( ^ω^)ブーンが幸せの意味を知るようです
- 3:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 00:44:51.47 ID:0xT3h/6T0
- --第15話 後編--
あれ、どうして・・・?僕は確か、わかんないんですさんから逃げようとして・・・そして。
足を掬われて、背中から倒れているようだ。
昔、公衆電話の電話ボックスの窓ガラスが割られてて、
それに気付かずに凭れかかったときにこんな感覚味わったなぁ・・・
背を向けたはずのわかんないんですが見える。スローモーションで。
(*‘ω‘ *) 「あれは・・・イナバウワー!!・・・じゃなかったっぽ」
観客席のちんぽっぽが小さく、しかし叫んだ。
(´・ω・`)「あっちゃー、ブーン君すっ転んじゃったね」
ショボンが言う。抑揚も無く。
ブーンは剣の動きに気をつけていた。
と、いうことは。
わかんないんですの些細な動きも気付いていなかった。
- 6:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 00:52:24.58 ID:0xT3h/6T0
- _
( ゚∀゚)「あいつ、さっきのわかんないんですの攻撃の溜めがハッタリだなんて気付いてないんだろうな」
歴戦の戦士であるジョルジュにはバレバレの事だ。
ブーンが逃げようとしたところに足払いをかけてやろう、とでも思ったんだろうな。
そして、その作戦は思い通りに成功したが。
ショボンが淡々と言う。
(´・ω・`)「まんまとひっかかっちゃったね。
相手の動きを読み違えた事でブーン君は相当のショックを受けているし、今が狙い時だね」
その口調とは裏腹に、ショボンは手に持った缶ジュースを握りつぶす。
_
( ゚∀゚)「・・・」
・・・まったくショボンの奴。
怒ったときや困ったときに表情に出さない癖は治ってねぇな。
口に出すと怖いので、心の中で語るだけに留めておいた。
- 7:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:03:22.90 ID:0xT3h/6T0
- 怖い!怖い怖いお!
(;^ω^)「あ・・・あ、うあぁぁ・・・」
しかし、叫びにもならない。読みに頼ってばかりいたブーンのショックは余りにも大きい。
逃げなきゃ!でもどうして!どうしてこの足は起き上がろうとしないんだお!?
( ><)「まんまとかかったんです!経験もあまりないのに考えだけに頼ると痛い目にあうんです!」
視界いっぱいのわかんないんですがブーンを見下ろす。
その紅い瞳、狩りの獅子の様に鋭く、獲物を狩る時の凶暴な色。
動かなければ、狩られる。
それは、負けを意味する。
しかしブーンはもう「獲物」でしかないのだった。
喉元に剣を突きつけられたブーン。
いつの間にか歯がカチカチと鳴るほど震えていた。
- 8:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:10:20.08 ID:0xT3h/6T0
- そしてようやく吐きだした言葉は。
(;^ω^)「た、たすけてだお・・・」
闘技場より一層高い席からこの光景を見ていたドクオ。
体は雷に打たれたように動かないまま。冷汗を垂らし、涎を零しそうになりながら助けを乞うブーン。
(;'A`)「見苦しいぞ、ブーン・・・」
思わず、そんな言葉が口をついた。
- 10:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:17:46.18 ID:0xT3h/6T0
ブーンを斬らんと構えていた剣を下げてわかんないんですが言う。
( ><)「このバトルにリタイアするには、相手の武器の破壊か、相手の気を失わせるか、
相手の戦意喪失のみ!なんです!
リタイアを言いますか?
そうすれば僕はあなたを傷つけないで済むから、そっちの方がありがたいんです!」
(;^ω^)「そんな・・・」
こんな、まさか1回戦で負けだなんて・・・
もともと、そう易々と勝てるとは思っていなかった。でも、やっぱり悔しい。
拳を握ろうにも力が入らず、ブーンは血が出るほどに唇を噛み締める。
- 12:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:24:14.20 ID:0xT3h/6T0
- ( ><)「まだ動けそうではなさそうですし・・・そうですね、
僕が貴方の周りをゆっくり歩いて一周回ります!
歩幅からしておよそ10歩。その間に決めるんです!」
そう言ってわかんないんですはさくり、と土を踏み、足を進め始めた。
どうしよう!?どうしたらいい?勝機はまだ・・・あるのか?
