(,,゚Д゚)が悪夢の街から目覚めるために頑張るようです
- 53: ◆ArrRj1N9S6 :12/01(金) 01:48 4WHX+idNO
〜6章 さい果ての夢〜
希望を取り戻したしぃ、二人はトンネルを必死で走り続ける
トンネルの出口が見えてきた、トンネルを出ると眩しい光が目に焼き尽く、外は快晴、昼真っ盛りだった
トンネルの先の道をしばらく進む。そして長い長い橋に着いた
(,,゚Д゚)「…逃げてばっかじゃあ意味がないな」
( ゚‐゚)「弱点なんてあるのかしら…」
(,,゚Д゚)「さぁな…、とりあえず今は逃げるしか…」
橋の天辺にたたずむ黒い影、影はギコ達の目の前に落ちて、姿を表した
( ・∀・)「遅かったじゃないか…」
(;゚Д゚)「なっ…」
モララーは即座に手に持つ赤黒く光る武器で切り掛かる
反応はちょっと遅れたが、なんとかギコは避けることができた
(;゚Д゚)「しぃ!離れていてくれ!」
(;゚‐゚)「う、うん…」
しぃはモララーに一定の距離をとるように走る
( ・∀・)「まぁいい。おまえからにしてやるよ。ギコ」
(;゚Д゚)「くそっ…」
ギコの武器は兄者からもらった銃のみ、距離をとれれば撃てるがモララーはギコの逃げる隙をあたえない
防戦一方のギコに対し、モララーは余裕の笑みを浮かべて攻撃をし続ける
( ・∀・)「避けてばっかでは何もできないぞ…」
モララーの攻撃で態勢を崩すギコ、そしてモララーはとどめに縦に一直線に斬りにいった
( ・∀・)「死ねっ…」
鈍い音が響くが、モララーの攻撃は外れていた
ギコは当たる直前に銃を盾にし、攻撃を防いでいた
(;゚‐゚)「ギコ!」
( ・∀・)「しぶとい奴だ…」
(,,゚Д゚)「いろんな使い方があるってことだ」
( ・∀・)「ふ・・・、おもしろい・・・」
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- 54: ◆ArrRj1N9S6 :12/01(金) 02:15 4WHX+idNO
激しい攻防が続き、二人は橋の天辺まで上り詰めた
しかし、
( ・∀・)「そのままその貧弱な銃で耐えきれると思っているのか?」
モララーの本気の一撃で、兄者からもらった銃は真っ二つに割れた
(;゚Д゚)そ「しまっ…」
( ・∀・)「そして…」
( ∀ )「終わりだ…」
(;゚Д゚)「くっ…」
二つの影が交差する
二人の位置が綺麗に入れ代わり、10秒ももたずにギコは倒れ、天辺から橋の下の海へ落ちていく
(;゚‐゚)「ギコーーー!!」
しぃの悲しみの叫び声が空に小さく谺する…
- 60: ◆ArrRj1N9S6 :12/02(土) 22:56 bLuLg1NOO
海の底に静かに沈んでいくギコ、意識はあるが体に力がでない
(,,ーДー)
「いずれ俺は死ぬ」、そう諦めをつきかけていた
そしてしぃの声が聞こえた
耳に入る声ではないのに、そのしぃの気持ちは心でしっかりと感じることができた
(,,ーДー)「しぃ・・・、泣いてるのか・・・?」
そりゃそうだ。あいつは俺がこの世界に入ってから、ずっと俺を見てきてくれた、信じてきてくれた
信じるものがなかったあいつは、俺を信じていてくれてたんだ
だけど、力がでてこないんだ
あいつはあいつでこれから頑張ってくれなきゃ
いや、あいつは大丈夫なのか?
俺には母がいなかった、俺が生まれた時に他界したと父から聞いた
その父も3年後くらいに俺から姿を消した
思えば俺も、しぃと同じ、父を慕っていたんだよな…
あの父が消えた時以来、俺は悲しみで自殺を考えていたこともあったよな…
結局そのあと月日が平然と流れていって、俺は自分のイライラを他人にばっかぶつけて、今に至ったんだ…
しぃもそうなっちまうのか…
しかもこんな地獄の世界で…
俺はこれでいいのか?もう俺みたいな人生を後らせたくないと思っていたその人生を今、しぃがなりかけている…
それでいいのか?
