

lw´‐ _‐ノv「そういうわけでもないよ。
       力がコントロールできなくなって、記憶が目に入りやすくなるんだ。
       それと……まあ他にもいろいろ起こっちゃうわけだわさ」


( +ω+)「ふむ」












( ФωФ)「なんだそのフェアリーテイルは?」

lw´‐ _‐ノv「さながら私はワンダーガールってか、こんちくしょう」



57: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:36:37.00 ID:L2piMLFw0
一通りきいてみて、彼はそう茶化した。
こんな話、普通なら信じられるわけがない。
まるで児童書にでてきそうな陳腐で結末のない話。

「だが」、彼は続けて、


(;+ω+)「それも実際に体験した話なのだろうな」

lw´‐ _‐ノv「……そこで信じるロマもなかなかの変人だよね」


ひどい言い草である。
それほどまでに、シューは自分の話した内容がおかしいと思ってたのだろう。
しかし事実、彼女はそのような不思議体験をした。
だからこそ記憶をみる眼が備わってしまったのだから。

lw´‐ _‐ノv「ま、この件に関していえば、信じる信じないはどうでもいいんだけどね」

( ФωФ)「いいのか?」

lw´‐ _‐ノv「近いうちに今話した状態になるから」

(;ФωФ)「……分かるのか?」

lw´‐ _‐ノv「予兆があるんだよ。
       記憶をみる力が私のコントロールを離れるときがあるわけだけど。
       見られるときが近づくと、コントロールを離れる間隔が多くなるんだ」



58: ◆pGlVEGQMPE :2010/01/29(金) 19:38:37.65 ID:L2piMLFw0
( ФωФ)「……いつごろだ?」

lw´‐ _‐ノv「さあね。
       こればかりは私の都合なんておかまいなしだから」

( +ω+)「なるほど」





(*ФωФ)「その時になれば、もっとおもしろいシューが見られるわけだな?」

lw´‐ _‐ノv「無駄に wktk すんな」


シューは少し呆れたようだった。








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