まだ体は動かない。倒れたときに受身を取れなかったから変な所を打ったようだ。
−さく、
痛いのは嫌だし、次に何をされるか分かったもんじゃない。
本気で斬りつけられるかもしれないんだから。
−さく、
でも、リタイアは嫌だ。
そんな終わりじゃ納得出来ない。
ドクオ、ジョルジュさん、ショボンさんに怒られるだろう。
−さくり、
もっと戦いたい。でももう怖い。
ドクオとの試合、したかったな・・・でももう体が動かないや。
−ざく、
- 14:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:30:44.99 ID:0xT3h/6T0
- これで5歩目。
ブーンの体の半分を歩き終えた。
_
( ゚∀゚)「あいつ、余裕だな。」
(´・ω・`)「そうだね、なんか噂話が聞こえてきたけど、半年前に"和解者"になった期待の新人らしいよ」
_
(;゚∀゚)「それで、調子に乗ってやがるのか?ブーンがなりたての"和解者"だから。
それに、負け確定とも思える考える時間を与えるなんて、ブーンには酷な話だ。」
(´・ω・`)「大分うわさも広まってるから驕りはあるだろうね。
自分が井の中の蛙だと知らずに・・・ね」
−さく、
井の中の蛙の一番争い。まさにそれだ、とショボンは思った。
冷たい意見と思われるかも知れないけど、チャンスですぐに止めを刺さないなんて"和解者"失格。
早く終わらせてあげればいいのに。でないと、ブーン君・・・
- 18:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:45:47.62 ID:0xT3h/6T0
- −ざくり、
非情の7歩目。
わかんないんですは剣を振り上げ、構えをとろうとする。
対してブーンは、大地に体を投げ出した。
(;´ω`)「どうせ勝てないなら、相手に終わらせてもらうお」
( ><)「そうですか・・・じゃあ、ちゃんとあと3歩で決めましょう。
痛くはしません!ただ、武器を破壊させてもらうんです!」
−さく
ツン・・・ごめんだお・・・ぼく、がんばれたかお・・・
懺悔と共に、ツンの顔を思い出そうとする。
−さくり
その間もわかんないんですは止まらない。
焦りもない、いっそやすらかな気持ちでブーンは北の島の巫女へと想いを馳せる。
幼い恋心と、淡い未練をのせて。
そして、記憶の中のツンを探る。
ξ゚听)ξ「・・・」
(;゜ω ゜)「ツンッ!!」
- 19:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 01:52:28.70 ID:0xT3h/6T0
- 思い出したのは、あの夜のツン。
真白い雪に包まれて安らかに眠る繊細な横顔。
あの時ツンを守ると誓ったのだ。
そして、ウンディーネからのツンの伝言。
僕は、負けるわけにはいかないんだ。
だから−
−ざっ
その時、場内に10歩目の足音が響いた。
- 25:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:17:08.12 ID:0xT3h/6T0
- その刹那のことだった。ブーンが疾風の如く飛び起きた。
それを待っていた、抵抗しなければ面白くないと言った表情でわかんないんですが言う。
( ><)「あきらめたらそこで試合終了なんです!この剣を受けるんです!」
今までの動きよりも一層早く、剣が降って来る。
(;゜ω ゜)「う、うぁぁぁぁぁっぁっ」
ブーンは片手だけに残った剣を構えた。
そこから先の光景は、観客席の方からは見ることは出来なかった。
- 26:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:28:05.81 ID:0xT3h/6T0
- 「ふぅ・・・」
それからしばらくして、静まり返ったコロシアムの中央からの深い、大きな溜息。
吐いたのは、わかんないんです だろうか。
わかんないんですのせいか、彼が10歩目を踏み出したときから
闘技場の方に深い霧がかかってしまっていて確認のしようがない。
_
( ゚∀゚)「真っ白だな、おい」
(´・ω・`)「ブーン君・・・」
(*‘ω‘ *) 「おかしいっぽ・・・わかんないんですは魔法なんて使えないっぽ」
