( ^ω^)ブーンとクラスメイト達が殺し合いをさせられるようです。

447 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:32:17.52 ID:hU7OUCIR0
  
第七話 3日目のAM12時


――クー――

夜中の12時過ぎ。
アナウンスはつい先程終わったばかりであった。
クーは刀で素振りをしている。

川 ゚ -゚)「・・・・ショボンが死んだか」

たしかショボンはツンと一緒にいたはず。
そのショボンが死んだということはツンにもなにかが起きたのか・・・。

川 ゚ -゚)「何も起きていなければいいが」

ツンと一緒にいる奴はブーンだけか。
あいつじゃツンを護れないだろう。

川 ゚ -゚)「よし、ツンのところに行くか」

刀を鞘に収める。
準備は整った。もうツンと離れない。
刀を腰に下げ、走ろうとおもった矢先気配を感じる。
この邪悪な気配を出す奴はあいつしかいない。



452 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:35:35.91 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)「モララー・・・・。出てこい・・・」

クーがそう言うと草むらからモララーが出てくる。

( ・∀・)「・・・・やっとみつけたぜ」

モララーからはおぞましい殺気が出ていた。
クーはその殺気に呑まれまいとしている。

( ・∀・)「安心しろ。俺は今武器は槍しか持っていない」

モララーの手には槍があった。
その槍はモップの棒の部分の先にナイフをくくりつけている。
自分で作ったのだろうか?



456 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:37:17.45 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)「銃でもかなわなかったお前が槍で私に勝てると思っているのか?」

( ・∀・)「ふん・・・・たいした自信だな」

モララーは着ていた防弾チョッキも脱ぐ。

川 ゚ -゚)「いいのか?着ていてもいいんだぞ?」

( ・∀・)「俺はお前と真剣勝負がしたいだけだ。」

モララーが槍を構える。
その構えはとてもはじめて槍を使う者の雰囲気ではない。

川 ゚ -゚)「お前・・・・いつから槍術をやっている?」

モララーはにやける。
その笑いは明らかにクーのことを馬鹿にしていた。



458 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:38:30.60 ID:hU7OUCIR0
  
( ・∀・)「おかしなことをいう奴だな。俺は初めて槍という物を使う」

川 ゚ -゚)「嘘をつくなッ!!」

嘘だ・・・・。
初心者なんかにこんな禍々しいオーラを出せるはずが無い・・・。

( ・∀・)「嘘かどうか・・・・」

モララーは槍を突き出す

( ・∀・)「試してみなッ!!」

目にもとまらぬ速さで槍を突く。

川 ゚ -゚)「ッく・・・・!!」

クーは慌ててバックステップをとり回避する。
額から冷や汗が出てくる。こんな経験過去にしたことがあるだろうか・・・・?
いや、無いッ!!



459 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:39:32.66 ID:hU7OUCIR0
  
( ・∀・)「試合慣れはしているのに死合慣れはしていないか?」

な・・・・なにを言い出すこの男は・・・・。

( ・∀・)「その汗の量・・・・半端じゃない」

はぁ・・・・はぁ・・・・。
確かに・・・・・こんな汗『試合』では流したことが無い・・・・。
これは試合ではないのか・・・・・?

( ・∀・)「俺はもう2人殺している・・・・。人を殺すのに慣れてしまったようだ」

私は・・・・まだ誰も殺していない・・・・ッ!

( ・∀・)「特にプギャーとの戦いはやばかった。俺は正直死ぬかと思った」

プギャーを殺したのは・・・・こいつだったのか・・・・。

( ・∀・)「だけど俺は生きている。それがなぜだかわかるか・・・?」

・・・・・・わからない・・・・・・・



461 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:40:58.14 ID:hU7OUCIR0
  
( ・∀・)「それは俺が奴より強かったからだッ!!」

モララーはクーに槍を放つ。
間一髪、クーはその攻撃をかわす。

川;゚ -゚)「・・・ハァ・・・・・ハァ・・・・」

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
コワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイコワイ
シニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイ

( ・∀・)「お前は『剣道』では誰よりも強かったんだろう?」

そ・・・・そうだ・・・・
剣道では誰にも負けたことが無い・・・・・



462 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:42:20.80 ID:hU7OUCIR0
  
( ・∀・)「お前は負けることの怖さを知らない。負けたことがないからな」

マケルコトノコワサ・・・・・?

( ・∀・)「それゆえにお前は異常なほどの恐怖を感じる。お前は今、自分が負けると思っているから」

コワイヨ・・・・・イマスグニデモニゲタイヨ・・・・・

( ・∀・)「かわいそうに・・・。これは試合ではない。死合だ。負けという意味がわかるな?これはスポーツでない」

シュッ!

