( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです

  
18 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:27:00
  

第三話

(´・ω・`)「ヴィクトール、しっかりしろ、何があったのだ」

ショボンが必死に声をかけるも、ヴィクトールの肌は既に蒼白。
命の火が消える寸前であった。

( ´_ゝ`)「父上…。流し斬りが完全に入ったのに…」

ヴィクトールの体から、残された力が失われる。

(´・ω・`)「ヴィクトール!!」

(゚<_゚  )「あにじゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!」

あまりのことに、ブーン達は3人をただ見つめることしか出来なかった。



  
19 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:28:19
  

          ___
          /     ゙゙''ヽ _ __     
        /  -、,、   /´      ` ヽ 、
       /  /´  ~ヽ彡、  , -ー-、__、:i_ 、,-一`,     
      丿  /    /彡ソ   '⌒`ゞ  ヾ⌒'  !、     (⌒)
    ,r'⌒  /    ;.守y    , - '´-^、_,-`- 、  ヽ    ノ  Y`Y´`Yヽ
__ y--、 ../     { i } 、  i  ,ー----- 、 !  ノ (´ ̄    i__人_人_ノ
\,  ;-i_ト- ソ 、     ヾ、l `、   i´/ ̄ ̄~.か ,イr'"
  い '='ノ  ヽ、    lゞ、 !   !~-- 、__ !~r'
   /   / ̄ ̄´      l  '   \__`__ン 
  /  /           !、   .、        ,j
  /  /         /      \     /,!
 /  ./        /        ノ`ー--一' 
../  /        /         :/ 
/ ../         |       <   
|/           ヽ       \ 
               `ヽ、      \_ 
                  `ヽ、      ! 
                    `ヽ、   ノ
                       )  ( 
                   _ _ _ノ   )
                  (_(_(_(_(_

(;´_ゝ`)(これが七古参…だが、退く訳にはいかない!)

( ´_ゝ`)「VIPはこの私が守る。我が剣、受けてみよ」



  
20 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:29:27
  

( ´_ゝ`)「巻き打ち!」

洗練された一撃が、クジンシーを切り裂く。
だが、まるで羽虫に刺された程度とでも言うように、にやにやと笑ったままである。

( ´_ゝ`)「ならば、これでどうだ!」

兄者の構えが変わる。
得意にして最大の技、流し斬りの構えである

( ´_ゝ`)「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」

懐に飛び込み、渾身の一撃を叩き込む。
それでもまだ、相手の表情は変わらない。

(;´_ゝ`)「なんだと…。くっ、今一度…流し斬り!」

先程よりも深く、最高の形で技が決まる。
…次の瞬間、ヴィクトールはたまらず間合いを取る。

/彡ソ   '⌒`ゞ  ヾ⌒'  !、「ほー、なかなかやる。だが、まだ若いから困る」

(;´_ゝ`)(これが七古参なのかっ…。私の剣がまるで通用しない…!)



  
21 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:30:30
  

/彡ソ   '⌒`ゞ  ヾ⌒'  !、「困るスティール」

言葉が途切れてすぐ、目の前の空間が大きく歪む。
息をつく間に、表現も出来ないような苦痛が体を蝕む。
ヴィクトールは、自らの死が近いことを悟るのがやっとであった。








(´・ω・`)「…そいつは、確かにソーモンのクジンシーと言ったのだな?」

彡 ´ー`)「はい」

(´・ω・`)「…街にオアイーブと言う女魔道士が滞在しているはずだ。
      探して、ここまで来るように伝えるのだ」

彡 ´ー`)「はっ!」

伝令を終えた兵が、玉座の間から去っていく。
ショボンは、怒りの表情を隠すことなく呟いた。

(´・ω・`)「クジンシー…ぶち殺すぞ…」



  
22 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:32:59
  

寝室でうなだれるジェラール。
隣の部屋で交わされているショボンとオアイーブの会話の内容が、
僅かに聞こえてくる。

(*゚ー゚)「クジンシーは…」

(´・ω・`)「信じ難いが…ではどうやって…」

(*゚ー゚)「秘法…力を受け継いで…」

(´・ω・`)「伝承?ジェラールに…」


(;<_; )「兄者…兄者が負けるなんて…」

悲哀、絶望、それを表す涙は止まらない。
だが、それを許すまいとするかのように、扉は開かれる。



  
23 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:34:00
  

(´・ω・`)「ジェラール、行くぞ!とむらい合戦だ!」

ジェラールの肩がピクリと動く。
目の周りを赤くしながらも涙を拭い、瞳に意志の光を宿らせる。

(´<_` )「はい!」

その頃…


( ´∀`)「モナァッ!!」

( ^ω^)「おおおっ!」

振り下ろされるモナーの大剣を、ブーンが受け流す。
二人の肌には、汗がびっしりと流れていた。

(;^ω^)「そ、そそろそろ休憩するお!」

( ´∀`)「ブーンはあんなことされて悔しくないモナ?!」

( ^ω^)「その前に怪我したら元も子もないお!」

ブーンの一言で、漸くモナーが剣をおろす。

(;^ω^)「…それに、ツンも大変だお」



  
24 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:35:14
  

ξ;凵G)ξ「……」

ツンは、ヴィクトールに憧れ以上の感情を抱いていた。
彼女を襲った悲しみは、家族である二人を上回るものだったかも知れない。

( ^ω^)「ツン、…入るお」

彼女の部屋の扉を申し訳程度にノックし、中へと入っていく。
彼女は未だ、涙を流したまま。

( ^ω^)「……ツン、僕たちにできることは何かお?」

ξ;凵G)ξ「………」

( ^ω^)「皇子はここを守るために戦ったんだお。
      だから、僕らのやることは一つ、…クジンシーを倒すんだお!」

ξ;凵G)ξ「でも…皇子が勝てなかった七古参に…」

ブーンはたまらず、彼女の頬を軽くはたいた。



  
25 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:36:55
  

ξ;听)ξ「なっ、何するのよ。痛いじゃない!!」

(#^ω^)「そのままずっと泣いているといいお、僕らだけでクジンシーを倒すお!」

ξ゚听)ξ「ちょ、ふざけないでよ!私を置いていくなんて許さないわよ!」

涙を拭った彼女の顔を見たブーンは、安堵の表情を浮かべる。

( ^ω^)「それでこそツンだお。…やる気でたかお?」

ξ゚听)ξ「まさか貴方…」

はっと気がついたように、ツンは視線を逸らす。

ξ////)ξ「か、勘違いしないでよね!私は元々戦うつもりだったんだから!」

( ^ω^)「ふひひひひひひ、照れなくてもいいお!」

仕返しとばかりに、ツンの平手がブーンに飛んで行ったのは、言うまでも無い。

( ´∀`)「なんだかモナーがへタレっぱなしモナー」


第三話 終





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