( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです
- 38 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:49:29
- 第5話
- 彼らは4人で戦いに赴く。
- 鍛え上げられた彼らの力と意志をもってすれば、
- ゴブリンの群れなど敵ではなかった。
- ( ゚∀゚)「…ジェラール様の力を見くびっていました。
- あんな暴言を吐いたからには、どんな処分も覚悟してます」
- (´<_` )「気にしなくていい。私自身も驚いているのだ。自分の力に。
- これからも共に戦ってくれ」
- ( ゚∀゚)「はいっ!」
- 思い出したように、ジョルジュは次の話を切り出す。
- ( ゚∀゚)「ゴブリン達の住みかが西にありますが、どうしますか?」
- ジェラールは玉座から立ち上がり、ジョルジュへと近づいていく。
- (´<_` )「ザコモンスターの巣などいつでも叩ける。
- 兄上、父上のカタキを討つのが先だ!」
- 39 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:50:07
- ジョルジュを加えて再び5人となったパーティは、インペリアルワロスの陣形を組みなおす。
- 後衛…もとい、前に立つのは当然ブーンである。
- 後衛には、耐久力に劣るツンが配置された。
- (´<_` )「クジンシーとは言え、そうそうモンスターを量産は出来ないだろう。
- 今なら手薄であるはずだ。一気に行くぞ!」
- ジェラールの予想通り、以前よりもモンスターの数は減っていた。
- ( ゚∀゚)「でえぇいっ!」
- ジョルジュはフリーファイター、いわゆる傭兵である。
- その能力は鍛えられた帝国の正規兵を上回るとも言われるほど優れている。
- ( ^ω^)「さすがにやるお」
- ( ゚∀゚)「はっ、回避ばっかりしてないでお前も攻撃したらどうだ?」
- (#^ω^)ピキピキ
- ブーンとジョルジュは、小さい頃からの喧嘩友達である。
- こんな風に些細なことで、良く言い争いをしていたり…
- ξ゚听)ξ「早く行くわよ」
- 呆れた様にツンが割って入り、事なきを得る。
- 40 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:51:00
- 二回目ともなれば慣れたもので、程なくクジンシーが待つ部屋へと辿り着く。
- ___
- / ゙゙''ヽ _ __
- / -、,、 /´ ` ヽ 、
- / /´ ~ヽ彡、 , -ー-、__、:i_ 、,-一`,
- 丿 / /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' !、 (⌒)
- ,r'⌒ / ;.守y , - '´-^、_,-`- 、 ヽ ノ Y`Y´`Yヽ
- __ y--、 ../ { i } 、 i ,ー----- 、 ! ノ (´ ̄ i__人_人_ノ
- \, ;-i_ト- ソ 、 ヾ、l `、 i´/ ̄ ̄~.か ,イr'"
- い '='ノ ヽ、 lゞ、 ! !~-- 、__ !~r'
- / / ̄ ̄´ l ' \__`__ン
- / / !、 .、 ,j
- / / / \ /,!
- / ./ / ノ`ー--一'
- ../ / / :/
- / ../ | <
- |/ ヽ \
- `ヽ、 \_
- `ヽ、 !
- `ヽ、 ノ
- ) (
- _ _ _ノ )
- (_(_(_(_(_
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「ちっ、また久々に来たから困る。私の技は見切ることは不可能なんだよな。
- 何故なら、受けたものは必ず死ぬ
- のが困るスティールだからな。親父と兄貴の後を追って困れ!」
- 41 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:51:37
- ( ^ω^)「相変わらず陛下ばかり狙うお…」
- ブーンはジェラールの前に立ち、以前と変わらぬクジンシーの攻撃を弾く。
- パーティの盾となる、それが彼の存在意義故に。
- ( ´∀`)「そろそろモナーにも見せ場が欲しいモナーッ!」
- 清らかな川の流れの如く、大きな剣が舞い踊る。
- 異形の肉を裂くそれは、流し斬りとは似て非なるもの。
- ( ゚∀゚)「ちょwそんな技何処で覚えたんだ!」
- ( ´∀`)「ウォッチマンの巣で変な脳みそがいたから、試しに斬ってみたら思いついたモナー」
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「困るううううううううっ」
- それはナイトヘッドなる、今の能力では確実に返り討ちにあうモンスターだったのだが…。
- 42 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:52:20
- |
- \ __ /
- _ (m) _ピコーン
- |ミ|
- / .`´ \
- ξ゚∀゚ ξ バラージシュート!
