( ФωФ)さとりごころのようです

72: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:31:00.01 ID:AkLWUr3d0
   



  六章 遥か彼方


     三話 サッチャー




74: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:34:38.48 ID:AkLWUr3d0
『  あとで話をきくと A ちゃんは霊媒体質で常にお守りなどを持っているようでした。
   小ビンにお神酒などを入れていたのも、そういう対策らしかったです。

   もしあのとき A ちゃんがあそこを通りかからなかったら、私たちはどうなっていたか……。

   私たちはもう二度とあそこに近づかないと誓いました                       』





lw´‐ _‐ノv「……」

ノハ;゚听)「へえ、怖いね」

( Фω+)「ふーむ」


晩飯を食べ終えたあと、彼らはとある番組をみていた。
それは心霊特集で、おかしな写真を紹介したり、投稿された怖い話を再現 VTR にしていた。
今、画面の向こうで投稿された怖い話の解説をしている。

ノパ听)「しかし心霊スポットに行くなんてバカだよね」

( Фω+)「寄ってきた奴がどんなのか分からないのも危険だな」

lw´‐ _‐ノv「……むぅ?」



75: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:37:07.23 ID:AkLWUr3d0
lw´‐ _‐ノv「やっべぇ、怖いけどちょっとトイレいってくる」

('∀`) イッテキマス


lw´‐ _‐ノv「ロマ」

( +ω+)「把握」



( +ω+)つ< ;'A`) オニイサン、ハナシテ


死んだのだから、霊は賢者モードである。
……そう彼思っていた時期が彼にもありました。
そもそも、霊になっても本能 ( エロ ) をもってる奴は地獄に堕ちてしかるべきだ。

本当にこいつにはいなくなってほしい。
もう成仏してほしい。
それが無理ならシャキンに封じてもらいたい。

( Фω+)「……案外いいアイディアかも」

(;'A`) ハナシテ、ハナシテ


必死すぎるだろ、こいつ。



77: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:44:21.63 ID:AkLWUr3d0
ノハ;゚听)「あー、だめ、私、こういうの、だめなのっ」

「うわあ……」とうめきながらも、ヒートの目はテレビに釘付けた。
駄目なら見なければいいのに、と彼は思う。
というか、だ。

( Фω+)「ウツロを祓っている砂尾家の姉がそれでいいのか?」

ノハ;゚听)「こっ、こわいものはしかたがないじゃんかーっっ!!
      うううう、私も誰か死んだ場所には近づかないようにしよう、うん!」

( +ω+)「ま、テレビで言われているような 『 人の死んだ場所に近づかない 』 は無理だがな。
        ぶっちゃけてしまえば人が死んだことのない場所なんて、もうほとんどないだろ」

ノハ;゚听)「ロマさんっ!!
      あなた、霊がみえるくせに心霊スポットを否定すんの!?」

( Фω+)「……否定はしないが。
        私がいいたいのは、霊に逢わない限り気づけないってことだ。
        心霊スポットなんて無名なのもたくさんあるのだぞ?」

ノハ;゚听)「ちょ、こわっ。
      それ洒落になってないよっっ!!」

( +ω+)「ふふふ」




(*'∀`) コワガッテル ヒータン モエwww



78: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:48:10.75 ID:AkLWUr3d0
『  さて、つづいて心霊写真のコーナーです!!
   今回はどのようなものが送られてきたのでしょうか!!  』

画面が切り替わる。
高波長の音楽がなり、その写真をとった詳細をまたもや再現 VTR で説明している。
どんな時に、どういう場所なのか、誰といたか等が再現されてゆく。
そろそろ写真をとる瞬間が再現されそうになったとき、

……電話がなった。


ノハ;゚听)「ひっ!!」

(;+ω+)「とってこようか?」

ノハ;゚听)「い、いや、私がとるからっ」

(;Фω+)「分かったから深呼吸しような」

そんな調子で電話に出られるのかとても怪しい。
彼じゃなくともそう思うに違いない。
そして電話が鳴っているにもかかわらず、ヒートは立ち上がろうとしない。
…………あれ?

