( ^ω^)ブーンとクラスメイト達が殺し合いをさせられるようです。

601: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:09:04.67 ID:/yC8NcLH0
  
another story ショボン


「なんでお前はそんなに馬鹿なんだ!!」

その言葉とくる暴力。

「お前が俺の息子なんて恥ずかしい!!」

その言葉を言いはなち、リビングから出ていく父。

「少しは兄のシャキンを見習いなさい!!」

今度は母の番だ。

「今日はあんたの晩ご飯は抜きよ!勉強でもしていなさい!!」

僕はリビングから出て、自分の部屋に入ろうとする。

が、兄が僕の部屋の前にいた。

(`・ω・´)「また怒られたみたいだな。これにこりたら勉強でもするんだな」

僕は兄を無視し、自分の部屋に入る。
その瞬間、兄の声が聞こえた。

「バカが・・・」

という声。



602: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:11:08.81 ID:/yC8NcLH0
  
父は俗に言われる「勝ち組」「エリート」といわれる人種であった。
若くして、大企業の幹部である父。
僕はそんな父を誇りに思っていたが父は僕を誇りに思っていないらしい。
学校のテストが帰ってくるたびに僕は怒られ、殴られた。


僕は決して成績が悪いわけではない。
ただ、父と兄が良すぎるだけでだった。
兄はこの国で一番最難関といわれるVIP大学に首席合格。
将来この国の核として働く人間であった。


たいして僕は、学年順位はいつも5〜10位。
塾での成績もそれくらいで決して悪い方ではない。
逆に良い方であった。
しかし、1位をとらない僕に家族は怒っていた。



603: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:13:02.46 ID:/yC8NcLH0
  
そんな生活が続き、小学校5年生くらいになったとき。
僕は初めて塾をさぼった。
近所にある橋の上から見る川。
僕はこの川のようにただ流れる存在なのかと思うと急に虚しくなる。
僕は、あの雲のように自由に生きたいのに・・・・・。
このまま死ねば、どんなに楽になることか。
僕が死ぬと家族は悲しんでくれるのか?
いいや、悲しまない。
逆に僕が死んで清々するだろう。
ならば、僕はこのまま死んでやろう。
そう考えていた時、彼に会ったのだ。



604: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:14:31.92 ID:/yC8NcLH0
  
( ^ω^)「ショボン君だおよね?なにをしてるんだおか?」

彼はたしか・・・・隣のクラスのブーン君・・・・・

(´・ω・`)「ちょっとね、川を見ていたんだ。君はなにしてるんだい?」

( ^ω^)「僕はこれからサッカーをしに行くお!!」

サッカーか・・・・。僕もブーン君みたいに、みんなみたいに遊びたい・・・・

( ^ω^)「ショボン君も暇ならどうだおか?一緒にサッカーしようお!!」

(´・ω・`)「僕も・・・・・いいのかい?」

( ^ω^)「当たり前だお!!人数が多い方が楽しいお!!」

僕は彼の背中についていく。
そこで会ったブーン君以外の友達。
僕は久しぶりに勉強のことを忘れいっぱい遊んだ。



609: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:20:13.68 ID:/yC8NcLH0
  
家に帰ると、父が血相を変え、僕を待っていた。

「お前・・・・・塾を休んだそうだな」

父は僕の言葉を待たずに暴力を振るう。
そして壁に叩きつけられる僕。
額から血が出ていたのがわかった。

「今度休んだら・・・・・わかってるんだろうな?」

僕はその言葉を聞いたあと、部屋に戻る。
しかし、僕は泣いたり、悲しんだりしなかった。
生きる希望をみつけたからだ。
僕はそれ以降、死のうと考えなかった。
僕の最初の友達。
ブーン君。
君は、僕の生きる希望だ。
僕は君から生きる力をもらうよ。
僕は、この家族に屈したりしない。

それから、僕は勉強を今まで以上にがんばった。
学年でも塾でも1位になった。
それでも父は暴力をやめなかったけどね。



612: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:22:35.28 ID:/yC8NcLH0
  
時がたち、中学生になった。
そこで会った新しい仲間のツン。
ブーンは彼女に一目ぼれをしたらしく、しょっちゅう僕に恋の相談をしていた。
可愛らしく、元気がよく、優しいツン。
僕はブーンとツンはお似合いだな、と思いブーンを精一杯応援した。
そしてブーンは告白をした。
たしか2年生のクリスマスに。
ブーンにしては洒落たことをするな、と僕は笑った。
ブーンの告白は見事成功。
そのことを知ったクラスのみんなはびっくりしていたのをよく覚えている。



614: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:24:19.81 ID:/yC8NcLH0
  
高校受験。
僕とツンは成績がよかったため、この地域で一番優秀な学校を受験することにした。
それに対してブーン。
頭は悪くはなかったが良くもないブーンはツンとショボンと一緒の高校に行くんだお!と意気込み、一生懸命勉強をしていた。
その彼の姿を見た僕とツンは自分の勉強を差し置いてまでブーンに夜遅くまで勉強を教えていた。
そして春。
僕たち3人は見事合格した。



615: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:26:06.30 ID:/yC8NcLH0
  
高校生になり、部活を入ることを決心した。
あの家族に負けないように、精神を鍛えようと柔道部に入部した。
柔道部に入部した僕は体力、精神ともに向上していった。



618: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:27:42.03 ID:/yC8NcLH0
  
高校2年の秋。
修学旅行の時期になった。
僕たちの高校はネズミーランドに行くそうだ。
ブーンは毎日毎日修学旅行まで○○日だお!と言っていた。
それを聞いているツンはあんたはほんっとに餓鬼よね!と言う。
そして僕は最後にまぁまぁ、とりあえず や ら な い か ?と二人に聞く。
二人は「だが断る」と口調をそろえて僕に言う。
そんなくだらなく楽しい生活が続いていた。



621: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:30:03.49 ID:/yC8NcLH0
  
最初は僕たち3人でネズミーランドを楽しもうとしていたが、ツンがクーさんもいい?と聞いてきた。
僕もブーンもクーさんのことはよく知らない。
しかし、断る理由もないのでいいよ、とツンに言う。
ブーンはあの日、あの時僕に言ってくれたみたいに

( ^ω^)「当たり前だお!!人数が多い方が楽しいお!!」

とツンに話していた。
僕はそのブーンを見て、ほんとブーンは変わらないな、と思い笑う。
対するツン。

ξ゚ー゚)ξ「一生の思い出になるように楽しみましょう!」

僕とブーンはツンに笑顔で合意した。



622: ぶん ◆YkpwaPEbXM :2006/12/21(木) 22:32:28.63 ID:/yC8NcLH0
  
僕は家に帰る。
自分の部屋に入り、壁につけてあるカレンダーを見る。
修学旅行まであと7日。
絶対に、一生忘れないくらい良い思い出をつくるぞ!!


fin



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