( ^ω^)はC.E.73の世界に迷い込んだようです

  
40: :2006/12/14(木) 01:37:11.50 ID:vLESXDx30
  
PHASE-2 運命の歯車





  ピキューーーーーン            ズオオオオオオオオオ!!!

        ドオオゴオオオオオ  
               ドドドドド

     ズガゥウウウン

( ^ω^)「このゲーム連ザみたいでテラオモシロスwwwでもこのコントローラーは使いにくいお」
( ^ω^)「格闘は苦手だお・・・ブーンは怖いから遠くから射撃なんだおw」

どうやらこのゲームはアクションゲームのようで,
ブーンがいた世界にあった、連ザのようなものらしい。
ブーンは、もといた世界で連ザをドクオと毎日のように遊んでいた。
ドクオは運命を使う格闘派であり、ブーンはノワールを使う射撃派であった。
ドクオと違ってブーンは毎日の様に練習していた(遊んでいた)ために
その腕は間違いなく一級品であった。



  
41: :2006/12/14(木) 01:38:07.78 ID:vLESXDx30
  
  ―――1ヶ月前―――――――



この日もいつものようにブーンとドクオは連ザに興じていた。
今夜はカーチャンが友達と旅行に行くというのでドクオを連れ込んで
徹夜で連ザをやろうということになったのだ。

('A`)「あんたたちはぁ!」  スカッ!
  
ドクオの駆る運命のアロンダイトが空を切る。

( ^ω^)「もらったおwww」  ビシュビシュビシュビシュ!

ブーンの駆るノワールが銃を乱射すると、運命は大きな爆発音と共に大破した。
今は何戦目だろうか。ブーンもドクオも既に何度戦ったか忘れるくらい没頭している。

( ^ω^)「グリホうめぇwww」
('A`)「くそ・・もう少しで倒せたのに・・・」

( ^ω^)「ドクオはもっと射撃を使うお。格闘ばかりじゃ勝てないお」
('A`)「うるせぇ、俺は銃は使わない主義なんだよ・・・」

( ^ω^)「どんな主義だおwww・・・割り切れよ、でないと死ぬぜ?」
(;'A`)「きめぇwwwww」

こうしたやり取りを幼稚園から続けてきた。二人はお互いにかけがえのない親友であった。
しかし、長年つれそった中である二人の間にも今、
相容れないことが一つだけ、そうたった一つだけあった。



  
42: :2006/12/14(木) 01:39:04.54 ID:vLESXDx30
  
( ^ω^)「もう一回やるお!!ブーンはステラでノワールだおwwww」
('A`)「俺はキラで運命だぜ!」

(;^ω^)「ちょwwストフリ使えおwキラきめぇwww」
('A`)「イインダヨ−。早く始めようぜ、次こそ倒す・・・」

( ^ω^)「ブーンはキラ嫌いだお。キラはステラを殺したんだお!!
    シンもステラもかわいそうだお・・・」
('A`)「アレは事故だ。仕方なかったんだ・・お、もう始まるぞ」

( ^ω^)「キラフルぼっこにしてやるおwww」

キラ擁護派とキラ反対派。二人はきっぱりと分かれていた。
ブーンはドクオのことを優しくて強くて、まさにヒーローだと思っていたが、
本当の優しさを持っているのはドクオではなくブーンであった。
劇中、運命に翻弄されたシンとステラ。デストロイを破壊したあのシーンを見たときから、
ブーンは二人を引き裂いたキラの事を拒絶するようになった。

('A`)「くらえ!シャイニングフィンガー!!!!」
( ^ω^)「あたらないおwwグリホうめぇwww」


・・・・・



  
43: :2006/12/14(木) 01:39:17.42 ID:vLESXDx30
  
あれから一ヶ月、ブーンはそのゲームの世界に入り込んでしまった。
いやアニメの世界なのか?それは誰にもわからなかったが
一つだけ確かなことは、ここはコズミックイラ73年の世界であるということだ。