( ФωФ)「どうした?腰が抜けたか?」

ノハ;゚听)「いや、あのね……」


ノハ;゚ー゚)「つ、ついてきてくれたら嬉しいなーって思うんだっ」



81: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:53:55.75 ID:AkLWUr3d0
今夜はじっとり湿った空気が満ちている。
しかしそれは外の話で、廊下の空気は少し冷たい気がする。
怖がり姉さんはそう思ったらしい。
彼の隣で時折ふるえていた。

ノハ;゚听)「ごめんねロマさん」

(;+ω+)「気にするな」

廊下にある受話器に手を添えるヒート。
ゆっくり取りあげ、耳元までそれを持っていき、電話の向こうの誰かに声をかける。

ノハ;゚听)「は、はいっ、砂尾ですっ!!」

気合いが入っていた。
震える声で話すよりはよほどいいだろうと思いたい。
願わくば、ひとまわり声を小さくしてもらいたいところだ。
そんなに怖いのなら、今夜、一人で寝ることができるのだろうか?

彼の考えを余所に、ヒートの声は次第に落ち着いたものとなっていった。

ノパ听)「え……うん、うん。
     そうだねえ、ロマさんをそっちに送ればなんとかなるのかな?
     一応、シューもつけておくよ。
     二人に確認をとって、折り返し連絡するね……うん」

受話器を置くと、ヒートは彼を見た。
またウツロかと彼は思ったが、ヒートの言葉が予想を裏切ってくれた。



82: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 20:58:05.74 ID:AkLWUr3d0
ノパ听)「しぃちゃんがね、お祓いお願いしたいんだって」

( ФωФ)「なんでまたお祓いを?
        それより私を指名してもよかったのか?」

ノハ‐凵])「うーん、まあいいでしょう。
      なんかね、しぃちゃんの友達が霊に憑かれたっぽいことを話してたんだよ。
      真偽はまだ分からないけど、ロマさんなら大丈夫でしょうし」

彼には浄霊できる力がある。
ヒートもそれを知っているため、彼に頼ったのだろう。
「いける?」ときく声に、彼は「大丈夫だ」と返した。

( ФωФ)「というかお前は来ないのか?」

ノハ;凵G)「こわいんだよばかああああああああああああああああっっっっ!!!!」

(;+ω+)「……うん、そうだよな」

心霊特集をビクビクしながら見てた彼女だ。
さっきの今でついていけるわけがない。
そんなわけで、彼はシューに話をつけてくる。

まだトイレにいるのだろうか?
まあ入っていても、戸の向こうから声をかければいいと彼は思い、


lw´‐ ,‐ノv「……………うん、うん」

トイレの前に、携帯電話で誰かと話しているニット帽を見つけた。



84: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:00:22.52 ID:AkLWUr3d0
砂尾妹は彼の存在を認めた。
しかしまだ通話中のため、彼を無視する形で電話をつづける。

lw´‐ _‐ノv「……ふんふん、なるほどねえ」


lw´‐ ,‐ノv「まあなんだ、ヘリカルちゃん。
       『 休み明け覚悟しとけ 』 って皆に伝えてね。
       今度かってに投稿したら、サダちゃんと一緒にのろってやるから。
       ……うん……んじゃ、おやすみ」

シューは電話を切る。
そして彼に向かって一言、「おまたせ」 。
何も言わなくても、言いたいことがすでに伝わっていた。

だが、今生まれた疑問には答えてくれなかった。
彼は頭の中をもう一度整理して、直接聞いてみることにした。

( +ω+)



