( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです

  
10 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:12:58
  

第二話

(´<_`  )「ふー、もう少し頑張らないとな」

特にすることもなかったので、ジェラールは辺りを散策する。
術を習ったりしつつ時間を潰し、
再び玉座の前の扉に戻ったころには衛兵の姿は無かった。

(´<_`  )「父上、先程の女、何の話でしたか」

ショボンは髭を軽く整えた後、ジェラールの問いに答える。

(´・ω・`)「ソーモンのクジンシーが危険な奴だと注意しに来たのだ
      しかしクジンシーも七古参の一人。
      気を許してはいないがそうムチャなことをする奴でもあるまい」

案ずるなとばかりに微笑むショボンへ、ジェラールは次の話を切り出す。

(´<_`  )「父上、次はどこへ?」

(´・ω・`)「東だ。ウォッチマンを討伐するぞ。
      ヴィクトール、後を頼むぞ」

( ´_ゝ`)「はい、父上 …弟者、頑張れよ」



  
11 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:18:00
  

既に話が伝わっていたのか、ブーン達3人が階段の前に集結していた。

(´・ω・`)「ウォッチマンは今の我々にとっては強敵やも知れん。
      …死ぬなよ!」

( ^ω^)゚听)ξ´∀`)「了解!」

ウォッチマンとは兎型モンスターであるゲットーの強化種である。
その名の通り小さな時計を持ち、様々な攻撃で翻弄してくる。
当然、巣の中にはモンスターが大量に存在していた。

(´・ω・`)「大元を倒せば一掃できるはずだ、一気に突き進むぞ!」

モンスターを回避しつつ、階段を発見して駆け下りる。
地下にたどり着いた直後、通路の影から液状の物体が飛びかかってくる。

ξ゚听)ξ「なにこれ、気持ち悪い!」

( ´∀`)「ジェルだモナ、まともな攻撃は通らないモナ!」

ツンが拒絶するようにジェルを突き刺すものの、「柔らかすぎる」それには通用しているとは言い難い。



  
12 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:19:43
  

( ^ω^)「パリイするお!」

残りのジェルの攻撃を、ブーンが引き受ける。
纏わりついてくる液体を、その剣で振り払う。

(´・ω・`)「やあ、ようこそインペリアルワロスへ。
      このライトボールはサービスだから、まず落ち着いて受け取って欲しい」

ショボンの体が光に包まれ、そこから光の球がいくつも放たれていく。
それを受けたジェルたちが、次々と消滅していく。…一匹を除いて。

(;´・ω・`)「くっ、仕留め損なったか!」

その一匹がブーンから離れ、異常とも言える速さでツンの方へと迫る。

ξ゚听)ξ「!」

( ´∀`)「ツン!危ないモナ!」

モナーが切りかかるものの、逆に吹き飛ばされる。
ブーンもジェルの死骸に足を取られ、ツンの方へ近づくことが出来ない。

ξ><)ξ「っ!」

焦った自らも先程のジェルの死骸で足を滑らせ、なす術が無くなった。



  
13 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:21:03
  

そこへ飛んでいく一つの炎の球。
…ファイアーボールである。
高熱によって、ジェルがみるみるうちに蒸発していく。

(´<_` )「ツン、大丈夫かい?」

術を放ったジェラールの呼吸は落ち着いている。
散策の際に何かを掴んだのか、先程の戦いまでとは表情が違っていた。

ξ*゚听)ξ「あ…はい、申し訳ありません…。か、勘違いしないでくださいねっ!」

ツンが思わず頬を赤らめる。
死骸から脱出したブーンが、微妙に眉を顰めていることに気づくものはいない。

( ^ω^)「…次のモンスターが来る前に行ったほうがいいと思いますお」

各々は頷き、さらに奥へと足を踏み入れていく。

そして、時計を持った2匹の兎と守るように位置する3匹の兎。
…おまけの取り巻きの姿が見えてきた。



  
14 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:22:10
  

余裕の表情でこちらを眺める兎を尻目に、取り巻きを倒して行く。
体勢を整えた後、獲物を仕留めるべく武器を向ける。

(´・ω・`)「ブーンはパリイでゲットーの攻撃を受けろ。
      ジェラールはファイアーボールで、ツンはイドブレイクで牽制、
      モナーは思い切り振っていけ!(技持ってないしね)」

ショボンは指示を終え、瞳を閉じて詠唱を開始する。
程なく、先程と同じ光球が兎へと向っていく。
モンスターたちは叫びを上げ、右往左往する。
術の効果か、視界が定まらないようである。

( ^ω^)「さあ、こっちへ来るお!」

声を張り上げてブーンが囮となる。
その間に炎の球とモナーの大剣がゲットーを葬っていく。
安心する間もなく、モナーの太腿にウォッチマンの矢が突き刺さる。

(;´∀`)「つっ…なかなか簡単には外してくれないモナ…」

ξ゚听)ξ「それ以上はさせないわ!」

弓を引き絞り、ウォッチマンの頭部へと矢を放つ。
魔力を帯びたそれは、怪物の思考を惑わせて行く。



  
15 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:23:08
  

ショボンは状況を確認する。
モナーが負傷したとは言え、残りは3体。
一気に畳み掛けるべきと判断する。

(´・ω・`)「よし、攻めるぞ!」

守りに専念していたブーンも打って出る。
ゲットーを切り裂いた刃が、血に塗れていく。

( ^ω^)「討ち取ったり、だお!」

ふらつくウォッチマンを、ツンの波打つフルーレが貫いていく。
蛇を見立てた技の一つ、サイドワインダーである。

ξ゚听)ξ「後一人!」

鋼鉄の剣を構えたショボンから、鬼神の如き闘気が発せられる。
ショボンの得意技である二段斬り。
怪物は叫びをあげる機会すら与えられず、三枚におろされていった。



  
16 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:24:17
  

(´・ω・`)「この傷薬はサービスだから、まず落ち着いて受け取って欲しい」

( ´∀`)「申し訳ないですモナ…」

ウォッチマンが息絶えた瞬間、巣の中からモンスターが一斉に消え去った。
襲撃の心配がなくなり、ショボンはモナーの傷の治療に専念することができた。

(´<_` )「それでは戻りましょうか。兄者も待っているでしょう」

皆が一同にジェラールを見る。
ブーンがモナーを支えながら、もと来た道…宝箱を回収しつつ…戻っていく。
傷薬の効果は強力であるため、出口につくころにはモナーも普通に歩いていた。

異変が既にVIPを襲っていることも知らず。



  
17 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:25:37
  

ショボンは、何故か胸騒ぎがしていた。
オアイーブから聞いた話…今になってそれが体のどこかにつかえるような気分に陥っていた。
そのせいか、気がついたころには4人よりも早足になっていた。

(´<_` )「…父上?」

(´・ω・`)「…何か嫌な予感がするんだ、すまない」

( ´∀`)「気のせいだと思いますモナー」

その予感は、的中した。
衛兵の姿が無い…否、二人の衛兵が力なく倒れていた。
5人は全力で彼らに駆け寄っていく。
…だが、彼らは既に事切れていた。

(´・ω・`)「何があったのだ!」

狼狽するショボン。残りの仲間たちも焦りは隠せない。
城下町の中央…そこに横たわっていたのは、見間違えることの無い、…青銅の鎧を身に着けた男。

(゚<_゚  )「あにじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

第二話 終





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