( ・∀・)と愉快な仲間たちのようです

  
7: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:32:48.73 ID:sIZeFdg90
  
第四話『ご主人様(その三人目)』

ゲーセンへ着いた俺は急いでリダイヤルを押した。
( ・∀・) 「渡辺!大丈夫か!」
『だ、大丈夫ぅぅ…いま、三階のといれ…』
間に合わないと思ったが大丈夫だったようだ。渡辺は既に半泣きで電話に出ていたが、俺はほっとした



  
9: この作品のまとめはないようです ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:34:36.71 ID:sIZeFdg90
  
ここまで来れば間違いない。犯人は渡辺をトイレの近くで待っているはず。
( ・∀・) 「落ち着いて聞けよ。服はどんな感じだった?」
『くろ…ひっく…サングラスしてて、顔わかんない…うぇぇ…ひっく』
('A`) 「そんだけわかりゃ十分だ!ボッコボコにしてやんぜ!」



  
12: この作品のまとめはないようです ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:35:46.14 ID:sIZeFdg90
  
急いで三階へと向かう。目指すはトイレ。また便所か、とも思ったが、今はそんなこと言っていられない。
案の定、マスクとサングラスをつけ、黒い服を着た奴がそこにいた。どう見ても不審者。

('A`) 「はぁーいストーカーさん。ちょっといいかなー?」
(●□●)「ひっ!ななななな、なんでしょうニダ!?」
('A`) 「黙ってろボケ、っと!」



  
13: 三話は昨日投下してますた ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:37:06.33 ID:sIZeFdg90
  
ドクオが相手のみぞおちに一発入れる。黙らせるには十分な、いつものやり方だ。
角と騒音と俺が壁になっているせいで、周りから見えないのをいいことにとりあえず相手を動けないようにする。
そんなに殴るわけじゃない。人間、何発か入れればおとなしくなってしまう。恐怖感というのは本当に恐ろしい。



  
15: 三話は昨日投下してますた ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:37:53.93 ID:sIZeFdg90
  
( ・∀・) 「とりあえず渡辺呼んどいたぜ。その辺でいいだろ」
(#'A`) 「おう。オラ!立てボケ!」
(●□●)「ひ、はひぃ!」
( ・∀・) 「おー、来た来た。渡辺、こいつで合ってるか?」
从'ー'从「うん!こいつ!こいつだよー!マジきもい!!」
( ・∀・) 「合ってるってよ。ほら、とっとと顔見せろ!」



  
16: 三話は昨日投下してますた ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:38:48.90 ID:sIZeFdg90
  
マスクを剥ぐと、犯人の顔が明らかになった。ドクオの予想は、当たらずしも遠からず、と言ったとこだろうか。

<;ヽ`∀´>「ぐはぁ、ご、ごめんなさいニダ…」
('A`) 「あのときの客じゃねーか!」
( ・∀・) 「ま、こんなもんか…さぁーて、理由を聞かせてもらおうか」
<;ヽ`∀´>「そそそそ、それは言えないニダ!!」



  
17: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:40:03.38 ID:sIZeFdg90
  
('A`) 「うるせぇよヴォケ!僕はストーカーです、だろ?ゴルァ!」

ドクオが勢い良く胸倉を掴んだ拍子に、男のポケットから定期入れのようなものが落ちた。
中に入っていたのは……この写真、どういうことだ?

( ・∀・) 「待てドクオ!やめとけ!」
('A`) 「あぁ!?こういうのはぶん殴って言わせるのがいちばn」
( ・∀・) 「とりあえずここ出るぞ。そいつに聞きたいことがある」



  
18: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:41:13.92 ID:sIZeFdg90
  


( ・∀・) 「さて、どういうことか答えてもらおうか」
<ヽ`∀´>「何を聞かれても答えられないニダ!」
( ・∀・) 「この写真を見せ付けられてもか?」

「(*‘ω‘ *) 」
男のパスケースに入っていたのは、あの時コーヒーを運んできたピザの写真だった。



  
19: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:42:24.56 ID:sIZeFdg90
  
从'ー'从「それうちのメイドさんじゃーん!」
<;ヽ`∀´>「ウッ、それは…」
('A`) 「もう一発入れられたくなきゃ、黙って話すんだな」
<ヽ`∀´>「わかったニダ……まずは、これを見て欲しいニダ」

そう言うと、男はいきなり靴下を脱いで足を出した。ひどい火傷の跡が足を覆っている。



  
20: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:43:40.14 ID:sIZeFdg90
  
<ヽ`∀´>「この火傷はお腹まで続いてるニダ…。このせいで、僕はずっといじめられてたニダ」
('A`) 「確かに、こりゃひでえな」
<ヽ`∀´>「みんなこれを見て怖がったり、バカにしたり、本当に嫌だったニダ」
从'ー'从「……なんだか、かわいそぅ」
被害者だったはずの渡辺は、いつの間にか男に同情していた。



  
21: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:44:49.49 ID:sIZeFdg90
  
<ヽ`∀´>「それを慰めてくれたのがちんぽっぽちゃんだったニダ。僕はとっても嬉しくて、彼女のことをすぐ好きになったニダ」
( ・∀・) 「それだと、こいつを付き回す理由にはならないだろ」
<;ヽ`∀´>「僕はやりたくなかったニダ!でも…ちんぽっぽちゃんがやれって言ったから…」
( ・∀・) 「なるほど!渡辺は人気だったから…妬み、ってことならつじつまが合うな」
('A`) 「とんだ性悪ピザだぜ」
从'ー'从「早くやっつけにいこうよ!」
( ・∀・) 「待て待て…焦りすぎだ。明日また行くとして、とりあえず今日は戻ろう」



  
22: ◆dIeazkfFEk :2006/12/13(水) 23:45:46.56 ID:sIZeFdg90
  
男を帰した後、俺達は部屋に戻って作戦を立てることにした。
罪悪感が付きまとっていたのだろう。渡辺を追いかけるとき遅れていたのは、わざとだったのだろうか。
どちらにしろ可愛そうな奴だ。だが、そればかりにかまっているわけにはいかない。
根は抜いておかなければまた草を生やす。あの男みたいなのを、これ以上増やすわけにはいかない。


つづく



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