( Фω+)「 A ちゃん?」

lw*‐ _‐ノv「……てへ」



本名、砂尾アキは肯定した。



85: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:03:59.95 ID:AkLWUr3d0
こうして彼とシューは夜道を歩くこととなった。
ただいま二十時、二人は椎名家へ向かっている。
しぃの友人たちは今、そこにいるとのこと。

lw´‐ _‐ノv「……で、なーんか聞いたことある話だなあって思って確認いれたわけよ。
       そしたら、ビンゴだったわけだわさ。
       もう泣きたい」

( Фω+)「お前も浄霊できるのか?」

lw´‐ ,‐ノv「いやいや、ロマみたいには無理だから。
       私にできるのは拝み屋のマネごと程度だよ。
       一応、祓詞もできるにはできるけど……あれやると背中が疼くからね」

( +ω+)「お前も大変だな。
        しかしこういう浄霊の依頼はけっこう来るのか?」

lw´‐ _‐ノv「たまにね。
       普通ならお寺のほうでやってもらうんだけど。
       まあ女の人や子供なんかは、私たちのほうに頼むことが多いかな。
       歳と性別が同じくらいだから、相談しやすいのかもね」

「廃神社の子であるからいろいろ甘いんだけどね」と彼女は締める。
砂尾姉妹は心霊現象にたいして未熟者であるからだろう。
浄霊できるレベルはかなり低いと思われる。
しっかりしたものは寺で、あまいものは神社で……というのがここの地域の考えのようだ。



しばらく駄弁っていると、いつの間にか椎名家に着いていた。



86: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:07:15.31 ID:AkLWUr3d0
玄関でしぃが出迎えてくれた。

(*゚ー゚)「夜分遅くにすみません」

lw´‐ _‐ノv「ううん、気にしないで。
       私は付き添いだから」

(;+ω+)「……ということは、やはり私がやるのか」

lw´‐ _‐ノv「私よりロマがやったほうが確実でしょ?」

( Фω+)「それもそうだな」

椎名家に上がり、居間へ通される。
そこに四人の少女がいた。
暗い雰囲気を醸しだしてる三人に、つーが励ましている。

lw´‐ _‐ノv「この四人がなにかやったの?」

( Фω+)「……雰囲気的に三人じゃないのか?」

(*゚ー゚)「つーはただの野次馬ですから気にしないでください」

彼らが居間に現れた瞬間、四人の少女は沈黙する。
八つの目が、居間に現れた三人の男女を見つめている。
黙ってても埒が明かないので、この場はしぃが仕切り、つーを除く三人を紹介しはじめた。



88: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:11:35.08 ID:AkLWUr3d0
(*゚ー゚)「左から順に、テルコ、テルミ、コバヤシです。
     私のクラスメイトで、たまに一緒に遊ぶ仲です」


⌒*(・ω・)*⌒

⌒*(・∀・)*⌒  「「「よろしくおねがいしまーす」」」

⌒゜(・ω・)゜⌒



lw´‐ _‐ノv「よろしくね……ええと、キバヤシさん?」

(;゚∀゚)「シューちゃん、私、つーだよっ!!」

(;゚ー゚)「そもそもキバヤシじゃないです。
     コバヤシですから」

lw´‐ _‐ノv「あー、ごめんごめん。
       初めて会う人だと、顔と名前が一致しないからね。
       あなたはテルオさんだっけ?」

⌒*(;・∀・)*⌒「テルミですっ!」

顔が見えないシューにとって、初対面の人の集団とは相性がすごく悪いようだ。
まあ彼にとっても、少女たちは区別がつきにくいのだが。
流行なのか知らないが、三人とも同じ格好だったおかげで。



89: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:16:14.62 ID:AkLWUr3d0
lw´‐ _‐ノv「それでなにがあったの?」