( ^ω^)「のどが乾いたお。ドクオおそいお・・・
    おなかもすいたお・・・・いったいこれからどうしたらいいんだお・・・」

ゲームに没頭していたブーンであったが、
のどの渇きや空腹感が自分の置かれている状況を再認識させた。

ドクオが飲み物を取りにいくといってからすでに10分は経過していた。
ドクオがブーンを偶然見つけなかったらブーンはどうなっていただろう。
外は凍えるような寒さだ。ブーンは死んでいたに違いない。
ドクオがブーンを見つけたのは偶然だったのだろうか。
それともこれは必然であり、運命だったのだろうか・・・・。
   
( ^ω^)(あぶなかったお・・・これぞデスティニーかおwww)



  
44: :2006/12/14(木) 01:39:43.46 ID:vLESXDx30
  
( ^ω^)「そういえばブーンのポケットがなんだか重いお。何が入っているお?
    ゲームの邪魔なんだおwww」

そういうとブーンは自分のポケットをまさぐろうとした。
今までの理解不能な展開から、日常の一部であるゲームと触れたことで
少し落ち着きを取り戻したらしい。だが傍からみればなんともこっけいな絵だろうか。
ブーンは腕が短かいために自分のポケットを探るのでさえ一苦労である。

     ゴソゴソ・・・・

( ^ω^)「ふぅ、やっととりだせたお・・?・・なんでこんなのがはいってるんだお・・・」

ブーンのポケットの中にはPS2のコントローラーと少しのお菓子が入っていた。
いったい何故コントローラーがポケットに入っていたのだろう。
ブーンには理解できなかった。

(;^ω^)(これもデスティニーとでも言うのかお・・・)
( ^ω^)「コントローラーだけじゃ遊べないお・・・とりあえずお菓子を食べてお腹をみたすお!!」

   ハムッハフッハフッ・・・・


一方そのころドクオは・・・・



  
45: :2006/12/14(木) 01:39:57.80 ID:vLESXDx30
  
ここは休憩室。ドクオは一人たたずんでいた。
この研究所で俺はいったい何をやっているのだろう・・・
彼は一人でその事を考えていた。
それは今に始まったことではない。ブーンと会う前、
ツンと一緒にここに始めてきたときから、ずっといただいていた疑問であった。

ドクオが、いつものように自分では答えが見つけられない考えをめぐらせていると
静まり返っていた休憩室のドアがあいた。


      プシュー。



  
46: :2006/12/14(木) 01:40:20.31 ID:vLESXDx30
  
('A`)「・・・もういいのか・・・?ツン」
ξ゚听)ξ「ええ。あの子達はもう寝たわ」

('A`)「あいつらも段々・・・」
ξ゚听)ξ「その先は言わないで。もう少し、もう少ししたら完成するのよ」

('A`)「そうか・・・すまんな。俺に出来ることはこれぐらいしかない・・」
ξ゚听)ξ「いいえ、謝ることはないわ。あなたのおかげで私の研究は完成する・・・」

そういうとツンはドクオの腕に注射をさし、血液を採取した。



  
47: :2006/12/14(木) 01:40:41.08 ID:vLESXDx30
  
(;'A`)「・・・ッ・・・・・」
ξ゚听)ξ「ごめんなさい・・・毎日毎日・・ついに針の跡がきえなくなっちゃったわね・・・」

('A`)「気にするな、それより研究のほう頑張ってくれよ。
   あいつらが手遅れになる前に・・・もういつ戦争に送られてもおかしくない・・」
ξ゚听)ξ「えぇ。兄者が言ってたわ。近々MSに乗ってテストをするって・・・
   弟者に掛け合ったんだけど・・・上からの命令で新しい部隊の編成を求められてるって・・」

('A`)「そうか・・俺もこのままじゃいられないだろうな・・・」
ξ゚听)ξ「そんなことさせないわ!!!」

('A`)「まぁそうなる前に頑張ってくれってことだ。天才さんよッ・・・
   それじゃあ俺は部屋に戻るぜ。ブーンが待ってるんでな」
ξ゚听)ξ「あぁそうだわ、あの豚のような変な生き物は何なの??」

