( ^ω^)ブーンがパリイを打つようです

  
12 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:52:23
  

第二話

( ,,゚Д゚) 「よくきたなゴルァ。戦艦へ急ぐぞゴルァ!」

ギコをパーティに加え、一同は戦艦の傍まで疾風のように駆けていく。
敵の死角から戦艦の様子を伺い…モンスターが次々と出て行くさまを見送る。
そして、モンスターの波が途絶える。

/ ,' 3 `「では参りましょうか。チャンスは一度、討ち漏らしのないよう…」

戦艦が動き出す前に、5人は中へと突入する。
コウメイの予測通り、中の警備はかなり手薄になっていた。

(・∀・)「思った以上に少ないな。…ボクオーンまで誰にも会わないとか…流石に行かないか」

いくつかの部屋とベルトコンベアを経由し、ボクオーンの座する場所を探す。
途中、巨大な3匹の蛇が繋がったモンスター――パイロヒドラに遭遇する。



  
13 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:53:10
  

/ ,' 3 `「では、早速新陣形を試すとしましょうか」

ブーンを中心に、サイコロの5の目のように並び替わる。
中央に位置する皇帝をオトリにする陣形、
コウメイが開発した鳳天舞の陣というものである。

( ^ω^)「奴の攻撃は僕が受け持つお!パリイパリイパリイ!」

巨体の猛攻を、ブーンは巧みに剣を用いて簡単に跳ね除けていく。

(`・ω・´)「それじゃあ、一気に仕留めるとするかねえ!」

プロシャキオンが両手を掲げ、パイロヒドラの頭上の空間を歪める。
そこから突如現れた無数の石が、モンスターを打ちのめしていく。
ストーンシャワーと呼ばれる、大地の高等術である。

( ,,゚Д゚) 「一気に潰すぞゴルァ、…スパイラルチャージ!」

石の雨が止んだあと、
追い討ちをかけるようにギコは手に持った槍を構え、回転を加えた強烈な一撃を放つ。

(・∀・)「止めは任せな。…ぬうんっ!」

ジエンリケが加速して2つの残像を作り、
それぞれの体と斧が実体を持ったかのように軌道を描いて逆三角形を刻む。
斧技の最高峰、高速ナブラと呼ばれる技だ。

猛攻を受けた巨体が、あっさりと沈んでいく。



  
14 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:53:57
  

/ ,' 3 `「パイロヒドラではもはや相手になりませんねえ」

コウメイは寝そべったまま戦いを見守っていた。

( ^ω^)「…」

/ ,' 3 `「言ったでしょう、イザという時のためですよ」

そして護衛として残っていたモンスターたちを殲滅し、
赤絨毯が敷かれた部屋へたどり着いた。

 Λ Λ
 | ´ △| 
 (つ- ノ
  |   |
 (_,/ヽ__)

( ^ω^)「…あのひ弱そうなじーさまがボクオーンかお?」

( ,,゚Д゚) 「とりあえず小一時間問い詰めてみるぞゴルァ」



  
15 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:54:35
  

( ^ω^)「貴様がボクオーンかお?」

小一時間の問い詰めを開始しようとする…が、件の翁はもう完全におびえているようだった。

| ´ △|「す、すまん。私はボクオーンでもなんでもないんだ。七古参と名乗ってみたかっただけなんだ。
    麻薬作りもやめる、この戦艦も破壊する。だから頼む、許してくれ!」

ブーン達は顔を見合わせる。

暫くの間を置いて、コウメイが口を開く。


/ ,' 3 `「いいでしょう、二度目はありませんよ?」

一同は背を向き、立ち去ろうとした――



  
16 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:55:35
  

ボクオーンはその瞬間、人形を呼び出して斬りかかって来た。

     ⊂〔二二ノ  ⊂〔二二ノ
       l)
       (''') /⌒) (⌒\  ⊂〔二二ノ
        O☆⌒《 ´_‥》⌒☆ /)
      /  ヽニ(⌒◇◇◇_) 、b )
     /  /   ̄|_:_|  ヽ O
 Λ Λ  ./   (_ ̄__、 ヽ 
 | ´ △|G __. \\ ヾ__)  
 (つ--ノ─   .oノ_) / / 
  |   |           _/ /
 (_,/ヽ__)         ( ( o 
               \ソ 

《 ´_‥》「ばかめ甘いわ!」

一同を切り裂かんと、鋭い刃が振り下ろされる。



  
17 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:56:46
  

ボクオーンの刃が、パーティに触れる直前で光の刃に遮られる。
あらゆる斬撃から身を守る護身刀を作り出す天術、ソードバリアである。

/ ,' 3 `「…いいましたよね、二度目はないと。」

   __,, ,... ,_   ヽ       i_,,.. /
  ヾミ ミ ミ`、        f!~ヨ〉>
    ,'´ミ、ミ、ミ`、      /ノミ、`
     ^,'_ ゙ミ _`ヽ、 _,,,,,_ ,ノ, ミ、`
       ^,'_彳, , /。゚ 3 `ヽハ` /
     ‐-   ノノと    .j二二⊃   -‐
    ─     八从 ノ⌒丿リ   ̄
    _  -‐     ),ノ ./   ‐-
           /ノ/
        / ( ( (    \
           \ヽ\,、
             `ー ‐'

コウメイの体が、黄金と真紅の光に包まれ、変化していく。

/。゚ 3 `ヽ「その程度で七古参を、策士を名乗ろうとは笑止千万!
      塵も残さずに滅ぼして差し上げましょう!」



  
18 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:57:30
  

            ― ク リ ム ゾ ン フ レ ア   ―













僅かでも使い道を誤れば、人が人としての道を外れかねん、忌まわしき核の炎。

ボクオーンを中心として発生した核熱が、見る見るうちに人形共々焼き尽くしていく。
叫び声をかき消す轟音と、目を眩ませる閃光が治まった時には、
…一人と一匹の姿はなかった。



  
19 名前:名無しさん 投稿日: 2006/06/26(月) 00:58:08
  

/ ,' 3 `「…陛下の出る幕でもありませんでしたね」

(;^ω^)(;・∀・)(;`・ω・´)( ,,;゚Д゚) 「……」

残りのメンバーは天をも揺るがす術の威力に圧倒され、息を呑むことしか出来なかった。


( ^ω^)「…君が味方でよかったお」

/ ,' 3 `「光栄です」


こうしてあっさりとボクオーンを滅ぼした(?)ブーン達は、
ステップの平和を取り戻したのであった。


第二話 終





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