(*゚ー゚)「かくかくしかじか」

lw´‐ _‐ノv「ああ、なるほどね。
       なんて面倒なことを」


(;+ω+)「普通はそれだけで把握できないって分かってるのか、このニット帽は?」

(;゚ー゚)「まさか本当に伝わるとは思ってもみませんでした」

lw´‐ _‐ノv「貴方たち、私を誰だと思ってるの?」


( Фω+)「……おいシュー、どういうことだ説明しろ」

シューは自身の力で事情を知ったのだ。
そして一連の流れで分かるだろうが、彼女の力はしぃにも知られているようだ。
ついでにいえば、つーにも知られているのだ。

原因はこの前の祭りの夜にあった。
つーがガサ入れをして、押入れに置いてあったニット帽をみつけたのだ。
そしてその裏側に縫いつけてある布製のお札を見られたのだ。
だから 『 記憶をみる力があって、それを封じるためのもの 』 とだけ説明したのだ。
一応、完璧に力を封じ込められていないことも伝えておいた。

lw´‐ ,‐ノv(というわけ)

彼女は小声で彼の耳にささやいた。



92: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:22:59.75 ID:AkLWUr3d0
……この件については後回しにしよう。
今はこの三人の少女たちをどうにかしよう。
彼はそう考え、事情を聞いてみた。

lw´‐ _‐ノv「こっくりさんやったみたいだよ」

(;+ω+)「降霊術の対応は何度も経験したが、こっくりさんははじめてだな。
        しかしなんてものを……」

彼は呆れた。


こっくりさん。
降霊術の一種とされる。
紙にかな文字を書き、それに十円玉を乗せる。
そして「こっくりさんこっくりさん、お越しください」といい、霊の言葉を聞くのだ。

ちなみにこっくりさんは孤、狗、狸が語源となっている。
大抵は動物霊を呼び寄せるものだが、稀におかしなものも引き寄せる。
また、たとえ霊がこなくとも、集団ヒステリーを起こす可能性だってある。

だからこっくりさんはとても危険なまじないなのだ。
よい子のみんなは絶対真似するなよ。

lw´‐ ,‐ノv「まあ呼んだものはそんなに大したものではないみたいよ」

(;+ω+)「それが救いではあるがな」

彼らは三人の少女の背後をみる。
シューと彼は、感覚の目ですでにそれを認めていた。



93: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:28:21.72 ID:AkLWUr3d0
< ゚ _・゚> グルルルル…

lw´‐ _‐ノv「犬だね」

( Фω+)「狐じゃなくてよかったよ。
        狐だと大当たりの確率が増すからなあ」

lw´‐ _‐ノv「増すんだ?」

(;+ω+)「ああ。
       稲荷神社とかから出張してくる輩でもいたのかと疑いたくなるほどに。
       たまに私や師でも祓えないときがあったからな」

lw;‐ _‐ノv「うへえ……日本の狐信仰こわいね」

「犬でも当たりはいるけどな」、誤解がないように彼は付け足す。
彼風にいわせてもらうなら、今回のは犬の外れらしい。
ただ呼び寄せられたから来ただけのようで、この霊自体にそれほど脅威は感じない。
三人がこっくりさんを行った現場からここまで来れたことが、小物の証明にもなっている。

しかし、このまま放置しておけば面倒なことになる。
怯える少女たちに彼は近づく。

( ФωФ)「あー、いまから浄霊するから。
        簡単に済むので少しの間、大人しくしててくれな」

⌒*(;・ω・)*⌒「はい……」



95: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:31:38.60 ID:AkLWUr3d0
( ФωФ)「シュー」

lw´‐ _‐ノv「んあ?」

彼は心の中でシューの頼みごとをしておいた。
彼女はしっかり読みとったようで、「把握」と返した。

lw´‐ _‐ノv「しぃちゃん、ちょっと頼みがあるんだけど」

(*゚ー゚)「はい、なんでしょう?」

そうして台所へ向かうシューとしぃを見た後、彼は再びツインテールたちに向き直る。
正確にはその背後の犬っころに。
彼はかけ声一つ。

( Фω+)「よっと」

<;゚ _・゚> ギャース !