('A`)「あいつは・・・そうだな、俺のマブダチ・・・・みたいなもんだ」


ドクオはそういい残すと、部屋をゆっくりと後にした。
ドクオが今出て行った出口をツンが見つめている中、ドアは重々しく閉まった。



  
48: :2006/12/14(木) 01:41:23.06 ID:vLESXDx30
  
  プシュー

('A`)「ただいま、ブーン。ゲームの調子はどう・・・・???」
   (ブーンがいない。部屋においてきたはずなのに。まさか脱走したか・・・)

('A`)「おい、これはゲームじゃないぞブーン!これはシュミレーターだ!!
    ブーンどこいった・・・?こっちか・・・?」

どうやらブーンはゲームではなく違うもので遊んでいたらしい。
踏み場も無いような部屋をさらに散らかしながらブーンを探した。だが一向に見つからない。
ドクオはブーンが隠れているのだと思い、自分の風呂を覗こうとした。
すると・・・・・



  
49: :2006/12/14(木) 01:41:35.21 ID:vLESXDx30
  
(*^ω^)「ハァハァ・・・・ウッ・・・・・アスランの中あったかいナリィ・・・・・・」
('A`)(ちょwwww ブーン・・・人の風呂でなにやってんだ・・・・
みなかった事にしよう・・・部屋に戻って待つとするか・・・)


    ――――数分後―――――


(*^ω^)「ふーすっきりだお!!!ゲームの続きでもやるかおwwwフヒヒwwww」

('A`)(きめぇwwwなんでこんな奴をつれてきてしまったんだ・・・)
('A`)「おい、ブーン」

(;^ω^)「あwせdrftgyふ!? ド、ドクオ、いつ帰ってきたんだお?ノックぐらいするお!!」
('A`)「ここは俺の部屋だぞ・・・ノックする必要ないだろ・・・常識的に考えて・・・」



  
50: :2006/12/14(木) 01:42:02.50 ID:vLESXDx30
  
ドクオは、先ほどと同じ様に散らかしながら部屋を移動し、荷物が山積みになったソファーに腰かけた。
ブーンもそれに習って、荷物をどかしながらソファーへと腰かけた。

( ^ω^)「そういえばドクオ、飲み物はどうなったお?」
('A`)「あ・・・・すまん忘れてた・・・・」

(#^ω^)「ちょwww何してたんだお!!!」
('A`)「ちょっとな・・・それよりブーン、これはゲームじゃないぞ。
   MSのシュミレーターだ。よく起動できたな」

( ^ω^)「ゲームじゃないのかお?MSのシュミレーター?楽しかったおwww」
('A`)「楽しかった・・・?スコアはどうなんだ?どれどれ」


そういうとドクオは慣れた手つきでシュミレーターを起動させ、
前回ブーンがたたき出したスコアのデータを展開させた。



  
51: :2006/12/14(木) 01:42:30.15 ID:vLESXDx30
  

      ピッピピッ・・・・・ブーン・・・

   格闘:C
   射撃:A     アドバイス:
   回避:B     モウスコシゼンセンニデレバ
            サラナルセイセキヲメザセルデショウ.
   総合:B



  
52: :2006/12/14(木) 01:42:40.97 ID:vLESXDx30
  
('A`)「・・・・・・ブーン、これ本当にお前がやったのか??」
( ^ω^)「そうだお、でもこのコントローラー難しいお・・・ブーンは腕が短いからつらいお・・・」

('A`)(馬鹿な・・・・一般人が扱えるような代物ではないし、総合評価Bだと・・・)

ドクオはなるべく表情を変えないよう、平静を装ってブーンにこう問いだした。

('A`)「ブーンは本当に一般人なのか?MSのパイロットか何かじゃあないのか?」
( ^ω^)「ねーよwwwブーンは一般人の中の一般人だお。MSなんて乗ったことないお!!」

ドクオはブーンを信じた。なぜかはうまく説明できないが自分の中の何か―――
そう、直感のようなものがブーンは嘘をついていないと信じさせてくれた。
だが、疑問がなくなったわけではない。むしろブーンについての疑問は尽きない。
なぜ俺の名前を知っているのか。そしてこの能力。ドクオはその謎をもっと知りたかった。