『それが望んだ結末なのか?』
- 62: 中盤にきますたよ◆ArrRj1N9S6 :12/02(土) 23:24 bLuLg1NOO
良いわけがない
あいつを
守らなければ
たすけなければ
(,,゚Д゚)「俺が!」
諦めかけていたしぃに希望がまた戻るように、海は水飛沫をあげて上にあがる
水飛沫の天辺から、しぃの希望が飛び上がる
その手には何かの剣が握られていた
(;・∀・)「なにっ!あれは」
(,,゚Д゚)「モララー!!」
遥か高い場所から一気に叩き斬るようにモララーを斬りにいくギコ
さすがのモララーも突然のことで油断し、回避ができず、とっさに防御する
モララーは防御は成功したが、大きく後ろに下がってしまう
(;・∀・)「その力はナイトメア・ウェポン…、選ばれた者しか使えないはず…」
水のような液体が中で動いてるのがわかる透明感のある剣の先を、モララーに向ける
(,,゚Д゚)「つまり選ばれたんだよ。俺は覚悟を決めたんだ。そして今度こそ決意した!お前を倒し、しぃと一緒にこの夢から覚めると!」
( ;‐;)「ギコ…」
( ・∀・)「ふん…、やってみればいい…」
(,,゚Д゚)「やってやるよ!絶対にな!」
さっきと同じように見えないように二人は交差する
しかし、さっきと違うことは倒れたのはギコではないこと、モララーは膝をつき、斬られた腕を見る
(;・∀・)「まさか…この俺に傷を…」
このままいけば勝てる、ギコとしぃはそう思った
( ・∀・)「この勝負はお預けだな、どうせもう時間がない、お前達は結局死ぬことに変わりはない」
そう言い残し、モララーは姿を消した
(,,゚Д゚)「くそ…逃げやがったか…」
( ゚‐゚)「どういう意味だったんだろ?時間がないって…」
ギコの電話が鳴りだす
- 64: ◆ArrRj1N9S6 :12/05(火) 23:01 6Rb4W3SuO
ミ ゚Д゚彡D「ギコ!生きてるか?」
電話はフサギコからのものだった
(,,゚Д゚)D「どうしたんだよ」
ミ ゚Д゚彡D「いいか、時間がないから走りながら聞いてくれ」
(,,゚Д゚)D「わかった」
ミ ゚Д゚彡D「今俺等がいるこのナイトメアシティは表の世界なんだ。つまり裏もある」
(,,゚Д゚)D「…」
ミ ゚Д゚彡D「裏の世界の制御装置が時間になった。夢の果てという所に向かってくれ」
(,,゚Д゚)D「なんでだ?」
ミ ゚Д゚彡D「時間になったらこの世界は裏に強制的に反転する。つまり」
(,,゚Д゚)D「俺達まで反転しちまうってことか」
ミ ゚Д゚彡D「そういうことだ。他の奴等には教えてある。多分みんな着いてる筈だ。おまえ達の位置から一番近い場所はそこから真っすぐ橋を渡った先だ」
ミ ゚Д゚彡D「死にたくなかったら急ぐことだ」
プツッ・・・
フサギコとの通話は途絶えた
(,,゚Д゚)「しぃ!急ぐぞ!」
( ゚‐゚)「うん」
- 65: ◆ArrRj1N9S6 :12/05(火) 23:56 6Rb4W3SuO
―夢の果て―
(,,゚Д゚)「着いた…」
《ナイトメア反転装置起動開始シマス・・・30ビョウマエ》
地の下から機械の声が響く…
(;゚Д゚)「やばいな…しぃ、早く…」
(;゚‐゚)「うん」
ギコは夢の果ての崖近くまできた
だがしぃはギコとかなりの差が広がっている
《10秒マエ・・・》
かなりの差を縮めてギコの延ばした手を掴むという瞬間…
後ろから剣が飛んでき、しぃとギコの間に突き刺さり、手を遮ってしまった
そして、遠くから聞こえる声
( ・∀・)「傷は治った、貴様等も終わりだ」
(;゚Д゚)「しぃ!!」
急いでしぃを助けに駆け出そうとする
( ‐ )「やめて!」
(;゚Д゚)「しぃ…」
しぃの声でギコは足を止める
( ‐ )「私を助けに行ってる間に起動しちゃったらどうするのよ」
(;゚Д゚)「…でも」
( ‐ )「これだけは絶対無理よ…、どうしようもできない」
( ;‐;)「行って!早く!」
《2…》
( ;ー;)「私なら…大丈夫だから…」
《1…》
(;゚Д゚)「しぃ!!」
《ピー・・・ナイトメアシティ・・・反転シマス・・・安全制御・・・ナイトメアバリア・・・展開》
地面から黒色の壁がギコの前をすれすれで現れる
しぃの姿は、その黒色の壁に遮られるように見えなくなった
(;゚Д゚)「しぃ…」
( ‐ )「早く行って…」
(,,゚Д゚)「…しぃ、俺はきみを見捨てたりはしない、必ず助けてみせる」
(,,゚Д゚)「待っていてくれ、絶対戻ってくるから…」
そう言い残しギコは裏の世界へとつづく崖へ落ちていった
( ・∀・)「見捨てられたか…、馬鹿な女だ…、この反転を逃げることができるのはナイトメア・ウェポンを使える者のみ、しぃ、おまえはまだナイトメア・ウェポンは使えない。終わりだな、せめて俺の手で殺してやる…」
前を向いたまま動かないしぃにモララーは斬り掛かる
( ‐ )「…見捨てられてはいないわ」
しぃは一気に振り返り、手をかざす
手から青白い光が包まれ、弓の形になった
(;・∀・)「ナイトメア・ウェポン…、しぃ、使えることを黙っていたな!」
( ゚‐゚)「使えなかったわよ。だから私も決意したの」
( ゚‐゚)「私も絶対ギコと一緒にこの長い長い夢から覚めてやる!」
辺りに眩しい光が広がった
〜6章 さい果ての夢〜
fin
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