その手が犬の首根っこを掴む。
犬の方も掴まれるとは思ってなかったようで、大いに慌てた。
だがそこは彼の力で黙らせる。
分解するイメージを以って、それを手のひらから放出する。

<;゚ _・... モルスァ…

( +ω+)「ひとまずこんなところか」



96: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:34:11.79 ID:AkLWUr3d0
<;゚ _・... キューン…


犬はまだ首根っこを掴まれていた。
彼もまだこの犬を浄霊させる気がなく、そのため逃げないようにしているのだ。
しばらくすると台所のほうからシューが現れた。
その手にはどんぶりが載っている。

lw´‐ _‐ノv「箸とか立てなくていいかな?」

( ФωФ)「犬だからいらんだろ」

lw´‐ _‐ノv「そだね」

シューはどんぶりを犬の前に差し出す。
中身は猫まんまだった。しぃに頼んで夕食の残りで作ったのだ。
そして彼女は犬に向けて手を合わせる。
と同時に、彼は手を離す。

< ゚ _・... ……

彼はこっそり思う、「まあ最後のこの世だ、これで勘弁してくれ」と。
宗教上の作法など理解できない彼にとって、この行為は同情以外の何物でもない。
せめて少しでも気持ちよくあの世へいってもらいたいと願うだけなのだ。

犬は大人しいままだった。
彼はその様子を眺めて、そして浄霊の理を振りおろす。


今度は完璧にこの世から消そうと力を込めた。



98: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:36:59.84 ID:AkLWUr3d0
…………。
……。


⌒*(・ω・)*⌒「本当にっ」

⌒*(・∀・)*⌒「ありがとうっ」

⌒゜(・ω・)゜⌒「ございましたっっ!!」


三人の少女たちは口々にお礼を言った。
その後、タクシーを呼んで帰っていった。
タクシーが到着する前に、彼は「今後こっくりさんを行わないこと」と釘を刺した。

そして、


( ФωФ)「さて、シューよ。
        しぃさんたちはどうなのだ?」

(*゚ー゚)「もしかして記憶をみる力のことですか?」

(*゚∀゚)「私もそれ知ってるよっ!!」

lw´‐ ,‐ノv「……正直、頭を抱えたい」


シューも話したくて話したわけじゃないらしい。



104: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 21:57:35.07 ID:AkLWUr3d0
彼は頭の中でシューに質問する。
シューの “ 顔が見えない症状 ” をしぃさんたちは知っているのか?
シューの力をどれほど正確に理解しているか?
しぃたちはその力のことを誰かに話す気はあるのか?

すぐに答えがかえってきた。


lw´‐ _‐ノv「一つ目はノー。
       二つ目は、まあそれなりに。
       三つめも、ノーだね」

( +ω+)「そうか」

それなら何もいう必要はない。
むしろ、シューにとっては最高の対応ではないだろうか。
ちなみに椎名姉妹は、シューのいっていることが分からず、ポカーンとしている。

lw´‐ _‐ノv「二人ともいい子だからね。
       こんな私を不気味がらずに接してくれて、本当に感謝してるよ」

自分より年下の姉妹に頭をさげるシュー。
その当人たちは彼女のいきなりの行動に、吃驚したようだ。

(;゚ー゚)「え?あの?」

(;゚∀゚)「シューちゃん、頭をあげてっ!!」

言われたとおりシューは頭をあげる。次いで自分の正体を語りだした。
そして、



105: ◆pGlVEGQMPE :2010/12/31(金) 22:03:00.25 ID:AkLWUr3d0
lw´‐ _‐ノv「ま、こんなよく分からん奴が私なんだ。
       この間まで隠しててごめんね。
       だけどこの異状を誰かに知られたくないんだ」


lw´‐ ,‐ノv「普通に誰かと接していたいんだ。
       実のところ、まだ隠し事があるのかもしれない。
       この力についても貴方たちには分からないでしょう。
       明らかに常軌を逸脱しているからね。
       でも…………」




lw´‐▽ノv「こんな私でも貴方たちは受け入れてくれるんだね?
       変わってるよ、二人とも」



彼女は、わらった。






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