( ・∀・)と愉快な仲間たちのようです

  
14: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 21:59:14.24 ID:KkT1sEaq0
  
第九話「クリスマスプレゼント(その四箱目)」

(;´_ゝ`)「…これは……」
(;・∀・) 「よりによって…ここかよ」
画面に映るはマンションの一階。黒いパーカーを着た、例の男が立っている。
念のために、と設置したのが大当たりだ。



  
15: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:02:19.71 ID:KkT1sEaq0
  
('A`) 「見てるだけじゃしょうがねえだろ!行くぞモララー!」
( ・∀・) 「ちょっと待て!おい渡辺!」
从'ー'从「んー?」
( ・∀・) 「ベランダから何か落とせ。ケータイの着信が合図だ」
从'ー'从「わかった!ちゃんとやる!」
( ・∀・) 「兄者はカメラで、弟者はベランダから奴を監視してくれ!」
( ´_ゝ`) 「把握した!」
(´<_` ) 「射されるなよ!」
いってくる、の一言を合図に俺とドクオは階段を下りた。



  
16: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:06:27.67 ID:KkT1sEaq0
  
奴の居場所はだんだんと上がってきているはずだ。どこで鉢合わせるかが勝負のカギだろう。
('A`) 「相変わらず頭のキレがよいことで」
( ・∀・) 「こんなときしか役に立たねえけどな」
('A`) 「まぁな」
( ・∀・) 「そこは否定しr」
ビュン、という音と共に俺の顔面スレスレを矢が通り抜けた。慌てて身をひっこめる。



  
18: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:10:35.90 ID:KkT1sEaq0
  
(  ω )「ちっ…はずしたお」
犯人の声が階下から聞こえる。
(;・∀・) 「危ないところだったぜ…」
(;'A`)「あの野郎…マジかよ!」
次に飛び出たら間違いなく射されるだろう。俺は頭を射抜かれたカモを思い出して、ぞっとした。
(  ω )「とっとと出て来いお!」



  
20: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:13:29.72 ID:KkT1sEaq0
  
( ・∀・) 「ドクオ…よく聞け」
俺は思いついた作戦を小声で話しかけた。

( ・∀・) 「…だ。このままじゃ埒があかない」
(;'A`) 「そりゃあ、死んでもおかしくねえぞ」
( ・∀・) 「だけど、この一手に賭けるしかないだろ」
('A`) 「わかった……いろんな意味で頭がキレてるよ、お前は」
( ・∀・) 「んなもん褒め言葉だ」
('A`) 「へっ…うまくいったら、焼肉だからな!」
( ・∀・) 「おう!」



  
21: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:17:36.27 ID:KkT1sEaq0
  
(  ω )「こないならこっちから行くお!」
痺れを切らした犯人が叫び声をあげた瞬間、エレベーターが開いた。
(  ω ) (―――かかったな!)
手に持ったボウガンから、瞬間的に矢が発射される。

ドスッ。

しかし、貫いたのは人ではなく
(  ω ) 「上着!?」

その瞬間、犯人の真後ろ、つまり玄関の外から「ガシャーン!」という大きな音が響いた。

(  ω ) (まさか背後に――)



  
22: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:21:24.31 ID:KkT1sEaq0
  
( ・∀・) 「今だドクオ!」
(#'A`) 「オラァ!」
エレベーターの死角からモララー、階段からドクオ。たとえ連射式でも、二方向から飛び出してきた獲物を同時に捕らえることはできない。
後ろを向いていた犯人に、先に追いついたドクオのタックルが決まった。同時に手からボウガンが落ちる。
(;^ω^) 「チッ!」
勢い余ってフードが剥がれる。再度ボウガンを取ろうとしたその時、側面からモララーが追撃した。
バランスを崩し、犯人が倒れる。
('A`) 「おさえろ!」



  
23: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:24:15.88 ID:KkT1sEaq0
  
( ^ω^) 「そうはさせないお!」

ビュッ!

奴は倒れたままの体勢から素早く腕を振り、反転する。手に握られたものは、ギラリと光る一本のナイフ。
(;'A`) 「くそっ!」
慌ててとびかかった勢いを殺すドクオ。
なんとか後ろにのけぞって回避したものの、再び膠着状態になってしまった。
あの体勢から獲物を出してくるとは。2対1といえども、相手はそれなりに腕が立つ。焦りは禁物だ。



  
24: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:28:09.64 ID:KkT1sEaq0
  
互いに動きを見せないでいると、先に犯人が口を開いた。
( ^ω^) 「上から物を落とすとは…なかなかうまい作戦だったお。無謀もいいとこだけどお」
( ・∀・) 「階段から注意をそらし、エレベーターの中を無人と思わせるにはこれしかなかったのさ」
( ^ω^) 「危ういとこだったお…っと!」
('A`) 「あぶねぇっ!」

叫ぶ直前に、刃が柄から離れ一直線に飛んできた。ドクオの頬をかすめる。



  
25: ◆dIeazkfFEk :2006/12/22(金) 22:32:09.25 ID:KkT1sEaq0
  
(;・∀・) 「大丈夫か!何だよあの武器はよ!」
('A`) 「平気だ!気にする暇なんかねえ!追うぞ!」
( ・∀・) 「糞っ!また逃がしたか!」
一瞬の隙を突いて外へと逃げた犯人を追う。
ここで捕まえなければ、二度と機は訪れないだろう。

鬼ごっこは、まだ終わらない。


つづく



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