訝しげなちんぽっぽ。
(;´ω`)「わかんないんですさん・・・ごめんなさいお・・・」
- 28:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:38:30.19 ID:0xT3h/6T0
- 響いたのはブーンの声。
霧がようやく晴れてきた。
倒れているのは・・・わかんないんです。
(*‘ω‘ *) 「!?わかんないんです!!!どうしたっぽ!!」
いきなり相方が倒れていることに不安を隠せないちんぽっぽ。
(;´ω`)「心配しないでくださいお・・・眠ってるだけですお」
わかんないんですが剣を振り下ろしたその時。
ブーンは、あの「雪」を使ったのだった。
彼が初めて得た魔法である鎮静効果のある「雪」。
ブーンはとりあえずこの攻撃を耐えよう、と必死だったのだ。
それで、ツンの寝顔でとっさに思い出したこの魔法を使った。
- 29:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:43:29.99 ID:0xT3h/6T0
('A`)「あいつ・・・」
押し殺したドクオの声。
それは誰にも聞かれることは無く、ドクオはショボン達のいる観客席に戻るため足を早める。
(´・ω・`)「だから、早く止めを、って思ったんだけどね・・・」
「雪」の魔法はある意味最強の魔法になり得る。
相手の戦意喪失はおろか、効果を強くすれば睡眠作用まであるのだから。
(´・ω・`)「ブーン君は"戦わずして勝つ"という最強の手札がある」
_
( ゚∀゚)「だけどあれじゃ、見てる人もやってる方も不満だろうが」
ジョルジュは困ったように腕を組む。
あれでは、ほとんど不戦勝ではないか。
血湧き肉踊る戦闘を楽しみにしてきた観客には面白くないだろう。
(´・ω・`)「うん、それに・・・あの魔法に頼りすぎるとブーン君は強くなれない。
帰ってきたら軽く・・・叱咤と、激励をしておこうか」
- 31:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:51:12.53 ID:0xT3h/6T0
- 最終的にはわかんないんですが戦えないためブーンの勝利となった。
しかし、なんと後味の悪い戦いだったのだろう。
(;´ω`)「すっきりしないお・・・」
控え室で休憩をとりながらブーンがひとりごちる。
不意打ちのようにわかんないんですさんに雪の魔法を当て、眠らせただけなんて。
(;ω;)「そんなの、勝ったって言えないお・・・」
自分の不甲斐なさに涙が零れる。
わかんないんですさんは、最後あんなに正々堂々戦ってくれたのに。
(;ω;)「こんなんじゃ、他の人にも迷惑かかるお・・・」
ぽろぽろ、ぽろぽろと雫が床に落ちる。
駄目だ、こんなんじゃ。泣いちゃ駄目だ。
でも、涙が止まってくれない。
その時、かたりとドアの方から物音がした。
そうか、次の試合が始まるんだお。早くどかなきゃだお。
('A`)「ブーン・・・」
(;ω;)「ドク・・・オ?」
- 32:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 02:56:55.70 ID:0xT3h/6T0
2人とも呆然とそこに立っている。
その、少し前の事。
苛々が募っていたドクオはショボン達の席の近くまで行ったものの、そこを素通りして控え室まで走った。
ブーンの奴。あんなことをして勝って、嬉しいのだろうか。
もし、へらへらした顔して「勝ったおー」とかなんとか言って来たら、殴ってやろうと思った。
あんな勝ち方、弱者のあがきで勝ったようなものだ。
('A`)「ショボンさんの・・・面汚し」
戦いに関しては高潔なドクオは、ブーンの「どうやってでも勝つ」という戦い方に納得がいかなかったようだ。
自分との戦いに、そんな事したら。
また少しいらいらしながら控え室の前まで行った。ドアは開いていた。
こっちは南入口のはず、だから・・・わかんないんですがまだいるんだろうか。
ドアに手をかけたとき、泣き声が聞こえた。
泣き声ですら聞きなれたこの声は、ブーン?
ドクオは、頭の中が真っ白になった。
怒ってやろうと思ったのに。悪態ついてやろうとも思ったのに。
なんで、泣いてるんだ?
