( ・∀・)と愉快な仲間たちのようです

  
31: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:16:14.07 ID:noG97Q6+0
  
第一話 『3人組』

('A`) 「起きろ!」
バシッ、と強烈な音が耳を突き抜ける。目覚め一発、強烈なビンタだ。
( ・∀・) 「お、ドクオ…どうしておま」
その瞬間、ものすごい嘔吐感に見舞われて俺は吐いた。
しかし、やはり胃液しか口から出ない。
('A`) 「ったく。派手に散らかしやがって。俺が来なかったらどうなってたかわかってんのか」
( ;・∀・)「わりぃわりぃ、ちょっと調子に乗っちまってよ」



  
32: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:16:41.26 ID:noG97Q6+0
  
('A`) 「何錠飲んだ?」
( ・∀・) 「10…何錠だっけ?」
('A`) 「相変わらず馬鹿だな…」
( ・∀・) 「全裸で二時間逆立ちした男に言われたくないねぇ」

昨夜、俺は酒を飲んだ後むしゃくしゃして薬を10錠ほど飲んだ。理由は覚えてないが。
薬は近所のヤブ医者をごまかしてごっそり頂いたものだ。10錠減ったところでしばらくは困らないだろう。



  
33: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:18:01.66 ID:noG97Q6+0
  
ピンポーン
??「モーっちゃん!あーそーぼ!」
( ・∀・) 「うるせーぞ!騒いでねーでとっとと入れ!」
从'ー'从「はいはーい。おじゃましまーっす♪」
('A`) 「もっと早く来いって言っただろ馬鹿」
从'ー'从「むー。遅れちゃったんだもん!しょうがないじゃん!」
( ・∀・) 「ドクオ、渡辺が馬鹿なのは仕様だから」
('A`) 「ハイハイ…」



  
34: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:18:30.39 ID:noG97Q6+0
  
俺たちは毎日、さびれた2LDKに集まってはゆるゆると過ごしていた。
溜まり場になったせいで、誰のかわからない私物が散乱している。
片付けようともしないそこの住人は、大学中退ニートの俺、フリーターのドクオ、馬鹿な渡辺。



  
35: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:18:56.67 ID:noG97Q6+0
  
三ヶ月前、俺は友達に無理やり連れられてクラブに遊びに行った。
クラブと言っても、怪しいサークル主催のパーティ。
何年か前のスーパー自由ってのがあったろ、あれと一緒みたいなもんだ。
まぁ無理やり連れてこられてるだけあって、ナンパなんかやる気も起きずにトイレに行った。



  
36: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:19:17.75 ID:noG97Q6+0
  
(#'A`)「オラァ!調子こいてんじゃねえぞ!」
入った瞬間、怒号と共に鈍い音が聞こえた。
いかにもな大学生をぶん殴ってる、小柄な金髪。
相手はもうボッコボコに殴られて血まみれ。
(#'A`)「立てコラ、まだ終わってねーんだよ!」
何が気に食わないのか、無抵抗の男をまだ殴り続けてる。



  
37: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:20:05.62 ID:noG97Q6+0
  
( ;・∀・)「おい、その辺でやめといたほうが…」
('A`)「あぁ?テメーにゃ関係ねーだろ」
( ;・∀・) 「だってほら、歯とか抜けちゃってるしよ」
(#'A`)「そんなのどうでもいいだろ!知った話じゃねえよ!」

男「ひぃぃ!」
俺と金髪が言い争っている隙を見て、男は逃げてしまった。

(#'A`)「…テメーのせいで逃げちまっただろうが!」
( ;・∀・)「でも、もう十分だっただろ!」
(#'A`)「うるせえ!代わりにぶっ飛ばしてやんよ!」



  
38: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:20:40.60 ID:noG97Q6+0
  
ガチャッ

从'ー'从「トイレトイレー♪…ん?んんんん?」
(;'A`) 「…」
( ;・∀・) 「…」

いきなり入ってきた変な女のせいで、金髪の手が、いや、時が止まった。



  
39: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:21:08.66 ID:noG97Q6+0
  
从'ー'从「ほらほらぁ、ケンカしちゃだめー」
女は、俺の胸ぐらを掴んでいる金髪の手を離した。
( ;・∀・)「あの…ここは、男子トイレだけど…」
从'ー'从「そんなのどーでもいいの!ケンカはだめ!」



  
40: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:21:45.71 ID:noG97Q6+0
  
人をぶん殴っていた金髪に、男子トイレに平気で入ってくる女に…。

('A`) 「…はは」
('∀`)「ははははは!アーハハハハハ!」

金髪の笑い声を皮切りに、俺たちはこの状況がなんだかおかしくて、三人で笑った。
会った場所が便所だなんて、笑わずにはいられないだろ。



  
41: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:22:14.52 ID:noG97Q6+0
  


('A`)「と、ようはラリって倒れてたんだわ」
从'ー'从「うん、よくわかった」
('A`)「嘘つけ、バカだからわかんねえだろ」
从'ー'从「バカじゃないもん!!」

状況をドクオが説明し終えた。騒ぐ声は相変わらずうるさい。
( ・∀・)「うるせーぞおめーら…ま、いつものことか」



  
42: ◆dIeazkfFEk :2006/12/14(木) 00:22:41.87 ID:noG97Q6+0
  
こいつらといると楽しくて仕方がない。
三人ともドロップアウト組で人生終わってるけど、こうやってアホな奴といると何かある。
現に起きていると言っても過言じゃないけど。
予想通り、その週の金曜日に事件は起こった。


つづく



戻る第二話