- ノヽノヽ
- くく
- 負けじとツンも新たな技を思いつく。
- 光を帯びた矢が、クジンシーを貫いていく。
- ξ゚听)ξ「どう?私だって以前とは違うのよ!」
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「生意気だから困る」
- ξ////)ξ「べ、別に貴様のために強くなったんじゃないんだからね!」
- (;^ω^)「クジンシー相手に照れてどうするお…」
- 43 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:52:56
- (´<_` )「父上と兄者のカタキ、覚悟しろ!」
- さらに洗練されたジェラールたちの技が、あっという間にクジンシーを追い詰める。
- しかしクジンシーもまだ力を残している。
- ―あの技である。
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「…腕をあげたから困る」
- クジンシーの傷が癒えて行く。
- 七古参の一つだろうか、とジェラールは身構える。
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「だが、この技はかわせまい」
- ―あの技が来る。
- 実際には見ていないジョルジュすらも、その体を凍らせる。
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「くらえ!」
- 困 る ス テ ィ ー ル
- 数多の命を喰らいつくした忌まわしき空間の歪み。
- また一つ新しい命を喰らわんと、ジェラールを付け狙う。
- 44 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:53:42
- 元々がおぞましい形相であるクジンシーのそれが、世にも恐ろしいまでに豹変する。
- (´<_` )「どうした、貴様の力はその程度か!」
- ジェラールがいとも簡単に空間の歪みから抜け出したからである。
- 4人の表情が一斉に明るくなる。そして、さらなる自信へと結びつく。―勝てる。
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「…何だポオオオオオオオオオオオオオオオオオオ」
- 困 る ス テ ィ ー ル
- (´<_` )「無駄だ!」
- クジンシーに大きな隙が出来る。
- そこを逃すまいと、全員が一斉に襲い掛かる。
- (´<_`(^ω^(゚∀゚(´∀`(听)ξ「二段(斬り)(なぎ)払い二段(突き)強撃(イド)ブレイク!」
- 怒りが込められた、傷口に塩を塗るかのような非情なまでの攻めに、クジンシーは倒れていく。
- だが…
- 45 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:54:53
- /彡ソ '⌒`ゞ ヾ⌒' 「こ、こんなはずでは…困る…
- くそー、このオレがやられるとは!
- パワーをたくわえるために、また久々に長い間眠らねばならぬから困る!
- だが、まだ死んだわけではない
- のがオレなんだよな。…復讐してやるぞ、必ずな!
- …その前に、…これを喰らって困れポオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
- 予想外だった。クジンシーは戦いの中でもジェラールのみを狙ってきた。
- 故に、困るスティールの対象が彼以外になることなど、予想していなかったのだ。
- (;^ω^)「ちょwwwwそんなのありかおwwww」
- ブーンの前の空間が歪んでいく。
- 直接伝えられたジェラール以外、現時点で回避できる生物は存在しない。
- それは即ち、死を意味する。
- 46 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:55:58
- ( ´ω`)「…」
- 目の前に迫る恐怖。
- 戦いを重ねたブーンとは言え、…寧ろこの技の恐怖を知っているのが災いし、
- 全く動くことが出来なかった。
- 死を覚悟した瞬間、鎧越しに衝撃を感じ、吹き飛ばされる。
- 時間が、止まる。
- ( ゚ω)「………!」
- 目を疑った。
- 代わりに命を刈り取られたのは…
- 47 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:56:37
- 倒れた一つの物体を見たクジンシーは、ニヤリと笑って消えた。
- ξ゚听)ξ「…ブーン!!!」
- ブーンは彼女の声で、彷徨っていた意識を取り戻す。
- 今は、それどころではなかった。
- ブーン達は、「彼」の元へ駆け寄る。
- ( ´ω`)「…陛下…。何故僕を…助けたんだお…?」
- (´<_` )「…気がついたら体が動いていた、…それだけさ。
- ブーン、後を頼むよ。…みんな、ブーンを支えてやってくれ…」
- 残された4人に出来ることは、ただ頷くだけ。
- ジェラールの体を包んだときのように、淡い光がブーンを包む。
- 48 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/23(金) 02:57:24
- VIP宮殿
- ( ´ω`)「……」
- 皇帝になった感覚は、まだあまり掴めていない。
- 自らに宿った新しい力、それだけが理解できる。
- ( ゚∀゚)「いつまでそうしてるつもりだ、皇帝陛下さんよ」
- ( ´ω`)「ジョルジュ、それにみんな…」
- ξ゚听)ξ「貴方が私に言ってくれたこと、覚えてる?」
- ( ´∀`)「VIPを、そしてクオリティ帝国を守るのが我々の役目モナ!」
- ブーンは彼らの言葉を聞き、自らの頬を両手で叩く。
- 立ち上がってからジェラールから受け継いだ鋼鉄の剣を抜き、
- それに映る自らの姿を確かめた後鞘に戻す。
- ( ^ω^)「…そうだお、それにクジンシーも気になることを言っていたお。
- 死んだものが生き返るはずもないけれど…まだ七古参は6人も残っているお」
- …先帝の無念を晴らすお!
- ―伝説は始まる―
- 第五話 終
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