- 33:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:04:36.55 ID:0xT3h/6T0
- ドクオが棒立ちしていると、ブーンの下まぶたに溜まる水はどんどんかさを増していった。
(;ω;)「うわぁぁぁん!!ドグッ、ドクオ゛ー!!ぼぐ、僕っ・・・」
マンガの様にだらだら涙を垂らしてブーンがしゃくりあげる。
あぁ、そういやこいつも曲がった事は嫌いな奴だったな。
ふっと口の端を歪めるようにドクオが笑った。
そして、いつもより一層冷たい口調でドクオが言った。
('A`)「ブーン、お前多分ショボンさんにもジョルジュさんにも怒られるぞ。
卑怯だ、ってな。」
(;ω;)「わかって・・・るお゛・・・しかたないお・・・」
('A`)「観客も多分しらけてる。お前のせいでな」
(;ω;)「うぅ・・・」
- 34:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:08:17.63 ID:0xT3h/6T0
- ('A`)「でもな、ブーン、お前には次の試合がある。
だからその試合でお前はコロシアムのフ ァ ン タ ジ ス タ に な れ!!!!!」
( ^ω^)「くせぇwwwwww」
('A`)「いきなり元気になるんじゃねぇ」
(;^ω^)「正直すまんかった」
ドクオがブーンの目を真剣に見る。
('A`)「約束できるか?次の試合、正々堂々やるってな」
( ^ω^)「うんだお、次はもうこんなことしないお!」
('A`)「よし、まぁ、俺相手にそんな沈静の魔法なんざきかねぇけどな。まぁ、この試合で会場沸かせてきてやるよ」
( ^ω^)「そうだお!次はドクオの試合だお。頑張るお」
('∀`)「あぁ、あのちんぽっぽって奴、さくさくっと倒してくるさ」
- 39:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:18:54.94 ID:0xT3h/6T0
(*‘ω‘ *) 「それは聞き捨てならないっぽね」
コロシアムの方からわかんないんですを担いだちんぽっぽが入ってきた。
ブーンの顔が一瞬で暗くなる。
(;´ω`)「あ、あの・・・ちんぽっぽさん・・・」
(*‘ω‘ *) 「謝罪っぽ?そんなのいらないっぽ。とどめをささなかったこいつが悪いんだっぽ」
(;´ω`)「でも・・・」
(*‘ω‘ *) 「こいつが起きたら、まあ適当に誤魔化しとくから気にしないっぽ。みかんでも食べるっぽ?」
( ^ω^)「いえ、真実を伝えてくださいお。それでどうなっても僕はそれを受け止めますお」
(*‘ω‘ *) 「あんたなかなかいい子だっぽ。みかんあげるっぽ」
どこに隠していたのか、両手で持ちきれないほどのみかんをくれた。
- 43:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:32:13.16 ID:0xT3h/6T0
- (*‘ω‘ *) 「それより、そこのドクオ?だっぽか。さっきの言葉はそのまま返しておくっぽ。
というか、こっちは北入口だっぽ。あんた南だっぽ」
(;'A`)「そんなバナナ・・・じゃあブーン、いってくらぁ」
片手を挙げながらドクオが軽やかに走っていった。
( ^ω^)「あの、ちんぽっぽさん」
(*‘ω‘ *) 「どうしたっぽ?」
( ^ω^)「頑張ってくださいだお。2人ともいい試合してくれるのを楽しみにしてるお」
(*‘ω‘ *) 「まかせるっぽ。きっと私があんたの次の相手になるんだから覚悟しておくっぽ。
さ、そろそろお師匠さんのとこに帰るっぽ。遅いと心配するっぽ」
( ^ω^)「わかりましたお、でも、その前に・・・いいですかお?」
そう言って眠るわかんないんですに近づく。
そして両手をかざす。
(*‘ω‘ *) 「あんた・・・わかんないんですの怪我を」
( ^ω^)「僕には人を癒す・・・こんなことしか出来ませんお。これはわかんないんですさんに秘密ですお。ではですお」
そういって、次の瞬間にはブーンは走り出していた。
そして、2人しかいなくなった部屋でちんぽっぽは呟く。独り言か、わかんないんですに向けてなのかは分からない。
(*‘ω‘ *) 「まったく、怒る気力も無くす子だっぽ。こっそりと私の腕の切り傷まで治してくれちゃって・・・」
若いっていいっぽ、そう思った。
- 45:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:38:35.23 ID:0xT3h/6T0
(*‘ω‘ *) 「でも、それとバトルは話が別っぽ。あの男には勝たせてもらうっぽ」
そう言って、武器の手入れを始めた。
一方ドクオは。
('A`)「あーだりぃ。あんなの楽勝そうだしなー。決め台詞でも考えておくか」
楽観的だった。
ブーンが観客席に戻ったのがドクオのいる部屋からも見えた。
すごいぺこぺことブーンが頭を下げている。
('A`)「あいつもお堅い奴だな・・・武士道とか騎士道とか、そんなん守ってたら実践で生きていけない。
だからアイツはそういう意味では賢いんだけどな。
俺は土を這って生きるぐらいなら死を選ぶけど・・・そんなの、人それぞれだろうのにな」
そう言って溜息を吐きながらもう一度ブーンの方を見る。
さっきまで険しそうな顔をしていたショボンもジョルジュもすこしそれが和らいでいるように見える。
・・・自分の叱咤が効いたのだろうか、なんて思ってみる。
- 47:◆OLIVIA/O7I :2006/09/13(水) 03:49:20.87 ID:0xT3h/6T0
- その時、試合開始前のアナウンスが流れた。
場内に入って準備をするように、と。
('A`)「よし。」
軽やかに立ち上がって場内に向かう。
('A`)「本気だせるぐらい楽しませてくれよな」
誰に言ったわけでもないその言葉は、部屋に反響して、そして消えた。
--第15話 終--
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