あっ・・・・

頬から血が流れる。
クーはモララーの攻撃によけきれなく、かすってしまった。



464 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:43:50.21 ID:hU7OUCIR0
  
ワタシハマケタコトガナイ・・・・ノカ・・・・・?
タシカニ剣道デハマケタコトガナイ
デモ・・・・デモ・・・・
心ニナラマケタコトガアル
中学生ノトキニイジメラレタ
アノトキハタニンガコワカッタ
カゾクデサエモコワカッタ
ウラギラレルナラタニンニカカワラナケレバイイ
ソウ心ガワタシニメイレイシテイタ
シカシイマハカカワッテイル



466 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:44:56.04 ID:hU7OUCIR0
  
ツンという存在に
彼女のおかげで毎日が楽しい。
彼女がいなかったら今頃私はっどうなっていたのだろうか。
彼女という存在が私を強くした
彼女は私の武器になり、心に打ち勝った。

なんだ・・・・私は負けているじゃないか。
そしてその相手に勝つ事が出来た。
たしかに剣道では負けたことがない。
でも、それよりも重要な試合で勝っているじゃないか。



468 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:47:39.21 ID:hU7OUCIR0
  
奴は知らない。
確かに奴は強い。
剣道ではこんな奴には会ったことがなかった。
当然だ。
剣道はあくまでもスポーツ。
奴がやっているのはスポーツではない。
スポーツで奴に勝てないなら私はスポーツをしない。
私はこれから『剣術』をする。
これで奴と同じ土俵に上がれるはずだ。
私は勝つ。
奴は私に教えてくれた。
そんな心構えじゃ俺には勝てないということを。
ならば私も教えてやる。
護る者がいる者の強さというものを。

ツン、私に力をくれ。
私は絶対にこいつに勝つ。



471 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:49:44.42 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)「モララー。ありがとう。私に教えてくれて」

( ・∀・)「・・・・・・]

川 ゚ -゚)「私もお前に教えることがある」

( ・∀・)「・・・・ふん。いい面構えになったじゃないか」

クーの雰囲気が変わる。
モララーのような禍々しいオーラではない。
クーのオーラは神々しく、美しかった。

川 ゚ -゚)「・・・・・」

腰にかけている刀に手を伸ばす。
だがまだ抜かない。



478 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:52:11.82 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)「・・・・・・」

( ・∀・)「・・・・・・]

この状態が何分続いたのだろうか。
まわりに音はない。
虫、動物、風でさえも鳴り止んでいる。

川 ゚ -゚)「・・・・・・」

( ・∀・)「・・・・・・]

モララーが構えを変える。
くる・・・・。奴は攻撃してくる・・・・。

モララーがクーの喉に槍を放つ。

川 ゚ -゚)「・・・ハァッ!!!!」

掛け声とともに刀を鞘から抜き、モララーの首を狙う。
その攻撃は俗に言われる『居合い抜き』
鞘から出したと同時にモララーの首に向かい刀を振る。



485 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:53:21.51 ID:hU7OUCIR0
  
カキンッ!

(;・∀・)「ぐ・・・うぅぅう・・・!!」

出しかけた槍を戻し、クーの攻撃間一髪を防ぐ。
しかし、その刀から受けた衝撃波は防げなかった。
腕が・・・・・痺れている・・・・・。

川 ゚ -゚)「どうした?私はこんなものではないぞ?」

(;・∀・)「・・・・・・ッ!」

形勢逆転。
風向きはクーに変わっていた。

川 ゚ -゚)「死合か・・・・。初めて経験する・・・・。なんて心地よいのだ」

その姿はまさに侍。
刀に心が宿っている。



490 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:55:09.87 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)「私はお前と戦う宿命だったのかもしれない」

クーは言い終わると同時に刀を振る。降る。振る。振りまくる。
モララーはそれを必死に防ぐ。攻撃などする暇がない。
ちょっとでも動作が遅れると確実に致命傷になる。
考えて避けるのではない。感じながらよけているモララー。
その二人の死合はまるでダンスを踊っているようだった。

川 ゚ -゚)「どうしたッ!?おじげついたか!!」

クーは一度攻撃をやめ、構えを変える。
その構えは天然理心流の平正眼。

川 ゚ -゚)(練習では一度も成功したことがない。しかし、今ならできる気がする。いやっ!できるはずだ!)

モララーはクーが構えを変えたことに警戒している。
必ず、何かが来る。



494 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:56:29.72 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)(自分を信じろっ!!)

クーが一歩足を出す。

たんっ

その足音と共に攻撃が来る。

かわす。

かわしたと同時に攻撃が来る。

かわす。

また攻撃が来る。

ズシャアァァアアッ!!!