  
53: :2006/12/14(木) 01:42:54.33 ID:vLESXDx30
  
('A`)「そうか、わかった、なら単刀直入に聞こう。ブーンお前はいったい何者なんだ??」
( ^ω^)「アウアウ・・・・・」
   (やばいお・・ブーンの今の状況を話してもきっと理解してくれないお・・・
    下手したら殺されるお・・・でもブーンを助けてくれたのはドクオだお。
    そしていつも助けてくれてたのもドクオだお。きっとこれは運命なんだお。
    全部話すしかないお!!!)


('A`)「・・・どうした?話せないのか??」
( ^ω^)「違うお・・・ちょっと整理してるんだお。だからドクオは待つお」
('A`)「・・・わかった。話してくれるんだな」

ブーンがこれから話すであろう話はドクオにとってはまったく持って理解不能な話だろう。
ブーンにでさえ、これが現実なのか完全に理解できていないし、また説明も出来るわけがなかった。
だが伝えなければならない。伝えなければ始まらないのだ。
ドクオにブーンの話、もといた世界そして、今いるこの世界がどういう世界なのか、
それを伝えないと、自分がもとの世界に戻れない気がしていた。

( ^ω^)「理解できないかもしれないけど、聞いてくれるかお・・・?」

ブーンは念のため断りの文句を入れた。だが分かっていた。
こんなことを言ってもドクオは必ず聞いてくれるだろうと。



  
54: :2006/12/14(木) 01:43:11.14 ID:vLESXDx30
  
( ^ω^)「カクカクシカジカファーブルスコファーモルスァ」
('A`)「なるほど把握。・・・・ってブーン、それはマジでいってるのか???」

いきなり違う世界からやってきたなどといって受け入れてくれる人間はまずいないだろう。
ブーンが話した内容は、その内容が真であると納得させるだけのクオリティはなかった。
だが、ブーンの表情や態度に嘘偽りは無かった。少なくともドクオはそう思った。

( ^ω^)「ほんとなんだお・・・ドクオなら信じてくれると思って話したんだお」
('A`)「でもなぁ・・・そんな話いきなりされても信じられないぜ・・・」

ドクオはこんな事を言ってはいたが、言葉とは裏腹にブーンを疑う気持ちは
ほとんどなかった。だが、話がいきなりすぎた。ドクオの中で話を整理する時間が必要だった。



  
55: :2006/12/14(木) 01:43:42.61 ID:vLESXDx30
  
( ^ω^)「ドクオはブーンの親友だお。きっと信じてくれるってブーンは信じてたおwww」
('A`)「うーん・・わかった。どうやら大変な状況らしいな。
   今日は色々あって疲れただろう。俺も寝るからもう休もう」

( ^ω^)「わかったお。でもどこに寝るお??」
('A`)「ブーンにはこのソファーをやるよ。俺はその辺で適当に寝る」

( -ω-)「いいのかお?悪いお・・・・Zzz・・・・・・・」

ドクオが新たな寝場所を探している間、ブーンは既に眠りに落ちていた。

('A`)「もう寝てやがる・・・さっきの話マジだったとしたら・・・いやきっとマジなんだろう
   ・・・なにかが大きく動き出す気がする・・・・Zzz・・・・・」

動き出した二人の運命の歯車・・・お互いにこれからどうなっていくのか。
ブーンとドクオ。二人の物語は今kskする・・・・



  
56: :2006/12/14(木) 01:44:06.74 ID:vLESXDx30
  
 ピーーーーーーーーピピッ  ピッ ピッ


*「兄者、本部から連絡が入った。明日MSが3機こちらに配備される。
  すぐにでも実戦に投入できる状態とのことだ」
*「そうか、弟者ご苦労・・・」

*「兄者・・やっぱりこの研究は・・・」
*「しつこいぞ弟者。私は決めたのだ。コーディネーターどもを根絶やしにすると。
  そのためならばどんな犠牲もいとわん。お前は黙って私に従っていろ」

*「・・・・・・・兄者」



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