(,,゚Д゚)が悪夢の街から目覚めるために頑張るようです
- 4: ◆ArrRj1N9S6 :11/24(金) 01:35 cChuvUcZO
〜2章 悪夢の街・ナイトメアシティ〜
(;゚Д゚)「まったく意味が……」
(*゚‐゚)「それもそうでしょうね」
しぃという猫は振り返り、ギコにむかって喋りだす
(*゚‐゚)「あなたは…『選ばれた』のよ」
(,,゚Д゚)「選ばれた?」
(*゚‐゚)「この街はあなたが思っていたとおり、『夢』の中よ」
(*゚‐゚)「ここは、殺戮のゲームが繰り返される悪夢の街」
(;゚Д゚)「悪夢…?」
(;゚Д゚)「じゃあ何でこんなに感覚がしっかりしてるんだ?普通なら視覚も感覚もぼやけているはず」
(*゚‐゚)「普通の夢、ならね…」
しぃは一気に深刻な表情になる
(*゚‐゚)「このナイトメアシティは10年に一度行なわれるゲーム」
(;゚Д゚)「10年に一度って…」
(*゚‐゚)「このゲームに選ばれた人は一方的に運命を決められる…それは」
(*゚‐゚)「『死』」
(;゚Д゚)「そんな…」
(;゚Д゚)「だとしたら、死んだ奴はニュースで報告されたりしてみんなわかるだろ」
(*゚‐゚)「違うのよ…」
(*゚‐゚)「このゲームで死んでしまった人は、正確には死んだことにならない」
(*゚‐゚)「消されるのよ」
- 5: ◆ArrRj1N9S6 :11/24(金) 01:53 cChuvUcZO
(;゚Д゚)「けさ、れる…?」
(*゚‐゚)「そうよ。難しく説明させてもらうと」
今まで普通の生活をしていた人達はこのゲームに参加されたことにより、もう元の世界、今までの自分達が住んでいた世界とはまったくの別物。この悪夢の世界の住民になる
その場合、ここで死んでも元の世界で死んだわけではないので、元の世界での報道はない
(*゚‐゚)「と、いうわけ」
(;゚Д゚)「じゃあ俺は、もう元いた世界の生物ではないわけか」
(*゚‐゚)「物分かりいいじゃない。当たりよ」
(; Д )「……」
ギコは生まれて初めて『絶望』というものを知った
(; Д )「…戻ることは、できないのか?」
(*゚‐゚)「……そうね。できないこともないわ」
ギコに小さな希望が生まれた
(;゚Д゚)「あるのか!やり方は…?」
(*゚‐゚)「でも、無理に等しいわ」
(;゚Д゚)「なんでもやる。だから教えてくれ!」
(*゚‐゚)「随分と必死なのね。まぁいいわ」
(*゚‐゚)「その方法は…」
(*゚‐゚)「私を除いたこの世界の番人をすべて殺すこと」
(;゚Д゚)「きみの他にもいるのか?しかも、なんできみだけ別なんだ?」
(*゚‐゚)「私は…」
彼女はさらに哀しげに、話しだした
- 6: ◆ArrRj1N9S6 :11/24(金) 02:21 cChuvUcZO
(*゚‐゚)「私は幼い頃、父と一緒にこのゲームに招かれたの」
(*゚‐゚)「私は父に任しっきりだった…。だけど」
「私の目の前で父はあいつに殺された」
(;゚Д゚)そ
(*゚‐゚)「幼い頃だったけど私はしっかりそいつに憎しみを覚えていた。だから私は死ねなかった」
「そして私は、新しくこの世界の番人につき、そいつを殺す機会を探していた。だけど無理だった。あいつに隙なんてものはなかった…」
「しかも私はもうこの悪夢の番人の一人、私もゲームに選ばれた人を殺さなければいけなかった。私は何度も何度も死ぬ人を見てきた、悲しい断末魔を叫びながら苦しんで死ぬ人達を見てきた」
「私は絶望し、あのとき素直に死ななかった自分を呪った。呪い続けた」
(*゚‐゚)「で、あなたに出会った」
(; Д )「…なんで俺にそこまで話したんだ?」
冷静に話すしぃに対し、ギコは震える声できいた
(*゚‐゚)「あなたは…なにか違う気がするの。今までの人達とは別な感情を持ってる気がするの。だから私の事を話した」
(;゚Д゚)「俺は…なにをすれば」
(*゚‐゚)「あなたには…助かってほしい。もう死にゆく人を見たくはないから」
(*゚‐゚)「だから番人を倒して…」
(,, Д )「……」
できるのか?俺に、彼女の願い通りにこの絶望に溢れた街から脱出することが
いや
もう、決まっていた
(,,゚Д゚)「わかった…」
(,,゚Д゚)「他のみんなと一緒にここから脱出する」
(*゚‐゚)「ありがとう」
(,,゚Д゚)「ただ…」
(*゚‐゚)「?」
(,,゚Д゚)「きみも一緒に。だ」
- 7: ◆ArrRj1N9S6 :11/24(金) 02:39 cChuvUcZO
(*゚‐゚)「…無理よ」
(,,゚Д゚)「いや。やってみせる。絶対に」
(*゚‐゚)「どうするのよ」
(,,゚Д゚)「きみは元々は俺達がいた世界の住民なんだ。方法は必ずある」
(*゚‐゚)「………」
(*゚‐゚)「信じて…いいの?」
(,,゚Д゚)「あぁ。絶対だ」
(* ‐ )「………」
なにかが違うと感じていたこの猫は、本当になにか違ったのだ
今までの人達はこの悪夢の事実を知った時、狂う奴もいた。自殺で自分から死ぬ人もいた。必死に逃げ続ける奴もいた。
でも、自分から立ち向かう人、ましてや、私まで助ける人はいなかった
この猫なら、何かをやってくれる。何かを成し遂げてくれる。そうしぃは確信し、ここにきて父が殺された時以来流さなかった涙を流した
初めて、『希望』を見つけた
(*;‐;)「絶対…だよ?」
しぃはギコに抱きつく
(,,゚Д゚)「…絶対。絶対きみを助けてやる」
ギコもしぃを静かに優しく抱きついた
〜2章 悪夢の街・ナイトメアシティ〜
fin
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