(;・∀・)「ぐおおおおぉぉおおぉ!!」



497 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:56:50.17 ID:hU7OUCIR0
  
三段突き。
新撰組一番隊士である沖田総司がもっとも得意とする剣技である。
足音が一度しか鳴らないのに、目にも止まらぬ速さで3発の突きを繰り出すという大技。
相手は一突もらった瞬間、すでに三度突かれている攻撃。



498 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 22:58:04.59 ID:hU7OUCIR0
  
川 ゚ -゚)(初めて成功したがまだまだだな。2回も避けられてしまった。)

3回目の攻撃をもろに喰らったモララー。
左腕を斬られたようでそこからは骨が見えている。

(;・∀・)「ぐぅぅううぅうぅ・・・・」

モララーは先程から唸り続けている。
あまりの痛さで地面に膝がついている。



509 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:00:31.97 ID:hU7OUCIR0
  
(;・∀・)「また・・・・左腕か・・・・」

(;・∀・)「プギャーも・・・・俺の左腕を狙いやがったな・・・・・」

(;・∀・)「傷口がせっかく塞がったのに・・・・また開きやがった・・・・」

(;・∀・)「どいつもこいつも・・・・一体なんなんだよ・・・・」

あのモララーが初めて弱音を吐いている。

(;・∀・)「痛い・・・・痛いよぅ・・・・」

(;・∀・)「骨がみえちゃってる・・・・」

クーはその光景に釘付けだった。
なんだ・・・・?なんなんだこいつは・・・・?と。

(;・∀・)「だけど・・・・・」



517 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:02:10.88 ID:hU7OUCIR0
  
(;・∀・)「だけどまだ負けてはいないッ!」

立ち上がり、槍を構える。
クーもあわてて構えなおすがその隙をつかれた。

(#・∀・)「このくそ女ァ!ぶっ殺してやるッ!」

攻撃は先程より大振りになっているが速さと攻撃力が上がっている。
今度はクーが防御体制になった。

(#・∀・)「オラオラァ!てめぇの左腕もずたずたにしてやるぜぇ!」



526 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:04:00.58 ID:hU7OUCIR0
  
左腕に攻撃が集中している。
そんなことはわかっているが防ぐので一杯一杯である。
なかなか攻撃に転じられない。
自分が防御する側になり改めて分かる。
攻撃は最大の防御ということに。
攻撃をしたいが攻撃に転じられない!

川;゚ -゚)「っく!っは!」

だめだ・・・・もうつかれた・・・・



532 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:05:24.42 ID:hU7OUCIR0
  
クーがそう思い、すこし防御に緩みがでた瞬間に突き刺さる。槍が。

ずぶぅ

川;゚ -゚)「くっふううぅううぅうううぅぅ・・・・・っ!」

痛い・・・・そう思った瞬間、また突き刺さる。

ズブッ!ずぶぅ!ずぶぅぅぅ!

計4発。
すべて左腕に当たった。

川;゚ -゚)「ギャアアああああアァァッァァ!!痛いぃぃいいぃ!!」



541 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:07:40.30 ID:hU7OUCIR0
  
叫ぶ。
生まれて初めて味あう痛みに耐えれなくて。
左腕はもうボロボロであった。
かろうじてつながっている。まさにそんな感じであった。

(#・∀・)「ギャッハッハ!俺を舐めているからだァ!!」

もう右腕しか使えない。
右腕だけで・・・・・コイツニカテルノカ?

モララーは攻撃をやめない。
胸と腹にも突き刺さる。



545 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:08:47.74 ID:hU7OUCIR0
  
川; -;)「あああぁぁ・・・・ぁああぁ・・・あぁぁ・・・・痛いよぅ・・・」

このお腹から見えてるのはなんだろう・・・・?

(#・∀・)「内臓が見えちゃってるよ!ハハハハ!」

あぁ・・・これが内臓っていうやつか。はじめてみたなぁ。

(#・∀・)「さて・・・・お前はもう飽きた」

あぁ・・・・飽きられてしまった・・・・・

(#・∀・)「殺す」



549 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:10:23.18 ID:hU7OUCIR0
  
あぁ・・・・私は死ぬのか・・・・・
いやだ・・・・よぉ・・・・・・・
だって・・・・だって・・・・まだ彼女に恩返しをしてないもの・・・・・
少しでもいいから・・・・・・
彼女が生き残れる確立をふやそう・・・・・
私は・・・・もぅだめだ・・・・・
ツン・・・・・私の思いを・・・・君に託すよ・・・・・



554 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:11:22.20 ID:hU7OUCIR0
  



                   『生き残ってくれ、ツン』



563 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:13:13.69 ID:hU7OUCIR0
  
川 - )「・・・・だで・・・・な・・・い」

(#・∀・)「・・・・?なんか言ったか?」

川 ゚ -゚)「ただでは死なないと言ったんだッ!!」

クーは最後の力を振り絞り、刀を振る。
その刃はモララーの左指を斬り落とした。

ぴちゃ・・・・ぴちゃ・・・・

指から血が滴り落ちる。
モララーの中指・薬指・人差し指の第二関節から上がなくなっていた。



567 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:15:50.96 ID:hU7OUCIR0
  
(#・∀・)「ぐおおおぉおおおぉおぉお・・・・貴様ぁ・・・・最後の最後まで・・・」

クーは目を閉じて上を見た。
その瞼のスクリーンにはツンが映っている。

川 - )(約束・・・・・守れなくて・・・・ごめんな・・・ツン)

グシャアッ!

モララーの槍はクーの心臓を貫いた。
槍が抜かれると糸が切れた操り人形のように倒れこむ。
クーは、死んでしまった。



568 :ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/19(火) 23:16:25.94 ID:hU7OUCIR0
  
死亡者:クー
残り3人



戻る第八話